2011年 07月 08日
ウィーンに行ったらハイリゲンシュタットに行ってベートーヴェン関連史跡を訪ね、 ついでにホイリゲで美味しいワインと料理でも楽しもう、と思ってる人は多いはずだ。 そういう方々にまずに申し上げておきたいことは、ハイリゲンシュタットに行くなら 地下鉄U4で、その名もずばりハイリゲンシュタット駅まで行き、そこから38Aのバスで 行くのが正解ということだ。おそらく大多数の人はそうするはずで、我々だって 事前によく調べていたら、そうしていただろう。ところがだ…。 この日、我々は午前中~昼過ぎまでウィーン中心部を散々歩いて観光していた。 たぶんこの時点で1万歩近く歩いていたはずだ。けっこう歩き疲れていた。 そんな状態でショッテントーアという市電の駅を通りかかったら、トホ妻が言い出した。 「ヌスドルフ行きの市電が走ってるじゃん。あれに乗ればいいはず。前回行ったときも確か ヌスドルフ行きの市電で行ったもん。アレに乗ろう」 30年前の記憶に基づいたトホ妻の“危険なガイド”が始まったのである(笑)。 ヌスドルフ行き市電の停留所を確認すると、終点に「ベートーヴェンガング」っていうのがあるから 確かにソコに行けばよさそうに思えた。というわけで、次のヌスドルフ行き市電に乗り、 終点らしき駅まで行ってみたわけだよ。 だが、この時点ですでに我々は失敗を犯していたのだ(ミス1)。 実際には市電終点駅のベートーヴェンガングは「遺書の家」や「田園の小道」からは かなり北の方にあって、効率よく周るんであれば同じ市電の2つくらい前の停留所で 降りるべきだったんだよ。…すべて後になって知ったことだが(笑)。 市電でハイリゲンシュタットに行こうと思っている皆さん。終点まで乗るのはやめましょう。 二つくらい手前の、グリンツィンガー通りと交わるあたりの停留所で降りましょう。 ここからイ課長とトホ妻の迷走が始まった。 ガイドブックに小さ~い地図が載ってたんだけど、地図の範囲が狭すぎて、 自分たちが今いる場所は地図に入ってない。だもんだから、どっちにどの程度歩けば ドコに出るのか見当のつけようもないのだ。 実際のベートーヴェンガング…つまり「交響曲第6番『田園』の想を練った小道」は もっと南であろうと見当をつけ(これは正しかった)、歩き始めた。 20分くらいかなぁ?ふらふら歩いたらバスが通る、わりと広い道に突き当たった。 ここが38Aのバスが通るグリンツィンガー通りなのだ。 さっきも言ったように、すでにイ課長&トホ妻はかなり歩き疲れた状態にあった。 ここは計画を変更し、この38Aのバスでカーレンベルグという山の上の見晴台まで行き、 そこで少し休んでから麓に戻ってベートーヴェン史跡めぐりしようということになった。 だが、バスの中で我々はまた過ちを犯した(ミス2)。 バスに乗ってたら途中に展望台があって、大勢の客が降りた停留所があったんだよ。 イ「ここで降りるんじゃないの?」 ト「いや…終点だと思うけどな、カーレンベルグは」 ところが、その展望台を過ぎると道は下り坂になるではないか。 ってことは、やっぱさっきの所がある目指す展望台だったんだよ!というわけで、 イ課長がトホ妻をせきたて、次のバス停で降りた…が… それも間違いだった(ミス2)。カーレンベルグはトホ妻の言うとおり、やはり終点であって さっきの展望台は別の展望台だったんだよ。ああああ…次々とミスを犯す我々。 38Aのバスでカーレンベルグに行こうと思っている皆さん、終点まで乗りましょう(笑)。 途中にまぎらわしい展望台があるけど、そこはカーレンベルグじゃありません。 幸い、38Aのバスは10分おきくらいに頻発してるから、次のバスに乗り、ようやく 山頂のカーレンベルグに到達することが出来た。ふう…。 ここからの眺めるウィーンの街の遠望は確かにすばらしかった。 この日はピカピカに晴れてたから、ウィーン市内を貫くドナウ川はもちろん、望遠レンズで見ると シュテファン大聖堂やヴォティーフ教会の高い尖塔までわかっちゃう。 遠く霞んで見えるのはもうオーストリアじゃなく、スロヴァキアかハンガリーじゃないか? (下の写真、金色の球を串刺ししたヘンなものは、実は清掃工場の煙突なのである) 何度も言うが、我々は市電に乗った段階ですでに1万歩くらいは歩いていた。 市電を降りて道に迷って、さらに無駄に歩いたわけで、かなーり歩き疲れたけど、 この展望台でソーセージパンを食いビールを飲み(昼飯ヌキで歩いてた)、やや回復した。 時刻は4時過ぎだったかなぁ?6月初旬だからまだ完全に真昼間だ。 ベートーヴェンが遺書を書いた家に行く余裕は十分にある。というわけで、我々は再び 38Aのバスに乗り、麓のハイリゲンシュタットに戻ったのである。 この後また疲れた足にムチ打って、強い西日の下を延々歩くハメになるとも知らず…。
by tohoiwanya
| 2011-07-08 00:11
| 2011.06 ウィーン旅行
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