2010年 12月 16日

十分に行く-その2-「平渓線スタンド・バイ・ミー」

ローカル線とはいえ、日曜日に十分観光を楽しもうって人たちで平渓線の車内は
けっこう混んでる。車両の真ん中部分が丸くクリ抜いてあるってのが変わってるねぇ…。
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瑞芳から20分くらいで大華という田舎駅に着いた。ごく小さい無人駅だ。
今こうしてみると、単線の駅の、こういうたたずまいってえちぜん鉄道を思い出させるなぁ…。
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こんなせまーい、小さーい、いなかーの駅で降りたモノズキな乗客は
イ課長含めて数人しかいなかった。大抵の客は十分の駅まで乗るんだろう。
しかし、イ課長にとっては一つ手前の大華で降りることが非常に重要だった。なぜか?

大華駅のホームはこんな風に、端っこがそのまま線路ワキの地面につながってる。
ずっと先に黄色い服と青い服を着た二人のオバサンがいることに注目しておいて欲しい。
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ここから十分瀑布までは徒歩行軍になる。しかしこれがただの山歩きじゃない。
道路ではなく、平渓線の線路の上をひたすら歩くのだ。

ほら、さっきの青と黄色のオバサンたちも線路を歩いてるでしょ?
ここから十分瀑布に行くには線路の上を歩くのが最も効率的なルートであり、
モノズキな観光客たちが映画「スタンド・バイ・ミー」気分でトボトボ歩くのだ。
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営業している鉄道の線路を歩いて行く観光地なんて、日本じゃまずないだろう。
もちろん、台湾でもタテマエ上は線路の上なんて歩いちゃいけない。
でも実際は歩いてるヒトがけっこういる。滝を見に行くのに一番わかりやすくて
効率的ルートってこともあるし、何より線路歩くのって、楽しそうじゃん(←ガキ)。
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電車が来たらよけるしかないけど、場所によっては崖スレスレに避難するしかないような
場所もけっこうある。田舎のローカル線だから通過本数は非常に少ないんだけど
「ここで急に電車、来たりしねぇよな…」っていうほのかなスリルが味わえる。

はははははは。台湾の鉄道では警笛を鳴らせって標識は「鳴」の1文字なのかい?
こりゃ非常にわかりやすいぞ。漢字文化圏バンザイ。
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静か〜な山あいの線路を、自分が砂利を踏む音だけ聞きながら歩くこと約20分。
さぁ、いよいよ「平渓線スタンド・バイ・ミー」のクライマックスに差し掛かりました。
恐怖のトンネル通過の時間ですよーみなさん。
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コレがあることは事前に知ってはいた。だが、イザとなるとやはりちょっとビビる(笑)。
平渓線みたいなイナカ路線だったら、このトンネルを通る電車の数っつうても上下合わせて
せいぜい1時間に2本程度のはず。
イ課長が乗った電車が終点まで行って折り返してくるのはもっとずっと後だろ?
一方、イ課長が乗った電車の次の電車がここを通るのも、もっとずーっと後のはずだ。
トンネル歩いてる途中で電車に遭遇なんて、するわけないじゃん。

…と、わかっていても、イザとなるとちょっとビビるんだよ。
トンネルの中は照明ひとつない真っ暗だ。足をとられて転ぶことだってあり得る。
転んで足を痛めて、動けなくなってるトコに電車がさしかかって…
なーんて想像をついしてしまうわけよ。人間なんて弱い存在よのう。
実際、前を歩いてた青服のオバサンがトンネルの中だけ小走りだったのをイ課長は見た(笑)。
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まぁここまで来て引き返すわけにも行かん。トンネル通過を敢行する。
中は真っ暗、足元はジャリがゴロゴロだから気をつけて歩かないと危ないんだけど、
何せ「早く通過しちゃいたい」という気持があるから、青服のオバサンと同じように、
イ課長もやけに早足になってしまう(笑)。

…通過した。やれやれ。台湾のローカル線にひかれて日本人観光客ひとり死亡…てなことに
ならなくて良かった。トンネル無事通過の記念に反対側からも写真を撮っておこう。
「禁止行人通行」の文字がムナシいぜ(笑)。
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もし、この「平渓線スタンド・バイ・ミー」をやりたいというモノズキな方がいたら、
サンダルばきは絶対にやめるべきだ。スニーカーにした方がいい。
砂利だらけの線路はただでさえ歩きづらいし、このトンネルを通るときは誰もが小走りになる(笑)。
しかも足元は暗いんだからね。サンダルはよしましょう。スニーカーにしましょう。

ビビりトンネルを抜けると、もう十分瀑布はすぐそこだ。
いやー線路歩き楽しかったよ。たかだか30分弱くらいだったけど、日本じゃまず味わえない
山歩きだったよなぁ。十分観光に行くなら、大華からの線路歩きが絶対オススメだ。
(ただし足腰の丈夫な人限定)

