2017年 03月 16日

ナショナル・ポートレート・ギャラリー

さて、夜のオペラまではまだ時間があるから、トラファルガー広場でしばらく休んだあと
ナショナル・ポートレート・ギャラリーに行った。

ここはその名の通り、肖像画ばっかりが集まった美術館。
英国史なんて大して詳しくないし、ましてや「顔を見ただけで誰だかわかる人」なんて少ないから
そんなにジックリ鑑賞したわけじゃないけど、それでも本で見覚えのある人が何人かいたから
ご紹介しよう。写真も禁止されてなかったし。

【ヘンリー8世関係者】
英国史の中で、なぜかイ課長が局所的にそこだけ詳しい「ヘンリー8世と6人の妻」。
希代の自分勝手&好色王として有名な王様だから彼にまつわる女性たちの肖像画は多い。
これはお妃1号、キャサリン・オブ・アラゴン。
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自分の兄嫁だった女性と結婚したわけだけど(兄自身は結婚してすぐ若死に)・・うーーん・・
ヘンリーの女の趣味はちょっと変わってたとしか・・・(笑)。

そのキャサリンを強引に離婚した理由がこのアン・ブーリンと交尾したかったからなんだけど、
この絵を見るとますますヘンリーの女の趣味を疑いたくなる(笑)。相当フェロモン系の女性だっと
想像されるんだけど、この絵を見る限りイ課長は全くソソラれない。
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これはヘンリーの女の趣味の問題っつうより、16世紀イギリス肖像画家の技量の問題だと思った。
ハッキリ言ってヘタだ。様式的っていうのとはちょっと違うと思う。やっぱりヘタだよ。
同時期にドイツの大画家ハンス・ホルバインがチューダー朝関係者の肖像画をいくつも描いてるけど、
それらに比べたらガッカリするくらいヘタ。下の絵の右側はたぶんメアリ1世(お妃1号の娘)だろうが
わざと醜く描いてるようにすら思える。そりゃ確かに英国に美人は少な・・いや何でもない。
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「イギリス人は絵を描くのはヘタだが収集するのは上手」ってある本で読んだけど、たしかに
こういう絵を見るとそう思いたくなる。そういえばハンプトン・コートの幽霊回廊にあった王族肖像画も
絵としての魅力は全然なかったなぁ・・。

【ヴィクトリア女王】
背が低い女性だったようで「偉大なる矮人」なんて言われた人だ。
しかしルックスに関しては上のキャサリン・オブ・アラゴンやアン・ブーリンよりはマシ・・というか
まぁ普通の顔だ。16世紀よりは画家の技量も上がってモデルを理想化する技術をマスターしたかな。
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ヴィクトリア女王といえば19世紀、まさにイギリス最盛期に君臨した女王。けっこう長生きした。
ホームズが活躍してた頃の英国の女王様でもあるわけだよ、ワトソン君。

【マイケル・ファラデー】
20£紙幣の肖像にもなったくらいの、英国の大物理学者。
紙幣の肖像より若い頃だろうけどやけに二枚目だ(笑)。この頃になるとイギリスの画家も
マトモな肖像画を描けるようになったと思われる。
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意外なことにファラデーって平民出身で、高等教育受けてないんだよね。若い頃デービーって科学者の
助手に雇われたのがキャリアの始まり。デービーにしてみりゃ学歴もないファラデーを科学者として
育てようなんて考えはこれっぱかしもなかったに違いない。

とーころがファラデー君、才能あるある。
特に物理実験におけるセンスは天性のもので、メキメキ頭角を表し、様々な決定的実験によって
物理学、特に電磁気の研究分野では永久不滅の名を残した。

雇い主のデービー自身も新元素をいくつも発見した、けっこうエラい科学者だったんだけど、
「デービーの科学上最大の発見はファラデーを見つけたことだ」なんて人から言われたらしい。
それが面白くなかったのか、後年は優秀な弟子に嫉妬して足を引っ張ろうとしたこともあったようだ。
しかしファラデーは恩ある師匠には決して逆らわなかった。晩年まで科学者として尊敬され続けた、
人望あるけど謙虚な、立派な人だったらしい。

