2014年 03月 27日

インド人は借景がお好き?

さて、インドに話を戻そう。
これまで書いたように、イ課長はアグラ城やタージ・マハルをガイドつきツアーで見学してきた。

そのいわば副産物として、ある風習・文化がインドで特に好まれるのではないか?という
疑問を抱くことになった。もし1人だけで行ってれば、こんな疑問を感じる機会はなかったはずで、
インド人のガイドさんと一緒だったからこそ発見できたことなんだよ。


借景:庭園外の山や樹木、竹林などの自然物等を庭園内の風景に背景として取り込むことで、
   前景の庭園と背景となる借景とを一体化させてダイナミックな景観を形成する手法
   (Wikipediaより引用)



これを広義で捉えれば、「バックの景色をうまく前景に取り込んで活用すること」といえるよな。
どうもインドでは観光地における記念撮影というありきたりなシチュエーションでこの「借景」が
非常に広く浸透しているのではないか、と推測されるのだ。

インドの借景文化について書く前にひとつ断っておかなければならないことがある。
本日の記事にはイ課長の見苦しいバカ面が複数連続して出てくる。まことに申し訳ないと思う。
ただ、これもインド借景文化を考える上での研究材料と思ってガマンしていただきたいのである。

そもそも記念撮影に際しての、インドの借景文化ってナンなのか?
アグラ城とタージ・マハルには専用ガイドという名の専属カメラマンがついたって書いたじゃん?
彼はイ課長のカメラを使って「ソコに立ってこういうポーズをとれ」だの「手をこうやれ」だの、
要求の多いカメラマンだったが、そういう要求こそインド借景文化の発露に他ならなかったのだ。
ま、とにかく写真をお目にかけよう。


イ課長が最初にアグラ城でやらされた典型的借景はこれ。


 
f0189467_02061622.jpg
・・・なんというバカバカしさ(笑)。
しかしガイドつきツアーでアグラ城に行った人なら、同じ借景で写真撮った人は多いと思うなぁ。

アグラ城でのもう一つの借景定番といえばこれ。


 
f0189467_02062242.jpg
ユーミンに「手のひらの東京タワー」という名曲があるけど、これは「手のひらのタージ・マハル」(笑)。
これまた、アグラ城で同じことやらされた人は多いと思う。インド人ガイドなら必ずこのショットを
撮ろうとするはずで、イ課長についたガイドだけが特殊だったとは考えられない。

アグラ城ではこんな借景ポーズを何度かとらされた。
繰り返すが、イ課長が「こういうポーズで撮って」と頼んだのではない。ガイドが撮りたがったのだ。
要するにインド人のガワに「ここでこういうポーズで写真を撮ってあげればガイジンは絶対喜ぶ」という
認識があるんだよな、明らかに。

こういうインド借景文化が最も炸裂する場所はやはり「世界の観光地タージ・マハル」なのである。
ここでもガイドという名の専属カメラマンがここに立てだの座れだの、いろいろ言ってくるんだけど、
最後に「ベンチに乗ってこういうポーズをとれ」という要求があった。どんなポーズかっていうと・・・



 
f0189467_02062772.jpg
アグラ城と同じじゃねぇか(笑)。インド人、よほどこの「つまみポーズ」が好きとみえる。
現地ガイドと一緒にタージ・マハル観光をした人なら、やはり極めて高い確率でこのポーズを
とらされたんじゃないかなぁ?

これに類した借景で有名なのはピサの斜塔だよな。行ったことないけど。
斜塔のカタムキを支えるようなポーズをしたり、反対に押して傾けてる格好をしてみせたりするアレ。
ああいう「バックの建物を使った借景ポーズ」がインドでは非常に発達?しているようなのだ。

イ課長は海外に一人で行くことが多い。観光でも一人旅するし、出張なら確実に一人だ。
観光地で誰かに写真を撮ってもらうという機会は非常に少ない。だからこんな借景ポーズを
要求されたことも初めてで、ちょっと驚いたんだよ。

だって、さっき言ったピサの斜塔を唯一の例外として、借景ポーズ写真なんて見たことないもん。
もちろんこういう「つまみポーズ」も知らなかった。他の国でこんな風習あるかい?

タージ・マハルみたいに先が尖ったドーム型の建物なんて欧米にいっぱいあるけど、たとえば
ローマのサン・ピエトロ大聖堂やワシントンの国会議事堂で観光客が「つまみポーズ」で写真撮らんだろう?
後者はイ課長も実際に見たことあるけど、そんなポーズで写真撮ってるヤツは一人もいなかったよ。

どうもインド人が特に「借景がお好き」なんじゃないかって気がするんだよなぁ~。
しかし、仮にインド人がことさら借景ポーズを好むとしても、それがなぜか?となると
これを解明するのは難しい。

巨大建造物をつまんだり手の平に載せるってことは、孫悟空に出てくるお釈迦様の手のひらみたいに、
掌それ自体を一つの小宇宙とする仏教観の影響なのだ、というコジツケも不可能ではないだろうが、
こうやって書いててもたぶん違うだろうな、と思う(笑)。

そもそも、インド人がなぜ借景ポーズが好きかという疑問以前に、まず本当にこれがインドで特に
顕著な傾向なのか、実は他の国でもみんなやってることなのかということを検証する必要がある。

イ課長のごく狭い経験では、こういうのをやらされたのはインドだけで、他の国で同じようなことを
やってる人や写真を見たことがない(除・ピサの斜塔)。しかしイ課長が知らないだけで、
実はありふれたことなのか?また、インドの他の観光地ではどうなのか?