お目当ての一つ、「平渓線スタンド・バイ・ミー」はたっぷり楽しんで満足したし、
線路歩きで汗ダクになったことでもあるし、十分瀑布でも見学して少し休むとするか…。
(その3につづく)




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by tohoiwanya | 2010-12-16 00:25 | 2010.08 台湾旅行 | Comments(8)
Commented by のんのん at 2010-12-19 16:31 x
台湾も行ったことないので、いわんや的どうでもいいレポート引き続き希望。あらら、と肩すかしをくうような、でもどこか懐かしいようなしょぼさがいいねえ。
ところで「スタンド・バイ・ミー」ってどのくらいの年齢層まで
共有できる話題なんだろね。ゆうべ20代女子と会話したら、オノ・ヨーコ、知らなんだぞ。
Commented by tohoiwanya at 2010-12-19 19:53
今調べたら、スタンド・バイ・ミーって1986年公開の映画らしい。ってことは24年前。
50代・40代はまぁ問題ないとして、30代だと知らないヒトもいるかも。
なーんちゃって、実はイ課長自身、こんな風にブログの標題にも使ってるくせに、
実はあの映画を通してマジメに見たことってないんだよ(笑)。

しかしオノ・ヨーコは…同時代的にはもちろん知らないだろうけど、
歴史としては20代でも知っててイイんじゃないのぉ〜??
Commented by hanatomo31 at 2011-01-06 23:21
ああ、コレ!! 私もぜひやってみたいです。
九分までは私も以前訪れたことがあるのですが、台北市内発着の現地のバスツアーに参加だったので、電車の旅ではなかったのです。
こんなに面白いアドベンチャーがあると知っていたら、電車で行ったのに!
Commented by tohoiwanya at 2011-01-07 16:26
>こんなに面白いアドベンチャーがあると知っていたら、電車で行ったのに!

九分は私も2006年に行ったんですが、アソコの場合は瑞芳までは電車で行っても
そこから先のウネウネ山道は結局バスにならざるを得ない。
九分ならバスで問題ないです。

しかし十分行くならゼッタイに鉄道です。平渓線がオススメです。
というより、十分瀑布なんて、車ではまず訪問不可能でしょうし、
十分老街も観光バスが停められるような場所は少ないはずですから
イヤでも鉄道で行くしかないんだと思います。

平渓線スタンド・バイ・ミー、 た  の  し  い  で  す  よ ~
Commented by nassi at 2016-09-11 13:44 x
nassiです。ご無沙汰しながら先月台湾に行ってきました。
大華駅の大看板には今「この駅で降りて線路を歩かないように」という文字がきっちり書かれています。これはイ課長の先鞭だろう・・・とにんまりしながら窓外を楽しんできました。
夜市も楽しみましたが迪化街で最後に食べた「油飯」が一番おいしかったような気がして又食べに行きたいくらいです。台湾は人皆親切で面倒見も良くて・・・地下鉄駅傍の店でホテルを聞くとスマフォで場所を確認、メモ用紙に書いてタクシーを世話してくれた・・・ワンメーターの距離だったけど酷暑の中助かりました!
Commented by tohoiwanya at 2016-09-12 00:34
>大華駅の大看板には今「この駅で降りて線路を歩かないように」という文字が

nassiさん:
ええええーーー?!ホントに?あの楽しみが禁止されちゃったの?
うーん・・線路歩いてる人の事故でもあったのかなぁ?でもまぁ、そんな禁止表示は
気にせずに線路歩いてる人は多いんじゃないかって気もしますが(笑)。
台湾はいいですよねー。安全だし、何てったって食い物が美味しいし。
でも油飯って食ったことないなぁ・・私はとにかくあの雉肉飯をもう一度食いに
台湾行きたいっす。
Commented by nassi at 2016-09-12 09:10 x
警告文を観てすぐにカメラ取り出したけど間に合いませんでした、特に柵なども設置されていませんが実際歩く人は列車で往復した印象でも居ませんでしたよ!
今回は「淡水」から高雄の先「西子湾」まで10日間の旅でしたが次回も食いながら人情の機微を楽しみたいと思います。
Commented by tohoiwanya at 2016-09-13 17:54
>実際歩く人は列車で往復した印象でも居ませんでしたよ!

nassiさん:
ってことは、柵はなくてもけっこうシッカリ禁止されてみたいですねぇ。
うーん・・あの胸躍るスタンド・バイ・ミーの楽しみが失われたなんて。
もしかすると台湾鉄道当局がこのブログを読んで「日本人旅行者までもが
線路歩きやトンネル歩きを面白がって書いてて、危なくていかん!禁止だ禁止!」って
ウチのブログのせいだったりして・・。

しかし淡水から高雄までとは、ほぼ台湾縦断に近いですねぇ。
私は台北しか行ったことないから、南の方も行きたいなぁ・・。


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