2009年 02月 06日
海外に行くとき… そこに、自分のアコガレの美術作品があると知っていれば当然見たいと思う。 行った先でソレを見ることは極めて重要なミッションになる。 オランダに行きゃ(行ったことないけど)レンブラントやフェルメールの実物を 観るということが最優先事項の一つになるのは間違いない。 パリに行きゃ(行ったことないけど)ルーブル美術館、その中でもあの有名な 「サモトラケのニケ」だけは絶対見たい、と考える。 さてプラハだ。 出張先がプラハと決まった瞬間からイ課長にとっては「ミュシャのステンドグラス」の 実物を見ることが他のナニよりも重要なターゲットになった。 まだ20代の頃、何かの本の図版でミュシャのステンドグラスの写真を見た。 その時はソレがドコにあるのかもよく知らなかったし、もちろん、自分が その実物を観るなんてこともまったく想像できなかった。 「こんなキレイなステンドグラスが世界のどっかにあるんだ…」と思っただけ。 それを見られる。実物を、だよ? 絵や彫刻だったら「ナントカ展」として日本で公開される可能性もある。 しかしステンドグラスの実物は現地で観る以外ない。そのチャンスが来たわけだ。 仕事よりソッチの方が重要だ!と考えたくなる、その気持ちをわかってくれ(笑)。 実際に見るチャンスは2007年10月20日の土曜日。 まだ観光客の少ない午前中のうちにステンドグラスを観よう…と目論んでたんだけど 行ってみたら、聖ヴィータ大聖堂は(たぶん)その日に限って昼から公開だと。 う…うう…何でここまで来てイ課長をジラすのだ? ホントに見せてくれるんだろうな?もし見られたなかったら放火するぞてめぇ。 11時過ぎに再度行ってみると…うぐぁ…もう長蛇の列が形成されておる! しょうがない。並ぶのは嫌いだがこうなったら列に並ぶしかない。 正午になって教会の扉は開いたみたいで、列は徐々に進み始めた…けど遅い。 …あれ?…ひょっとして、これ…ミュシャのステンドグラスの裏側かな? そうかもしれん、写真を1枚撮っとこう(実際にはその通りだった)。 結局、50分くらい並んだ挙句、ようやく中に入ることが出来た。 どれだ?どれがミュシャのステンドグラスだ??…ん?あ、あれか? あーーーーー(感激)ーーーーー…これだぁあああ…実物だよ~。 プラハにあるミュシャのステンドグラスの実物をいま見てるんだオレはぁぁ 嬉しいよーー。ひたすら見とれ、ひたすら眺め続けた。 絵の中心部に明るい色、周囲に暗い色を配して、明暗効果をうまく使ってるから 観る者の視線も中央部にひきつけられるけど、その明るい中央部に暗い僧衣の人物を 配置したことで、色の明暗アクセント効果がさらに高まってる。 絵の下、「スラヴィア銀行」(たぶんスポンサー?)のロゴの周囲の華麗な装飾も いかにもミュシャっぽい。 ああ…実物を見ることができて良かった。イ課長はしみじみと嬉しかった。 金曜の夜はオペラに陶然と酔いしれ、土曜の昼はステンドグラスに感激…。 イ課長にとってプラハは素敵な思い出ばかりだよ、ほんとに。
by tohoiwanya
| 2009-02-06 13:01
| 2007.10ドイツ・チェコ出張
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