2013年 10月 22日

旅のコンセプト・チェンジ

さて、ワルシャワの話に戻ろう。
といっても、もうダークなネタは出てこないから安心しちくりたまい。

ところで皆様はワルシャワ=Warszawaという地名の由来をご存知だろうか?
童話みたいな話だから、ご存知の人もいるかもしれない。

むかーし、ビスワ川沿いに貧しい漁師と、その女房が二人で住んでおったとさ。
ある日、漁師が川に仕掛けた網をあげると、なんと、中に人魚がかかっておったのじゃよ。
漁師はたいそうびっくりして、その人魚を家に持ち帰ったんじゃ。しかし人魚は悲しそうに
「どうか私を川に帰してください」と頼むので、不憫に思った漁師と女房は相談して、
人魚をまたビスワ川に戻してやったのじゃ。

さぁそれからじゃよ。漁師が川に漁に出ると、いつもいつも網は魚でいっぱいの大漁。
やがてその漁師の家には遠くからも多くの人が魚を買いに集まるようになり、人が住みはじめ、
あたりはだんだん大きな町になって、その漁師もずいぶんとお金持ちになったそうな。
実はこの漁師の名前がな?亭主がワルス=Wars、女房がサワ=Zawaといってな・・・



はい、おわかりになりましたね?(笑)
なんと、ポーランドの首都・ワルシャワは漁師夫妻の名前をくっつけたものだったんですねー。
ホントだってば。これはワルシャワっ子なら一人残らず知ってる、由緒正しい伝説なのだ。

その証拠に、ほれ、伝統あるワルシャワ市の紋章にも人魚がモチーフとして使われている。
ワルシャワといやぁ人魚。これはもうベルリンの熊と同じで、切っても切れない関係なのである。
(市章の画像はWikipediaからいただきました)
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ワルシャワ旧市街の中央広場、そのまた中央にワルシャワの象徴・人魚像がある。

けっこう大きい銅像だ。世界三大がっかりの一つとして有名なコペンハーゲンの人魚像よりは
(そっちは見たことないけど)ずっと立派なんじゃないか?
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後ろを見ると・・・おおッ、なんとなくそのヒップラインはデンジャラスじゃないスか?人魚さん。
イ課長が持つイメージでは人魚って、大体ヘソ下あたりから魚になってたはずで、こんなに風に丸々と
お尻が見えてるとハッとする。この人魚はヘソよりだいぶ下・・ほとんどマタのあたりから「魚化」してるね。
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この人魚像があるワルシャワ旧市街広場。戦争で廃墟と化したのを、記憶と資料を頼りに執念で復元して
いまや世界遺産。周囲の飲食店がびっしりとテラス席を作ってる。夜はにぎわうんだろう。
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しかしこの時はまだ夕方。レストランが込み合うにはちと早い。
しょうがないからシェフ自ら広場に乗り出して呼び込みだ。しかし客は一人も引っ掛からない(笑)。
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「あーヒマだ・・・なぁ、今夜店じまいしたら、オレと一緒にディスコにでも行かねぇか?」
「やーよ、あたしこんなペッタンコの靴はいてきちゃったし。また今度ね」・・てな感じかな?
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なんだかね、こうやってワルシャワ旧市街広場をのんびりを眺めてたらね、やっと「いつもの調子」に
戻りつつあるって感じがしてきたんだよ、イ課長は。

クラクフからワルシャワに戻り、なおも旧ゲシュタポ本部やらワルシャワ蜂起記念碑やら、ダーク観光を
続けたんだけど、事前に見たいと思ってた第二次大戦ガラミの施設も大体見たかなぁという気になって、
のんびりとベンチに座ってたら、ようやく「いつもの旅行者気分」が少しずつ戻ってきた。

新世界通りの方に歩いていくと、ポカポカのお日様の下でワルシャワっ子たちもボーッとしてる。
よし、ひとつイ課長もボーッとするか。
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昼間の長い6月とはいえ、さすがに少し日が傾いて影が長くなりはじめた夕方のワルシャワ旧市街。
イ課長にとっちゃ、おそらくこの旅行で初めて「特に行くべきところ、するべきことがない」時間だったかも。

