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2013年 07月 23日

海外トイレのナゾ

唐突だが、ポーランドネタの合間にトイレの話を書かせていただく。
いや実はさ、トイレのあるモノに関して、1年がかりで考え続けている疑問がイ課長にはあるのだ。

コトの起こりは去年の6月、乗り継ぎで降り立ったヘルシンキ、バンター空港のトイレだ。
このトイレでイ課長は見慣れないモノを見つけた。洗面台のワキにある小型シャワーみたいな、コレだ。
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何だろうなぁ?と思った。でもわからなかった。
まさか空港のトイレで裸になってシャワーを浴びたり、髪を洗ったりするヤツがいるとは考えられないから、
トイレや床を掃除するためのシャワーかなぁ?しかし、この時点ではよくわからなかったというのが正直なところで、
こんなトイレ併設のシャワーなんて、欧州の他の国のトイレでも見た記憶ないんだよ。
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さて、この発見から4ヶ月後、イ課長は思ってもみなかったインド出張というものに行くハメになった。
ご存知のようにインドのトイレには紙というものがなく、“不浄の手”左手で、桶とかに汲んだ水を使って洗う。
もちろんホテルのトイレには紙があったけど、ホテル以外のトイレにもあるとは限らない。
実際、デリーのある会社で借りたトイレはトイレットペーパーホルダーがなかった。

窓のところに一応トイレットペーパーが置かれてるから、紙を使おうと思えば使えないことはないんだろうが。
しかしそれ以上に問題なのは、このトイレが「インド式手動水洗い」を前提にしているとしても、水をためる桶もなきゃ
桶に水をそそぐ蛇口もないってことだ。紙を使わないインド式なら、そういうものがあるんじゃないの?
ここでイ課長の関心は横にあるシャワーの方に向けられた。
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うーむ、これは4ヶ月前にヘルシンキの空港で見かけた、あのシャワーと同じものと見受けられる。
インド式“手動ウォシュレット”に必要なはずの手桶水がなく、その代わりにシャワーがあるということは・・だよ?

これを使って洗え」ということだよな?コレを後ろ手に持って、自分の尻に向けて放水して洗う。
手桶水も、桶に水をためるための蛇口もない以上、このシャワーを「尻洗浄用」に使うのだと考えざるを得ん。

この時、イ課長はかなり感心した。
なるほど。経済発展著しいインドでは「手で洗う」といっても、もう昔みたいに手桶の水で洗うなんてプリミティヴな
方法はスタれ、放水シャワーが普及しているわけだ。これなら手も汚れないしね。

しかしだ。シャワーを尻に向けて放水するって技術的にはものすごく難しくないか?
何しろ放水目標は自分の尻だ。見えない。ちょっと目標精度が狂えば背中に放水して服を濡らしちゃったり、
尻から跳ね返った水が飛び散って足元のズボンを濡らしたり、床をビショビショにしたりといった惨事をひきおこすのは
間違いない。いくら「インド飲み」が出来るインド人とはいえ、この放水シャワーを使って、衣服も壁も床も濡らさずに
自らの尻を洗うなんて芸当ができるのか??

しかしインドではこの放水シャワーをけっこうあちこちで見かけたのも事実なのだ。
デリーで泊まったヒルトンにもトイレットペーパーに加えて、こんなシャワーがあったからね、ほら。
トイレわきの放水シャワーは、いわば“可動式”ウォシュレットなのだろうという推測がますます強固なものになる。
しかし一度も使わなかった。さっき言ったように、初心者がこれ使えばトイレはビショビショだろかうから。
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このナゾは続くのだ。インド出張から8ヵ月後。イ課長は先日のベトナム・タイ旅行に行った。
すると、ベトナムのトイレにもあの見慣れた放水シャワーが置かれているではないか。ベトナムにもあったの?!

