2016年 09月 25日

南西鉄道から英国人気質を考える

先日、某クレジットカード会社のセキュリティ管理部からイ課長に一通の封書が届いた。
おおお、これは南西鉄道のリファンド請求結果の正否を知らせる通知に違いない。
さっそく震える手で(←やや大げさ)バリバリと開封。

          ご請求金額に対する処理経過のご報告
さて、先般ご照会をいただきました海外からのご請求代金につきまして、下記の通り
お取り扱いさせて頂きましたことをご報告申し上げます。


下記の通りってことは、失敗したか成功したかは下の行に書いてあるわけだな?
ところが読んでみると・・・

内容をご確認いただき、ご不明な点がございましたら、お手数ではございますが上記担当まで・・・

なんだよ。下に書かれたこの文章だけじゃ、まだコトの正否がわからんではないか。
もう紙の半分くらいまで読んだのにまだカンジンのことが書かれておらん。
南西鉄道へのリファンド請求は成立したのか?しなかったのか?

その下には問題となった南西鉄道の請求明細が記されてる。これはわかってるよ。でも
結局この金額がどうなったの?戻ってくるの?こないの?
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あと残ってるのは数行の「特記事項」だけ。記述内容の4/5くらいまで読み進んでも
まだ結論がわからないってすごい引っぱりかただな。
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取り消し申請が成立いたしましたことを・・・成立いたしましたことを・・(コダマ)

はぁぁぁぁぁ~~~~・・すまん、イ課長に3.5か月分のため息をつかせてくれ・・・。
これでやっとワタクシは南西鉄道とナンの関係もない一人の市民に戻れるわけですね(笑)。
本格的な夏にもならない6月1日に始まった南西鉄道との泥沼のタタカイ。秋風吹き始めた
9月後半にようやく終わった。いやー長い戦いだったぜ。

この結果をトホ妻に話し、とりあえず「粘り勝ち」だと喜びあったわけだけど、そこから
何となく話が発展して英国人気質の話になった。トラブルに直面した時の英国人の態度って
ちょっと他の国と違うような気がするんだよね。

今回の南西鉄道とか、ロンドン地下鉄のヒドさ(これはいずれ詳しく書く)とか、英国において
「ひでぇ」という思いを抱くことは多い。これはガイジンじゃなく、英国人自身だって同じはずで
住んでる者の方が旅行者よりも「ひでぇ」に遭遇する回数は圧倒的に多いことになる。

でも英国人にはそういう「ひでぇ」に対する感情反応があまり見られないような気がする。
これは今回の旅行でも、以前の出張でも感じたことで、乗ってた地下鉄がトツゼン運行をやめて
「はいこの駅で全員降りな」なんてヒドい状況でも、怒るでも騒ぐでもなく「あ~あ・・・」って感じで
それに従う。同じことがパリやローマで起きたらどうだろうか?みんなもっと騒がないか?
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たまたま旅行前に読んだ英国史の内容でもちょっと思い当たるフシがある。
第二次大戦、陸続きだったベルギーやフランスは早々にドイツに降伏し、島国だった英国だけが
ロンドンをボッコボコに空襲されながらも、とにかく耐え、降伏もせずに持ちこたえた。
もし仮にフランスが島国で、だよ?他の欧州同盟国がほとんどドイツに降伏しちゃった状況で、
パリをバカスカ空襲されながらフランス人はジッと耐えられただろうか?どうもラテン人気質に
「耐え忍ぶ」というイメージは重ならないのだが・・(←偏見)。

こういう英国人の気質。「忍耐力が強い」っていうのとはちょっと違う気がするんだよ。
乗ろうと思ってた地下鉄が動いてない。それに驚くでもなく、怒るでもなく、絶望するでもなく、
「あー、こういう状況に当たっちまった」って感じで仕方なく受け入れてるような感じ。

