2017年 06月 26日
ピーターバラ大聖堂探検はつづく。 Wikipediaによるとこの大聖堂は前回見た西正面ファサードが「堂々たる初期イングランドゴシック」って ことになってる。イングランドゴシックと普通のゴシックがどの程度似てるのかわからないけど、 とりあえず入り口ファサードが極めてゴシックっぽかったのは確か。 だが同じWikipediaによると内部は「12世紀に再建された際採用したノルマン様式建築」ときたもんだ。 せんせーノルマン様式ってなんですかー?ロマネスクとどう違うんですかー? 実際に大聖堂にいた時はそこまで調べられるわけもなく、とにかく「ゴシックっぽくないよなぁ?」という バクゼンとした疑問を抱えたまま内陣裏ッカワにあたる周歩廊まで来た。いわば大聖堂のドン詰まり。 ここまで来てイ課長はやっとお目当て?の天井にブチ当たった。 おお、ここにあったのか過剰装飾天井。扇形ヴォールトから派生した装飾が複雑に重なり合って スゴいことになってる。あちこちの音源から音波が広がるサマみたい。うーむ、やっぱりこれがなきゃ 英国大聖堂らしくないってもんだ。これが見たかったぜ。 もしかするとイ課長は何かの本でこの写真を見たのかもしれない。 ここはいかにも「英国ゴシックらしい異常装飾天井」の典型だし、本で紹介されることも多いはずだ。 これを見たイ課長がピーターバラ大聖堂に対して「うわ、なんだこの異常ゴシック天井は」と思い、 大聖堂ぜんぶがこんな感じの天井なんだろうと思い込んでたんだろうな。 うーむ・・しかしこの部分だけはホント、つくづくすげぇ天井だ。 内陣ウラの周歩廊は身廊よりずっと天井が低いから、超デコラティヴ天井が間近に迫ってくる。 すっげぇ~・・・しばし見とれる。 ・・え?もう天井の話はいい?さいですね。ひっぱってすんません。 ではステンドグラスに目を転じてみましょう。 ここのステンドグラスはたぶん古いモンじゃないと思う。 カンタベリーのディズニー調ステンドグラスとか、イーリーの軍人ステンドグラスとか、 英国大聖堂のステンドグラスは全体的に新しそうだった。もしかすると、第二次大戦の空襲で ステンドグラスが破損した大聖堂が多い⇒戦後作りなおしたのかな? まぁ絵柄的にはごく普通の宗教絵画の構図をそのままマネしたみたいな感じものが多いし、 真っ白なままの窓もけっこうある。ステンドグラス的には見るべきもの少ないと思った。 やっぱここは教会建築や装飾っていうより、やっぱキャサリンとかメアリ・スチュアートとか 「英国歴史ロマン」的な目的で来る方がいいのかな・・(上記二人については次回記事で扱う)。 ・・てなことを考えてたら、とつぜん大聖堂内にピアノの音が響き始めた。 これはスピーカーじゃない。中で誰かが弾いてるんじゃないか? おお、あそこで黒人のおニイさんが弾いてる。 既存の曲じゃなく、昔のキース・ジャレットみたいに即興で、一回限りの曲を弾いてるっぽい。 これを聞いてるうちにイ課長は深く感心した。 ピアノ演奏に対してではない。大聖堂というモノの音響効果の良さに、だ。 これまで大聖堂をずいぶん見学したけど、ミサの最中ってことはマレで(パリで一度だけあった) 大聖堂の中で音楽を聴く機会なんて皆無に近かった。 いやーーーさすがは大聖堂。ピアノ1台だけでもこんなに響くんだねぇ。 ここでパイプオルガンとか、合唱団とか聞けば、すごい残響でさぞかし聞きごたえがあるだろうけど それ以上に演奏してるガワは気分がイイだろうと思う。 英国大聖堂ならでは(と、少なくともイ課長は勝手に思ってる)異常装飾ヴォールト天井は ちょっとしか見られなかったけど、あまり考えたことがなかった大聖堂の音響効果の良さに 触れられたピーターバラ大聖堂というわけでした。 次回更新では「英国歴史ロマン」風に、キャサリンとメアリ・スチュアートのお話を。
by tohoiwanya
| 2017-06-26 00:17
| 2016.06 英国銀婚旅行
|
Comments(2)
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Bきゅう
at 2017-06-26 20:28
x
この高くて丸い天井、今は鉄骨/コンクリで作れるでしょうが、昔はどうやって作っていたのでしょうね。落ちてきそうですう。
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tohoiwanya at 2017-06-27 17:16
>昔はどうやって作っていたのでしょうね
Bきゅうさん: おそらく石で作った・・・んだと思います。壁なんかの主要な躯体部分も全部 石で作ってるわけだし。 しかしこんな複雑な幾何学模様を正確にコチコチと石に刻むと思うと気が遠くなるっす。 もっとも石工さんたちにすりゃ、どうってことない仕事なのかもしれないけど。 |
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