2013年 12月 04日

海外のタカリとコジキに関する考察

例によって、衝動的にヘンなテーマで書きたくなったから書く。

日本ではメッキリ減ったが、海外では時々コジキを見かける。さらにタカリも寄ってくる。
タカリとコジキっていうのは、いわば世界の物乞い業界(つまり犯罪とは違う業界)における
2大ビジネスモデルといえる。しかし、イ課長の狭い経験の範囲で思い返してみると、この
二つのビジネスモデルには意外と地域差があるような気がするんだよ。

まずコジキとタカリの定義を明確にしておこう。
「コジキはジッとして動かない」「タカリは相手に自ら寄って行く」という点が重要な違いだ。
コジキは定置型物乞いで、タカリは移動型物乞い。コジキは受動的でタカリは能動的。もちろん
スリやカッパライも自分から相手に寄っていくが、そういう純粋犯罪は本日の考察の対象外。

さてだ。
イメージ的にコジキやタカリが多そうなインドや東南アジアあたりから検討してみよう。
イ課長の経験だとアジア、特に東南アジアのタカリ・コジキにはある特徴があるように思う。
それは大人と子供の分業制というシステムだ

①大人はジッと座ってコジキをする。
②子供は渋滞で停車中の車などに積極的に寄ってって、タカる。

昔行ったマニラなんかではタクシーに乗った外人(つまりイ課長)めがけて、小さな子がワンサと
寄ってきて、窓ガラスに手をべったりくっつけておねだりしてた。でも、大人からそういうことを
されたことは一度もない。大人はみんなジッと座ってコジキをしてる。

しかも、インドではそのコジキ自体も意外なほど少なかったと思うんだよな。
「コジキ都市」として有名なカルカッタなんかだと事情は違うのかもしれないけど、少なくとも
デリーやムンバイじゃコジキって見かけなかったし、子供のタカリも目立たなかったなぁ。
出張で動いた範囲(ま、ごく限られてるが)に関して言えば、インドは意外にも健全だったよ。
(下の写真はインドの街角)
f0189467_12102941.jpg
一方、ヨーロッパじゃタカリもコジキも主に大人の仕事だ。
90年代にトホ妻と行ったスペインじゃ、バルの中にタカリが入ってきて商売?するんで驚いた。
店の人も追い出そうとしなかったから、おそらく各タカリごとに「縄張りバル」が決まってるんだろう。
相手が大人だとこっちも冷たい。「にほんごでいってください」と日本語で応戦して撃退した。

欧州の観光地じゃ寄付を装ったタカリもすごく多いし、何だかよくわからずペラペラと愛想よく
金をくださいと言ってくる大学生みたいなのもいた。もちろん「小銭くれませんか~?」的な、
タカリの王道をいくような方々も多い。大人がやるせいか、欧州はタカリの数も種類も多いんだよ。
(下の写真はブリュッセルの街角)
f0189467_12103419.jpg
アメリカでは見るからにホームレスっぽい大人の(年配者も多い)コジキをけっこう見かけたな。
なにもしゃべらず、コップの中の小銭を振って音で「カネくれ」と催促してたりする人が多かった。
昔(80年代)にはNYのマクドナルドの中を巡回するタカリなんかもいたけど、今でもいるのかな?
でも米国でも子供のタカリやコジキっていうのはいなかったね。この点は欧米共通の傾向。

つまり欧米においては「物乞いは大人の仕事」で、タカリもコジキも大人がやる。特に欧州のタカリは
いろんな大人たちがいろんな“業態”を開発して、しのぎを削ってるようにみえる。一方アジアじゃ、
さっきも言ったように「コジキは大人、タカリは子供」っていう分業制が発達してるように見える。

この違いって、なぜ生じたんだろう?(時々、こういうバカなことを考えるんだよ、イ課長は)

思うに、アジアの物乞いは“かわいそう”って思わせて、同情をひくことが重要なんだろうな。
イ課長も同じアジア人であり、その自分自身を省みてもそう思うんだよ。

貧しい子供って、その存在自体が同情を誘いやすいじゃん?
それを最大限利用して積極的にタカリにいく。ジッとしてるより能動的ビジネス展開が有効なんだよ。
一方、大人が車の窓たたいて金せびったって相手は同情してくれないから、彼らは「かわいそう感」を
アピールできるもの(障害のある体、やせた赤ん坊等々)を前面に出してコジキをした方が効果的。

