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2009年 06月 29日

パリの朝ゴハン

ドイツのホテルの朝食は大体、豊富なパンにコーヒーはもちろん、ハムや茹でソーセージ、
カリカリベーコンに炒り卵、スモークサーモン、野菜サラダ、フルーツって感じで充実してた。
ブリュッセルの三ツ星ホテルも同様で、上に挙げたものが全部揃ってた。
朝飯がショボかったハンブルクのホテルでは温かい料理が何もなかったけど、それでも
数種類のパン+コーヒーに冷たい肉(ハムとかサラミね)、チーズ程度はあった。

しかしフランスのホテルの朝飯はパン(クロワッサン)とコーヒーくらいだよ、と聞いてた。
もちろん、外人観光客向けの高級ホテルなら豪華なビュッフェ形式の朝食もあるんだろうが
イ課長が泊まったのは二つ星低級ホテル。朝食はホントにシンプルだろうと予想していた。

朝食は予想通りのものだった(笑)。
パンがクロワッサンと、フランスパンを切ったヤツみたいなのと、2種類くらい。
飲み物はジュースとコーヒーか紅茶。あとはジャムとバターくらいのもんだ。
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ハムその他の肉は一切なし。ゆで卵もなし。チーズ?あったかなぁ?
ただ、これはこのホテルが特にヒドかったっていうより、フランスの低〜中級ホテルは
大体こんなモンなんだと思うよ。
肉を食わずにシンプルな朝食って、イ課長の知る範囲ではスペインに似てる。

6泊7日だからパリでは6回朝飯を食ったことになる。最初の2日、日・月がホテルの朝食。
火曜は早朝出発だから朝飯ヌキ。木・金はそれぞれ駅で菓子パンとコーヒーだった。

で、水曜は?
この日はたっぷり時間があったので「パリのカフェで朝食」というのにトライしてみた。
日本の喫茶店なら「モーニングある?」とでも聞きゃいいけど、パリのカフェで朝食を
どうやって頼むのか知らないし、よしんば知っててもイ課長がフランス語で言えっこない。

ホテル近くのカフェ入り口に小さい黒板にチョークで English Breakfastって書いてあった。
おそらく英語圏の外人観光客を意識してるんだろうな。入ってそれを頼んでみた。
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ジュースにカフェオレにクロワッサン…パリの朝食のキホンが出てくる。
これだけだったらホテルとちっとも変わらん。だがこの後にまだ続きがあったのだ。
すっかりパンも食い終わった頃になってどどーん。巨大目玉焼きが出てきた。
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な…何やらスゴい。卵3つかよ。
卵は1つか2つに減らして、その分ハムエッグスとかにすれば…という気もしないでもないが、
やっぱりフランスでは「朝っぱらから肉なんて食わねぇよ」というスタイルなのかな?
平日の朝ともなるとパリの人々も忙しい。テーブルに座ってゆっくり朝飯食ってるのは
イ課長くらいのもので、地元客はカウンターでカフェオレ1杯ひょいと飲んでくとか、
パンを買って行く、みたいなのが多かったね。

 
ちなみに、朝飯ヌキだった火曜日、もう昼近くになって朝昼兼用の English Breakfast を
シェルブールっていう港町のカフェで食ったんだけど、それはこんな感じ。
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初めてハムがついた(笑)。
パリ旅行6泊7日間で、朝飯に肉がついたっていうのは結局この時だけだった。

なお、木曜と金曜の朝食、菓子パンとコーヒーの写真なんて、もちろん撮ってないのである(笑)。




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by tohoiwanya | 2009-06-29 04:13 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(0)
2009年 06月 26日

ドニさんの話

聖ジェルマンに続けて聖人つながり、今日はドニさんの話。 

1998年のワールドカップ・フランス大会で、決勝戦が行われたスタジアムは
サンドニっていうところにあった。

パリに着いた日、シャルル・ドゴール空港からバスでパリ市内まで移動する途中、
そのスタジアムの前を通った。要するにパリ郊外にあるわけだサン・ドニって街は。
サン・ドニっていうのは聖ドニっていう聖人の名前であり、「ドニ」は
英語表記だとDenis=デニス、ローマ名だとディオニシウスなんだと。へー。

