2011年 08月 16日

ウィーンの市電 -その1-

有名な建物ではなく、道路を走ってるノリモノがその街の一種の“名物”であり、
その乗り物を見ればソコがその街であることがダイレクトにイメージされるような例って
そう多くはない。代表的な例はロンドンの「真っ赤な二階建てバス」だ。

写真に赤い二階建てバスが写ってれば、後ろの街並がドウであれ、見る者をして、
そこはロンドンであり、ロンドン以外のナニモノでもないと思わせる決定的要素になる。
(実際には二階建てバスが走ってるのはロンドンだけじゃないんだろうけど)
当然、イ課長はロンドン出張に際しては赤いバスの入るアングルで写真を撮りたがった。
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ニューヨークのイエロー・キャブもかなりその要素を持ってるような気がする。
だからN.Y.に出張した時はイエロー・キャブの入るアングルで街の写真を撮りたがった。
イ課長の考えることは大体どこでも同じなのである(笑)。
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最初に書いたように、「乗り物がその街を象徴する」っていう例って、あんまりない。
いま言ったロンドンとN.Y.以外にどこかあるかと言われてもちょっと思い浮かばない。
行ったことある人なら「リスボンのケーブルカー」あたりを挙げるかもしれないけど
イ課長は行ったことないから挙げようがないのだ。

しかし…だ。
ウィーンにはそれがあると思うんだよね。ロンドンのバスほどメジャーじゃないけど。
それは何かと聞かれれば、ズバリ、赤と白で塗られたあの路面電車だと言いたい。

ウィーン国立歌劇場の写真を撮れば、確かにそこはウィーンだってことはわかる。
しかしそこに赤白の路面電車が写っていれば「ウィーン度」はさらに何割かアップする。
イ課長はそう思うのである。
(もっとも、今になってみればウィーンの路面電車はプラハのそれとやや似てるが(笑))。
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この路面電車は新婚旅行で来た20年前もさんざん乗って、すっかり好きになった。
考えてみれば「ヨーロッパの路面電車」に乗った最初の経験だったんだよなぁ、あれは。
そんな愛着あるウィーンの市電。もちろん今回の旅行でも散々乗った。

駅にはこんな感じで表示板がある。
ストラーセンバーン(市電)の、ケルントナーリンク・オペラ座前停留所というわけ。
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市電だから駅も大したことはない。歩道と同じくらいの高さの停留所っていう
だけのことで、表示板を見ないと市電の停留所であることに気付かないかも。
(ガイジンには表示板より“人が待ってる”ことが目印になる)
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中には下の写真のショッテントーア駅みたいに、何路線もの市電が乗り入れてて、
駅自体も上下2階建てなんていう「市電の巨大ターミナル駅」みたいなところもある。
ここって終着駅・始発駅だから市電が向きを替えられるように駅全体が大~きな
円形構造になってるんだよね。
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案内板はこんな感じで、ドコ行きがあと何分で来るヨってことが示される。
この辺は日本の路線バスに近い。しかしここでイ課長の中にある疑問が湧いてきた。
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この、数字の「2」の隣についてるヘンな印は何なんだい?
1号線とD号線にはついてなくて、エンゲルス・プラッツ行きだけに表示がついてる。
ウィーンで市電に乗るたびに、駅でこの表示をよく目にしたんだけど、しかしこれが
何を表してるのか、最初の数日間はわからなかった。

しかしウィーンで数日過ごすうちにイ課長の鈍い頭にもようやく電球がピカリと光った。
わかった。これは車椅子のマークだよ!「次の電車は低床式車両ですよ」ってサインだ。
あーもう絶対間違いない。わかったもんねールンルンッ♪(←大バカ)

そう。ウィーンの市電には古式ゆかしい旧型タイプの他に、低床式のモダンな新型車両もあって、
旧型・新型の比率はザッと見た感じだと半々くらいかなぁ?20年前には旧型しかなかったのだが。
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この新型はおそらく車椅子の人でも乗れるくらいに床の低い設計になってるはずで、
だからああいうサインが使われるに違いない。車両の種類を表してるわけだ。
こういう「人にやさしい」低床式車両が増えていくのは日本の路線バスも同じで、
その辺の事情はウィーンも同じということか。

しかし、ガイジン観光客として勝手なことを言わせていただければ、やっぱあの旧型車両を
残して欲しいなぁ…。白と赤の、あのツートンカラーの市電こそ、その風景がウィーンであることを
印象づける決定的要素だと思うんだよ。全部新型に置き換わっちゃうのはちょっと淋しい。
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そんなイ課長の思い入れがたっぷりコモッたウィーンの市電。
次回は車内の様子をお届けします(「世界の車窓から」風のエンディング)。



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by tohoiwanya | 2011-08-16 00:02 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(2)
Commented by Mimi at 2011-08-17 02:31 x
ウィーンの市電もレトロ感がいいですが、ニューオーリンズのも良いですよ。
「欲望と言う名の電車」で有名ですが。
あとは乗り物と街というとサンフランシスコのケーブルカーが思い浮かぶかなあ。
終点でいまだに手回しで向きを変えてるのがいいんですよね。

ところで赤い二階建てバスの走る「ロンドン」という町は、カナダにもあります(笑)
「ロンドン」の近くには「ウィンザー」があって、テムズ川も流れてます。
ほんとの話です。オンタリオ州にあって、シェイクスピアフェスティバルが有名です。
おかげで私は以前英国のウィンザーに住んでいたのに、それを言うとアメリカ人は
「ああ!オンタリオ州ウィンザーね!」と反応するのでした・・・(ーー;)
Commented by tohoiwanya at 2011-08-17 10:43
>サンフランシスコのケーブルカーが思い浮かぶかなあ

Mimiさん:
あーそうか、ソレがあったな。 もっとも、サンフランシスコにも行ったことないんだけど…。

赤い二階建てバスは英領ジブラルタルで走ってるってウワサは聞いたことあるけど、
カナダで、しかも「ロンドン」の街を走ってたとは知らなんだ。そのうえ
テムズ川まで流れててシェイクスピア・フェスティバルまで開催するとなると、
もう怖いものなし?ですな。そのうち衛兵の交代とかもやり始めるのでは…(笑)。
 


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