調べてみると、ベトナムも地方なんかだと「手桶水による手洗浄」という方式がけっこうあるようで、それを
近代技術で近代化すると放水シャワーになるんだと考えられる。なーるほど、ベトナムにもあったとは。
ホーチミンのホテルにあったのはこれ。インドと同じような感じだよね。
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ためしに“放水”してみた。うおーーー!すげー高圧放水。予想以上の水圧だ。洗浄効果はさぞ高いだろう。
だがこれだけ高圧だと、的をはずした時の水の飛散もまたスゴいはず・・つうか、的に当たろうが当たるまいが
狭いトイレでこんな高圧放水を使えばそこらじゅう水が飛び散るのは避けられないんじゃないのか?
トイレをびしょびしょにするわけにいかないから、この高圧シャワーはホーチミンでも使うことはなかった。
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ホーチミンの次に泊まったホイアンのホテル。ここでも当然のように高圧シャワーが置かれている。
ところが、ここの場合、トイレとシャワー室が兼用だったんだよね。こういうの、スペインの安ホテルで経験あるよ。
(右の銀色が身体用シャワー、写真左端の白いやつが尻用シャワー)
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トイレ自体がシャワー室なわけだから、シャワーを浴びれば必然的にトイレの床はビショビショ。こういう所なら
高圧放水シャワーによるウォシュレット実験ができそうだ。もし床が水びたしになっても、そのまま身体用の
シャワーを浴びれば同じことだもんな。

で、ホイアンを出発するという日の朝、その実験に着手した。やりそこなっても服を濡らさないように、また、
そのまま身体のシャワーに移行できるように、実験は全裸で行う必要があったわけだが・・・(笑)。

うううむ、しかしまた長くなってしまったな。
こんなネタを続き物にするつもりは毛頭なかったが、書くべきことはまだけっこう残っている。
すまん。許せ。続きは次回だ。ホイアンのホテルでの実験結果もその時にご報告するっす。
 
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by tohoiwanya | 2013-07-23 00:10 | 出張・旅行あれこれ | Comments(6)
2013年 07月 18日

意外なポーランド土産

ご存知のように、イ課長は海外に行って「ドコソコを観る」とか、「アレをやってみる」ということには
けっこう情熱を傾けるし、「アレを食おう」「コレを飲みたい」といったことに関してもそれなりに頑張る。
特に「コレを飲む」の「コレ」がビールである場合は、どんな労も惜しまずに努力する(笑)。

ただ、「アレをぜひ買いたい」という情熱、要するに「買い物欲」は限りなく低い。
自分のためであれ、ほかの誰のためであれ、「あのお土産だけは絶対買わなくちゃ」なんてケースは
極めて少ない。土産なんて、大体最後に空港でヤッツケ仕事で買うのがほとんどだ。

・・・と、ここまでが前フリ。
この後に「ところがポーランドでは・・」という書き出しで、ポーランドでヘンな物を買うのにウツツを
ぬかしたという記述が続くと思うでしょ?その予想は完全に正しい(笑)。


ところがポーランドでは、行く前から「これはぜひ現地で買いたい」と思ってたモノがあったんだよ。
モノ自体は日本人にとってはちっとも珍しいモノではない。しかし、それがポーランドで一般的に売られてると知ると
その意外性にちょっとびっくりするモノ。それは何かというと・・・









袋入りのインスタントラーメンなのだ。




サッポロ一番とか出前一丁みたいな感じで、ポーランドではポーランド人向けの袋入りラーメンが売られてるらしい。
ほら、アナタはいま「ホントなの?」と思ったでしょ?イ課長だって最初は同じように驚いた。
ポーランド人が乾いたラーメンを茹で、粉スープを溶かし、ハシで(あるいはフォークで?)
フゥフゥ言いながらラーメンをすすってる姿・・・想像できましぇん。

これもポーランドに行く前の「必死の情報収集作業」の中で知った話なんだけど、とにかくあまりにも意外なので
ポーランドに行ったらぜひ袋入りインスタントラーメンを買って、食ってみたかった。どうせ安いんだろうし。

クラクフでも、ワルシャワでもイ課長は毎日のように食料品店で缶ビールを買った。
そういう店でほかの売場を探してみると・・・おおおお、確かにあるよラーメンが。造作もなく発見できた。
本当にごくありふれた、どこでも売ってるモノなんだ、ポーランドのインスタントラーメンって。

まずクラクフの食料品屋で二つ買ってみた。
値段は忘れたけど、とにかくごくごく安い値段であったことは間違いない。
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この、右のヤツはなぜか袋にデカデカと漢字が印刷されてる。ポーランド人には読めんだろうに。
どんな漢字かっていうと・・・
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即食麺。インスタントラーメンを中国語で漢字表記すると即食麺になるらしい。
ポーランドのインスタントラーメンって、昔、ポーランドと中国が同じ社会主義国同士ってことで仲良かった頃に
ポーランドに多くいた中国人が持ち込んだものから始まったというのをどこかでチラリと読んだ。

