2009年 01月 09日

どくとるマンボウの教え

北杜夫が書いた「どくとるマンボウ航海記」っていう本がある。

その中で、北杜夫がシンガポールで歩き回り、くたびれ果てて船の自室で寝てたら
他の船員が「あれ?ドクター、上陸しないんですか?」と聞いてくる場面がある。
へたばった…って答えると、その船員が北杜夫を叱咤するんだよね。

「だめだよドクター、港に着いたらシャニムニ飛び回らなくちゃ。いいですか?
 陸の上にいられるのはホンのちょっとで、海に出りゃいくらでも寝られるんだから」

北杜夫はこれに対して「これは実にありがたい忠告で、寄港中は追い込みにかかった
ペナントレースみたいなものだから足がケイレンしたなどと言ってられないのだ」
みたいなことを書いてた(記憶で書いてるから正確な引用ではない)。

「どくとるマンボウ航海記」を中学生の時に読み、この本から甚大すぎる影響を受けた
イ課長にとって、この船員の言葉は海外を旅する上で極めて重要な指針になった。

そうだ。せっかく外国にいながら疲れたなんて言ってられん。異国を訪問するチャンスは
人生でそうたくさんあるわけじゃない。寝るのは日本に戻ってからいくらでも寝られる。
貴重な海外滞在中は寸暇を惜しんで街を歩け!アレコレ見ろ!…というわけだ。


さて、前置きが長くなったが…(笑)。

2007年10月18日木曜日の夜。プラハに着いた時のイ課長も疲れていた。

この日の朝はドイツのケルンの会社を訪問し、午後鉄道でフランクフルトに移動し
夕方の飛行機に乗ってプラハへ。右も左もわからない初めてのプラハでやっとこさ
ホテルにたどり着いたところで、もうくたくた。しかも明日は午前中からアポがある。
外は寒いし、ホテルでじっとしてたいなぁ…という思いが頭をよぎる。

だがここで「どくとるマンボウの教え」がイ課長を励ます。
オマエは今、生まれて初めての東欧圏・プラハにいるんだぞ?貴重な経験だぞ。
ホテルで寝てる場合か?というわけで、疲れた身体にムチ打って、カメラを持った
イ課長は夜のプラハの街を散歩してみたわけだ。8時頃だったかなぁ?

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寒かったけど、夜のプラハは本当に素晴らしかった。
ライトアップで輝く宮殿と聖ヴィータ聖堂がブルタヴァ河の川面に映る。
堂々たる国民劇場の威容、石畳の道、赤と白の市電…
日本人が思い描く「ヨーロッパ」そのものっていう風情がそこらじゅうに満ちている街だったな。
人気のない暗い路地も散々歩いたけど、ぶっそうな感じも全くない。
この夜の散歩だけですっかりプラハの美しさに魅了されてしまったんだよ、イ課長は。
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外国滞在中は疲れたなんて言ってないで、寸暇を惜しんで歩き回れ。
「どくとるマンボウの教え」は正しいのである。

 

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by tohoiwanya | 2009-01-09 11:58 | 2007.10ドイツ・チェコ出張 | Comments(0)


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