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2009年 01月 30日

欧州ステンドグラス紀行

2007年のプラハ滞在以降、ちょいと西洋建築の勉強にハマッたイ課長。
とりあえず「教会建築オタク・スーパーマイルド」くらいにはなったかもしれん(笑)。

ゴシック教会は建築としても非常に興味深いものがあるんだけど、建築以外にもう一つ
ゴシック教会で目をひくモノといえば、極彩色のステンドグラスだ。

ステンドグラスっていうのはゴシックの建築技術と共に生まれたと言っていい。
建物の重さを壁の厚さで支える必要がなくなり、広い窓をとることが可能になったから
その広い窓を使って華麗なステンドグラス装飾をほどこすようになったわけだな。

これはアウクスブルクの教会にあった、ドイツ最古(らしい)ステンドグラス。
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聖人の絵があるけど、さすがに古めかしい…っていう以前に興味深いのは、
このドイツ最古のステンドグラスが作られた当時は、ゴシック建築技術がまだ確立
してなかったってことがわかることだ。ほら、壁がブ厚いロマネスクの建築様式を
色濃く残してる。
ってことは、「ロマネスクの終わり頃」に、ごく小さな窓を使ってステンドグラスが
教会建築の中に取り入れられ始めたってことかも。ふーむ。勉強になるのう。

これはケルン大聖堂の中にあったステンドグラス。
すっかりゴシック建築らしく、窓も広いし絵柄も非常に装飾的にキレイに作ってある。
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かと思うと、同じケルン大聖堂の中にはこんなステンドグラスもあった。
これは別にイヤラシい絵柄がモザイク処理されたわけではない(笑)。ホントに
こういうデザインなの。最近新しく作られたみたいで賛否両論あるらしいけどね。
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…と思えばこんなのもある。リューベックの教会にあったステンドグラスだ。
ステンドグラスにまで進出しやがったか メメント・モリ。シャレコウベをデザインした
ステンドグラスなんて初めて見たぜ。何だかちょっとグロテスクだよなー。
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こちらはプラハの聖ヴィータ聖堂のステンドグラス。
人間の顔とか、洋服のヒダとか、非常に写実的・絵画的だ。聖ヴィータ聖堂には
ミュシャもステンドグラスを作ってる。ミュシャのと同じ頃の制作と考えたら、おそらく
19世紀か20世紀に作られた、かなり新しいステンドグラスのはずだ。
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で、肝心のミュシャのステンドグラスの写真はというと…今日はナシ(笑)。

イ課長ブログ、ステンドグラス紀行。本日のところはミュシャ以外の作品をご紹介なのだ。
ミュシャの、あの美しすぎるステンドグラスについては後日改めて、たっぷりと
我が思いのタケを写真と共にこのブログにブチまける予定だから(笑)。

 

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by tohoiwanya | 2009-01-30 12:10 | 出張・旅行あれこれ | Comments(0)
2009年 01月 28日

プラハという街 -その2-

プラハって街は路面電車がアミの目みたいに市内を走り回ってて、市内の移動には
非常に便利なんだけど、路線が多すぎて短期滞在の外国人にゃ覚えられっこない。
その点、3路線だけの地下鉄はわかりやすい。イ課長も何度も乗った。

駅の構内もワシントンDCみたいに薄暗くなくて(笑)、チャンと明るい。
こんな感じで、駅はどこも非常にキレイだったね。
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ごーーーッと電車がきて…
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わらわらと乗り込む。
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中はこんな感じ。連続写真でお送りしてみました(笑)。
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しかし、何と言ってもプラハの地下鉄を語る上で欠かせないのがエスカレーターだ。
地下鉄だから、当然どの駅にも必ずエスカレーターがある。しかもけっこう長い。

まぁ長いだけなら「うわ~なげぇ~」と感心してりゃ済む。大きな問題ではない。
だが、このエスカレーターにはもう一つ重要な問題があるのだ。それは…


速度がヤタラ速いことだ。

速い。これまで乗ったどの国のエスカレーターより速い。
「プラハ エスカレーター」で検索してみ?プラハ地下鉄の高速エスカレーターに
乗った体験談がイッパイ出てくる。今やちょっとしたプラハ名物だ(笑)。

乗るときはキモチ“加速”してタイミングを合わせる必要がある。
足腰の悪いお年寄りは困るんじゃないか…と思って見てると、やはり慣れというのは
恐ろしいもので、よぼよぼのバーサマもちゃんと加速してヤッ!と乗ってる。