どうも根本的に英国人には楽天性がないというか、悪い状況が起きる(かもしれない)ことも
あるかもなぁと思いながら生きてるような印象があるんだよね。強いて近い表現としては
「醒めてる」とでも言うべきか。
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大震災やら、電車ストップやらで大混乱になるべき時も、日本人は暴動も起こさず秩序正しい・・
みたいなことは海外でよく言われる。英国人の気質は日本のそういうのともまたちょっと違う気が
するんだけど、行動として現れる部分では似てるのかもしれない。まぁ日本人の場合、地震や台風には
慣れてるという要素があるわけで・・・そうか、そういう点じゃ英国人も「ひでぇ」に慣れてるのか(笑)。

とにかく、災厄に直面した時の英国人の反応ってちょっと独特って気がするんだよね。
今回の南西鉄道トラブルみたいに何度クレームメールを送っても返信なし、なんて事態に英国人が
遭遇したらどうするのか?「泣き寝入りしねぇぞくぬやろう」って感じでイ課長みたいに粘るのか?
意外にあっさり諦めちゃうのか?地元民ならではの何か上手な対処方法があるのか?

「英国人のトラブル対処法」がどういうものか、イ課長としても非常に興味深い。
何しろ南西鉄道みたいな鉄道会社がある国で暮らしてるわけだからねぇ(笑)。
もしそういう事例をご存知の方がいたらぜひご報告いただきたいと思うのである。


 
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by tohoiwanya | 2016-09-25 00:03 | 2016.06 英国銀婚旅行 | Comments(10)
Commented by げんまいちゃ at 2016-09-25 15:21 x
英国人との戦い、お疲れさまでした。

彼らのストレス耐性が高いかというとそういうわけではないと思います。震度3くらいの地震の翌日に出会った日本を旅行中のイギリス人は結構不安そうでしたし。

ただ、ハズレくじ引いて、落ち込みますかね? みたいな感じじゃないですかね。物事が望ましくいかない可能性のほうが高いとわかっていれば、その通りになってもそんなに腹は立たんです。日本人が天災でパニックにならないのと同じ理由ではないでしょうか。

"Englishman In New York"の歌詞にA gentleman will walk but never runとかいうのがあったと思います。「感情表出は控え目にするのが美徳である。そしてそれは英国人の特徴である」という風に彼らは考えているかもしれません。
Commented by Bきゅう at 2016-09-26 19:01 x
粘り勝ち、おめでとうございますう。紙で日本語で通知というのが、えげれす紳士らしい対応だなあと思いましたあ。ふつう、e-mailとかで来そうだもん。今年とか去年のことですよね。10年前でなくて。

電車の件は、こっちの首都の地下鉄で、わしが住んでいたときだから、数年前ですが、「やっぱ、○○止まりにする」とか、「遅れたから一駅抜かす」とか、アナウンスはありましたよー。日本みたいに時間通りに動かないから起こる現象だと思います。慣れはあると思います。
Commented by tohoiwanya at 2016-09-26 23:27
>日本人が天災でパニックにならないのと同じ理由

げんまいちゃさん:
やっぱそうですかねぇ。日本人なら「毎年日本のどこかが必ず豪雨や台風で
ひどい目に遭う」というのは知ってる。いざ自分の住んでるトコがそうなったら
「うわぁ、今年はオレんとこがソレに当たっちゃったよ」的に考える部分って
あると思うはずで、英国人と根本的に通底するのかなぁ?まぁ英国人にとっての
切符トラブルや地下鉄ストップなんかは、日本人にとっての台風や地震より
たぶんもっと「よくある災厄」なんだろうし・・うーむ。
Commented by tohoiwanya at 2016-09-26 23:34
>えげれす紳士らしい対応だなあと思いましたあ