面白いから、ワルシャワでも異なる種類のラーメンを買ってみた。何しろいっぱいあるんだよ。
左の方は「ピリ辛トマト味」ではないかと想像される。
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買うだけではあかん。もちろん日本に戻ってから食ってみた(写真がなくてスマヌ)。
最初に食ったのはクラクフで買った方の、左側のヤツ。これ、実は「マッシュルーム味」なんだよ。

マッシュルーム味のラーメン。実に不思議だけど、食ってみると全然問題なくイケる。
思ったより粉スープの味が濃厚で、なかなか美味しかったよ。
もう一つ、確かワルシャワで買った方の右側のヤツも食ったんじゃなかったかなぁ?
これは野菜スープ風のラーメンで、これまたなかなか美味しかった記憶がある。

それでもまだ二つ。残り二つはどうしたのか、とアナタは聞きたいかい?

答えよう。
実はトホ妻が「これは珍しい」っていうんでイ課長の知らないうちに食っちまったのである(笑)。


 
 

  
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by tohoiwanya | 2013-07-18 00:10 | 2012.06 東欧・北欧旅行 | Comments(4)
2013年 07月 05日

決然と!!!!

今日もベトナムネタを書かせてくれ。
ポーランド、もうちょっと待ってね、お前のことは決して忘れていないから(笑)。

いやね、とにかくベトナムが面白くてさ。
インドで欲求不満が激しくたまったから、その反動でよけい面白く感じたという部分もあるけど、それにしても
面白かった。たとえば、ベトナムでは道路を横断するということ一つとっても、重要なブログ記事になる。

ホーチミンやハノイといった大都市の道路は、大通りといわず、細い路地といわず、ものすごい数の
バイクが走っていることで有名だ。その数の多さはまったく表現のしようもない。
イ課長がホーチミンで泊まったのは市の中心、ベンタイン市場のロータリーの前だったわけだけど、そこを
「バイク祭り」でも開催されているんじゃないかと思いたくなるような数のバイクが奔流となって走ってる。
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だが、その一方で信号や横断歩道なんてものは圧倒的に少ない。だから、ベトナムを訪れた外国人旅行者は
「信号も横断歩道もないバイクの奔流を横断する」という超絶技巧を身につけねばならなくなる。

昔、ジャカルタに出張したとき、やはり車とバイクで満ちた道路を、“川上”、つまり車が来るガワの肩に
大きな荷物を載せて横断する人を見たことがある。彼は車もバイクも全く見ずに(というか、肩の荷物で見えない)、
決然と広い道路を横断しはじめたのだ。道には車やバイクがビュンビュン走ってるんだよ?
下の写真の右端に写ってる人が状況的に近い。ジャカルタで見たときは荷物はもっと大きく、しかもソレを
川上側の肩に載せていたわけだ。
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その様子をタクシーから見ていたイ課長は心の中で「ギャーーーッ!」と悲鳴をあげた。
すさまじい交通量の道路を「見ずに渡る」なんて、日本的感覚じゃほとんど自殺行為で、
今にも彼が車やバイクにはねとばされると思った。ところが信じ難いことに、その人は生きたまま
道路を横断してたんだよ。あれは衝撃的な光景だった。

事態はベトナムも同じで、とにかくもう道路横断感覚が日本と全く違う。
車やバイクが停まってから渡るのではない。停まらないんだから(笑)。決然と歩き始め、
バイクや車の方に自分をよけてもらうしかない。しかもその交通量、特にバイクの数は半端ない。

ベトナム道路横断術については、そのコツがいろいろ公表されている。
いわく「立ち止まったり、引き返したりは一番危険。向こうは歩行者の速度を計算してよけようとするから、一定の速度で
歩くことが大事
」、いわく「極端にいえば目をつぶって渡っても、一定速度で歩けばバイクの方でよけてくれる」等々・・・。
要するに、ジャカルタで見た光景と同じだよな。決然と横断するしかないのだ。
バイクの川が完全に途切れるのを待っていたら、アナタは永久に向こうに渡れない。さぁ決然と横断しよう。

