2017年 09月 29日

ヤンゴンは実に不思議な町だった3

ヤンゴンにボージョー・アウンサンマーケットっていう大きな市場がある。
サイゴンにおけるベンタイン市場みたいなもんかな。

ここは宝飾品・土産物なんかの一大集積市場で、ガイドブックにも必ず載ってる。
ヤンゴンに来た観光客は大体一度はここに土産物買い行くんじゃないか?

しかしイ課長みたいに食い物系市場見るのは大好きだけど、雑貨・宝飾系には興味なし、
買い物自体にも基本的に興味なし・・なーんて鬼畜外道の観光客にとってはドウでもいい場所。
ヤンゴンでもここに行くつもりはハナからなかった。
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ところが「はじめてのおさんぽ」が面白いもんだからつい足が伸びて、アウンサン・マーケットまで
来ちまった。寝不足だから「近場を軽く散歩」のつもりだったのに、こんなトコまで来てしまったか。
うーむ・・しかしこの市場の向こうにはミャンマー国鉄の線路があるはず。宝飾品はどうでもいいが
線路は見たい(笑)。この市場ン中突っ切って向こう側に抜けようと思って入って行った。

にほんからきたかたですか?

トツゼン聞こえてくる、ギョッとするほど流暢な日本語。見るとロンジーを着た地元の若者が
イ課長のワキを並んで歩いてる。

「・・え?・・??・・に・・日本語・・お上手ですね?」
「いえ、すこしです。べんきょうして おぼえました」
「いや・・しかし・・その日本語は学校で勉強したんですか?」
「おてらの おぼうさんから おそわりました。そのおぼうさんは
 にほんに いったこと あります」
「へぇぇぇ〜・・そうなんですか・・」

海外で日本人旅行者が日本語で話しかけられること自体は今や珍しくもない。
土産物屋の「ヤスイ、ヤスイ」から、ポン引き野郎の「ヘイ シャチョサン」に至るまで
商業的アプローチ手段としての日本語は世界に普及している。しかし彼の日本語は
そんなレベルをはるかに超越してる。「話し込む」ということが可能なくらい上手なのだ。

市場を通り抜ける数分間、彼とイ課長は歩きながらまさにそういう感じで話をした。
市場の話、ミャンマー物産の話、ロンジーの着かたは難しいという話・・・いろいろ話をし、
市場の向こう側に着いたところで別れた。

ハタから見たら友人同士が話をしながら肩を並べて歩いてる姿に見えたかもしれない。
テキスタイルを売る店で働いてるって言ってたから多少は商売っ気もあったとは思う。
でもイ課長は初めて来た外国で、知らない現地の人から、こんなにシッカリした日本語で
話しかけられたことってあんまりないよ。これがその彼ね。
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しかしだ。ここはヤンゴンだ。例によってこれだけで話は済まないのだ(笑)。
市場の向こうで線路を見たりメシ食ったりして、さすがにそろそろホテル戻ろうかと思った。
戻るならまた市場を突っ切るのが早い。さっきの通路に再び入ると・・

にほんのかたですか

だぁぁ、また流暢すぎる日本語が。しかもさっきとは別の若者だぜ。
その人、たった今メシ食ったお店の関係者らしい。うしろから近づいて話しかけてきたってことは
「イ課長と話すためにあとを追ってきた」と考えられる。

「さっきのみせ わたしのみせです」
「え、そうだったんですか?とても美味しかったです」
「わたしのかぞく ほんこんで しょうばいしてます、わたし ヤンゴンで みせやってます」
「ご家族は香港で?へぇぇ〜・・」

彼ともいろんな話したよ。「ミャンマーは商売がむずかしい」なんてことを言ってたな。
さっき日本語で話しながら通った市場の中央通路を、今度は別の人と日本語で会話しながら
再び通り抜け、向こう側の通りに出たところで分かれた。うっかり写真撮り損ねちまったい。

それにしても何なのこの市場。日本人が足を踏み入れると、日本語が異常に上手な現地の人に
話しかけられるよう宿命づけられた市場なの?まぁ結局は単なる偶然と考えるしかないんだが
ヤンゴンってその「偶然レベル」がやや異常じゃないか?もちろん、日本人旅行者に話しかけて
日本語の練習がしたいという、彼らガワの思いもあったんだろうけどさ。

イ課長が再びボージョー・アウンサンマーケットに行くことがあるかどうかはわからない。
しかし現段階においては、この市場は「日本語の上手な現地の人から話しかけられることなく、
日本人が一人でだまって通り抜けることが不可能な市場」として記憶されているのである。
しょうがないのだ。事実なんだから。

 

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by tohoiwanya | 2017-09-29 00:29 | 2017.08 ミャンマー・タイ旅行 | Comments(2)
Commented by Bきゅう at 2017-09-30 21:47 x
日本語の練習につきあってあげたのね。まさかと思うところで、日本語を聞くとびっくりしますよね。
Commented by tohoiwanya at 2017-10-01 23:59
>まさかと思うところで、日本語を聞くとびっくりしますよね

Bきゅうさん:
ミャンマーの人はみんな「アリガトゴザイマス」くらいの日本語は知ってるけど、
この市場の二人はもはやそういうレベルじゃないから驚く。
ある本には「ミャンマー人にとっては英語より日本語の方が覚えやすい」って
書いてあったけど、そうなんだろうか?


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