2007年出張ではイ課長はゴロゴロスーツケースを持たず、荷物を手に下げてたから
速いエスカレーター乗るのも支障なかったけど、重いゴロゴロケースをころがしながら
アレに乗り降りするとしたら、“難度”はかなり高いと思うなー。
プラハの地下鉄の高速エスカレーター、乗るときはみなさんご注意ください。

下の写真でエスカレーターに乗ってる人(特に手前の方)が少しブレてるのは撮影時の
手ブレではない。速度のせいなのだ。
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このようにプラハの地下鉄のエスカレーターでは急ぐヒト用に「左側をあける」みたいで、
この辺は大阪方式のようである(笑)。
 
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by tohoiwanya | 2009-01-28 11:48 | 2007.10 ドイツ・チェコ出張 | Comments(0)
2009年 01月 26日

プラハという街 -その1-

「黄金のプラハ」「北のローマ」「百塔の街」…

プラハはホントに素敵な街だからいろんな呼び名がついているけど、その一つに
「建築博物館の街」というのがある。

プラハはロマネスクやゴシックの教会建築からアール・ヌーボー、果ては前衛的で
トンでもない建築物に至るまで、とにかくいろんな様式の建物がある。
そもそも、イ課長がゴシック建築だ新古典様式だって建築のことをトヤカク言うように
なったのも、プラハの影響でシロウト向けの建築の本を読んだからなんだよね。
建築博物館のような街の、作品のような建築物のいくつかは実際に行って、写真を撮った。
時代的に古い順からいってみるか。

城の奥にあるイジー教会は厚い壁で建物の重さを支えるロマネスク様式で作られてる。
ゴシックの大聖堂みたいな壮大さはないけど、内部はなかなか神秘的だった。
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聖ヴィータ教会は典型的なゴシック建築だな。ケルン大聖堂をモデルに作ったと
言われるだけあって、構造は非常によく似ている。
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内部はまさにゴシック建築の精粋といえる。特にこの高~い天井アーチの組み方は
この教会独特の様式なんだって。
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こちらは新古典様式…そう、ドイツやワシントンではとにかくコレばっかり多くて
イ課長がヘキエキしたギリシャ風の建築だ。こうやっていろんな様式の中に混じって
建ってればチャンと立派に見えるのに…。ちなみに、これはドイツ劇場っていう
オペラ劇場で、イ課長がプラハでオペラを見たのはここなのだ。
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プラハといえば華麗なるアール・ヌーボー建築を忘れるわけにはいかない。
これはミュシャもデザインに参加したと言われるプラハの市民会館。
アール・ヌーボー建築っていうと必ず例に挙がる有名な建築物だ。
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最後はプラハの前衛建築として有名な、通称ダンシング・ビル。
これはイ課長は実物を見て来なかったから、ヨソ様のHPから写真だけもらってきた。
建設当時は「街の外観を壊す」ってんで反対も多かったらしいけど、いまや立派な
プラハの観光名所の一つになってる。すごいビルだ、しかし(笑)。
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ああ…プラハ。
忘れがたき街プラハ…。
プラハの話は尽きないよなぁ…。
  
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by tohoiwanya | 2009-01-26 02:16 | 2007.10 ドイツ・チェコ出張 | Comments(0)
2009年 01月 23日

欧州駅ナカ生活

イ課長ブログのホテル評価では「利便性の良し悪し」は重要な評価要素になる。
というより「利便性が悪い」っていうホテルはそもそも選択対象になりづらい。

何しろこっちは出張者だ。アチコチ移動するわけだから、移動に便利なホテルじゃないと
ダメなのは当然で、いくら安くて設備が良くても「静かな郊外に立地し、駐車場完備
(要するに車じゃないとムリ)」なんてホテルは論外。

駅…それもなるべくターミナル駅に近いホテルを選択することになる。
いわゆる中央駅(ドイツ語だとハウプト・バーンホフ)はいろんなトコに行く電車が
出るから、その近くのホテルなら(他の要素はさておき)移動の利便性はイイ。
だが欧州のターミナル駅は外国人に別の利便性も提供してくれるのである。