これらに関して知見をお持ちの方はぜひご教示いただきたいのである。
 

 
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by tohoiwanya | 2014-03-27 00:22 | 2012.10 インド出張 | Comments(12)
Commented by sca at 2014-03-27 04:53 x
長編タージマハルは今までのどのガイドブックよりも楽しく拝見しました。
白と黒の対のタージマハルも想像しただけでワクワクですね。

借景ポーズ、マーライオンの水を飲んでる写真を見たことがあります。
Commented by Bきゅう at 2014-03-27 11:13 x
しゃっけい?よくわからないけど、日本のお庭を作るときに、借景ってなかったですか。こういうのも借景なのですねえ。たしかに借りていますなあ。なんでもいいけど、課長、かなり日焼けしたの。
Commented by tohoiwanya at 2014-03-27 12:01
>マーライオンの水を飲んでる写真を見たことがあります

scaさん:
ははぁ、マーライオンねぇ。シンガポールでそういうポーズは見かけなかったけど、
確かにそういわれると、そういう写真を撮りたがるヤツはいそうだ。
ふーむ、ってことはやっぱりインドだけじゃないのかなぁ?

タージ・マハルはあの出張で唯一ハデなネタだし、けっこう感動したから
書いてても楽しかったス。
Commented by tohoiwanya at 2014-03-27 12:08
>なんでもいいけど、課長、かなり日焼けしたの

Bきゅうさん:
タージ・マハルを見に行ったときは(写真をご覧になるとわかるように)
ほとんど雲ひとつない快晴で、確かに少し日焼けしたかもなぁ。
私の場合、位置的に最も日焼けしやすいのはオデコで、どんな写真でも
オデコはテカテカ光を反射してるから、よけいに目立つ(笑)。

Bきゅうさんもわりと1人であちこち行くケースが多いみたいだから、
借景ポーズなんてとらされたこと、たぶんあんまりないですよねぇ。
Commented by hanatomo31 at 2014-03-28 03:56
借景文化、考えたこともなかったのでわからないですが、
我が夫100%日本人は、その昔私の借景写真を指示し、撮ってくれました。

それよりか、街でイ課長さん見つけたら必ず声をかけます!
Commented by piki at 2014-03-28 08:38 x
こんにちは、

借景の意味、わかりませんでしたが、
写真をみてわかりました。

シンガポールのマーライオンで、
インド人(かな)たちが、そういう写真を撮ってるのを
TVでみたことあります。

日本人が、写真でやたらとピースをするのも、
不思議ですけど。

それにしても、写真がうまいです。
ちゃんと、はまってます。
Commented by tohoiwanya at 2014-03-28 13:02
>その昔私の借景写真を指示し、撮ってくれました

ハナトモさん:
それ、日本で?たぶん海外ですよね?
日本国内でこんな借景ポーズで有名なスポット、聞いたことないもんあぁ。

>街でイ課長さん見つけたら必ず声をかけます!

それ、慎重にやってくださいよ~。
「田中さんですよね?」「いえ、違います」「あ、ごめんなさい人違いでした」なら相手もさほど気にしないけど
「イカチョウさんですか?」「はぁ?!イカ帳?なんですかソレ?」ってことになると
相手はハナトモさんを不審者だと思いかねない(笑)。
Commented by tohoiwanya at 2014-03-28 13:07
>シンガポールのマーライオンで、インド人(かな)たちが、そういう写真を撮ってるのを

ぴきさん:
おお、もしそれがインド人だとすれば、「インド人=借景好きスキ民族」という
仮説にとっては有力な傍証になる。うーむ、やはりそうだったか(←「もし」なのに勝手に納得してる)。

ガイドさんが撮った写真の撮影位置の絶妙さには私もトホ妻もあとで写真を見て
感心しました。テッペンのトンガリと手の位置が少しはズレちゃいそうなもんなのに
見事に位置決めピッタリ。気がつかなかったけど、おそらく私にポーズとらせた後、
カメラ構えながら、自分自身で微妙~に動いて位置調整したんだと思います。
さすがプロ。
Commented by カプメイ at 2014-03-28 17:52 x
なんか楽しそうなので、どこかでやってみたいです。
きっと借景と人の間に距離がないと出来ないんでしょうね。
お釈迦様を逆に手の上に乗せてみたいけど、出来る所があるかしら。(笑)
私もお見かけしたら声をかけてみまーす。
合言葉は「タージマハール」で。
Commented by tohoiwanya at 2014-03-29 22:30
>なんか楽しそうなので、どこかでやってみたいです

カプメイさん:
実は他の方が指摘してるマーライオンでの借景。
「マーライオン」「飲む」とかの単語でで画像検索すると、何枚か出てくるんですけど、
なるほどなーという角度から撮ってて、確かになかなか楽しそう。
鎌倉の大仏様みたいに屋外設置の大仏様なら「掌の上のホトケ様」という写真も
撮れるかもしれません。もし行く機会があったらやってみようかな。

しかし合言葉って・・(笑)。
「タージマハール・・・」っていいながらオデコの広いオッサンに近づいてって、
それで人違いだったら完全に不審人物ですよアータ(笑)。
Commented by みゅげ at 2014-07-01 12:46 x
はははは!ピサの斜塔でやりました!だって、順番待ちのようにしてベストポジションで並んでる人がたくさん・・・。

あと、エッフェル塔でも結構やってる人いますよ♪
Commented by tohoiwanya at 2014-07-01 17:11
>エッフェル塔でも結構やってる人いますよ♪

みゅげさん:
あーーなるほど、エッフェル塔でこの「つまみポーズ」は確かにあり得る。
でも実際に撮ってるところ見たことはないなぁ。

ピサの斜塔はおそらく世界最高の借景スポットなんでしょうな、あそこは。
倒れるのを支えるっていうポーズもいいけど、蹴っ飛ばして傾けてるポーズとか
ネットで検索するといっぱい出てきて、見てると楽しい。


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