2017年 06月 20日

ピーターバラ大聖堂と二人の女性

ピーターバラという地名、スペルはPeterborough と書く。
サイモン&ガーファンクルの名曲スカボロ・フェアはScarborough Fair と書く。
どっちもborough だけど、英国のPeterborough がピーターボロと書かれることはない。
試しに「ピーターボロ」で検索するとカナダや米国にあるピーターボロの方が先に出てくる。

borough の英国風発音は「バラ」に近いってことなんだろう。とりあえずこのブログでも
ピーターバラと表記させていただきます。

カンタベリーほどの知名度はないにしても、ピーターバラは「有名な大聖堂のある町」として英国じゃ
5本の指には入るんじゃないか?宗教的な“格”もかなり高いはずだし、建物も当然立派なはずで
例によって建築的興味はピーターバラ大聖堂訪問の大きな動機だった。
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ただピーターバラ大聖堂には歴史にホンロウされた二人の女性の話がつきものだ。
一人はヘンリー8世の妻だったキャサリン・オブ・アラゴン、そしてもう一人は
スコットランド女王だったメアリ・スチュワートだ。二人とも悲劇の王妃・女王といって
差し支えない波乱の人生を送った。

英国史の中でイ課長が局所的に詳しい「ヘンリー8世と6人の妻」関連ネタ。この二人の女性も
「関連ネタ」なんだよね。キャサリンは6人のうちの最初の奥さんだし、メアリ・スチュワートは
元スコットランド女王だったのにイングランドで処刑された。処刑に最終決済を与えたのは
エリザベス1世で、これは「6人の妻」のうちのお妃2号の娘。
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キャサリンについては前にもちょっと書いたよね。
「~オブ・アラゴン」という呼称からもわかるようにスペイン王室から英国にお嫁入り。
しかし結婚して数か月でダンナは若死に。一説では巨額の持参金の返却を惜しんだ父ヘンリー7世が
「それならオマエ」ってんで弟のヘンリーと婚約させたともいわれる。肖像画通りだとすれば
イ課長の好みの女性ではないが(笑)、ヘンリーとの夫婦仲は当初は良かったらしい。その証拠に
子供も何人かこしらえた(下の写真は本文と関係ありません)。
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だがそのうち無事に成長したのはメアリ(後のメアリ1世=ブラッディ・メアリ)だけで、
男子に恵まれなかった。このことがキャサリンの運命を暗転させた。もしメアリが男の子だったら
キャサリンは「亭主の浮気に悩む英国王妃」として生涯を送れたんじゃないかと思う。
だが彼女は「亭主に強引に離婚された元英国王妃」になってしまったのだ。

ヘンリーとしては安定した王位継承のために男子がほしい。キャサリンはもう30過ぎ。
今なら30ちょい過ぎなんて全然オッケーだけど、16世紀だと超大年増だったんだろうなぁ。

で、好色ヘンリーはもっとピチピチした子宮を持ってそうなアン・ブーリンに目をつけた。
しかしアンだってバカじゃない。アタシとヤリたきゃアタシのこと王妃にしてよと迫る。

アンとヤルことしか頭にないヘンリーはアンを王妃に迎えるために邪魔なキャサリンを離婚。しかし
キャサリンはガンとして離婚を拒否。この辺からはもう泥沼のタタカイで、「死んだアニキの嫁さんとの
結婚なんて無効でぃ!」というムチャクチャな理屈で離婚したことにし、邪魔なキャサリンは
どこかの城に幽閉しちまった。
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数奇な(というか、かなり不幸な)運命をたどったキャサリンはやがて幽閉先のナントカ城で死に、
ピーターバラ大聖堂に葬られたわけだが、「1000日のアン」って映画の中でキャサリンが
死んだことを告げられたヘンリーが家来とこんな会話を交わすシーンがあった。

「陛下、キャサリン様がお亡くなりに・・ご葬儀はウェストミンスターで?」
「うー・・ウェストミンスターは(葬儀代が)高い。ピーターバラでいい。ピーターバラなら安い」

実際にそういうやり取りがあったかどうかはわからないけど、邪魔なキャサリンが死んでホッとしつつ
葬儀にかけるコストも惜しむヘンリーの酷薄さが伝わるシーンだった。

そのキャサリンが眠るピーターバラ大聖堂に行くわけですよ。
午前中に行ったイーリー大聖堂ではいつものゴシック建築的興味が強かったイ課長だけど、午後の
ピーターバラは建築的興味だけじゃなく、ちょいとばかり「英国歴史散歩」って感じを帯びてたね。

・・・と、こんなことを言ってるうちに列車はピーターバラ駅に無事到着。
大聖堂の方に向かって歩く。人口16万人ちょいっていうから小さな地方都市ではあるけど、
イーリーより商店も人通りも多くて賑やかだ。
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大聖堂に着く前に早くも小ぶりな歴史的建造物が目につき始める。
これも教会だろうなぁ。「ウェストミンスターよりは安上がり」とはいえ、元王妃の
葬儀をやり、お墓も作るくらいだからそれなりに格式高い大聖堂だったわけで、町自体も
古い歴史があるんだろう。
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おっと、見えてきましたピーターバラ大聖堂。
それではいよいよ「大聖堂の日」の二つめ。ピーターバラ大聖堂の内部を次回ご紹介いたしましょう。
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え?悲劇の女性の二人目の方はどうしたのかって?キャサリンの話で長くなっちまったから、
メアリ・スチュアートについては大聖堂の記事の中で触れますです、はい(←いいかげん)。
 
 

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by tohoiwanya | 2017-06-20 00:35 | 2016.06 英国銀婚旅行 | Comments(0)


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