2017年 03月 16日

ナショナル・ポートレート・ギャラリー

さて、夜のオペラまではまだ時間があるから、トラファルガー広場でしばらく休んだあと
ナショナル・ポートレート・ギャラリーに行った。

ここはその名の通り、肖像画ばっかりが集まった美術館。
英国史なんて大して詳しくないし、ましてや「顔を見ただけで誰だかわかる人」なんて少ないから
そんなにジックリ鑑賞したわけじゃないけど、それでも本で見覚えのある人が何人かいたから
ご紹介しよう。写真も禁止されてなかったし。

【ヘンリー8世関係者】
英国史の中で、なぜかイ課長が局所的にそこだけ詳しい「ヘンリー8世と6人の妻」。
希代の自分勝手&好色王として有名な王様だから彼にまつわる女性たちの肖像画は多い。
これはお妃1号、キャサリン・オブ・アラゴン。
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自分の兄嫁だった女性と結婚したわけだけど(兄自身は結婚してすぐ若死に)・・うーーん・・
ヘンリーの女の趣味はちょっと変わってたとしか・・・(笑)。

そのキャサリンを強引に離婚した理由がこのアン・ブーリンと交尾したかったからなんだけど、
この絵を見るとますますヘンリーの女の趣味を疑いたくなる(笑)。相当フェロモン系の女性だっと
想像されるんだけど、この絵を見る限りイ課長は全くソソラれない。
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これはヘンリーの女の趣味の問題っつうより、16世紀イギリス肖像画家の技量の問題だと思った。
ハッキリ言ってヘタだ。様式的っていうのとはちょっと違うと思う。やっぱりヘタだよ。
同時期にドイツの大画家ハンス・ホルバインがチューダー朝関係者の肖像画をいくつも描いてるけど、
それらに比べたらガッカリするくらいヘタ。下の絵の右側はたぶんメアリ1世(お妃1号の娘)だろうが
わざと醜く描いてるようにすら思える。そりゃ確かに英国に美人は少な・・いや何でもない。
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「イギリス人は絵を描くのはヘタだが収集するのは上手」ってある本で読んだけど、たしかに
こういう絵を見るとそう思いたくなる。そういえばハンプトン・コートの幽霊回廊にあった王族肖像画も
絵としての魅力は全然なかったなぁ・・。

【ヴィクトリア女王】
背が低い女性だったようで「偉大なる矮人」なんて言われた人だ。
しかしルックスに関しては上のキャサリン・オブ・アラゴンやアン・ブーリンよりはマシ・・というか
まぁ普通の顔だ。16世紀よりは画家の技量も上がってモデルを理想化する技術をマスターしたかな。
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ヴィクトリア女王といえば19世紀、まさにイギリス最盛期に君臨した女王。けっこう長生きした。
ホームズが活躍してた頃の英国の女王様でもあるわけだよ、ワトソン君。

【マイケル・ファラデー】
20£紙幣の肖像にもなったくらいの、英国の大物理学者。
紙幣の肖像より若い頃だろうけどやけに二枚目だ(笑)。この頃になるとイギリスの画家も
マトモな肖像画を描けるようになったと思われる。
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意外なことにファラデーって平民出身で、高等教育受けてないんだよね。若い頃デービーって科学者の
助手に雇われたのがキャリアの始まり。デービーにしてみりゃ学歴もないファラデーを科学者として
育てようなんて考えはこれっぱかしもなかったに違いない。

とーころがファラデー君、才能あるある。
特に物理実験におけるセンスは天性のもので、メキメキ頭角を表し、様々な決定的実験によって
物理学、特に電磁気の研究分野では永久不滅の名を残した。

雇い主のデービー自身も新元素をいくつも発見した、けっこうエラい科学者だったんだけど、
「デービーの科学上最大の発見はファラデーを見つけたことだ」なんて人から言われたらしい。
それが面白くなかったのか、後年は優秀な弟子に嫉妬して足を引っ張ろうとしたこともあったようだ。
しかしファラデーは恩ある師匠には決して逆らわなかった。晩年まで科学者として尊敬され続けた、
人望あるけど謙虚な、立派な人だったらしい。

【アーネスト・シャクルトン】
うわーシャクルトンの肖像画が見られるとは嬉しい。
ちょうど英国に行く前にこの人に関する本を集中的に読んだもんで、シャクルトンはイ課長にとって
ちょっとした「マイブーム」だったのだ。
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ご存知ない方のために彼のしたことを紹介したいけど、短くまとめることはとても不可能だ。
いずれシャクルトンについては別ネタで取り上げる予定だから、その時改めて書くことにする。
シャクルトンというのは英国の極地探検家なのである。

というわけで、ザッと見たナショナル・ポートレート・ギャラリーでした。
もっと性根を据えてじっくり見ればいろいろ発見もあったんだろうけど、こン時はカンタベリー帰りで
疲れた上に腹も減ってたもんで、鑑賞もややテキトウだったのである(笑)。


 

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by tohoiwanya | 2017-03-16 00:11 | 2016.06 英国銀婚旅行 | Comments(2)
Commented by カプメイ at 2017-03-16 11:13 x
物理屋の妻として大変不勉強なのですが、ファラデーを全く知らず、おまけに物理屋にイケメンがいるってのに驚きです。(笑)

肖像画って依頼主の要望に沿うように描くはずだけど、どうしてこんなに不美人なんでしょうね。後妻さんが「あの女はブスに描いといて!」って言ったとも思えないし。
イギリス物の映画やドラマを見てると、昔も今も、どこでもかしこでも♡♡してますよね。女も野心家で手練手管で誘惑。個人的には容姿は絶対条件じゃないなって思います。
Commented by tohoiwanya at 2017-03-18 14:28
>物理屋にイケメンがいるってのに驚きです

カプメイさん:
20£紙幣の肖像はもっとトシとっててここまでハンサムじゃないんですけどね(笑)。
肖像画家が多少“盛った”としても、実物もなかなかだったんだと思われます。
それに比べると16世紀肖像画の女たちはホントにひどい。
「実物は絵よりマシ」と仮定しても大したことなさそうだし・・。
いくら手練手管に長けていたとしても、他にもう少しイイ女だって
いただろうに。いくらイギリスでも(⇦ひどいこと言ってる)。


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