・・・と、口で言うのは簡単だけどね(笑)、これを実際にやろうとすると、最初はオッカナイよ~?
初めてあのバイクの洪水を目にしたガイジンは「こんな道、渡れっこねぇよ」と誰でも思いたくなるはずだ。
特にホーチミン中心部はハノイ旧市街に比べて道幅が広いから、道路横断は毎回、ちょっとした冒険だった。
(もっとも、バイクの速度はそう速くない。平均して30~40km/hくらいの流れじゃないかな?)
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初心者の頃は「同じ道路を渡ろうとする誰か」と一緒に横断するのがいいと思う。イ課長も一度やった。
でも回を重ねるうちに、だんだんうまくなる。道路を横断しながらベトナム人ライダーたちとうまく「折り合い」を
つけることができるようになってくるんだよ。この一瞬の、しかも無言のコミュニケーションが面白くて。

イ課長が最終的に体得した道路横断テクニックはこんな感じにまとめられる。

①バイクの流れにも密な部分、疎な部分は必然的にあるから、疎な部分が近づいてきたら準備。
②一定の速度で渡るべしというのは基本的には正しいが、時には「バイクを先に通らせる」こともあり得る。
 そういう時は歩行速度を相手にわかるように緩めたり、時には立ち止まって“調節”する。
③当然のことながら「目をつぶって渡る」なんてムリ。視線は川上側をしっかりと見ましょう。
④車はバイクより幅が広いから、うまく車の前を横断できると、その分“横断距離”をかせぐことができる。
⑤渋滞こそ、横断の好機である。
⑥意外に有効だったのが、川上に向けて手の平を見せる「横断してるから、注意してね」的なジェスチャー。
  日本でも横断歩道のないところで使うことあるけど、これは万国共通で通じるようだ。


ホーチミンやハノイで一日、二日と歩き回るうちに、こういう自分なりのコツを体得していく。
慣れてきて油断すると、うっかり①のプロセスをとばして、いきなり渡っちゃって、道路の真ん中で「いけね」と
思ったこともあったけど、それでも何とか「折り合い」をつけられるようになってくる。

欧米人観光客もこういうコツはみんな飲み込んでいたようで、ナンだカンだ言ってみんな横断してた。
ベトナムに行けば、どんな柔弱なガイジン旅行者も「決然と渡るしかない」という境地に到達するようだ。
そりゃそうだよな。バイクの川を横断することができなきゃ、ホテルから出られないんだから(笑)。
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もっとも、これは普通の足腰の人だったら、という前提での話。
ホーチミンやハノイみたいな都市部で、ツエをついたよぼよぼ歩きのおバアさんが、バイクびゅんびゅんの道路を
横断するような光景はさすがに目にしなかったよ。コドモやお年寄りにはいくら何でも危険じゃないかなぁ?

まぁそれでも、ベトナム滞在中に人身事故はもちろん、バイク同士や車同士のちょっとした接触事故でさえ、
全く遭遇しなかった。日本人からみればあり得ないような道路交通状況なんだけど、それでも一応それなりの
秩序があって、あとは「秩序がないように見える秩序」と、アナタとが、どう折り合いをつけるか、だ。
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こんなことを考えながら、ベトナムの道路を渡るのは面白かったよ。
バンコクに移動したら、バイクの数は劇的に少なくなるし(その分、車の数は増えるが)、広い道には
日本とまったく同じような歩道橋があったりして、逆にちょっとつまんなかった(笑)。
 

 
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by tohoiwanya | 2013-07-05 12:32 | 2013.06 ベトナム・タイ旅行 | Comments(10)
2013年 01月 27日

インドの“そういう”事情について

ヒンズー教社会では婚前交渉に対する許容性がないので、男たちは恋人がいてもいなくても
“禁欲的”な環境下に置かれている…インドに行く前、インド野郎たちの「そういう」事情に関して
イ課長はそういうイメージを持っていた。ガイドブックにもそんなようなことが書いてあったし。
おおまかに言って、日本の独身男たちよりかなり“不自由”なんだろうな、と思ってた。

ところがだ。
デリーでの仕事中、例によって車で市内を移動してて、ある公園のワキを通ったら
車中にいた通訳さんが教えてくれたことがある。

通「イカチョさん、ここ、ナントカこうえんよ ひろいこうえんよー」
イ「ほぉ…」
通「このこうえん、よるになると カップルがおおいことで ゆうめい」
イ「ほぉ~そうなんですか」
通「そうですよ。だってインドにはラブホテルがないからね」
イ「はっ?・・あーー、なるほど、公園で・・・ははぁ」

