2016年 06月 28日

ロンドンから帰国した日本人に聞いてみました

月曜からまた出勤であります。
歴史的なEU離脱決定の日にロンドンにいたということで、会社でもやたらそのことを聞かれる。

会社で聞かれるだけならまだいいけど、昨日は成田空港でTVのインタビューまでされちまったぜ。
日本テレビのZIPっていう朝番組で、成田の到着フロアにインタビュアーとカメラが待機してた。
聞きたいことは当然「離脱が決まって現地の様子はどうでしたか?」で、彼らがどんな答えを
期待してるかは十分わかってる。しかしだよ・・・?
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投票直前、離脱・残留双方のキャンペーンは確かにかなり盛り上がってた。
でもねぇ、英国全体の投票直前のムードとしてはイ課長同様「結局は残留だろ、どうせ」って感じじゃ
なかったかと思うんだよなぁ。直前に女性議員が殺されたことで投票行動も影響されるだろう的なことを
新聞も書いてたし、そもそもこういう時はおおむね「変化が大きくドラマチックな方」より「そうでない方」が
選択されるのが常、と思ってたからね。
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投票が終わったのが23日の夜。イ課長たちがロイヤルフェスティバルホールの音楽会からホテルに
戻ってきたのが10時半頃だったかな(もちろん投票当日の音楽会も多くのイギリス人で満員だった)。
テレビをつけるとBBCがすでに開票結果特別番組やってたけど、382ある選挙区のうち結果が出たところは
その時点ではまだ一つもなかった。

早めに結果が出るのは田舎選挙区だろうと思ってたら、結果発表第一号はジブラルタル選挙区だった。
ははー、あそこも英国領だもんな。有権者が少ない小選挙区みたいで、その圧倒的多数が残留。
離脱の投票数なんて何百人単位という少なさだから、テレビに映る棒グラフも残留がぐいーーんと
伸びるのに対して離脱グラフなんて、ほんのちょっぴり。

次のニューキャッスル選挙区はジブラルタルほど極端じゃないけど、やっぱ残留派がリード。2/382の開票序盤は
残留派出だし好調だったところにもってきて「『残留が勝っただろう』とファラージュ氏(←離脱派急先鋒)は語った」
なーんていう三味線ニュースまで流れたから(笑)、こっちも「ほら、結局残留じゃん」と思って寝たわけだ。
イ課長たちと同様このまま残留だな・・と思って眠りについたイギリス人は少なくなかったと思う。
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ところが早朝目が覚めてBBCをつけたら、あららら!339/382まで開票が進んで離脱の方が多いじゃん!!
しかも「あとウン十万票で離脱が過半数」なんて表示が出て、それが刻々と減ってる。ななな何ということか。
それが5時ちょっと過ぎ。イ課長たちと同様、早朝のBBCを見て驚いたイギリス人もすごく多かったと思う。
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で、6時ちょうどに離脱が過半数に達し、勝負あり。いやこれは意外な結果でござる。
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でもね、何度も言うけど直前のムードは「残留で決まりだろ」だったと思うんだよ。
金曜の朝刊(投票翌日だけどまだ結果がわからない時に刷られてる)じゃ上に書いたファラージュ氏(←英国独立党の党首)の
沈んだ顔が「It's all over(終わったな・・)」、キャメロンの笑ってる写真が「Remain Power(残留の力)」なんて
わかりやすいキャプション付きで載ってたくらい(写真なくてスマン)。少なくとも新聞の紙面を見る限りでは
投票が近づくほど「残留勝利ムード」が強かった。
   
結局、直前のこの“残留勝利ムード”が土壇場で影響したって気がするんだよね、イ課長は。
「どうせ結果は残留だろうけどさ、離脱派の意地を見せてやるぜ」と思って離脱に投票した人が
けっこういたんじゃないかなぁ?再投票の請願が300万を超えたなんてニュースを見ると、離脱に投票した
人の中にも「まさかホントに離脱になるなんて・・」と思ってる人が少なくないような気がするのだ。

EU離脱が決まった金曜日のロンドンはすごく天気が良かった。
でも街の様子は特に変わらない。勝ってうれしい離脱派の集会も、負けてくやしい残留派の暴動もない。
この状況はその後行ったどの場所でも同様で、その夜のナショナルシアターの「三文オペラ」も予定通り開演し、
英国人で満員だったし、テムズ河畔のレストランは金曜の夜を楽しむイギリス人で大変なにぎわい。
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そこで冒頭に書いた成田空港でのインタビューだ。
ロンドンで歴史の転換点を目撃した日本人から何かスゴいコメントを・・というTV局の気持ちはわかる。
ロンドン、もう大混乱ッスよ~。徹底抗戦を叫ぶ残留派が街のあちこちに籠城して市街戦おっ始めるし、
 離脱派は離脱派で“残留派狩り”の大虐殺やってるし・・・え?観光?観光どころじゃないッスよもう~

・・・くらいのことは言ってあげたい(笑)。

しかしマスコミに対するサービスより事実を尊重するイ課長としては次のように答えざるを得ない。
ロンドンには観光で行きました。え?何か問題?うーん・・観光する分には何の問題もなかったですねぇ。
 強いて問題といやぁポンドが急落して、旅行に持ってったポンドをいま円に戻すと損するから・・


・・・何てつまんねぇ答え(笑)。インタビュアーも失望を隠せなかったようだけど、事実だからしょうがない。

というわけで、イ課長のインタビューはたぶん採用されなかったと思うのである。
(今朝の放送だったらしいけど、見てないのだ)。


 
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by tohoiwanya | 2016-06-28 00:17 | 2016.06 英国銀婚旅行 | Comments(2)
Commented by Bきゅう at 2016-06-29 20:20 x
ともあれ、大英帝国航空で直接戻られてよかったですね。もう1泊のばして、思い出のイスタンブール経由とかにしてたら大変だったかも。Bきゅうは、英国のとばっちりでドル安になり、落胆。
Commented by tohoiwanya at 2016-06-30 00:25
>思い出のイスタンブール経由とかにしてたら大変だったかも

Bきゅうさん:
ほんとホント。あの空港は両親を連れてった時も使ってるし、イスタンブールは銀婚旅行の候補地にもなったから驚いたっす。
欧州も英国じゃ国民投票、フランスじゃサッカー欧州選手権で何かと
騒々しいから、何かあったらヤダなぁと思ってたけど、無事帰国できてホッとしました。

私はとりあえずポンドのレートが回復するまで、余ったポンドは塩漬けですよ、もう〜。


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