2016年 08月 01日

ラオス経済について考える その2

人口は少なく、経済は貧弱、農業以外にコレといった産業はなく(当然働き口もなく)、産業がないから
国産製品もなく、何でも輸入に依存するから物価は高い・・前回記事でその辺まで書いた。

しかしそんなラオスになぜか「貧しい国の豊かさ」なんて言葉がついて回る。
実際、リーマンショックだ世界同時不況だってんで世界中が不景気にあえぎ、失業者が増えた時期でも
貧しいラオスでは国民がますます貧しくなることも、物乞いが増えることもなかったらしい。
この不思議なラオス経済のヒミツは一体どこにあるのか?
f0189467_14013695.jpg
 
イ課長が最も説得力があると思うのは、国民の多くが農業従事者だから、ということだろう。
企業がつぶれようが大不況になろうが、農業従事者は「食うに困る」恐れはない。コメは自分で作れる。
仮に自分が都会で働いてても、農業従事比率が高い国だから親戚の誰かは必ず農業やってるから頼れる。
端的にいえばラオス人は「食うに困る心配」とは無縁なんだよ。コメだけは何とかなるんだから。

そもそもラオスの農業って「換金作物をたくさん作って出荷する」っていうより、ごく小規模に
家族の食う米を作るって側面が強いみたいなんだよね。かせぐ農業というより自給自足の農業に近いと
推測されるのだ。これなら確かにお天道サマと雨さえあれば食うには困らない。
f0189467_14014522.jpg
 
そういう意味じゃラオス人たちの生活ってナウシカの「風の谷」みたいな生活といえるのかも。
これはそれほどトッピなたとえではないかもしれない。本やネットで読んだところによると、
ラオス人の生活には「タマサート」という言葉&考え方が深く浸透してるらしい。

タマサートって日本語にすると「自然な」「ありのままの」的なニュアンスになるらしい。
「無農薬のタマサートな野菜」とか「都会と違ってこの辺の田舎はタマサートな生活だ」なんて
使われ方をするらしい。どうもラオス人の「貧しい国の豊かさ」には、このタマサートが
影響してるような気がするんだよ、思想面で。

実際、ラオスの人って近隣国と比べてのんびりしてるもんねーー。これはつくづくそう思った。
アジアの新興国や発展途上国をいくつか旅してラオスに来た人は全員同じことを思うはずだ。
とにかく「ガツガツしたところ」っていうのが全くない。カンボジアやベトナムとは大違い(笑)。
これは単に感覚的印象ではなく、事実で証明できると思う。だって、前にも書いたように
ラオスではボッタクリに一度も遭わなかったんだから。

「缶ビールがどこの店で買っても同じ値段」なんて、ベトナムじゃ考えられないよ?(笑)
ベトナムじゃ常に「この店ではいくらって言うだろうなぁ?」と思いながら缶ビール買ってたけど
それがラオスではどの店でもビアラオのロング缶1本10,000キープ。缶ビールに限らず、とにかくラオスでは
「こりゃ明らかなボッタクリだ」と思った経験が一度もないんだよ。
f0189467_14014517.jpg
 
こういうラオス人の性格というか、ライフスタイルというか、国民性というか・・。
これを仏教信仰と結びつける考え方もあるかもしれない。確かにラオスはタイと同じくらい仏教が
浸透してる様子だったから、その影響もあるかもしれん。でもイ課長としては、やはり上に掲げた
タマサート説」を主張したいのだ。

ラオス人の商売っ気のなさ、穏やかさ、お金や生活向上に対する欲望の希薄さみたいなのって
「タマサートな生き方」が浸透してるから・・じゃないかと思うんだよなぁ。

前にも書いたけど、ラオスでは治安面のヤバさっていうのもほとんど感じなかった。
タマサートな生き方をしてる人たちにとって、外人旅行者をダマしたり持ち物をカッパらったりして
自分が儲かるという“不自然な”行為って、あんまり現実味がないんじゃないかって気がする。
f0189467_14034457.jpg
 