しかし、聖ドニがどんなヒトかとなると、知らない人が多いんじゃない?
ちなみにイ課長はマーーーッタク、全然、ヒトカケラも知らなかった。

ドニさんは大昔のフランスでキリスト教の布教に尽力した人だそうで、
今じゃフランスの守護聖人だっつうんだから、スゴいヒトなんだよ。
だがイ課長が思うに、この人が一番スゴかったのは、その死にザマだ(笑)。

ドニさん、セッセと布教活動したあげく最後は異教徒によって殺される。つまり殉教者。
殉教して、後に聖人に列せられるってのは、まぁよくある話だよな。
殺され方は斬首刑。これも殉教物語ではよくある話だ(本人にとっちゃ大災難だが)。
首をチョン切られた場所は、現在のモンマルトルの丘の上らしい。

だがドニさんのスゴいのはここからだ。
彼は何と、チョン切られた自分の首を手に持って歩きだしたっていうんだな。
ひーー。何たるスプラッター。何たるホラー。
斬首された直後、首なしオジサンになった聖ドニが自分の首を持ち上げようとしてる
あり得ない状況を描いた宗教画(かなぁ?)がこの絵
(注:わりとリアルで不気味な絵だから、カクゴの上でクリックしましょう)

首なし死体が自分の生首を持ってトコトコ歩く…
フツーの人がそんな光景を見たら、宗教的奇跡だとかナンとかいう以前に、
恐怖のあまり失神すると思うんだが…。

さて、自分の首を手に持って歩き始めたドニさん。
しばらく歩いたところでさすがに力尽き、ある地点でバッタリ倒れた。その倒れた場所に
後にサン・ドニ聖堂が建てられ、そこがサン・ドニという街になり…って

…おいおいおい。モンマルトルの丘からサン・ドニまで何kmあると思ってんだヨ!
サン・ドニスタジアムからパリまで、バスで少なくとも20分はかかったぞ。
もちろん、そのくらいの距離を歩くのは可能だが、そりゃ五体満足な場合だろ。
チョン切られた自分の首持ってモンマルトルからサン・ドニまでって…ドニさんコワすぎ。

モンマルトルからサン・ドニまでの間、ドニさんのスーパー・ホラーな“行進”を目撃した人は
みんな恐怖の限界を越え、バタバタと失神するやら失禁するやら発狂するやら…
とにかく阿鼻叫喚の地獄絵図だったに違いない。それが聖人のすることかッ?!

しかし超絶ホラーな死にザマだったとはいえ、今はフランスの守護聖人。
だからドニさんはフランスの教会では当たり前のように登場する有名人なのだ。
ランスの大聖堂にはこんなドニさんが。
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…な…なんかこう…これはあんまりコワくないかも(笑)。
ナンセンス漫画の立体版って感じだ。首の切断面の上、本来顔のある場所についてる
カザリ?みたいなモノはなんだろう?なんだかよくわからない。
右隣の女性(マリア様か?)が怒ったような顔してる理由もよくわからない。

ランスにはこんなのもあった。斬首直後のドニさん…だと思われる。
切られた首が穏やかな顔で浮いてるっていう、そのセンスがまたよくわからない。
 
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こっちはアミアン大聖堂の入口にいた聖ドニ…って、え?ちょい待ち。
手に生首持ってるヒトが二人いるよねぇ?どっちがドニさんなんだよ?
これまたよくわからない石像だなー。
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どっちかがドニさんだろうから、必然的にどっちかはドニさんじゃないはずだ。
ドニさんじゃない方の、首なしオジサンは一体ダレなのさ?
ドニさん以外にも有名な「首なし聖人」がいるのか?
そんなに首なしが好きなのか?フランス人!


こんな想像をした。

もし将来、フランス語の堪能な落語家が出現し、フランス人相手にフランス語の落語を
演じるとしたら(英語ではすでにそういう例がある)、演目は「首提灯」にすれば
大ウケ間違いなしじゃないかと思うんだが… 



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by tohoiwanya | 2009-06-26 00:21 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(0)
2009年 06月 24日

サンジェルマン・デ・プレ

Saint-Germain-des-Prés   さん じぇるまん で ぷれ 
 
言い間違えやすいのは   さん でるまん じぇ ぷれ (笑)

