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2011年 07月 20日

ガイジン・アンケートに答える

これもトホ妻と別れて行動している時の話。
先日書いたエンゲル薬局に行こうとする途中の出来事だったんだけど、
本筋に入る前に、例によってちょっと前置きを。

外国で、外国人を対象にしたアンケートやヒアリングの対象にされるっていう経験。
イ課長はこれまでに何度かある。

ブリュッセル空港では外国人空港利用者実態調査みたいな感じで、英語で
ヒアリングされたし、ミュンヘンでは何かの街頭インタビュー?をされそうになったけど、
あれはドイツ語でイ課長と話そうとした彼らが悪い(笑)。この話は前に書いたね。

パリのド・ゴール空港でも帰国前やられたな、そういえば。これはヒアリングじゃなく、
記入式アンケートで、フランスに何日滞在し、何ユーロくらいお金を使ったか、みたいな
質問に回答した。

実は今回のウィーン旅行でもヤラれたんだよ。
しかしウィーンでヤラレたのは、これまでとはちょっと意味合いの違うヒアリングだった。

ちょうど床屋で髪を切り終わって、エンゲル薬局にでも見に行こうかなぁと考えながら
観光客で賑わうザンクト・シュテファンのあたりをブラついてた時のことだ。
こんな18世紀風のスタイルで観光客にコンサートのチケットを売ろうとする連中の
写真なんかをのんびり撮っていたら…
ガイジン・アンケートに答える_f0189467_0135350.jpg

突然話しかけられた。見ると4人の男の子だ。小学校の4〜5年生ってあたりかな?

子「あのすみません、ちょっとアンケートに答えてもらっていいですか?
  (…というような意味のドイツ語だったんだろうな、と推測される)」

ミュンヘンのインタビューのことを思い出した。
ドイツ語しゃべれそうにないガイジンにドイツ語で聞かれても困るんだってば~。
しかし相手は子供だ。心やさしいイ課長は慈父のようにやさしい、と同時に
ちょっと困った笑顔をうかべながら、英語でこう答えた。

イ「あー…ソーリー、私はドイツ語を話せません」

するとどうよ。事態は意外な展開を見せた。

子「(突然英語に切り替えて)英語でしゃべります。いくつか質問していいですか?

うおお!!さすが国際都市ウィーン。小学生にして外国語をあやつれるのかよ?!
4人いるキッズのうち、特に一人が英語が上手なようで、主に彼がイ課長に質問してくる。
こうなるとイ課長も引き下がれない。何でも答えてあげることにした。

子「あなたは、どこから来たのですか?
イ「日本からです」
4人はボソボソいいながら、手元の紙に何やら書き込んでいる。滑り出しはイイ感じだぞ。

子「ウィーンは初めてですか?
イ「いえ、2回目です」
子「お仕事ですか?観光ですか?
イ「観光です」
子「あなたはどのくらい長く…えーと…How long…How long will you …えーと…
イ「(質問内容を察して)…stay?」
子「Yes! How long will you stay in Vienna?(何日くらいウィーンに滞在しますか?)
イ「One week(一週間です)」

イ課長の英会話レベルとウィーンの小学生のソレとが見事に釣り合ってるから(笑)
意思疎通が非常にスムーズで友好的雰囲気の中、ヒアリングが進んで行く。
4人のキッズの、礼儀正しくはあるけど、物怖じしない話し方も非常に好感が持てる。

子「ウィーンはきれいですか?
イ「とーーーっても美しいです」

ガイジンを対象にした、コドモのこういう街頭ヒアリング活動。最近は日本でもやるらしい。
ヒアリングっつうても、集める情報自体にそれほど大きな意味があるわけじゃなく、要するに
子供のうちから外国人に話しかけさせて、ガイジンとコミュニケーションすることに
慣れさせようっていう、一種の社会科実地教育っていう側面が強いんだろうね。
ウィーンでも同じようなことやってるんだな~と思いながら質問に答えた。

