2016年 11月 23日

パノム村まで歩いてはいけません

前回の記事で、テキスタイル好きの方はぜひパノム村に、みたいなことを書いた。
せっかくだから場所をお教えしておこう。ホテルのあるルアンパバーン中心部からいささか離れてる。
距離にすると3~3.5kmくらいかなぁ?
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路線バスなんてないから、行き方としてはトゥクトゥクのチャーターというのが
妥当なところなんだと思う。貸し自転車というのも一つの手だ。

しかし、愚かなるイ課長は結局ホテルからパノム村までの往復、すべて徒歩だったのである。
3.5kmとすれば、道を間違えず、かつ道草食わずにいけば、たぶん45分もあれば十分のはず。
そうバカ遠くはない。しかしラオスはバカ暑いわけで、徒歩はお勧めしない・・というより、
マネしてはいけませんと言っておくべきだろう。

しかもこの時イ課長は決定的ミスを犯していた。帽子を持ってこなかったのだ(←大バカ)。
途中でハッと気が付いたんだけど、もはや帽子取りにホテルに戻るのも面倒だ。しゃあねぇ。
というわけで帽子ナシで往復徒歩。どこまで愚かなんだ、自分。

出発して初めのうちはそれでもまだ良かった。すいか寺に寄り道見物したりして楽しく歩いていた。
しかしルアンパバーンの町を出て、交通量がめっきり減ってくるあたりから苦しくなる。
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日差しを遮る影もほとんどないラオスの田舎道。しかもこっちは帽子なし。しかも
ヴィエンチャンで坊主刈りにした直後ときた(笑)。頭皮がジリジリと日に焼けていくのが
体感できるってもんだ。ううううう・・あぢい。

こんなところで脱水症状でブッ倒れたら命に関わる。誰かに助けを求めたくたって、
人家はなく人通りもほとんどない。もちろん水の入手も不可能だ。カバンの中にある
飲みかけの水だけが頼り。とにかく生きて無事にパノム村まで辿り着かねば。
要衝アカバをめざし、ラクダで砂漠を横断したアラビアのロレンスになった気分。
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おまけに、途中につながれてないバカ犬がいたんだよ~。
そのバカ犬、怪しい巨大ロボットを見て道路の反対側から激しく吠えたてる。あ、あのキミね、
どんなに吠えてもいいよ、いいけど、こっちに走ってきてオレに噛みつくのだけはやめてね。
こんなところで狂犬病にかかったらどうすればいいのだ。吠えるだけにしてね。

ようやくパノム村に着いた時は、とりあえず身体が無事であることに感謝して、織物のことなんて
実はほとんど忘れてた(笑)。いやーーこの時はホントに暑くてどうなるかと思った。
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行ってみると、パノム村に「流しのトゥクトゥク」なんてしゃれたものはマッタクなかった。
あああ・・・帰りもまた徒歩か。またあの道で犬にビクビクしなきゃならんのか。

バカ犬の関所は何とか無事に通過した。一応水も残ってたから水分補給も多少はできた。
とにかくツラかったのは頭皮だよ。坊主刈りの下、特にツムジの薄くなったところなんてもう
マッカッカで大変なことになってる。見なくてもわかる。とうとう最後にはハンカチタオルを
水で湿らせ、頭に載せ、温泉に浸かるオッサンみたいな姿で歩いた。頭皮を守るには
それしかなかったのだ。カッコ悪いなんて言ってる場合じゃないのだ。
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こうして何とかイ課長はルアンパバーン中心部まで生還できた。
この時、イ課長が腹ペコ、喉カラカラの状態で倒れ込むように入ったのが交差点にある
カオ・チー・サイ・クアンのテント屋台だったというわけなのである。

ルアンパバーン近郊の織物の村、パノム。
しかし、イ課長がそこで織物を物色してた時間より、往復に要した時間の方が長かったはずだ。
個人的には「パノム村徒歩往復」はあの旅行における重要な思い出として記憶されてるけど
もちろんそれは甘美な思い出としてではない(笑)。