この言葉はだいぶ前から聞き覚えのあるコトバだ。
いかにもフランス語っぽい語感って気がしない?サンジェルマン・デュ・プレ。
だが、愚かなるイ課長はパリに行く直前までこのコトバが何かの芸術トレンドの
名称なのか(たとえばヌーベル・バーグみたいな)、地名なのか、人名なのか、
はたまた食い物の名前なのか、全然知らなかったんだよね。

サンジェルマン・デ・プレは教会の名前であり、メトロの駅名にもなってて
さらには教会周辺一帯のエリアを指す地名でもあるみたいだね。
だから厳密には「建物の名称」なわけだけど、サンジェルマンっていうのは
「聖ジェルマン」っていう聖人の名前のはずだから、半分は人名ともいえる。

わけもなく、このサンジェルマン・デ・プレに行ってみた。
何せ今回は出張じゃない、旅行なんだから、気の向くままにフラフラするのである。
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この教会はロマネスク様式といわれる。
でも何となく、少〜しだけゴシックに近いものを感じるなぁ。
天井の交差リブ・ヴォールトもそうだし、壁もわりと薄い。ただし巨大なステンド
グラスはないというわけで、「過渡期」に建てられたのかな?とも思える。
天井の模様や壁画がすばらしいね。
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ちょうど日曜の夜のミサをやってた。
昼間みたいに見えるけど実際にはもう20時近いんだよ。だから夜のミサ。

しかし、サンジェルマン・デ・プレを有名にしているのは、この教会よりも、
むしろ教会周囲に連なる有名カフェ、そこに集まった著名人、それらに象徴される
この辺のエリアの「文化的なかほり」かも知れない。

渋谷の東急文化村の地下に「カフェ・ドゥ・マゴ」っていうのがあるけど、
あのカフェの本店はココにある。非常に有名なカフェなんだってね。かつては
サルトルやボーヴォワールなんて連中がこの店をネジロにしたらしい。
ドゥ・マゴ以外にも、高級そうなカフェが教会周囲に軒を連ねてて、サンジェルマン・デ・プレの
「コジャレたエリア」というイメージ形成に大きく寄与してる。
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…とはいえ…だ。

このときのイ課長はハッキリ言って極度に疲労困憊していた。

イ課長ブログ5月26日、シテ島のハナシから始まって、ノートルダム大聖堂、ヴィル・ダヴレー、
凱旋門、シャンゼリゼ通りのサンドイッチ屋、エッフェル塔、パリ北駅、サンジェルマン・デ・プレ等々の
写真を紹介してるけど、これらはぜーんぶ最初の日曜日イチニチでまわったのだ。

この日曜日だけでイ課長が歩いた量はすごい歩数だったと思う。
(実際にはこの日の観光活動の間、ホテルで2度休憩してるんだけどね)
出張じゃないんだ、旅行なんだ、自分の好きに過ごしてイイんだという喜びのあまり
イ課長の体内に異常な量の観光ホルモンが分泌したとしか思えない(笑)。

しかし、サンジェルマン・デ・プレ行った頃にはさすがにもうくたくた。
何度も言うけど、明るくみえても実際にはもう夜の8時頃だもん。
サルトルも通った有名カフェでビールでも…という元気はなかった(混んでたし)。
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サン・ジェルマン・ュ・プレ教会前の歩道の下からは地底怪獣が飛び出している…
…かのようなモニュメントがあった。
中世ロマネスク教会と前衛アートが混在する街、サンジェルマン・デ・プレ。

シャレてやがるぜ。けっ。



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by tohoiwanya | 2009-06-24 00:08 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(6)
2009年 06月 22日

SNCF(フランス国鉄)、お前ってヤツは…

自分の乗りたい電車が何番線から発車するか、発車直前までわからない

もちろん、日本じゃそんなことない。
東京駅を出るどの新幹線が何番線から出るかなんて、あらかじめ全部決まってる。
でも、ガイコクだと「直前までわからない」っていうのがけっこうあるらしくて、
イギリスがそうだっていう話を昔読んだことがある。今はどうか知らんが。

しかしイ課長はこれまで海外でそういう経験って、あんまりしたことないんだよね。
ドイツ国鉄DBはどの電車が何番線から出るか、日本と同じく当たり前に決まってたし
それをネットで何ヶ月も前から確認することもできた。
出張以外、旅行で使ったスペインやイタリアやアメリカの鉄道でも、自分の乗りたい電車が
どのホームから出るかわかんなくて困った記憶って…うーん…ないんだよなー。