欧州の大きな駅って、メシ・物販・床屋に至るまでいろんな店が入ってて、
交通上のターミナルと同時に商業上の集積拠点を兼ねてる場合が多い。
さらにメシ屋のレベルがおおむね庶民的なものであるってのも非常に助かる。
ワシントンじゃ晩メシや買い物に苦労しただけに、よけいそう感じる。

これを見ると、どこの肉屋の店頭かと思うだろうけど、これも実は駅の中の店。
フランクフルト中央駅にはこういう肉屋さんもあるのだ。これは2008年撮影。
 
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フランクフルト中央駅にはイ課長が愛用したトルコ系ファーストフード店もあるし
寿司屋もある。トルコめし屋でメシ食いながら撮った寿司屋の写真がこれ。
ドイツの大きな駅のフードコートって大体こんな感じのところが多い。
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ドイツの大きな駅にはこんな庶民的メシ屋からコンビニ・本屋・ネクタイ屋に至るまで
何でもあった。ホテルで飲む缶ビールの調達も駅がそばにあれば何の問題もない。

ハンブルクの中央駅では夜にミュージカル観に行く前にこんなモノ食って腹ごしらえ。
トルコのドネル・サンドのトースト版とでもいうか…あと当然ビールね。
「ちょっと軽く何か食ってくか」って時にも欧州のターミナル駅はとっても便利。
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ベルリンの中央駅じゃメシは食わなかったけど床屋に行った。この駅のショッピング
モールもスゴい規模で、ベルリンで通訳さんと別れたとき、彼女は「帰りの飛行機まで
ここで少し買い物していきます」って言ってたくらいだ。
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これは2007年出張で、プラハの中央駅の中にある店で昼飯食った店の写真。
69コルナだから…当時たぶん400円くらいかなぁ?今考えりゃ安かった。
プラハの中央駅も大きかったなー。「何でも用の足りる欧州の中央駅」という法則は
ドイツだけではないのである。
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こっちはブリュッセル南駅(北駅とならぶターミナル駅)で食った晩飯。
ま、単なるピザだけどさ(笑)。
ワシントンじゃこういう「缶ビールでも飲みつつ、安い晩飯を食う」って店が全然なくて
苦労したことを思えば、やっぱ欧州のターミナル駅って便利だ。
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写真はないけど、ケルンやデュッセルドルフの中央駅もいろんな店が充実してた。
「セレブなホテルの高級レストランで優雅に食事」っていう志向の人は別として、
地元民に混じって安いメシ屋に入るのダイスキ、っていう貧乏性のヒトは欧州行ったら
大きなターミナル駅のそばに泊まるのがいろんな意味で便利だよね。
 
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by tohoiwanya | 2009-01-23 04:38 | 出張・旅行あれこれ | Comments(0)
2009年 01月 22日

オバマ大統領就任記念

何しろイ課長が2ヶ月前に1週間滞在した街で行われた大統領就任式。
ニュースを見てても具体的な場所のイメージが湧いてきて、楽しいね。

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パレードは前に「ワシントンを舞台にした映画で、車が走るシーンのお約束アングル」と
イ課長が書いたペンシルベニア通りだ。この通りは議事堂から直線に伸びてるから
どこからでも突き当たりに議事堂が見えるシカケになってるんだよね。
これはイ課長が撮ったときのペンシルベニア通り。
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このCNNの写真を見たときはびっくりしたよ。
「就任式を控えて厳戒態勢の首都・ワシントン」ってことなんだけどさ。
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この警官がいるのは間違いなく連邦労働省だ。隣に白くて円筒形のビルがあるやん?
ここは2008年11月17日の朝にイ課長が通訳さんと待ち合わせした場所なんだよ。
白いビルの前の歩道にタケノコみたいに小さく見えるのが実は植え込みなのだ。
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これがイ課長撮影バージョン(笑)。植え込みの一つに腰掛けて通訳さんが来るのを待った。
あの日も寒かったなぁ…。


しかしまぁ、トにもカクにも、モールを埋め尽くした群衆の多さにはたまげた。
何しろコレだからねぇ。芝生の植わった単なる広っぱが、まさに人のジュウタン状態。
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イ課長が行ったときの…つうか、普段のモールなんて、こんな寒々しい状況だよ。
見えづらいけど、写真左に小さくモニュメントが見える。影はイ課長のカゲざます。

