2014年 08月 11日

アユタヤ遺跡めぐり-廃墟編-

アユタヤ遺跡観光っつうたら、現役のお寺も重要だが、廃墟観光をはずしては語れぬ。

前に書いたように廃墟系のアユタヤ仏教遺跡はまず例外なくビルマ軍によって破壊されたものだ。
ただ、見てて胸がつまるのは、そういう破壊された仏像はほぼ例外なく首をチョン切られてるんだよ。
熱心な仏教徒ってわけじゃない普通の日本人でも、この光景に接すると「うわ何てことだコレは」と思う。
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ご存知のようにビルマもタイと同じような仏教国だ。本来なら仏像破壊なんてもっての他のはず。
実のところビルマ軍はタイの仏像を破壊するのが目的じゃなく、持ち帰ろうとしたらしいんだな。
日本語ガイドのダメーさん(仮名)がその辺のいきさつを説明してくれた。彼女はビルマ軍のことを言うとき、
必ず「ビルマのへいたいさん」という日本語を使った。


ビルマのへいたいさんは、タイの仏像をもちかえろうとしました。でもぜんぶ船につむと
重すぎて船がしずんでしまいます。そこで、ビルマのへいたいさんは仏像のあたまだけきりとって、
それを船につんで持ち帰りました。そのあとビルマのへいたいさんはお寺をこわして焼きました


要するに、同じ仏教国であったがゆえに、ビルマのへいたいさんはタイの仏教グッズを略奪しようと
したわけで、話のニュアンスからは仏教文化や仏教美術という点で当時ビルマよりタイの方が
進んでいたことが伺える。自国のものよりダサければビルマのへいたいさんも欲しがらないはずだもんな。
この時奪われたアユタヤ朝時代の仏像の首って、今でもミャンマーに残ってるんだろうか?
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現在は廃墟のワット・プラシーサンペットにはアユタヤ朝時代の三人の王のお墓=巨大仏塔がある。
アユタヤ観光では外せないスポットだ。しかしこの周囲には頭をチョン切られた仏像の胴体だけが
そこらじゅうに今も置かれている。
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中にはこんな風にチョン切られた仏の生首がころがったまま、なんていう悲しい風景もある。
しかしまぁこれも歴史の真実を今に残す遺跡なのだ。ここは世界遺産にもなってるし、勝手に
片付けるわけにもいかないんだろうな。
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このワット・プラシーサンペットは仏塔も立派だけど、周囲に残る草むした遺跡がまた
ムードたっぷりで、何となく「天空の城ラピュタ」を思い出してしまう。
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ここでもやっぱりイヌはダラーッ。
タイにいる間、ダラーッとしたイヌはヤマほど見たけど(というか、シャンとしたイヌなんて皆無だった)、
そういうイヌを最も高頻度で見かけたのがアユタヤ遺跡だったと思う。とにかくそこらじゅうで寝てる。
アユタヤ遺跡はイヌダラ天国でもあるのだ。
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そんなイヌダラの・・いやアユタヤの廃墟系遺跡の中の白眉といえばココだろう。
ワット・マハータート。ここにある仏の首こそ、アユタヤに来て見逃してはならないものだと思う。
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これ、正確な形成プロセスはよくわかってないようだ。
おそらくビルマ軍によってチョン切られた仏の生首が偶然木の根元にころがって、木の成長につれて
根っこに取り込まれながらだんだん上の方に出てきた・・んじゃないのかなぁ?
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愚かなる人間どもの蛮行をすべて許すかのような、穏やかなお顔の仏の首。
その首を、木の根が、まるで両手で慈しむように包んであげている光景は実に感動的なもので
おそらくアユタヤ遺跡で最も有名な遺物じゃないかな。
 
というわけで、アユタヤ遺跡めぐりの廃墟編でした。
おお、今回は実に要領よく一つの記事にまとめたぞ。どんなもんだい。

ただアユタヤでは遺跡めぐり以外にもう一つだけ書くべきことが残ってるのだ。
次回、アユタヤの最終回としてそれを書かせていただこう。


 
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by tohoiwanya | 2014-08-11 00:02 | 2013.06 ベトナム・タイ旅行 | Comments(2)
Commented by Bきゅう at 2014-08-12 06:55 x
そうそう、こういうアユタヤを見たかったんですう〜。いいなあ、遺跡、遺跡してますよねえ。ふうう〜。ところで、頭を壊したのは、中も金かどうか調べるためと聞いたことがありますう。ほんとーに、頭、欲しかったのかなー。その数で恩賞が決まったとか(←日本の戦国時代と間違えている)??? それにしても、この御写真のわんちゃん、、頭は黒いのに、体の模様がフシギ。。
Commented by tohoiwanya at 2014-08-12 13:15
>頭を壊したのは、中も金かどうか調べるため

Bきゅうさん:
どうなんだろうなぁ?おそらく金属製の大仏で外に金箔が貼られてるなんてヤツは
「中も金かな?」っていうんでどこかチョン切って確かめる必要あったでしょうけど、
アユタヤのチョン切られたホトケさまは大部分が石像ですから、最初っから
「中が金のワケはない」ってわかってたはずで、それでもチョン切ったっていうのは
やっぱり「持ち帰り目的」じゃないのかなぁ?
前に書いたバンコク市内の黄金仏。あれはワザとブサイクに漆喰で隠してたわけだから
ビルマのへいたいさんはああいうのこそ首を切って確かめるべきでしたな。


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