ところがだ。
フランス国鉄SNCFが「直前まで何番線からでるかわからないシステム」だったとはねー(笑)。

これはパリ北駅の出発案内板。一番右の列がホームの番号だ。
ほら、直近の二つだけは10番線、20番線から出るってのが表示されてるけど、後は
全部空欄ときやがった。おお、これがあの有名な「直前までどのホームかわからんシステム」か!
21世紀のフランスでこんな古典的システムを経験できるとは思わなかったぜ。
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しかし状況を観察すると、なぜ発車ホームが直前までわからないのか、その理由が逆にわからない。
たとえば、パリ北駅からは赤い車体で知られる「タリス」っていう国際特急が出てて、
これはベルギーやドイツのケルンまで行く。それがこうしていま2編成停車してるわけだ。
ケルン行きは必ずタリスという特急であり、タリスという特急は必ずこの赤い車両なんだよ。
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つまり、次のケルン行き列車は、この2つのうちのドッチかを使う以外にはあり得ないわけだ。
常識的に考えて、ケルン行きはコッチを使い、次のブリュッセル行きはアッチを使うとかっていう
車両運用計画なんてすぐ決まりそうなもんじゃん。たった2編成のドッチかなんだからさー。
しかし実際には15〜20分前になるまで、乗客には知らされないのだ。
そんな直前になるまでドッチを使うか決められない理由って何なの???

発車20分前になると駅の事務所で車両運用担当者たちが
「次のケルン行き、ドッチの車両使おうか?オレは9番線の方だな」
「じゃオレは8番線に賭けるぞ、また5ユーロ勝負な」
「よし、じゃーんけーんぽい!やった勝ったー!5ユーロいただき〜♪」
なんてコトが行われているのではないか?と考えるしかないではないか。

で、15分前くらいに前にやっと出発案内板がカタッと音をたてて「9」を表示し、
待ちかねた乗客たちがこうやってドーッと9番線に向けて一斉に移動するわけだ。
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これは北駅だけが遅れてるっていうんじゃなく、SNCF全体のモンダイだと思われる。
こっちはアミアンの駅からパリ北駅に戻るときの出発案内板。
発車番線が決まってるのは最初のイッコだけときたもんだ(笑)。なんつう有様。
イ課長の乗るパリ北駅(PARIS-NORD)行きがどっから出るか、早く決めてくれよーー。
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火曜日早朝にサン・ラザール駅からシェルブール行きの電車に乗ろうとした時も
カン行きとル・アーヴル行きしか表示されてない。イ課長が乗る7時7分発シェルブール行きが
何番線から出るかはわからないっていう状態が発車15分くらい前まで続くのだ。ったくもう…
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当然のことながら、乗客たちは自分の乗りたい電車が何番線発車と表示されるまで、
こうやって出発案内板の前でボーーーーッと待つしかないんだよ。
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郷に入りては郷に従え。イ課長もSNCFのこのダメっぷりにはだんだん慣れて、そのうち
「どうせまだ表示されねぇだろ」ってんでパンとコーヒーで朝食とって、20分前くらいになると
「そろそろかな?」って感じで案内板を見に行ってたな。

しかしさ、何度も言うが「次のドコソコ行きにどの車両を使うか」なんてコトが
ギリギリまで決められない理由っていうのが、どーーーーしてもワカラン。
事故か何かでダイヤが乱れてるならともかく、通常運行状態なんだからさ。
ローカル列車に特急車両の編成を使うことも、その逆もあり得ない。
ドコ行きにどの車両を使うかなんて、選択肢は限られてるのに、なぜ直前までわからない??

実はトックに決まってるんだけど、乗客をジラせるのがSNCFの流儀なのだろうか?