おまけ。これは現地で買ったオバマTシャツ(笑)。
じつはこのシャツ、日本に戻ってきてとりあえずどこかにしまったはずなんだけど、
どこにしまったか忘れちゃって、まだ着てないんだよ。
今着なくちゃ意味がないTシャツだよな。早く探しださなくちゃ。
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by tohoiwanya | 2009-01-22 03:44 | 2008.11 ワシントン出張 | Comments(0)
2009年 01月 18日

ワシントン・モニュメント

N.Y.のシンボルが自由の女神&エンパイアステートビルであるとすれば、
ワシントンD.C.のシンボルはやっぱワシントン・モニュメントだろうな。

通訳サンに聞いた話だと、D.C.ではワシントン・モニュメントより高い建物は
法規制上建てられないことになってる。だからこれまでもそうだし、今後もずっと
この白いオベリスクは「D.C.で最も高い建築物」であり続けるわけだ。

ブログを書くためにちょっと調べたら、このワシントン・モニュメントって高さが169m
あるんだけど、それってパリのエッフェル塔が出来るまでは世界一高い建築物の
地位にあったモノなんだと。ほぉ~…それは知らんかった。

このワシントン・モニュメント、D.C.を訪れてる外国人には意外と役に立つ。
何しろ一番高いからあちこちから見える。「アレがあの方向にあのくらいの大きさで
見えるってことは、自分がいるのはこの辺だろう」っていう大まかな見当をつけるのに
非常に便利な目印なのだ。

たとえばアーリントン墓地の小高い丘からこんな感じで見える。
「ああ、帰りはあっちの方に戻ればいいんだな」ってことが簡単にわかるんだよね。
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ナショナル空港からもけっこう大きく見える。ナショナル空港ってD.C.の中心部から
非常に近いってことがすぐわかる。
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これはエクソシストの階段の写真を撮るためにジョージタウンに行く途中。
キー・ブリッジからも小さくモニュメントが見える(一番右のがそう。他はたぶん煙突(笑))。
帰るときはとにかくあっちの方向に歩いていけばイイんだってわかる。
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ちなみに、誰もが知ってるこのワシントン・モニュメントって実は南北戦争とか
資金不足とかでしばらく建設が中断して、しばらくしてから再開・完成した。
だもんで、中断前と後とで使ってる石材の色が微妙に変わってる。
ほら、この写真だとよくわかる。途中で色が変わってるでしょ?
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11月16日にD.C.について、ホテルに荷物を預けてスミソニアン航空宇宙博物館でも
見学しようと思って地下鉄のスミソニアン駅に行ったイ課長。
駅を降りて地上に出るとこのワシントン・モニュメントがすぐ近くにどーんと見える。

テレビや映画では散々見たけど、実物を見るのはもちろん生まれて初めて。
疲労と不安と寒さにうち震えながら、あーワシントンに来たんだ…明日からアメリカ
出張が始まるんだぁ…と思ったことが懐かしいぜ。
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by tohoiwanya | 2009-01-18 21:30 | 2008.11 ワシントン出張 | Comments(0)
2009年 01月 16日

メメント・モリ

ラテン語のメメント・モリ(Memento mori)。

日本語では「死はそこにある」とか「死を忘れるな」とか訳される。
ヨーロッパでは古くからある思想で、「ホラどうせお前もいずれ死ぬんだよ」っていう
まぁ一種のイマシメみたいな言葉だな。

ヨーロッパの古くて有名な教会には当時の有力者のお墓がたくさん置かれてる。
イ課長はゴシック教会建築を見て「おお、すんげぇ」とか感心してるけど、教会って
ある意味「死の空気に満ちた場所」でもあるわけで、「メメント・モリ」的な思想が
いろんな意匠に込められている。たとえばリューベックの教会にあったコレ。
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日本人が見るとちょっと「うひゃー」って思っちゃうよな。
何しろガイコツの背中から天使の翼(なのか?)が生えてるんだからグロテスクだ。
調べてみたら、翼を持った骸骨ってピューリタンのお墓によくある意匠らしい。

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こっちじゃ同様に翼のあるガイコツ様が肖像画を掲げてる。おそらくここの墓に
埋葬されたヒトの肖像なんだろう。このヒト相当太ってるから、コレステロール過多に
よる循環器系の疾患が死因だったのかな…なんて想像しちまう。

かと思うとこんなのもある。これはプラハの観光名所でもある有名な天文時計。
ちょうど仕掛けが動き出すところで、観光客がいっぱい待ち構えてる。
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この時計の丸い文字盤の右のところにもなぜか骸骨様がいる。
ズームアップするとこんな感じ。

