2013年 01月 27日

インドの“そういう”事情について

ヒンズー教社会では婚前交渉に対する許容性がないので、男たちは恋人がいてもいなくても
“禁欲的”な環境下に置かれている…インドに行く前、インド野郎たちの「そういう」事情に関して
イ課長はそういうイメージを持っていた。ガイドブックにもそんなようなことが書いてあったし。
おおまかに言って、日本の独身男たちよりかなり“不自由”なんだろうな、と思ってた。

ところがだ。
デリーでの仕事中、例によって車で市内を移動してて、ある公園のワキを通ったら
車中にいた通訳さんが教えてくれたことがある。

通「イカチョさん、ここ、ナントカこうえんよ ひろいこうえんよー」
イ「ほぉ…」
通「このこうえん、よるになると カップルがおおいことで ゆうめい」
イ「ほぉ~そうなんですか」
通「そうですよ。だってインドにはラブホテルがないからね」
イ「はっ?・・あーー、なるほど、公園で・・・ははぁ」

宗教的に、結婚するまでエッチなことはトンでもないわ!ってことかと思ってたけど、
この話を聞く限りでは、カノジョのいる男なら、「夜の公園でイチャイチャ」程度の
“性的行為”は、少なくともデリーみたいな都市部ではアリみたいだねぇ。
これはちょっと意外だった。そんなに“禁欲的”ってわけでもないじゃん。インド野郎。
(下の写真はその公園じゃないよ)
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同じくデリーでこんな経験もした。アポ時間まで待つために喫茶店に入った時の話。
インド女性の代表的衣装としてサリーと並んで知られてるのがサルワール・カミーズだ。
別名、パンジャビ・スーツとも言われている。下がパンツになってて、こんな感じのやつ。
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ヒザあたりまでの長めのトップス、パンツ、ショールって3点セットが基本のサルワール・カミーズ。
しかし、その喫茶店にいたカップルの女性の方はショールなしで、トップスとパンツだけという
スタイルだったんだよね。へぇ、ああいう着方もあるのかと思って通訳さんに聞いた。
すると意外な答えが返ってきた。

「ああ、あれはね、むねをみせるため」

これまたちょっと意外な答えで驚いた。
ボーイフレンドの前で女性が自信のある部位をアピールしやすい服を着るというのは理解できる。
胸に自信があればピタTシャツを、脚に自信があればミニスカートを着る。日本の女性だって
身に覚えのある人はいるはずだが(笑)、しかし、インドでも同じだったとは意外。

なぁんだ、インドも実はそれほど“禁欲的”ってわけでもないんだ、と思った。
そりゃまぁ、ラブホテルがないのは不便だろうけど、カップルが夜の公園でイチャイチャしたり、
女性が彼氏の前でちょっぴりセクシーな衣装を着たりするあたりは日本と大差ない。
ヒンズー教だナンだっていっても、インドの独身男女、けっこううまくやってんじゃん、と思ったさ。

…というイ課長の考えはどうも甘かったようだ。
ご存知の人もいるだろうけど、去年の12月、デリーでひどい集団強姦事件があり、
インド各地での強姦事件の多さや、その悪質さが報道された。イ課長もショックをうけたよ。

強姦事件が多いって話を聞くと、インドの独身男たちはやはり禁欲的環境下に置かれて
「シたいけどできない」→「飢えすぎて、性欲暴発」という図式なのか?とも思える。

しかし、インドの公園がイチャイチャカップルでいっぱいという話を聞いてたイ課長としては
どうも単純にそう思う気にもなれなかった。そりゃまぁ、確かに「イチャつく相手」のいない
モテない野郎だっていっぱいいるだろうから、そういう連中が…ということなのか?

今回のデリーの事件、それに限らず、インドでは強姦がモノすごく多いって話と
「公園がイチャつきカップルだらけ」という経験がどうしても整合しなくて、イ課長なりに
いろいろ考えた。
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同じ頃、集団レイプされた女性が警察に訴えたら、警察から「強姦した相手の一人と
結婚すれば?」と言われ、被害者が憤慨のあまり服毒自殺したっていう事件もあった。
ここにはインドの女性蔑視・女性差別がある、と誰もが思う。イ課長も思う。

こういうのは「どうせヤッても大した罪にゃならないんだから」っていう感じで、
モテない男たちが強姦に走った、と考えることができる。要するに“性欲暴発型”。
まぁこれはイ課長にも理解はできる(やらないけどさ)。

しかし、例のデリーのレイプ事件はカップルが狙われたってところが引っかかる。
むしろレイプを誇示してるっていうか、単に「ヤりたい」っていう以上の、リンチした結果を
誇示するような異常性がある。ほとんど猟奇殺人の世界。イ課長の理解を超えている。
「どうせ一生カノジョなんて出来ないんだ」っていう男たちの、ヤケクソ復讐みたいな感じ。
いわば“恋愛貧者復讐型”とでもいうか…ターゲットがカップルだっただけにそう思う。