ど  っ  ち  に  し  よ  う  か  な  か  み  さ  ま  の  い  う  と  お  り

というのを発車20分前にヤラネばならぬという規則でもあるのだろうか?SNCFには。

「海外には今でもある」と話には聞いていたこの「直前までわからないよーん」システム。
イ課長が実際に経験したのは(おそらく)今回が初めてだった。
何せこっちは日本じゃJR、海外じゃドイツDBの厳格なシステムに慣れてるからねぇ、
SNCFのクラシカル?な出発案内システムに接して「うーむこれがフランスだ」「世界は広い」と
改めて感じ入ったのであった。
  


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by tohoiwanya | 2009-06-22 00:18 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(0)
2009年 06月 18日

エッフェル塔という塔 -その2-

エッフェル塔の姿なんて、パリ行ったことない人でもみんな知ってる。
イ課長もエッフェル塔なんてすでにイヤってほど見てきたはずなんだが、
やっぱ実際に行ってみるといろいろ発見するものはある。

イ課長が特に感心したのは細部の装飾なんだよね。
鉄骨タワーとしての強度と機能だけじゃダメ、美しさこそが必要なのだっていう、
設計者エッフェル氏の意志が伝わる。そこがスゴい。

たとえばこういうところ。
バッテンに組まれた鉄骨にコブ?がついて、ちゃんと規則的な模様を生み出してる。
おまけにその下のカーブの部分にまでクルリと唐草文様っぽい模様付き。
こんなの、建物強度&機能上の意味はゼロなのは間違いなくて、純粋に美観上の
問題でこうしたに違いない。この装飾のために一体いくら余分な建築コストが
かかったことか。しかし「絶対コウじゃなきゃダメ!」という設計意志がある。
強い主張がある。こういうのを見ると感心しちゃうなぁ。
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東京タワーみたいにリベット打った鉄骨だけじゃ(それを一概に悪いとは言わんが)、
こういう美しいシルエットは出来っこない。
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塔のマタの下に何も作らない以上、展望台に行こうとすればこういう変チクリンな
エレベーター?に乗っていかなきゃいけない。こんなナナメのエレベーターなんて
間違いなく「ココだけのために作った」特注品のはずで、こんな設計のために
一体いくら余分な建築コストがかかったことか。
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ほら、こういうところも、まるでイオニア式の柱頭みたいにクルリンと巻いて
デザイン処理してある。こんなことする必要がどこにある?こんな設計のために
一体いくら余分な建築コストが…いや、要するに、こういう細部に象徴される
設計美学があるからこそエッフェル塔は美しいんだ…と思ったわけ、イ課長は。
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エッフェル塔を観に行ったのはもう6時頃だったんだけど、まだ全然明るい。
この日はちょうど夕方から天気も回復して青空が見えてきたんだよね。
エッフェル塔の少し南、ビラケム橋からセーヌ川ごしに撮った絵葉書ショット。
ライトアップに輝くエッフェル塔を撮りたくて、後日同じ場所にまた来ることになる
イ課長なのであった。
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by tohoiwanya | 2009-06-18 09:30 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(0)
2009年 06月 17日

エッフェル塔という塔 -その1-

むかし、「日本人の建築センスのなさ」の象徴として、エッフェル塔と東京タワーを
比較した話を読んだのを覚えてる。

東京タワーはエッフェル塔より高い。しかし東京タワーはエッフェル塔より醜い。
その醜さの最たるブブンが塔の真下に作られたブザマな建築物で、エッフェル塔の
真下を何もない“素通し”にしてる、その美的センスに比べて東京タワーの
マタの下に作られた建物は日本人の美的センスのなさソノモノ、みたいな話だった。

少年イ課長はこれを読んで、「ふーむ確かに言われてみれば…」と思ったんだけど、
今回、実際に行ってみてそのコトを非常に強く思った。エッフェル塔は大したモンだ。
マタの下に変な建物がないことはもちろん、細部の意匠を見ても本当に美しい。
世界一高い塔っていうだけでなく、美しい建築物にしようという設計者の強い意志が
そこカシコに感じられて、ホントに感心したんだよね、イ課長は。
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セーヌ川の右岸から左岸に渡りながら、徐々にエッフェル塔が大きく見えてくる。
歩きながら「ウワ!エッフェル塔って、実物は思ってた以上に美しい!」と思ってワクワクした。
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昔読んだ本の言う通り、塔の下を何もない空間にしたというのは確かに建築美学上の
大勝利だと思ったよ。市民や観光客がエッフェル塔のマタの下を自由に行き来する。
いやー美しい空間だココは。
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マタの下からの見上げがまたすごい。鉄骨構造物としての力感みたいなものを感じる。
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真下からだとこう。いやもうすごいすごい。こうなるともはや鉄骨構造物というより
一種幻想的な光景になってくる。すっごいなーー。
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凱旋門を見たときとは大違いで(笑)、エッフェル塔にはホントに感心した。
感心したから、エッフェル塔については -その2- を書く予定なのである。