一方欧米、特に欧州の物乞い業界では何らかのロジックで相手を説得?することが重要っぽい。
たとえば、欧州のタカリは「黙ってネダる」ってことは絶対ない。アナタが私にお金をくれるべき理由を
必ず口頭で“プレゼン”してくる。コジキは黙ってジッとしてるけど、それでも立て看板なんかで
「コジキの主旨説明」してるコジキってけっこういたよ(読めないけど)。

そう考えると欧州に子供の物乞いがいないのも納得出来るよな。
子供に「タカリやコジキの主旨説明」しろっつうたって、無理だ。そういうのは最低でもハイティーン
くらいの年齢にならないと(さっきも言ったように、大学生くらいの年齢のタカリなら欧州は多い)。

結論:同じ物乞い業界でも、アジアは情緒で、欧州は論理で、それぞれ“武装”する必要がある。
   子供の果たす役割に地域差があるのも、この武装すべきモノの違いから生じたものである。



フと思いついたわりには、ちょいとばかり説得力のある仮説だと思わんか?(笑)

 

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by tohoiwanya | 2013-12-04 12:11 | 出張・旅行あれこれ | Comments(11)
Commented by けみみ at 2013-12-04 12:49 x
そもそも米国の子供のホームレスはどっかに保護されるかそのまま中南米あたりに売られるか殺して捨てられるかで、あまり生きたまま路上に放置されてないんでねえの。
Commented by piki at 2013-12-04 12:57 x
こんにちは!

こじきも、たかりも、私は徹底的に無視しますが、なんか、魔がさすこともあります。 アイルランドでは、かわいい金髪(っていうか、みんなそうなんですが)の子供が、町で歌いながら物乞いしてました。 もうけがすくないと、家で親に殴られると知って、小銭を全部あげたの思い出します。

90年以降のスペインの物乞いは、外国からの移民だと思います。ルーマニアとか。 お店にはいってきても、お店の人はおっぱらわないですね。 ルーマニアのジプシーは、女性のみの物乞いで、必ず赤ちゃんを抱いています。 人形を抱いて子持ちみたいにみせているのもあります。 男の人は。。。遊んでいます。彼らは、長い世代のあいだ、物乞いだけで生きてきたので、それが商売になってるらしいです。 仕事なんです、物乞いじゃなくて。。
Commented by ぴき at 2013-12-04 12:59 x
またまた、こんにちは、
説明が悪かったです。私の知っているは、スペインにいるルーマニアのジプシーのはなしです。 ルーマニアに行ったことないです。
Commented by Bきゅう at 2013-12-04 22:07 x
児童福祉法の発達している国だと、表立って子供を使えないってだけなのでは?米国だったら、12歳以下の子供が一人でいるだけで通報されるし。表通りで見えないってことは、インドも経済大国になってきたってことなのではないかと思います。児童労働はもっと見えないところに移行しつつのかな。そういう意味では、あまり見かけなかったというイ課長さんの経験は、イマ的で興味深いです。

でも、「たかり」って、「ゆすり、たかり」って言うくらいだから、犯罪的なものだと思ってましたけど、どうなんでしょう。
Commented by tohoiwanya at 2013-12-05 00:32
>あまり生きたまま路上に放置されてないんでねえの

けみみさん:
キミの3つ下にコメント書いてるBきゅうさん(米国在住)の話と総合して考えると
おそらく米国で子供が物乞いなんてやってたら、たちまち大騒ぎになるんだろうな。
そういう点、東南アジアは児童保護に関する法規制が不十分とも考えられるが、
さすがに社会主義国のベトナムには物乞いって見なかった気がする。
Commented by tohoiwanya at 2013-12-05 00:40
>もうけがすくないと、家で親に殴られると知って

piki&ぴきさん:
ひーーーー!そんなアンデルセン童話みたいな話が現代のアイルランドにあるの?!
しかしこれまた興味深い話ですねぇ。私は欧州で子供の物乞いって見た記憶ないけど、
スペインあたりじゃ子供のスリやひったくりは(おそらくロマの子)けっこういた。
欧州じゃ物乞いは大人の仕事で、子供は犯罪業界に入るのかな?と思ってたけど
立派なEU加盟国であるアイルランドには子供の物乞いがいるんだ。