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これも調べてみたら、要するに時計っていうのは「少しずつ死に向かう時の流れを
刻むもの」っつうわけで、まさにメメント・モリの象徴と見なされてたらしい。
ふーむ…勉強になるのう。

アナタの知識と教養を高めるイ課長ブログ。
本日はメメント・モリについてのお勉強でした。

いやー、何て高尚なブログなんだろうここは(笑)。
  
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by tohoiwanya | 2009-01-16 09:39 | 出張・旅行あれこれ | Comments(0)
2009年 01月 13日

アメリカ出入国体験記 -出国編-

さて出国編。まずスーツケースの話をしなければならない。

イ課長は昨年の海外出張3連発のためにキャスター付きスーツケースを買った。
それまではゴロゴロ付きスーツケースってのを持ってなかったのだ、イ課長は。
黒やシルバーだと同じようなスーツケースが多くて、空港のバゲッジクレームなんかで
間違えられるリスクが高いと思ったから、目立つゴールドのにした。
ミュンヘンのホテルを撮った写真にベルト付きで写ってるな。これ。
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これを買うとき、東急ハンズの店員が「このスーツケースはTSAロックだから、
アメリカ行く時でもかけたままでイイんですとかなんとかウンヌン…」と言った。
その時はよくわからなかったけど、実はけっこう重要なことを言われたんだよね。

アメリカでは空港でスーツケースを預けるとき(大きい荷物は当然預けるよな)、
中身をチェックされる可能性がある。え?でもスーツケース預ける時に鍵かけちゃったら
(普通ロックするよな)どうするの?開かないでしょ?

ところがだめ。アメリカでは「コレをチェックしよう」と思ったスーツケースが
もしロックされてたら、鍵は容赦なく壊される。
だから、預け荷物に鍵をかけるのはヤバいのだ。セキュリティチェックのために
鍵を壊そうが中身を破損しようが責任がない、と法律的に定められているらしい。

しかし、中にはアメリカ運輸保安庁が公認している鍵っていうのがあって、それは
なんと空港職員側が合鍵を持ってる。だから、この公認キーを使ってれば
施錠して預けても鍵を壊されずに済むってわけで、その公認キーをTSAロックという。
TSA=Transportation Security Administration:米国運輸保安庁

2008年11月22日、日本に帰るためワシントンDC・ダレス空港に着いたイ課長は
いつものようにゴールドのスーツケースを全日空のカウンターに預けた。
通常、預ける荷物は15kgまでで、超過すると料金を取られるらしいけど、この時
イ課長のスーツケースは18kgあった。現地でもらった書類や資料が重かったんだけど
まぁ3kgくらいはお目こぼししてくれるらしい。
チェックインが済むと全日空のオネエチャンがイ課長に言う。

「この後、荷物チェックがありますので、その辺でお待ちいただけますか?もし
 お荷物に何か問題があればコチラからお声がけ致しますから」

ひえー。
荷物チェックは「基本はX線検査だけで、中から怪しそうなのを選んで開ける」と
思ってたけど、ダレス空港じゃ全部、1個残らず開けて調べるのかい?!

メキシコ系らしき職員が荷物を移動しながらイ課長に聞く。「この荷物はロックしたか?」
「あ、これは…えーと…TCAだかTSCAだか何だか…とにかくそういう鍵だ」とオロオロと
答えたらそのまま持ってって中身チェック。その状況はイ課長からもよく見える。

ケツ周りがイ課長の倍くらいありそうな黒人のオバチャンが18kgのスーツケースを
エイヤと持ち上げ、周りに巻いたベルトをはずしてると別の係員が合鍵を持ってくる。
けっこう乱暴にガチガチやると、あら鍵が開いちゃったよホントに。

主な中身は大量の資料と、大量の洗濯物と、現地で買ったオバマ人形(笑)。
すんなりOKかと思いきや、そのオバチャンは大量の資料を少しずつ少しずつ
メクッていって、間に何かはさまってないかをチェックしてる。衣類なんかには全然
目もくれずに、とにかく紙やパンフレットの資料類を念入りにチェックしてる。
見てるイ課長はハラハラだよ。ヒトがせっかくキチンとパッキングしたのに…。

ようやくオバチャンによる荷物チェック終了。
また合鍵をもった職員が鍵をかけ、一応元通りにベルトもハメてくれた。やれやれ。

機内持ち込み手荷物のX線検査や本人の金属探知機くぐり、といったお決まりの
セキュリティチェックも終わって、ようやく搭乗ロビーに出られた。ふう…
さぁもう大丈夫だ。ゆっくり朝飯を食ってオミヤゲでも買っ…あれ?ちょっと待て。


ええ??…えええーーーーーッ??!
パスポートに出国スタンプが押されてない!