宗教的に、結婚するまでエッチなことはトンでもないわ!ってことかと思ってたけど、
この話を聞く限りでは、カノジョのいる男なら、「夜の公園でイチャイチャ」程度の
“性的行為”は、少なくともデリーみたいな都市部ではアリみたいだねぇ。
これはちょっと意外だった。そんなに“禁欲的”ってわけでもないじゃん。インド野郎。
(下の写真はその公園じゃないよ)
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同じくデリーでこんな経験もした。アポ時間まで待つために喫茶店に入った時の話。
インド女性の代表的衣装としてサリーと並んで知られてるのがサルワール・カミーズだ。
別名、パンジャビ・スーツとも言われている。下がパンツになってて、こんな感じのやつ。
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ヒザあたりまでの長めのトップス、パンツ、ショールって3点セットが基本のサルワール・カミーズ。
しかし、その喫茶店にいたカップルの女性の方はショールなしで、トップスとパンツだけという
スタイルだったんだよね。へぇ、ああいう着方もあるのかと思って通訳さんに聞いた。
すると意外な答えが返ってきた。

「ああ、あれはね、むねをみせるため」

これまたちょっと意外な答えで驚いた。
ボーイフレンドの前で女性が自信のある部位をアピールしやすい服を着るというのは理解できる。
胸に自信があればピタTシャツを、脚に自信があればミニスカートを着る。日本の女性だって
身に覚えのある人はいるはずだが(笑)、しかし、インドでも同じだったとは意外。

なぁんだ、インドも実はそれほど“禁欲的”ってわけでもないんだ、と思った。
そりゃまぁ、ラブホテルがないのは不便だろうけど、カップルが夜の公園でイチャイチャしたり、
女性が彼氏の前でちょっぴりセクシーな衣装を着たりするあたりは日本と大差ない。
ヒンズー教だナンだっていっても、インドの独身男女、けっこううまくやってんじゃん、と思ったさ。

…というイ課長の考えはどうも甘かったようだ。
ご存知の人もいるだろうけど、去年の12月、デリーでひどい集団強姦事件があり、
インド各地での強姦事件の多さや、その悪質さが報道された。イ課長もショックをうけたよ。

強姦事件が多いって話を聞くと、インドの独身男たちはやはり禁欲的環境下に置かれて
「シたいけどできない」→「飢えすぎて、性欲暴発」という図式なのか?とも思える。

しかし、インドの公園がイチャイチャカップルでいっぱいという話を聞いてたイ課長としては
どうも単純にそう思う気にもなれなかった。そりゃまぁ、確かに「イチャつく相手」のいない
モテない野郎だっていっぱいいるだろうから、そういう連中が…ということなのか?

今回のデリーの事件、それに限らず、インドでは強姦がモノすごく多いって話と
「公園がイチャつきカップルだらけ」という経験がどうしても整合しなくて、イ課長なりに
いろいろ考えた。
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同じ頃、集団レイプされた女性が警察に訴えたら、警察から「強姦した相手の一人と
結婚すれば?」と言われ、被害者が憤慨のあまり服毒自殺したっていう事件もあった。
ここにはインドの女性蔑視・女性差別がある、と誰もが思う。イ課長も思う。

こういうのは「どうせヤッても大した罪にゃならないんだから」っていう感じで、
モテない男たちが強姦に走った、と考えることができる。要するに“性欲暴発型”。
まぁこれはイ課長にも理解はできる(やらないけどさ)。

しかし、例のデリーのレイプ事件はカップルが狙われたってところが引っかかる。
むしろレイプを誇示してるっていうか、単に「ヤりたい」っていう以上の、リンチした結果を
誇示するような異常性がある。ほとんど猟奇殺人の世界。イ課長の理解を超えている。
「どうせ一生カノジョなんて出来ないんだ」っていう男たちの、ヤケクソ復讐みたいな感じ。
いわば“恋愛貧者復讐型”とでもいうか…ターゲットがカップルだっただけにそう思う。

インドには下層カーストの男とか、ド貧乏な男もたーーーくさんいる。
夜の公園でイチャつくことも、結婚も生涯ムリそうで、売春婦を買うカネもない男たちも
たぶんたーーーーくさんいるんだろう。