【アーネスト・シャクルトン】
うわーシャクルトンの肖像画が見られるとは嬉しい。
ちょうど英国に行く前にこの人に関する本を集中的に読んだもんで、シャクルトンはイ課長にとって
ちょっとした「マイブーム」だったのだ。
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ご存知ない方のために彼のしたことを紹介したいけど、短くまとめることはとても不可能だ。
いずれシャクルトンについては別ネタで取り上げる予定だから、その時改めて書くことにする。
シャクルトンというのは英国の極地探検家なのである。

というわけで、ザッと見たナショナル・ポートレート・ギャラリーでした。
もっと性根を据えてじっくり見ればいろいろ発見もあったんだろうけど、こン時はカンタベリー帰りで
疲れた上に腹も減ってたもんで、鑑賞もややテキトウだったのである(笑)。


 

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# by tohoiwanya | 2017-03-16 00:11 | 2016.06 英国銀婚旅行 | Comments(2)
2017年 03月 13日

謎ではなくなったミステリー・サークルの謎

何十年前だったかなぁ?(いま調べたら1980年代だと)
ミステリー・サークルっていうのが騒がれたことがある。畑ン中に忽然と出現した
ミョーに幾何学的な跡。まるでナスカの地上絵。たとえばこんなの(写真はWikipediaから拝借)。
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「あれは宇宙人が仲間の宇宙船に向けた送った信号だ」「空飛ぶ円盤の発着跡」その他モロモロ
様々に荒唐無稽な解釈がなされたけど、何年かあとに「あれはボクたちがふざけて作った」と告白する
者が出た。その話はけっこうニュースになってイ課長も昔読んだ記憶がある。

なんでこんな話を始めたのか?
実はイ課長は当時からずーーっと、ミステリーサークルってのは米国の農村地帯で起きたことだと
思ってたんだよ。宇宙人だのUFOだのって話ってほとんどはアメリカから来るじゃん?だから当然
ミステリーサークルも「アメリカもの」なんだと思ってた。ところがこれって英国発祥なんだってね。

英国の田舎をバスや鉄道に乗ってると、畑(牧草地?)をトラクターで突っ切った跡、つまりワダチが
ずーーーっと並んでる風景をものすごく頻繁に見る。空からじゃなくて列車の窓から見てもほんとに
クッキリはっきり目立って見えるんだよ。
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あんなにクッキリ轍が残るんだったら、あれで絵を描こうと思うヤツも出てくるよなぁきっと。
そういや昔ミステリー・サークルなんてのもあったっけなぁ・・でもあれはアメリカか・・。
てなことをずっとボンヤリ考えてたわけ。列車の窓から轍を見ながらね(笑)。

今やミステリー・サークルは宇宙人が作ったなんて言うヤツは1人もいない。謎なんてない。
しかし英国の車窓風景で散々あのワダチを見てるうちにイ課長は徐々に不思議に思い始めた。
だもんで列車の窓から何枚かワダチの写真まで撮ったのである。高速で走る車窓から狙い通りの
写真を撮るのは難しい。
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謎その1:なぜ畑の中にあんなワダチを作る必要があるのか?
あのワダチついてる畑は麦畑っぽく見える。
もしそうなら、あのワダチはトラクターでせっかく育った麦を踏んづけて通った跡ってことになる。
もし田んぼの稲をトラクターで踏んづけてワダチをつけたら「うわあ何てもったいないことを」と思う。
これはイ課長でなくたって、アジアの稲作民族ならおそらくみんなそう思うはずだ。その作物が何であれ、
ソレがせっかく育っている畑になんであんなワダチをつける必要がある?

仮説① あれは畑の中を移動したり、向こう側に行ったりするためにいわば作業用の“通路”で、
    トラクターは同じワダチの上を通って何度も行ったり来たりしている
仮説② 理由なんてない。一面の畑に跡をつけてみたいだけである。

Wikipediaの写真をもそうだけど、ワダチは一定の間隔をおいて規則的に形成されてるように見える。
何本も作物を踏んづけて通路を作るとなるとる仮説①はちょっと根拠が弱くなる。ってことは
②か?でも他にコレといった理由が思いつかないのだ。
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謎その2:あのワダチはなぜ英国にだけあるのか?

イ課長は過去に欧州のいろんな国で鉄道に乗り、その国の田園風景も散々眺めた。
しかし畑のワダチをこんなに頻繁に見たのはたぶん英国だけだと思うんだよ。もし他の国に
同様にたくさんあれば「あれ何だろうなぁ?」と絶対に思ったはずだ。なぜ英国だけに?