イ課長はもう搭乗ロビーに出ちゃってる。
間違えて出国審査を通らなかったのか?いやしかし、イミグレーションを通らずに
ココにいられるはずがない。どういうことなんだこれは?

不安になって全日空の係員に聞いてみると、どうもアメリカじゃ空港によって出国スタンプを
押す・押さないはマチマチらしくて、DCのダレス空港では押さないみたいなんだな。

えええ~~?ホントなの?イイカゲンだなーーやけに。
まぁ確かにイ課長は問題なくそのまま帰ってきたわけだから、ホントなんだろうけどさ…


出国スタンプ押さないなんて、ちょっとオオザッパすぎないか?アメリカ!
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by tohoiwanya | 2009-01-13 01:43 | 2008.11 ワシントン出張 | Comments(0)
2009年 01月 12日

アメリカ出入国チェック体験記 -入国編-

最近、アメリカに出張or旅行した人ならすでに「もう知ってるよ」な話だろうが、
アメリカの空港の出入国に際する厳しいセキュリティについて書こう。
イ課長ブログはこうやってマジメなトラベル情報をご提供することもあるのだ。

イ課長にとっては昨年11月のワシントン出張が「同時テロ後最初の米国訪問」だった。
相当チェックが厳しくなってるとは聞いてたけど、確かに厳しかった。
特に首都の空港だったからよけいに厳しかったっていうのもあるかもしれないし、
加えて、ちょうど前日まで20カ国サミットがワシントンで開かれてた影響もあったかも。

2008年11月18日、ワシントンDCのダレス空港の入国イミグレーションではまず
①パスポートチェックといくつか口頭質問。ここまでならまぁどこの国でもある。
だが、アメリカ入国の場合はさらに
②左右すべての指の指紋取られて…
③顔写真を撮られる
というのが全部行われる。だから一人通過するのにけっこう時間がかかる。
もちろん入国カードを事前に記入しておくのは当然で「アナタは破壊活動のため米国に
入国しようとしていますか?」とか「アナタはナチスと関係がありましたか?」とか
笑いたくなるような質問に全部「いいえ」としておかなければならない。

特にイ課長の場合、渡航目的を「観光」ではなく「ビジネス」にしたから厄介だった。
これは迷ったんだよね。「ビジネス」にするとその内容とか、商品サンプルの有無とか、
よけいな質問を受ける可能性が高まる。ただの観光ってことにした方がいいかな?とも思った。
しかし、機内ではネクタイこそ締めないものの、ビジネスルックの中年男が観光ってのも
極めてウソ臭い(笑)。そこで正直に「ビジネス」のとこに印をつけておいた。

案の定、チェックは厳しかったね。滞在期間とか、通常の質問をされた後で
「オマエのビジネスとはどのようなビジネスなのだ?」という質問が待っていた。
「あーその…いくつかの政府機関とのミーティングである。例えば○○○とか…」
政府機関の名前を出せば通してくれるかと思ったら、さらに突っ込まれた(笑)。
「どんな内容のミーティングなのだ?」
「あーその…」この段階で口頭で説明するのはあきらめた。説明したら長くなるし、
説明すればするほど新たな質問を誘発することは絶対に間違いない。
大体、そんな面倒な説明ができるほどの英語力もないよ。

だが用意周到なイ課長はこの時のために米国連邦労働省がメールで送ってくれた
ミーティングの日時や相手を書いた確認ペーパーをカバンに入れておいた。これは
労働省の建物の入口セキュリティで見せるために相手が送ってくれたもので、
当然そこにはイ課長の氏名も書いてある。コレを見せれば通してくれるだろ?
何たって労働省だぞ?連邦政府機関とのアポを示す紙を持ってんだぞオレは。ホラ通せ。

係官はそれを長い時間かけて隅から隅までジックリ読んだあとイ課長に聞いた。
「オマエの勤務するところは?」
「え?…会社の名前ってこと?」
「そう」
そこでワザとゆっくりキチンと発音して会社の名前を言ったらやっとOK。
日本でも取られたことがない指紋を取られ、入国スタンプを押してくれた。