国は貧しく、民も貧しい。しかし食うに困ってる人はいない。
タマサートなライフスタイルだから金銭欲や物欲もあまりなく、物価が高くてもそんなに困らない。
ガイジン旅行者が来てお金を使ってくれるのは有難いけど、ムリに使わせようなんて気はない。

・・・と、そんな感じなんじゃないかと思うんだよね、ラオスって国は。

実際、滞在中に接したラオス人で金銭欲が強そうだったのは例のマッサージ屋でイ課長に「させろ」と
セマッてきた、あのお姉さんくらいじゃないかと思うのだ(笑)。とにかく滞在中ボッタクリゼロという
驚くべき事実だけでも、ラオスという国が「周辺国とは違う」と思わせるに十分な理由になるよ。
f0189467_14055078.jpg
 
ラオスに行ってみて、ラオス経済に関してそんなことを考えたわけですよ、イ課長は。
前回記事の冒頭に書いたように、これまで行った国で「最も経済的に貧しい国は?」と聞かれたら、
イ課長は「たぶんラオス」と答えると思う。でも「国民が貧しさにストレスを感じてるように見えた国は?」
という質問なら、答えは変わるだろう(国名を挙げるのはヤメておくが(笑))。

ラオスは貧しく、不思議で、それでいて居心地はイイ国だったよ。
そんなラオスネタ、もちろんまだワンサとあるからガリガリ書いていこうと思うのである。


  
[PR]

by tohoiwanya | 2016-08-01 00:06 | 2015.09 東南アジア旅行 | Comments(4)
Commented by ふじっこ at 2016-08-01 08:04 x
おはようございます~

「タマサート」素敵ですね。。。
経済的に貧しくても、豊かな生き方ですよね。
そもそも他の国と比べて経済的に貧しいという指標自体が「タマサート」な生活からしたらナンセンスなのかも。日本じゃ難しいけど、ガツガツしないで生きたいなぁ。。。
Commented by tohoiwanya at 2016-08-01 18:10
>「タマサート」素敵ですね。。。

ふじっこさん:
物乞いとか、カッパライとか、ぼったくりとか、チップの要求とか、
貧しい国の旅につきものの、そういうモノがホントなかったですねぇ。
その「ガツガツしてなさ加減」はこっちが心配になるくらい(笑)。
でも、あのタマサートな気質、タイとかベトナムとか中国とか、そういう
近隣国と商売する上では損してるんじゃないかなぁ?たぶんいいように
高く売りつけられてるような気がする・・。
Commented by piki at 2016-08-05 20:46 x
私も、バリ島ウブドでぼったくりとか、そういうのがなかったので、ベトナムに行きたくて、調べてると、ぼられたとか騙されたとかいう口コミばかりでやめたことあります。 で、数年後にウブドにもどったら、バンバン、やる気でした、ぼったくりが。。(人件費が上がったことも理由ですが)。

タマサート。。でも、あの、タクシーの不親切なのと高いのは、なんなんでしょう?
Commented by tohoiwanya at 2016-08-05 23:38
>数年後にウブドにもどったら、バンバン、やる気でした、ぼったくりが

ぴきさん:
それ、何年くらい前ですか?私がトホ妻とウブドに行ったのはたぶん2001年とか02年とか、
その頃じゃなかったかなぁ?ぼったくりは気がつかなかった・・っていうか、
何せアマンだから、ウブドの町歩きよりホテルライフの方に時間をかけてたかも(笑)。

ラオスは物価も、ホテル代も、タクシー代も「貧しい国にしては高い」って
感じでしたね。でもタクシーがホテルに行ってくれないってのはやっぱ
ブラック運転手に当たったからかなぁ?


<< ルアンパバーン空港から市街へ      ラオス経済について考える その1 >>