仮説① 英国で栽培されるある作物はああやってワダチでスキマをつくるとよく育つ。ないしそれに類した
    作物を育てる上での何らかの必要性によるものである。
仮説② 英国人は一面の畑に轍をつけたがる衝動を抑えることができない変わった人種なのである。

①はどうにも信じ難い。となるとやっぱ②か?英国の農業従事者は畑の作物を一部ムダにしてでも
ワダチをつけたいのか?あるいはそういうのが流行ってる?あるいは古来からの英国農業独特の習慣?
うーむ・・どれにしても信じ難いが。
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ただ、ミステリー・サークルが英国で生まれた理由は何となく理解できたよ。
理由は不明だが、英国の農民はトラクターで畑によくスジを描く。中にはスジだけで飽き足らず
世間をアッといわせる絵を描きたいと思ったヤツも出て、それがミステリー・サークルになった
・・・と考えればね。

最後の仮説はロジックとしては一応スジが通っている。しかしホントにそうなのなぁ?
英国の畑についてるワダチについて知見をお持ちの方がいたら(そんな人いるのだろうか)
ぜひその形成理由をご教示いただきたいのである。

  

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# by tohoiwanya | 2017-03-13 00:22 | 2016.06 英国銀婚旅行 | Comments(0)
2017年 03月 10日

トラファルガー広場というところ

ロンドン行ったことない人でもトラファルガー広場の名前は知っている。

太古の昔、新婚旅行でイ課長とトホ妻がロンドンで別行動をとった時(とるか?普通)
合流したのもトラファルガー広場のライオン像の前だった。イ課長は早めに来て、待ち合わせまで
ナショナル・ギャラリーの一部を駆け足でザーッと見たっけなぁ。
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あれから25年、くたびれ初老夫婦になった我々はカンタベリーの帰り、懐かしきこの広場に来た。
この日はコヴェント・ガーデンでオペラを見る予定だったんだけど、夜の開演まではまだたっぷり
時間があったから、絵でも観ようかと思ってここを通りかかったのだ。

いやぁ~・・トラファルガー広場にいると本当に「あー自分はいまロンドンにいるなぁ」という
気分になるね。時間はたっぷりあるんだから少しここで休んでいこうぜ。
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この日は快晴というわけじゃなかったけど、気温も暑くも寒くもなく比較的快適で、
広場もいろんな人たちで賑わってた。見てると楽しい。

地面に絵を描いてる。欧米の広場っていうとよくこういう路上画家がいるよね。
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しかしこの日トラファルガー広場で目立ってたのは絵描きではなく宙に浮くパフォーマンス。
棒に何か仕掛けがあって体重を支えるようになってるんだろうけど、うまく出来てる。
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だが(おそらく)毎日やってるせいだろうなぁ、あまり注目を集めてない。お賽銭も少なそう。
向こうでやってるハシゴを使ったパフォーマンスの方が圧倒的に集客力が高い。
宙に浮いてる本人も向こうのパフォーマンスに見とれてるようじゃあかんな(笑)。
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由緒ある広場だけあって、こっちには立派な騎馬像。誰かと思ったらジョージ4世。
このジョージ4世って人がねぇ~・・父ちゃんのジョージ3世はマジメな人柄だったようなんだけど
コドモはみんな問題児ぞろい。ジョージ4世自身も皇太子時代は超放蕩借金バカ息子。息子たちの
相次ぐスキャンダルのせいか、父ちゃんのジョージ3世は最後に精神障害で頭おかしくなった(マジ)。
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自分が即位してジョージ4世になっても相変わらず問題王。今度はなぜか正妻キャロラインを
異常なほど嫌い、自分の戴冠式にも出席させないという仕打ち。何なんだろうか。キャロラインと
離婚したい王とそれを認めない議会で散々モメたらしい。そんなお騒がせ問題王でも一応は王様だから
こうしてトラファルガー広場に騎馬像作ってもらえるんだなぁ。

・・と思って調べてみたら、何と、元々は王室の厩があったこの場所の再開発を命じたのが実は
ジョージ4世だったんだと。その再開発がやがて現在の広場につながったってことらしい。いわば
トラファルガー広場成立の大功労者。一応マトモなこともやったんですね(笑)、ジョージ4世。