過去にバンコクとかで経験した炎天下・死の行軍はそれでも「その気になりゃタクシーに乗る」という
解決策があった。しかしこの時は誰もいない田舎道をとにかく歩くしかなかったわけで、
ありゃーほんとにツラかったよ。決してマネしてはいけません。この日のパノム村往復だけで
露出してた首とTシャツで隠れてた肩とがこんな色違いになっちまったぜ。バクみたい。
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さて、それでは前回記事最後のクイズの答えの発表です。正解は・・・


35,000キープ。日本円にすれば530円くらいってところか。ちょっと値切ったと思う。
テキスタイルの値段にもウトいイ課長だけど、あのキレイな(たぶん)手織りの織物が500円ちょっとって
目玉が飛び出すほど安いんじゃないかと思うよ。

さぁ、あなたもパノム村に行きたくなった?(笑)
しかしくれぐれも徒歩で行くなんて愚かなことだけはしないようにお願いしたいのである。


 

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by tohoiwanya | 2016-11-23 00:07 | 2015.09 東南アジア旅行 | Comments(4)
Commented by ふじっこ at 2016-11-23 17:03 x
こんにちは~

ご、ごひゃくさんじゅうえん。。。ですか!?安い!!

それにしても、ラオスの片田舎、小さな村でおばちゃんたちがパッタンパッタン織った美しい織物が、遠く離れた日本の大都会東京で奥様の襟元を飾っていると思うと、なんかイイですよね~~(*^^*)織手のおばちゃんたちがラオスから出ることはかなりの確率で無いのではないかと思うけど、織った布は世界の町々で使われているんですよね~~。やっぱり、手仕事はイイなー(´▽`*)
(和風総本家風@テレ東)

あ、暑い日中は自転車もあまりオススメできません。。。日陰のないところはホント暑かったデス。。。町の中位なら大丈夫ですけど。。。
Commented by tohoiwanya at 2016-11-24 00:20
>ご、ごひゃくさんじゅうえん。。。ですか!?安い!!

ふじっこさん:
たぶん最初は5万とか4万キープって言われたはずで(それでも安いけど)
ちょっと値切って3.5万。お金払ったあとでもう一度アタマん中で計算して
その安さにガクゼンとしたっす(笑)。ひょっとして機械織りなのかなぁ?

自転車は私も考えたんだけど、結局ヤメたんです。暑いからっていうより、
田舎道で車をよける時(まぁメッタに通らないんだけど)道路の端っこの状況が
なんだか砂っぽくてデコボコしてて、こんなところで転倒したらヤダと思って
結局徒歩にしたんです。最も愚かな決断でした(笑)。


Commented by カプメイ at 2016-11-24 22:33 x
一人で死の行軍、大変でしたね。
ヒッチハイクとか。。。は怖くて出来ないですよねぇ?
旅行してると、時々変な自信で歩ける!って思っちゃうこと、あります。
私(と友人)の失敗は、旧東ドイツで収容所を目指した時でした。
森の中で遭難するかと思った。。。(^^;
ま、何はともあれ無事に帰れてよかったですね。

織物の値段、
言い値は正解?円で考えると中途半端になるけど、パッという時はキリのいい数字を言うだろうなって思ってました。
機械織りだとしても、簡単なようでそれなりに大変みたいですよ。
時々見るNHKの番組でも、機械のメンテナンスや柄の打ち込みとか、糸の配置とかが大変そうで感心します。
いいお買い物しましたね。

Commented by tohoiwanya at 2016-11-25 01:15
>一人で死の行軍、大変でしたね

カプメイさん:
純粋に距離だけであれば、歩くのはドウってことないんだけど、あの暑さが・・。
飲みかけの水だけでも持ってて良かったです。途中からは水を買える店はおろか
人家すらほとんどない田舎道でしたから。

あの織物、たぶん私がもう少し体力が残ってて(笑)値切る元気があれば
30,000キープ(450円くらい)まで下がった可能性がある。あれだけの模様を織るのはかなり時間がかかったはずで、もし人力機織りで
やってればどう考えても一日じゃムリでしょう?安いですよねぇ。


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