インドには下層カーストの男とか、ド貧乏な男もたーーーくさんいる。
夜の公園でイチャつくことも、結婚も生涯ムリそうで、売春婦を買うカネもない男たちも
たぶんたーーーーくさんいるんだろう。

そういう自分の人生を諦めることもできる(っつうか、諦めることしかできない)。
だが、まだ若くてヤリたい盛りの男たちにとってはどうか?そんな一生を送るくらいだったら
こんな人生をオレに押し付けた社会に復讐してやれ、と思うヤケクソ男もいるだろう。
そんな彼の周りに恵まれたイチャつきカップルがたくさんいれば、彼の復讐対象が誰になるか、
復讐形態がどんなものになるか、何となく想像がつくような気がしてくる。
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ちょっと暗い話になって申し訳ない。
イ課長はインドって国を基本的に好きだし、現地で会ったインド人もみんないい人だった。
しかし、インドにはイ課長が想像するしかない暗部・深部があることもまた事実だ。

とにかく強姦される女性が多いという社会、強姦犯に寛容という社会はやっぱ、異常だよ。
今回のレイプ事件で、世界中の女性が「インドに観光なんて行きたくないわ」と思っても
それは無理もない話で、これに関してインドに弁解の余地はほとんどないと思うのだ。


 
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by tohoiwanya | 2013-01-27 02:31 | 2012.10 インド出張 | Comments(6)
Commented by Bきゅう at 2013-01-28 03:02 x
Bきゅうのお友達は違いましたよ〜。親どうしが決めた結婚相手に会いに行く(北米内で)って時、『ほんぢゃ、彼のアパートに泊まるんか』(←だってもう決まっているのよ)って聞いたら、『Bきゅう、それはいけないことよ。だめ、だめでしょ。そんなこと考えちゃ』って、すごーく怒られましたぞ。他も、けっこう国に帰って、それまで会ったこともない子を嫁さんとして連れて来たとか(昨年の話)、一度会っただけとか多いっす。公園の方は半職業的な人も入っているのでは?
Commented by Mimi at 2013-01-28 09:27 x
女性の立場から言わせていただくと、
日本だってインドに負けず劣らず強姦犯に甘い社会だと思うのですが・・・・
Commented by tohoiwanya at 2013-01-28 10:34
>それまで会ったこともない子を嫁さんとして連れて来たとか

Bきゅうさん:
イ課長が考えるに、従来型の「親が決めた結婚相手」の場合、式の前日に
初めて会うなんてケースも多いらしくて、婚前交渉なんてモッテの他っていう
考え方になるはず。たぶんそういう方が“多数派”なんでしょう。

ただ、デリーとかムンバイみたいな大都会だとけっこう「本人同士の恋愛結婚」も
増えつつあって、そういう二人ならイチャイチャ程度はアリ、ということじゃないかと
思うんですけどねぇ。

公園に半職業的な人(と、それを求めてきたヤロウども)もいるのかなぁ~?
 
Commented by tohoiwanya at 2013-01-28 10:43
>日本だってインドに負けず劣らず強姦犯に甘い社会

Mimiさん:
「そんな格好で夜道を一人歩きしてた女の方が悪い」なんていう“強姦犯擁護”的論理は
日本でもよくあるだろうし、インドでもあるらしいし、ひょっとすると世界中あるのかもしれない。

しかし警察が被害者に強姦犯との結婚を勧めるという発想は、さすがに日本にはないだろうと思う。
まぁこれはインドにおいても、さすがにレアケースだとは思いますが…。
 
Commented by marco at 2013-01-29 14:38 x
ピタT、ミニスカート、自信がないせいか身に覚えがないニッポン人です。。。。。

イギリスに住むインド人は非常に多いわけですが、サリーなりの民族衣装の上にコートやジャケット、毛糸の帽子にマフラーしてます。
アピールしたくて出来るのも暑いインドならではっすね。

そういえば、イ課長さんインドで床屋さんに憧れてたんでしたっけ???
床屋さんには行く時間もなく、我が夫は行く必要もないお方なので写真だけ撮ってきました。
またブログにそのうちUPしまーす。
Commented by tohoiwanya at 2013-01-29 17:17
>イ課長さんインドで床屋さんに憧れてたんでしたっけ?

marcoさん:
インドに限らず、海外床屋フェチですので…(笑)。
インドの場合、屋外路上床屋なんぞという魅惑的な光景を移動車内から見かけることは
あったんだけど、立ち寄る時間のあろうはずもなく、写真もない。チクソー。

まぁね、インドではちょっと肌にキズがついたら破傷風なんて危険もあるので、
ハサミやカミソリを使う床屋はちょっとリスクが高いんですが、しかし残念だった…。
床屋写真、楽しみにしてます。掘っ立て小屋みたいじゃなかったですか?(笑)
 


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