このジョージ4世銅像がナショナルギャラリーに向かって右側にある。
こういうのは大体左右対称に置かれるもんだ。向かって左には誰の銅像があるんだろうかと思って
行ってみたら驚いた。げぇッ?!何だい?こりゃあ。
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位置的にはさっき見たジョージ4世騎馬像のちょうど反対側に置かれているから「セット」のはずだ。
それが何でガイコツ?ブラックジョークか?イギリスじん~~お前らの考えることはわかんねぇよ。

その後調べたところ、このガイコツ馬の像はつい最近、2015年に設置されたもののようで、
設置時に「来年まで展示される」って書かれてたから、2016年の訪英当時はあったけど、今は
ないのかもしれん。要するに一時的に置かれた現代芸術ということらしいが、ガイジン旅行者が
そんなこと知るわけない。てっきり昔からここにあったガイコツだと思ってブッたまげたぜ。

ま、トラファルガー広場とは要するにこんな感じのトコなわけですよ(笑)。
それでも、さっきも言ったようにこの広場は「ああロンドンに来たんだなぁ」という旅情に
ぼんやりと浸るにはすごくいいスポットだと思う。
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歩き疲れてトラファルガー広場で一休み。さて、次はどこに行こうかとなった時、ビッグ・ベンでも
ウエストミンスター寺院でもコヴェントガーデンでも、ロンドン名所の多くに歩いて行けるしね。

もちろん広場の真後ろにある巨大美術館ナショナル・ギャラリーを見るのもいい(タダだし)
そのまた裏にはナショナル・ポートレート・ギャラリーもある(これもタダ)。イ課長とトホ妻は
結局この後ポートレート・ギャラリーの方に行くわけだが、その話はまた後日。


 

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# by tohoiwanya | 2017-03-10 00:15 | 2016.06 英国銀婚旅行 | Comments(2)
2017年 03月 08日

聖オーガスティン修道院の廃墟

カンタベリーといやぁ大聖堂がとにかく有名で、もちろん世界遺産に指定されている。

しかしこの町には大聖堂といわば“抱き合わせ”で世界遺産になってる所がある。その一つが
聖オーガスティン修道院っていうところで、どうやら“廃墟系”らしい。トホ妻が好きそうだ。
場所は大聖堂から歩いてせいぜい5~6分ってところかな。近い。

行くとまずビジター・センターみたいな建物があり、そこを出ると修道院の廃墟がある。位置的には
下の写真を参照してほしい。アナタはいまMUSEUMと書かれたビジターセンターを出たところだ。
これを見ると修道院が元は「上から見て十字架」の形状だったことがよくわかる。さぁ行ってみよう。
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いざ行ってみると、これが想像以上に風化・崩壊してて、今見ているものがかつて修道院の
ドコだったのかなんて全然わかんない。英国中の修道院を解体したヘンリー8世の頃、つまり
16世紀頃まではチャンと建ってたはずなのに、古代ローマ遺跡より古そうに見える。
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ここはいろいろヘンリー8世に縁のある場所みたいで、例の「初対面で離婚を決意」したお妃4号を
迎えた時は宮殿に改造されたらしい。それも当然16世紀の話だ。それが今やこんな廃墟。
調べたところでは18世紀に大嵐で激しく損壊し、そのままこんな廃墟になっちまったんだとか。

しかしここはイイよ。草原の中にひっそり残る石造建造物の残骸。これぞまさに廃墟って感じだ。
廃墟の極北。ザ・廃墟。廃墟マニアのトホ妻は恍惚としてあたりをさまよってた(笑)。
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一応世界遺産ではあるけど、カンタベリー大聖堂と違って観光客からもほとんど無視されてる。
だもんで、人が全然いなくてロマンチックだったねぇ。こういう廃墟を観光する時は人がワンサカいたり
猿がワンサカいたりすると(笑)ムードが出ない。その点、ここは静かで良かったよ~。
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気候の悪いイギリスだけど、それでもやがて廃墟はこうして植物たちのものになっていく。
もっとも、ここは遺跡として公的に管理されてるから、草ボウボウになることはないんだろうけど、
だんだん植物の中に埋もれていく廃墟というのは気分出るねぇ。
このピンクの花をあちこちで見かけた。なんだろうか?(←植物には信じられないくらい無知)
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あっちの方には廃墟じゃない、マトモな建物がある。あれは現在でも使われてるっぽい。
何に使われてるんだろ?学校に見えるけどなぁ・・中には入れないようだ。
まぁ廃墟さえ見れば我々は・・特にトホ妻は満足なわけだが(笑)。
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訪れる人も少ない聖オーガスティン修道院の遺跡・・というか廃墟。
大聖堂から近いし、何せ人が少なくて静かだし、カンタベリー観光するなら行くなら大聖堂から
ちょっと足を伸ばしてみることをお勧めしたいのである。廃墟系物件がお好きな人は特に。

