2008年 09月 30日
イ課長は昨年の海外出張がキッカケで西洋建築史にちょいとハマッた。 そういう、建築的視点でベルリンを見ると、あることに気付く。 この街にはある様式の建築ばかりがやったら目につくということに。 特に街の中心部。主要な公共建築物はほとんど「あの様式」ばっかじゃないか。 「あの様式」って、いわゆるネオ・クラシック=新古典様式だ。 要するにギリシャ神殿みたいな建築様式を模して作ったタテモノ。 その基本は円柱で支えられた水平梁構造なのである。 例のブランデンブルグ門だって新古典様式の変形といえるはずだ。 スジの入った円柱で支えられた水平の梁構造。決してアーチ型ではないのだ。 ブランデンブルグ門を越え、森鴎外の「舞姫」でウンテル・デン・リンデンと書かれた 旧東側の目抜き通りを歩いてると、まぁ〜あるある、新古典様式建築物だらけ。 これはノイエ・ヴァッヘっていう建物。何のためにある建物かわかんないけど、 典型的ギリシャ神殿風建築。柱頭部は「ドーリス式」のシンプルな構造だな。 その向かいにあるベルリン国立歌劇場はコレ。これもモロ新古典様式の建築。 柱頭部は植物模様の「コリント式」になっておる。 ネフェルティティのあるアルテス・ミュージアムもまたまたコレだ。よく飽きないな。 こちらの柱頭は渦巻きが両側に飛び出した「イオニア式」だな。 国立絵画館もまたこれか。オマエらは飽きなくてもイ課長は飽きたぞ(笑)。 もうちょっとこう…ルネサンス様式とかさ、バロック様式とかいろいろあるじゃんよー。 そういう、ホカの建築様式を取り入れてみようとは思わんのか? こっちはナチスが放火したことで有名な国会議事堂。 ここも同じような「ムカシ志向」の新古典様式。柱頭は国立絵画館なんかと同様、 いわゆる「コンポジット式」っつうヤツやな。植物模様とウズマキの組み合わせ。 あーもうわかった。もう十分。 キミたちの志向する方向性というのはゲップが出るほどよーくわかったでごわす。 ベルリンという街の「重厚」「男性的」「威厳」といったムードを醸成している要素は いろいろあるんだろうけど、イ課長にとってはその最大の要素は建築だ。 流麗なアール・ヌーボー建築に見とれた去年のプラハと比べてなんという違い。 とにかくもうギリシャ的・古典的・理想の美を追い求めるのである!!っていう、 そのカタクナな姿勢こそが「ドイツ的」といえるのかもしれないなぁ。 もっとも、こういうところが逆にフランス人とかイタリア人なんかからは 「ドイツゥ?だっせぇ〜」と(特に昔)言われた理由かな、とも思うイ課長であった。
by tohoiwanya
| 2008-09-30 04:12
| 2008.09ドイツ出張
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