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2014年 06月 04日

内なる声の命ずるままに・・・

すでに散々ベトナム旅行ネタとを書いておきながら、いまさら「旅の最初の朝のこと」について
書くのもミョーな話だが、まぁ書きたいから書く。

イ課長はこのブログですでに何度も「ベトナムは楽しくてしょうがなかった」って書いた。
なんであんなにベトナムが楽しかったのか?これはその後自分でもいろいろ考えた。

日々仲良くなったりぼったくられたりしながらベトナム人と接すること、これは本当に楽しかった。
こういう「人的要素」がかなり大きなブブンを占めてるのは確かだが、もう一つ理由を挙げるなら
ベトナムでの旅の計画がズサンだったからじゃないかと思うんだよね。

2013年6月13日の夜遅く、生まれて初めてベトナムに到着し、サイゴンに泊まったイ課長。
翌14日の朝からいよいよベトナム観光が始まったわけだが、実は何のプランもなかった。
「サイゴンではまずあそこに行こう」的な計画が全然なかったんだよ。

バンコクじゃいろいろ計画があって、実際それを実行したけど、サイゴンではそういうのが皆無。
コンチネンタルマジェスティックには行きたいと思ってたけど、朝イチに行くところじゃないだろ(笑)。
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ホテルで朝食を食いながらベトナム観光のしょっぱなはどこ行こうかなぁと考えた。
ガイドブックの地図を眺めていろいろ考えてたら、戦争証跡博物館という候補が浮上してきた。
ベトナム戦争の悲惨な歴史を後世に伝えるミュージアムで、ホテルから歩いても行けそうだし、
市の中心部だからさらに続けてどこかに行くのもラクそうだ。

ふむ、まぁここにでも行ってみっかな・・ここでいいか?と自問した。
すると「ここ、よそうぜ」というイ課長の内なる声が聞こえた。

うーん、まぁ自分自身がそういう気分ならしょうがない(笑)。
戦争証跡博物館には行かないことにした。こういう結論が出た背景には一昨年の
ポーランド旅行が強く影響してるのではないかとイ課長は思う。
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あの時もちょうど同じようにワルシャワに夜到着し、翌朝から始まった観光活動では真っ先に
ワルシャワ蜂起博物館に行き、クラクフ移動後はアウシュビッツ・ビルケナウ強制収容所から
プワショフに至る一連のダークな旅が続いた。

あれは非常に有意義な旅だったと思う。
とはいえ同時に重い、暗い旅だったことも事実で、サイゴンでのイ課長には明らかにその反動があった。
要するに「二年続けてダーク路線はやめようぜ~?」というイ課長の内なる声が強かったということだ。
ダークな施設は去年たっぷり見たじゃん。久しぶりの東南アジアなんだし、今回はノーテンキにいこうよ。

ハノイでも似たようなことがあった。
当初はハノイから世界遺産のハロン湾一日観光っていうツアーに行こうかなぁと思ってた。
日本からは申し込まなかったけど、現地ツアーみたいなのがあるだろうから、それに申し込みゃいい。

しかし結局これもやめた。内なる声が「ハノイにいた方が面白いんじゃないか?」って言うんだもん。
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もしあのとき丸一日かけてバスでハロン湾に行ってれば、それなりに「大ネタ」にはなっただろう。
でもあの日接したいろんなベトナム人、支払いでモメた土産物屋のオバちゃん、Facebook友達になったナンさん、
マッサージ屋のフォーさんなんかとは会えなかったし、ハノイ名物ブン・チャーを食うこともなかったわけだ。

この旅行に出発する前、オヤジの体調が悪くなった。
結局、彼はこの5ヶ月後に死ぬわけだが、この時も直前まで旅行をキャンセルするかどうか迷った。
だもんでベトナムでの計画を考える余裕があまりなくて、滞在中のプランは極めてアバウトだった。
飛行機とホテルだけは取ってありますっていうだけで、その分、内なる声の発言力?が強かったのかも。
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ベトナムの後に行ったバンコクじゃ事前の計画もそれなりにあって、「あそこに行った」っていう“実績”もある。
でもベトナムじゃ基本は街を歩きまわってただけ。有名なアレを見た、なんていう旅の実績ってないし、
そもそも計画がなかったわけだから、計画通りにアレが見られた、みたいな達成感も特にない。
にもかかわらず・・というより、「だからこそ」ベトナムがやけに楽しかったのかもしれないって思うんだよ。
(いや、別にタイがつまらなかったって言ってるわけじゃないからね?(笑))

特に観光プランもなく「内なる声の命ずるまま」に本能的に行動する旅もまたやけにイイものだってことを
このトシになって教わったのがベトナムだったのかもしれん。

タイに関してはいわゆる「大ネタ」がいくつかあるけど、ベトナムに関してはそういうのがない。
あれ食ったとか、あそこでぼったくられたとか、そんなしょうもない(でも楽しかった)ネタばっかり。
これからもジャカスカご紹介していくのである。


 

by tohoiwanya | 2014-06-04 00:04 | 2013.06 東南アジア旅行 | Comments(4)
Commented by カプメイ at 2014-06-04 00:47 x
あ!バイン・ミー屋台だ。
イ課長さん、バイン・ミー、食べましたか?
ベトナムのフランスパンって憧れなんですよ。
おっと、失礼しました。
大ネタよりも、街歩き。なんか解ります。
その国や街の空気や人の営みを感じるのって楽しいですよね。
私も男だったらもうちょっと行動の幅が広くなるんだろうけど、
やっぱり用心する部分が多くなるので、我慢しちゃうことも多いです。
いいなぁ。大胆に行動出来て。。。。
Commented by tohoiwanya at 2014-06-04 11:21
>イ課長さん、バイン・ミー、食べましたか?

カプメイさん:
バイン・ミーは食べなかったんですよ~。
旧フランス植民地・ベトナムのフランスパンが美味しいっていうのは確かに有名で
ホテルの朝メシでは食ったんだけど、町でバイン・ミーは食べなかった。
どうしても麺類の方に惹かれちゃって・・・(笑)。

ハロン湾は確かに美しいところみたいなんだけど、片道3時間・往復6時間も
バスの車内にいなきゃいけないってコトがすごくもったいなく思えた。

ハノイではバスも何も使わずにひたすら徒歩に頼ってたから、街歩きっつうても
基本は旧市街をグルグル回ってただけ。でもハノイの旧市街、メチャいいんですよ。
Commented by Bきゅう at 2014-06-04 20:34 x
そうか、それで(?)、戦争跡博物館でなく、女性博物館には行かれたのですね。
Commented by tohoiwanya at 2014-06-05 10:55
それで(?)、戦争跡博物館でなく、女性博物館には行かれたのですね

>Bきゅうさん:
よく覚えてますね、女性博物館。
あれも全然予定になくて、その時いたところ(ハノイ駅)から徒歩圏内にあって、
冷房が確実に効いてそうで、それなりに面白そうな観光物件はないかと探して、
あそこにしたんです。無計画ブラヴォー。


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