 

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# by tohoiwanya | 2017-03-08 00:24 | 2016.06 英国銀婚旅行 | Comments(2)
2017年 03月 06日

カンタベリー大聖堂 その③

さて、ゴシック大聖堂は内部だけじゃなく、外もいろいろ観察すべき点が多い。
カンタベリー大聖堂の外側もしっかり見てくれようじゃないの。

まず大きな特徴はゴシック教会建築につきもののフライングバットレスがないってことだ。
ええ?ないの?あれはゴシック建築をゴシック建築たらしめる決定的重要要素なんじゃ・・?
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しかし実際ないんだよ。その後調べたところではこういうことらしい。

木と違って石材は梁として水平にわたすことが出来ない(仮にすご~く細長い石材を使っても
自重で真ん中で折れやすい)。だから天井をアーチ型に組む。しかしアーチ型って
「左右に広がろうとする力」があるから、それを外側から支える必要がある。

そういう壁を外から、しかも高い位置で支えるためにフライングバットレスという
画期的&曲芸的な建築アイディアが生まれ、天井の高いゴシック大聖堂の建築を可能にした
・・と、そういうことだった(はずだ)。

「その①」でも書いたようにカンタベリーは天井に凝り、それをよく見せたい目的もあって
天井高はホドホドでとどめた。だから壁を支えるのも高めの控え壁で何とかなるらしい。
フライングバットレス(飛び梁)なんてアクロバティックな技法を使わなくても良かったんだと。
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なーるほど。つまり「華麗な天井装飾を見てもらいたい」⇒「それゆえに天井高はほどほどに抑える」
⇒「それゆえにフライングバットレスなしでもOK」ってことか。デコラティブな天井があることと
フライングバットレスがないことはちゃんと関係してるわけだ。勉強になるのぅ。

もう一つゴシック聖堂につきものといえばガーゴイル様。
これはちゃんとカンタベリーにもあった。そう多くはなかったけどね。
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こちらにも、猛烈にすり減ったガーゴイル様が。これなんておそらくこの大聖堂が出来た
当初からまったく取り替えられずに残ってるんじゃないかと想像される。すごい磨滅ぶり。
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お?こんな低い位置にもガー・・・・ゴイル・・・じゃないよな、これは。
単に柱を頭で支える人面の飾りということらしい。
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しかしこれまたひどい役目だこと。
むかーし書いた女人柱もかなりひどいが、これは首の力だけで柱を支えてるんだからその苦痛は
察するに余りある。首が痛い。背筋疲れる。こういう彫像のモデルにはなりたくない(笑)。
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外側の少し高いところにはもう少し格調高く作られた聖人の像がずらり。
まぁこういうのはどこの教会でもよくあるよね。
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中に混じって、まだ真新しい白い石で作られた聖人がいらっしゃった。当然目立つ。
あれぇーーーーッ?!ここここれってもしかして・・・。
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間違いない。これは現女王エリザベスと夫君のエジンバラ公フィリップ殿下だ。
こりゃたまげた。エリザベス女王って聖人だったのかよ(笑)。よくバチカンがそんな
こと許可・・・なんて得なくてもいいんだ。いまカンタベリー大聖堂は英国国教会が所轄
するわけだから、国教会の長たる女王陛下を聖人に並べるくらいは朝飯前か。
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こちらがエジンバラ公フィリップ殿下。こっちの方が実物に似てるかな。
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このフィリップ殿下、若い頃は異常なほどの二枚目だったことで有名。
若きエリザベスがその異常なイケメンぶりにポーッとなって結婚に至ったのは間違いない(笑)。
しかし仲睦まじいままお二人ともご長寿であらせられるのはめでたいことだ。
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いやー最後の「聖エリザベス&聖フィリップ」にはちょっと驚いたぜ。
存命の女王夫妻もしっかり聖人の列に並ぶカンタベリー大聖堂というわけでした。

というわけで、「イ課長、初めて英国ゴシック大聖堂を見る」の一席、
これにて書き納めといたします。お長くなりました。

 
 

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# by tohoiwanya | 2017-03-06 00:05 | 2016.06 英国銀婚旅行 | Comments(2)
2017年 03月 03日