 


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by tohoiwanya | 2009-06-17 13:16 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(2)
2009年 06月 15日

シャンゼリゼ通りの生存競争

シャンゼリゼ通りの、(たぶん)チェーン店のサンドイッチ屋で
遅いランチを食ったときのことだ(凱旋門を見た後のことネ)。
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店内にも席はもちろんあったけど、どうせなら外のテラスで食いたいじゃん?
というわけで、トレーを持って、一人で外のテーブルで食い始めた。
ハムサンドイッチとデザートとコーヒーのセットで…いくらだったかなぁ?
とにかくそんなに高くはなかった。6€くらいじゃなかったかな?

フランスパンの長いサンドイッチをワシワシと食ってるうちに、フと気付いた。
なんだかこの店…やけにハトが多くないか?
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そりゃ屋外のテラス席なんだから、ハトがいても異常というわけじゃない。
ただ、その数がやけに多いし、しかもやたらに貪欲というか獰猛というか、
ヒトが食ってるテーブルの上に平気で乗ってきて、恐れる様子が全くない。
それどころか、イ課長の皿の上のタルトにクチバシを突っ込もうとして近づいてくる。
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あっち行け!オレのタルトだぞてめぇ!なんて図々しいんだ、フランスバカ鳩!
ハトの図々しさに呆れてたら、今度はスズメまで参入してきやがった。鳥だらけ。
ココはサンドイッチ屋なのか?それとも野鳥の楽園なのか?(笑)
ハトやスズメなんてなぁ、おとなしく地面に落ちたパン屑でもつついてろ!
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ここでイ課長はハタと気付いた。
シャンゼリゼ通りの中でもこの店は特にトリが多くて当然なんだよ。

日本風の柔らかい食パンのサンドイッチならともかく、外側の硬いフランスパンの
サンドイッチを噛み、食いちぎろうとすれば絶対にパン屑がボロボロ落ちる。
この店はそういうサンドイッチ専門店。つまりココはパン屑の大量発生地域だ。

店のランクとしてはシャンゼリゼ通りの中でも最下級だろうが、トリにとっちゃ
最高級に魅力的なエサの供給源なんだな。エサのあるところに動物は群がる。
大自然のオキテは、ここシャンゼリゼ通りにおいても当てはまるのだ。うーむ。

だがこの店の「エサ獲得競争」ではトリ以外に、さらに重要なプレーヤーがいる。
それは人間のホームレスなのである(笑)。

客が一口残していったサンドイッチとかをサッと食うホームレスおじさんがいた。
彼にとっちゃ、たぶんこの店は「縄張り」であり、サンドイッチの残りは日々の重要な栄養源なんだろう。
だとすれば、必然的にトリどもは彼にとって最大の競合相手になる。
その証拠にホームレスおじさん、時々来ては必死にハトどもを追い払おうとしてる。
自分が食うべきパンのきれっぱしを先にハトに取られたら死活問題だもんな。

高級ブランド店やコジャレたカフェが軒を連ねるパリ・シャンゼリゼ通り。
その一角では今日もまたハトとスズメとホームレスおじさんという三者の間で、
厳しい生存競争が繰り広げられているはずだ(笑)。



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by tohoiwanya | 2009-06-15 00:44 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(0)
2009年 06月 13日

映画ヲタクの旅 -シベールの日曜日3-

映画ヲタク旅行記はこれで最後だからカンベンしてちょ!
もっとも、最後っていうのは「シベールの日曜日」に関しては…だけどね(笑)。

この映画は言わば「居場所のない者同士」の心のふれあいを描いた映画といえる。
ヴィル・ダヴレーの、静かで物寂しい冬枯れの池はそういう彼らの一種の心象風景に
なってるんだよね。とにかく、その詩的で美しい白黒画面は本当に印象的で、
今見てもウナる。ハッとする。

2009年5月17日の日曜日。
イ課長が駅から「あの池」を目指してヴェルサイユ通りという道を歩いていたら、
ちょっとした広場で日曜市?みたいなものをやっていた。おそらくココが
ヴィル・ダヴレーという小さな街の、一番中心地なんだろうな。
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面白そうだったから市場で売られてるものをあれこれ見てたんだけど、
気がついてみたら、その広場って教会前にある広場(駐車場?)だったのだ。

え…教会?? ここがヴィル・ダヴレーの街の教会??
ってことはつまり…あの映画に出てきたあの教会ってこと??!!!!