そういう自分の人生を諦めることもできる(っつうか、諦めることしかできない)。
だが、まだ若くてヤリたい盛りの男たちにとってはどうか?そんな一生を送るくらいだったら
こんな人生をオレに押し付けた社会に復讐してやれ、と思うヤケクソ男もいるだろう。
そんな彼の周りに恵まれたイチャつきカップルがたくさんいれば、彼の復讐対象が誰になるか、
復讐形態がどんなものになるか、何となく想像がつくような気がしてくる。
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ちょっと暗い話になって申し訳ない。
イ課長はインドって国を基本的に好きだし、現地で会ったインド人もみんないい人だった。
しかし、インドにはイ課長が想像するしかない暗部・深部があることもまた事実だ。

とにかく強姦される女性が多いという社会、強姦犯に寛容という社会はやっぱ、異常だよ。
今回のレイプ事件で、世界中の女性が「インドに観光なんて行きたくないわ」と思っても
それは無理もない話で、これに関してインドに弁解の余地はほとんどないと思うのだ。


 
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by tohoiwanya | 2013-01-27 02:31 | 2012.10 インド出張 | Comments(6)
2013年 01月 22日

インドの夕刊フジ

話は突然、インドに飛ぶ。

イ課長が泊まったデリーのヒルトンでは毎日部屋に新聞が2種類、届けられた。
2紙っていうのは、いわゆる高級紙と大衆紙で、イギリスでいえばThe TimesとSun、
日本でいえばさしずめ朝日新聞と夕刊フジといったところか。

英語の不自由なガイジンには写真や広告の多い大衆紙の方が面白いのは当然で、
もっぱらそっちを読んだ。Delhi Timesっていう新聞だ。
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一面からカラー写真や挿絵があふれてて、難しい政治や外交問題なんかとは無縁そうな
新聞であることがすぐわかる。写真だけ眺めててもけっこう面白いんだよね。

特に面白かったのが、変身特集みたいな記事(というか、写真)だ。
おそらく「あなたをたちまちモテ女・モテ男に大変身させる!」みたいな特集で、
Before と After の写真が並んでるからおかしい。たとえばこんな感じ。
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こういうのは実に面白いよねぇ~。
これを見ると、特に女性の“変身”に関しては、ブスが美人に変わるっていうより、
「フツーの女性が妖艶な女性に変身する」というブブンが強調されてるように思う。

ほら、下の写真なんかもそう。
ジミ専のイ課長にはBeforeのスッピン顔でもカワイイと思うんだけど、
このAfterのように、もっと目の化粧をキツくして妖艶美女風に仕立てることが
ポイントらしい。しかしさぁ、ちょっと水っぽくなってないか?(笑)
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さらに興味深いのはシーク教徒の殿方の変身だ。
シーク教徒の男性の場合、ターバンとヒゲという条件は変えようがないわけだから、
変身余地はあんまりないんだけど、こんな風に服のコーディネートで大変身というわけだ。
しかし、この彼なんかも変身前からすでに十分二枚目だと思うけどなぁ…。
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同じような「インドの夕刊フジ」はムンバイにもあった。Mumbai Mirrorだ。
イ課長のムンバイ滞在中、国民的な大歌手の甥だか娘だかが拳銃自殺するという、
夕刊フジ好みの事件が発生したため、翌日の第一面はどかーんとその事件が扱われてる。
ちなみに、この国民的歌手(下の写真の左側のおばあちゃんと推測される)の自宅は
通訳さんの家の近所だったそうで、警察やTV局が集まって大変な騒ぎだったらしい。
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このように、デリーにもムンバイにも夕刊フジがあって、現地の人にはゴシップネタを、
イ課長にはブログネタを供給してくれるわけだけど、その中でイ課長が最も驚いた
衝撃の新聞広告をごらんに入れよう。DELHI TIMESに載ってた広告なんだけどさ。

                        どーーーん。
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最初に目にした時は、ビクトリア・シークレットみたいな女性の下着の広告だろうと思った。
だが待て。ここは日本じゃない。インドだ。インドでもこんなセクシーな女性用下着の
広告があるの?ちょっと気になったから少し注目してみた。

広告の右下に裸体の男女が抱き合ってるパッケージがあるのがわかる。ははぁ~なるほど。
こりゃ新作アダルトDVDか何かの広告っぽい。このパッケージが商品というわけだ。
しかしDVDともちょっと違うようだが…?
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    ええッ?