うーむ…やはり入国チェックは厳重だ。特にビジネスでワシントンDCに行く人で、
しかもイ課長と同様に英語に自信のない人は、可能であれば、仕事の内容や会う相手を
示すための英語の紙を用意しておいた方がいいかもしれない。
ちなみに、今年の1月12日(ああ、今日だ)からアメリカ入国にはネットで事前申請
しなきゃいけなくなったはずだから、ますます面倒。
(もっとも、事前申請って要するに上に書いた入国カードのネット版みたいだけど)

ダレス空港を出てバス乗り場に向かうと、こうやって星条旗がエラそうにはためいてやがる。
  
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しかしこの時は厳しい入国チェックにムカついて反米思想に火がつくっつうより、とにかく
無事入国できてホッとしたっていうのが正直なところだったな。
まぁ入っちまえば、帰りはそれほど大変じゃないだろうと思ったけど、出国のときの
セキュリティがこれまた大変。長くなったから出国編はまた次回。
  
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by tohoiwanya | 2009-01-12 01:45 | 2008.11 ワシントン出張 | Comments(0)
2009年 01月 09日

どくとるマンボウの教え

北杜夫が書いた「どくとるマンボウ航海記」っていう本がある。

その中で、北杜夫がシンガポールで歩き回り、くたびれ果てて船の自室で寝てたら
他の船員が「あれ?ドクター、上陸しないんですか?」と聞いてくる場面がある。
へたばった…って答えると、その船員が北杜夫を叱咤するんだよね。

「だめだよドクター、港に着いたらシャニムニ飛び回らなくちゃ。いいですか?
 陸の上にいられるのはホンのちょっとで、海に出りゃいくらでも寝られるんだから」

北杜夫はこれに対して「これは実にありがたい忠告で、寄港中は追い込みにかかった
ペナントレースみたいなものだから足がケイレンしたなどと言ってられないのだ」
みたいなことを書いてた(記憶で書いてるから正確な引用ではない)。

「どくとるマンボウ航海記」を中学生の時に読み、この本から甚大すぎる影響を受けた
イ課長にとって、この船員の言葉は海外を旅する上で極めて重要な指針になった。

そうだ。せっかく外国にいながら疲れたなんて言ってられん。異国を訪問するチャンスは
人生でそうたくさんあるわけじゃない。寝るのは日本に戻ってからいくらでも寝られる。
貴重な海外滞在中は寸暇を惜しんで街を歩け!アレコレ見ろ!…というわけだ。


さて、前置きが長くなったが…(笑)。

2007年10月18日木曜日の夜。プラハに着いた時のイ課長も疲れていた。

この日の朝はドイツのケルンの会社を訪問し、午後鉄道でフランクフルトに移動し
夕方の飛行機に乗ってプラハへ。右も左もわからない初めてのプラハでやっとこさ
ホテルにたどり着いたところで、もうくたくた。しかも明日は午前中からアポがある。
外は寒いし、ホテルでじっとしてたいなぁ…という思いが頭をよぎる。

だがここで「どくとるマンボウの教え」がイ課長を励ます。
オマエは今、生まれて初めての東欧圏・プラハにいるんだぞ?貴重な経験だぞ。
ホテルで寝てる場合か?というわけで、疲れた身体にムチ打って、カメラを持った
イ課長は夜のプラハの街を散歩してみたわけだ。8時頃だったかなぁ?

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寒かったけど、夜のプラハは本当に素晴らしかった。
ライトアップで輝く宮殿と聖ヴィータ聖堂がブルタヴァ河の川面に映る。
堂々たる国民劇場の威容、石畳の道、赤と白の市電…
日本人が思い描く「ヨーロッパ」そのものっていう風情がそこらじゅうに満ちている街だったな。
人気のない暗い路地も散々歩いたけど、ぶっそうな感じも全くない。
この夜の散歩だけですっかりプラハの美しさに魅了されてしまったんだよ、イ課長は。
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外国滞在中は疲れたなんて言ってないで、寸暇を惜しんで歩き回れ。
「どくとるマンボウの教え」は正しいのである。

 

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by tohoiwanya | 2009-01-09 11:58 | 2007.10 ドイツ・チェコ出張 | Comments(0)