映画の中でシベールがピエールに向かって教会の屋根のテッペンにある風見鶏が
欲しいって言うんだよ。こうやって、うーんと高いところから二人をロングショットで
撮って、シベールが上を指差すと、カメラがひいて屋根のテッペンの風見鶏を捉える。
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クリスマスの日、シベールの望みをかなえようと思ったピエールは
教会の屋根にヨジ登り、風見鶏をはずし…そして物語は悲劇的結末に向かって
進んでいくわけで、映画の中で教会の風見鶏は重要なモチーフとして使われている。

こんな小さな街に教会が二つも三つもあるとは思えないから、
ここが「ヴィル・ダヴレーの教会」であるはずだ。ってことは…
建物は明らかに建て替わっているけど、映画に出てきたあの教会の今の姿か。
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だが、ヴィル・ダヴレーの教会となれば、世界の全ての映画ヲタクは
「テッペンの風見鶏は??」と反射的に思う。イ課長も思った。風見鶏は??
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あああああああある!あるやん!!!
もちろん映画に出てきたのとは違うけど、「ヴィル・ダヴレーの教会の風見鶏」は
今でもあるんだ!あああー!あああーああー…(←イ課長ややヤバい状態)
後で知ったけど、フランスの教会のテッペンにはよく風見鶏があるみたいだね。

池を散歩して駅に戻る時に再びこの教会前広場を通ったら、まだ日曜市をやってた。
肉とか魚とかの生鮮食品、チーズ、花…いろいろ売ってて見てると飽きない。
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日曜市を見ながら、一人でしみじみと「ああ…来てよかった」って思いに浸ったよ。
自分だけの楽しみを追求する旅、出張じゃない旅ってやっぱええのぅ…。

イ課長・中年映画ヲタクの旅。
「シベールの日曜日」以外に「あの映画の舞台になったアソコには絶対行く!」と
決めていた映画が今回の旅行ではあと2本あった。

1本は言わずと知れた、イ課長の愛する映画「シェルブールの雨傘」。
もう1本は映画と同じくらい主題曲が有名な「男と女」なんだけど…

…ま、あんまり続けると読み手に怒られそうだから、
次の「ヲタク旅行記」は少し間をおいてからにするッス、はい(笑)。

 

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by tohoiwanya | 2009-06-13 13:20 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(2)
2009年 06月 11日

パリ・凱旋門

次回、すべてが明かされると書いておきながら、
今日はシベールの日曜日とは別の話題(笑)。


  
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3回も続けてヲタク話だと読む方もウンザリだろうから、今日は中休み?で
パリ観光定番スポットへご案内、というわけで凱旋門ざます。
一応、多少は気を使っているイ課長なんざます(笑)。

凱旋門にはヴィル・ダヴレーからの帰りに寄り道して行ってみたんだよね。

ご存知のように凱旋門の周りって道路がグルリと取り巻いたロータリーになってる。
広い道路をわたって、どうやって門に行くんだろ?…と思ってたんだけど、実はここって
地下から行く構造になってたんだね。こんなことも初めて知るイ課長なのでした。
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うーんむ…デカいっす。
アーチ内側の意匠もすごいっす。
凱旋門の延長線上にラ・デファンスの「新凱旋門」が見えるわけだ。なるほど。
何せ天下のパリ・エトワール広場の凱旋門。観光客もわんさかいる。
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しかしだ。…正直に言っていい?

イ課長にとっては「ふーん…すごいねー」っていうだけで、建築物として特に
何か感じるモノっていうのはなかったんだよね、凱旋門に対して。
これがあの有名なアレかぁ。大きいねー、すごいねー。写真撮った。はいオワリ。
門の壁面(っていうのかな?)にある巨大石像レリーフも壮麗で有名だけど、
いざ実際に見ると、ああこれが有名なアレか、っていうだけ。
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写真を何枚か撮り、「さて、凱旋門はこんなトコでいいかな」と思ってたら、
シャンゼリゼ通りからパカパカと騎馬警官の大行列。観光客は大喜びだった。
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同じパリ観光定番スポットでも、エッフェル塔を見た時はイ課長は非常に感心して、
その後、ライトアップされた夜のエッフェル塔とか何度も見て、写真もいっぱい撮った。
ところが凱旋門に対してはやけに冷淡なんだよなコレが。
 