質問が終わったようだった。4人のウィーン・キッズがイ課長に礼を言う。
そこで、今度はイ課長が彼らに頼むことにした(途中からそのつもりだったのだが)。

イ「アナタたちの写真を撮らせてもらっていいですか?」

カメラを出すと、4人のウィーン・キッズが並んでポーズをとってくれた。
ガイジン・アンケートに答える_f0189467_0175389.jpg

4人中2人が顔からズリ落ちそうなくらい大きなメガネかけてるけど、ウィーン・キッズの間では
こういうのがはやってるのかね?(笑)
でもヘアスタイルなんか見てもわかるように、基本的にみんなすごくオシャレだ。
左から二人目の巨大メガネクンが特に英語が上手な“質問担当官”ね。

これはまぁ、ウィーン・キッズからヒアリングされた…というより、どちらかと言うと
「ガイジンに話しかけてみよう」っていう社会科授業の“教材”の“標的”になったというべきか。
トホ妻とイ課長が二人で話しながら歩いてたら彼らも声をかけづらかっただろうけど
一人でボーッと写真撮ってる、やさしそうな(ここ重要)東洋人のオジサンなら声かけやすい
相手だったんだろう。トホ妻と別れて単独行動してると、こういうコトもあるわけだ。

イ課長の方もウィーン・キッズとの束の間の交流を十分楽しませてもらったし、
こうしてブログのネタにもさせてもらったんだから、この場を借りて彼らにお礼を言おう。
ダンケ シェーン ボーイズ  (ドイツ語と英語が混じってるし…)




by tohoiwanya | 2011-07-20 00:17 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(4)
Commented by hanatomo31 at 2011-07-20 16:01
きゃー。なんと可愛い男の子達!
しかも、このデカめがねが面白いですね。

今こういうガイジンに話しかけるというのは、もしかすると教育の現場での流行りのものなのかもしれませんね。しかも世界的な流行。

イ課長さんは優しそうな風貌をしているのですね??!
右端のプロフィール写真ではちいちゃ過ぎてわかんないです。いつか記事で大きく顔出しを!!
Commented by 小市 at 2011-07-20 23:38 x
アンケートと言えば。

ロンドン経由でイベリア半島のイギリス領ジブラルタルへ飛んだとき、
機内のスチュワーデスからお願いされました。そんな田舎行きの路線に日本人がそうそう乗っているわけもなく、日本人は私と友人の2人のみ。そしてスチュワーデスたちからは明らかに「興味津々」の視線が発射されている。

やがて、その中の1人が「アンケートご協力ください」という感じで持ってきました。しかも1枚。

ということで、友人と2人して、その英文質問を読み読み「この世に存在しない人間」のアンケート回答を作り上げました。まあ訊いていることはたいしたことはないのですが、答えている最中がおもしろかったです。

あ、そうそう、名前気がついていただいて、よかったです。
Commented by tohoiwanya at 2011-07-21 11:10
>きゃー。なんと可愛い男の子達!

hanatomoさん:
でしょー?あのトシで外国人と外国語でコミュニケーションしちゃうというだけでも
大したもんだけど、その上みんなけっこうイケメン…つうか、イケガキで(笑)
さらにオシャレもバッチリ。私が見ても「こいつら、将来モテるぞ」と感じる。
まったくもう…実にナマイキだ。
この4人にアンケートされた時、ハナトモさんが以前に書いてた鎌倉大仏での
日本の小学生の話を真っ先に思い出しましたよ(笑)。
 
Commented by tohoiwanya at 2011-07-21 11:18
>ロンドン経由でイベリア半島のイギリス領ジブラルタルへ

小市さん:
ジブラルタルとはまた…。近接するスペインのアルヘシラスには行きましたけど、
ジブラルタルは船から見ただけでした。また変わったところに行きましたねー(笑)。

空港とか飛行機で外国人にアンケートっていうのは、けっこう多いんでしょうな。
しかし、コドモ社会勉強のターゲットにされたのは初めてだったから、なかなか楽しかった。
考えてみたら、私もガキの頃に大阪万博で、ガイコクの人にサインもらったっけなぁ…(超遠い目)。
 


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