カンタベリー大聖堂 その②

さてだ。
前回は天井特集になっちまったが、別に天井だけがカンタベリー大聖堂の見どころじゃない。
他のところもちゃんとご紹介せんとな(・・と言いつつ、また天井の写真)。
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ここを舞台にした史実ではなんといっても「カンタベリー大司教トマス・ベケット殺害」が有名。
王様であるヘンリー2世と、大司教であるトマス・ベケットが激しく対立し、王の部下たちが
この大聖堂でトマス・ベケットをブッ殺してしまった。いわば王権による聖職者殺害テロ。
それも大聖堂の中でっていうんだから、こりゃもう英国史に残る大事件ですよ。

ここがそのトマス・ベケット殺害現場。
壁に飾られた剣の切っ先が集まったところでグサッとやられたってことなんだろうな。
何となく薄暗くてソレらしい演出になってる。こういう血なまぐさい歴史もここにはあるのだ。
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このトマス・ベケット殺害に怒ったローマ法王はわざとベケットを列聖。ベケットは聖トマスになった。
カンタベリー大聖堂は聖トマスのありがたい聖地として巡礼者が押しかけるようになるわけだが
そうなると殺害させたガワであるヘンリー2世は身の置き所がない。要するにベケットの列聖は
ローマ法王による巧妙ないやがらせだったんだな。で、ヘンリー2世は後にトマス・ベケットの墓に
ひざまづき許しを乞うハメになった・・らしい。ホントかどうかわからんが。

非業の死を遂げたトマス・ベケット、ゴースト好きのイギリス人となれば、この大聖堂にはトマス・ベケットの
ゴーストが出るという言い伝えもあるかもしれない、つうか、絶対あるに違いないはずだが、そこまでは
事前調査しなかった。出発前は切符トラブル処理でゴーストどころじゃなかったの(笑)。

カンタベリー大聖堂はステンドグラスもなかなか見事だった。
やはり建物同様、作られた時期はけっこう違いがあるようで、絵の感じを見るとその差が歴然。

たとえば下の写真なんかは最も古い時期に作られたものではないかと推定される。
人間の顔の描き方なんかが素朴でいかにも古そうだ。
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こっちは参事会会議室にあったステンドグラス。
これになると人物描写にもやや「モデルの個性」みたいなものが描写されてる感じがするよね。
上よりも新しいものではないかと推定される。
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こんなのもある。作成時期としては最も新しそうなステンドグラス。
色もたいへん鮮やかでハデだけど、とにかく注目すべきは人物の顔、特に目なんかの描き方だ。
右側の女性の表情がやけに漫画チックというか、アニメ画風。
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これもアニメ調ステンドグラス。カンタベリー大聖堂のステンドグラスがこんな
アニメ調キャラで埋まっていたとはなぁ。
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アップで見てみようか?ほら。上を見上げている女性の顔とか目の描き方がまるっきり
ディズニーアニメやん。「美女と野獣」かよって感じで、これには驚いた。
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大聖堂の内陣にはこんな感じの彫像もある。
これはおそらく「お墓」だと思われる。仏教では「お寺のお堂の中に死者の墓をつくる」って
ことはしないけど、キリスト教、特にカトリック聖堂にはけっこうある。
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イ課長推測では、後ろでお祈りしてるのが亡くなったご本人、前のお坊さんはその当時の
カンタベリー大司教をモデルにしてるんじゃないかと思うけど、違うかな?

ここにもお墓。大陸ヨーロッパもそうだけど、カトリック大聖堂はある意味死に満ちている。
横たわっているのは間違いなく亡くなったご本人だろう。
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てな具合に内部をいろいろ見て、さて、ヨーロッパの教会を見学した時のお約束行為。
ロウソク寄付をいたしましょうかね。たまる一方で財布を重くしていた少額コインたちを
こういう時に使ってしまおう。一番左寄りがイ課長ロウソクなのである。おなじみの光景だのう。
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カンタベリー大聖堂はこれで終わりだろうって?なんのなんの。
大聖堂外部についても書くべきことはあるのだ。フランスの時もそうだったけど、ゴシック大聖堂に
関しちゃ、イ課長は遠慮なしに書くのである(普段だって別に遠慮してないが)。
 

 

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# by tohoiwanya | 2017-03-03 00:13 | 2016.06 英国銀婚旅行 | Comments(2)