何でだろうなぁ~?
もちろん実物を見てガッカリしたっていうわけじゃない。
凱旋門は世界三大ガッカリのブリュッセル・小便小僧とは違う(笑)。
立派で、デカくて、すごいと思うよ?思うけど…結局それだけ。
凱旋門について詳しく知りたいとも思わないし、また見たいともあまり思わない。
アウクスブルクの黄金の間を見た時の印象にやや似てるかもな。

考えてみたら凱旋門って、要するにナポレオンが戦勝記念に作らせた門だ。
黄金の間が「財力の誇示」であるとすれば、凱旋門はさしずめ「軍事的威光の誇示」か。

まぁ歴史的建築物なんて、多かれ少なかれ何かを「誇示」してる場合が多いけど、
それが前面に出すぎると「誇示してるだけのモノ」になっちゃうのかもなぁ…


そんなことを考えながら、凱旋門からの地下道をシャンゼリゼ通りに向かって歩いた
イ課長なのであった。

 


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by tohoiwanya | 2009-06-11 12:02 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(4)
2009年 06月 10日

映画ヲタクの旅 -シベールの日曜日2-

ヴィル・ダヴレーの旅。もうちょいお付き合いください。
ヲタク炸裂状態のイ課長ブログだから、本日は写真もすごく多いのだ。

ヴィル・ダヴレーではイ課長自身が書いた手書き地図だけが頼りだった。
出発当日朝、ヴィル・ダヴレーの地図をプリントアウトしてなかったことに気付いて
慌てて自宅Macでグーグルマップを見ながら書き写したのである(笑)。

簡単な地図と主要な通りの名前がわかってれば何とかなる。小さな街だもん。
日曜のせいか、ことのほか静かで人通りも少ない。聞こえるのは鳥の声だけだ。

ヴェルサイユ通りっていうのに出たら左に曲がってまっすぐ行く。
そうすれば池のそばに出るはずだけど、その前に…その前に階段があるはず…

あった!ここだここ。この階段!
映画では1回チラリと出るだけなのになぜか印象的な、あの階段がココだ!
うっわー…こうして見ると奥に見える家の屋根なんてスチール写真のままだ。
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映画では上からのアングルで撮られている。
シベールが弾むようにぽん、ぽん、ぽんと階段を飛び降りて走っていく。
走っていく先はもうあの池が見える。あの池だ。ああああああの池…!
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ここは本当に静かで美しいところだった。
映画では冬枯れの光景が白黒画面で印象的に描かれていたけど、
コローは逆に緑豊かなこの辺を描くのを好んだみたいだね。
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あ、このナナメってる木はもしかして…
映画ン中でピエールがぶら下がってメマイを起こしたあの木か?
実はコローもこの池で斜めに生えた木を描いてるけど…まさかこの木か?
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何もせずにただ池の周りをぐるーーーっと歩く。
時々ジョギングをする人が通ったりする程度で本当に静かだ。パリから電車でわずか
25分でこんな美しい田園風景に浸れるんだねぇ。ここに住む人たちは幸せだ。

あああ…ピエールとシベールが歩いた池をいま自分が歩いてる…あああああ…
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ただの田舎の池じゃないかって?いやそうなんだよ、そうなんだけどさ、
しかしただの池も映画オタクにとってはただの池じゃないんだよーああああああ!
…イ課長コーフンしてます。ややサクラン気味です(笑)。

すまん、「映画ヲタクの旅 シベールの日曜日編」、あともう1回だけ書かせて。
その③があるんだよ。なぜなら、教会の風見鶏のことを書きたいからだ。

教会の風見鶏って?…ほとんどの人にとっては何のことだかわからない話で申し訳ない。
だが、もし…もし…万一、このブログを「シベールの日曜日ヲタク」が読んでたとしたら、
「きょっ、教会の風見鶏?アレがまだあるの?えええ?」と騒がずにはいられないだろう。

「シベールの日曜日」を見た人にとっては「あの教会の風見鶏」は特別な意味を持つ。
あの教会が残ってるの?風見鶏があるの?

次回、すべてが明かされる(笑)。



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by tohoiwanya | 2009-06-10 00:01 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(4)