この日は水曜日で、翌日木曜は聖体祭でポーランドは祝日。だからみんなものんびりしてるのかな?
明日の聖体祭にはイ課長もウォヴィッチの聖体祭パレードを見学に行くというお楽しみが待っている。
それならもうここから先は楽しいことだけ追求してさ、ダーク観光は終わりってことにしねぇか?
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冷たい雨が降るクラクフでのダークな観光はけっこうツラかった(←よほどコタエたらしい)。
こっから先はダークなものは一切見ないでさ、のんびりとポーランドを楽しもうウンそうしよう。
スケジュール上、「前半暗く、後半明るい」というのは想定されたことだったけど、この際それを徹底させよう。
本日ただ今から暗い観光ナシ。もしたまたまそういう場所に遭遇したら目をつぶって通り過ぎる(笑)。

「ここまではひたすらダーク志向、ここから先はひたすら楽しく明るく」

旅の志向性がガチャリと音をたてて変わった、ワルシャワ旧市街、初夏の夕暮れなのでありました。

 

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by tohoiwanya | 2013-10-22 00:44 | 2012.06 東欧・北欧旅行 | Comments(6)
Commented by 加代子 at 2013-10-22 16:24 x
人魚付きの紋章はどこかで見た事があるんですが
ワルシャワの名前の由来、初めて知りました。
でもねェ、芸が無いわぁ、もっとお洒落な名前にすれば良いのに・・・
と思いました(笑)
人間のお尻付きの人魚像も初めてみました。
首都なのに のんびり具合が ゆるくて良いですね。
Commented by Bきゅう at 2013-10-22 19:51 x
この人魚さん、どうやって、おトイレするのかな。
人間のお尻がついていて、足が開かないってすごーく不便そうなんですが。げーじゅつってむずかしい。
Commented by カプメイ at 2013-10-23 00:25 x
イ課長さま
旧市街広場の人魚ってこんな姿だったのですね。
私が行ったときは石畳の工事中で、ベンチの辺りからぐるっと人魚を囲んで柵がめぐらされ、中は隙間からからしか見えない状態でした。
やけっぱちで人魚なんか見ないでもいいわい!と強がったのですが、やっぱり近くで見たかったです。
レストランが暇そうなのは同じでした。
Commented by tohoiwanya at 2013-10-23 00:32
>芸が無いわぁ、もっとお洒落な名前にすれば良いのに・・・

加代子さん:
ワルシャワはポーランド古語で「真珠の涙」の意味・・・とかであれば、
だいぶカッコいいんですけどね(笑)。
しかし、古くから住んでいた有力者の名前がそのまま地名になるっていうのは
ある意味「実際にあってもおかしくない話」っていう感じで、日本でいえば
太郎さんと加代子さんの夫婦が住んでいたところがやがて「太加世村」と
呼ばれるようになったとか・・・ね?ありそうじゃないですかー(笑)
Commented by tohoiwanya at 2013-10-23 00:35
>この人魚さん、どうやって、おトイレするのかな

Bきゅうさん:
はははははははは!それは私が思ってもみなかった視点だ(笑)。
まぁ考えうる仮説としては、彼女は排泄作業は普通の魚と同じように行うのであって、
あの尻はまぁ何というか、一種の装飾として存在するだけで、消化器官とは
つながっていないと・・・こんなこのマジメに考えてもしょうがないんですが(笑)。
Commented by tohoiwanya at 2013-10-23 00:46
>ベンチの辺りからぐるっと人魚を囲んで柵がめぐらされ

カプメイさん:
ありゃ、それは残念・・・というほどの観光物件でもないような気がします(笑)。
それでも、キュリー夫人やコペルニクスなんかの“著名人”たちと並んで
サッカー欧州選手権のポスターにもなってたくらいですから、ポーランド側としては
「この人魚はけっこう有名な銅像」と思っているようですけどね。

クラクフでは旧市街をゆっくり見て歩くこともなかったので、わりと天気のよかったこの日、
ワルシャワ旧市街をのんびり歩いたことが、なんだかすごく懐かしい。
 


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