Bきゅうさん:
いやいや。あれは日本のカード会社の担当者が送ってきたものだから
日本語で当然なんです。
今回の件に関しちゃ日本人の私が一番苦労し、日本のカード会社もちょっと手間がかかり、
えげれす鉄道会社のえげれす紳士&淑女のみなさんは結局なーーんにもしてない(笑)。
南西鉄道は二重請求し損なったってだけで、純粋な損失って一切ない。
せいぜい、遠い極東のブログで自社の悪い評判書かれたくらいで・・(笑)。
Commented by kenwan56 at 2016-10-01 03:08
ひゃぁ〜、お疲れ様でした。
でも、似たような経験をウィーンでしていますし、
ドイツも似たり寄ったりだし、、、
とにかく、日本のような対応は、他所では望めないのではないか、と思います。

ウィーン国際空港から市内への郊外電車(国鉄)が、途中で止まり、乗客は降ろされて、後まったく面倒を見てくれないで、
勝手にしな状態で、とにかく歩くしかなかったって(スーツケース引っ張りながら!)二度とあの路線は使わないって友人がいます。そりゃ、そうです、あの辺、見渡す限りの畑と墓地(楽聖の眠る中央墓地)しかありませんからね。でも、ここだと、そういうこともあるわね、今日は運が悪かったね、くらいなんですよ(ふぅ〜)
Commented by tohoiwanya at 2016-10-02 01:11
>勝手にしな状態で、とにかく歩くしかなかった

マダムKenwanさん:
ま、マジっすか。空港からのSバーン我々も乗って、途中、車窓から墓地も見ました(笑)。
あんなところで降ろされて「あとは歩け」?それはまたあんまりな。
あの辺じゃ流しのタクシーもつかまりそうもないし・・。
いやー・・そういう目に遭わなくてよかった。

私とトホ妻の間ではドイツのDBやÖBBならさすがに英国みたいなことは
ないだろう、という評価なんですが、そうでもないのかな?(笑)
Commented by COO at 2017-02-14 04:57 x
ポーランド旅行を計画している通りすがりの者です。英国には7回行って英国人気質について想像するには。。たぶん取るに足りないと思っていることにはあきらめますよ、バカにしながら。何も感じないように見えるけど、陰にきて一瞬ぶぁ~と感情を出した後、まるで何もなかったかのようにまた振るまいます。けっこうわかっていて意地が悪いです。でも戦うべきと思ったら容赦しないで戦うのではないかと。
Commented by tohoiwanya at 2017-02-16 01:14
>一瞬ぶぁ~と感情を出した後、まるで何もなかったかのようにまた振るまいます

COOさん:
ほほぉ、英国人でもほんのちょびっとだけキレることあるんですねぇ。
イタリア人やスペイン人とは全然違って、災厄に遭った時のふるまいは
やっぱ日本人に近いのかもしれないけど、なんかこう・・ちょっと独特ですな。
ヨーロッパん中じゃ浮いてるのかもしれない(笑)。
Commented by COO at 2017-02-16 16:02 x
>ほほぉ、英国人でもほんのちょびっとだけキレることあるんですねぇ。
けっこうと敏感な人達だと思いますよ。異常なくらいやせ我慢が凄いんです。感づかれないなという距離・時間を取ってから感情の表明をされています。
>ヨーロッパん中じゃ浮いてるのかもしれない(笑)。
世界の中でも英国人と英国人以外に分けられるくらい浮いてますね。控えめそうなところは日本人に似ているけど、水に流さない(簡単に忘れない))し、周囲に流されない(孤高を通すのも平気)。
Commented by tohoiwanya at 2017-02-17 17:44
>世界の中でも英国人と英国人以外に分けられるくらい浮いてますね

COOさん:
ははははは。世界的にも激しく浮いてたか(笑)。
以前に見たデータだと日本人の女性が国際結婚する相手の国籍(ただし欧米限定)では
米国に次いで多いのが英国人だったはず。おそらく欧州の中じゃ
一番日本人女性と結婚する男性が多い国だと思うんですよ、イギリスは。
ひょっとすると合うのかも・・・。


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