EUと米国の児童保護に関する法律の厳しさの違いがあるんでしょうかねぇ?
もっとも、ロマの子が法的保護の対象といえるかどうか、疑わしいという気もするけど・・・
(そもそも、戸籍もないのかなぁ?)
Commented by tohoiwanya at 2013-12-05 00:44
>「たかり」って、「ゆすり、たかり」って言うくらいだから、犯罪的なものだと思ってましたけど

Bきゅうさん:
確かにそう言われればそうだ(笑)。
でも、欧州で寄付を装って金をせびる連中(おおむね若い)なんかを見ると
こちらとしては反射的に「またタカリが来やがった・・」と思っちゃうんで、ここでは
「タカリ」と書かせていただきました。何て言うのが適当なのかなぁ?

インドはね、ほんと、不思議なくらい物乞いを見かけなかった。
少なくとも大都市の表通りレベルでは、以前より(以前を知らないけど)
大幅に減ったという可能性は十分考えられますですよ、ええ。
Commented by at 2013-12-05 09:21 x
携帯からでタイプ大変だから、一言だけ。

アメリカじゃ、子供がやってたらすぐ通報されて、保護局がやって来て保護されちゃうよ。下手すりゃ親はかなりの刑をくらうね~。商売あがったりだよ~
Commented by tohoiwanya at 2013-12-05 16:01
>アメリカじゃ、子供がやってたらすぐ通報されて

夏さん:
ふーむ、やはりそうか。ってことは、米国じゃ親が子供に物乞いさせたいと思っても
自分がショッピカレるのがコワくてできないわけだな。州によって多少は
差があるのかもしれんが、そういうのは連邦法で決まってるよな、たぶん。

だとすると、アイルランドの児童保護法はかなりユルいということだろうか?
しかしそういう人権関連法規はEU加盟国間でそう大きな違いはないと
思うんだけどなぁ?
それともEUは全般的にユルめなのかなぁ?誰か調べて。
Commented by fiveyellow at 2013-12-05 19:22 x
イ課長さん5日にイタリアツアーから帰国しました。何とローマの満員地下鉄で、掏られました。若い美人2人組一駅の仕事でした。紙幣のみの被害200ユーロ弱でした、旅行の5日目でしたので、初日でしたらガッカリだけど。その手口はまず私にウオッチと気をひかせ、満員で私がよろけたのを助けるふりして右腕を一人が掴みました離しません,その隙に一方がバッグのファスナーを開け札入れのみ捕りました。ものの3分?腰のあたりゴソゴソしていたのが、仕事のサイチュうと後から思いました。とても可愛い20歳前後の2人組。クリスマスのパスタ代だ!そのような





事をしなければならない、身の上がやりきれませんでした。テクニカルノックアウトされない工夫で旅します。イタリアの名所には

沢山の物乞い、等おり、ガイドの最初の一声はそれらの注意からはじまりました。良い経験??リスク分散ですね。

Commented by tohoiwanya at 2013-12-06 13:52
>何とローマの満員地下鉄で、掏られました

fiveyellowさん:
えーーーー!それは大変な災難でした。私もミラノで2€コインかすめ取られて
非常に不愉快な思いをしたけど、200€っつうたらソレどころの話じゃない。
いやーイタリアって本当に盗人だらけの国なんだなぁ~。行きたくないなぁ~。

イタリアとかスペインはロマっぽいスリが多いですよね、ハッキリ言って。
もっとも、スリというにはかなり技術拙劣で、新聞紙を自分の腕にかぶせて
隠したつもりになって寄ってくる。身なりのよくない子供なんで、すぐわかる。
しかしとても可愛い20前後のイタリア美人2人組だと、思わずデレーッとなって
私もやられるかも。いやほんと災難でしたが、身体的被害がなかったのが不幸中の幸いです。


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