こ、こ、これは、こ、こ、コンドー○の広告でございましたかそうでございますか。
コン○ームの広告が新聞一面にデンと出てるのも驚くし、そのパッケージがこんな
裸体男女の抱き合い写真であるというのもちょっと驚く。しかしこの際それはいい。

問題はその横に書かれた言葉だ。
Chocolate Flavored Condoms・・・・チョコ味のコ○ドームぅ~?

実はこの広告を見るまで、イ課長は「味つき○ンドーム」なんぞというものが
この世にあるとは知らなかったので、それはもう大変な衝撃だった。
その後調べてみたところ、味付きコンドー○というのは日本にも一応あるようで、
フレーバーとしてはイチゴとか、まぁそういう“果汁系”が多いようだ。

しかしチョコ味がいいのか…インド。うーーん…。
チョコ味コン○ームを、セクシー写真パッケージに入れて商品化し、
セクシー写真の全面広告で宣伝するわけか…インド。うーーん…。

この全面広告だけ見ると、インドは性的にオープンでおおらかな国にも思えるが、
実際にはむしろ逆なはずで、インドの男たちはすごく性的に抑圧された…というか、
まぁ早い話、欲求不満だと思うんだよね。

インドで大社会問題になったレイプ事件なんかも、インドの男たちの置かれた状況を
暗示してるようにも思える。インドじゃ「風俗に行ってスッキリ」なんてしたくても
風俗産業自体が(たぶん)ないし、仮にあったとしても、風俗なんぞに行くお金の
ない人たちだって何億人といるはずだ。

インドの、特に独身の男たちのモヤモヤというのはどういう感じなのだろうか?
そして、インドの若い女性たちの立場は?

インド出張中、この問題について掘り下げる機会はなかったが(当たり前だ)、
ちょっとしたことで「ははぁ~なるほど」と思ったことは何度かある。

というわけで、インドの夕刊フジの広告の話からつなげるわけじゃないけど、現地で
見聞きした乏しい体験を材料に、次回はインドの“そういう”事情について考察してみよと思う。
 
 
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by tohoiwanya | 2013-01-22 03:05 | 2012.10 インド出張 | Comments(6)
2012年 12月 06日

ムンバイを思い出してしまう理由

前回、急にムンバイについて書きたくなったのは理由がある。

週末にレンタルで「スラムドッグ$ミリオネア」という映画を見たからだ。
ご覧になった方もいるだろうけど、あの映画はムンバイのスラム街を舞台にしている。
 


登場人物の一人にスラム育ちの女の子がいるんだけどさ、そういうの見ると
雨の日にムンバイで見たあの女のコの記憶とかが、たちまち蘇っちゃうんだよ。
何せ10月に行ったばっかりじゃん?影響されやすい(笑)。

ムンバイ空港の周辺にはアジアでも有数の巨大スラム地区がある。
映画の主人公たちも確かこの地区で生まれ育ったっていう設定じゃなかったかな?
着陸する直前にその上を飛ぶから、飛行機からもスラム地区はよく見えるし、
車でホテルに向かうときもスラム地区を横に見ながら走ることになる。

以前にムンバイ空港着陸前の写真を載せたことがあるでしょ?
この時、イ課長は「ムンバイには青い屋根の家が多いんだなぁ…」と思った。
だが地上から見ると、あれが「青い屋根」じゃないことがすぐにわかった。
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あれは雨を防ぐための青いビニールシートだったんだよね。
スラムに散らばる鮮やかなブルーの色。これこそがイ課長にとってムンバイという街の
最初のイメージであり、それが実はビニールシートだと知ったことがムンバイという街における
最初の驚きだったといえる。

映画の主人公はイスラム教徒って設定みたいで、ヒンズー教徒の襲撃で家族を失い、
兄弟で孤児になる。悲惨を絵に描いたような幼少時代。

実際、デリーよりムンバイの方がイスラム教徒が多かったような印象はある。
何でわかるかっていうと女性の服装。下の写真みたいに、目以外を全て隠したイスラム女性は
デリーじゃ見かけなかったけど、ムンバイでは時々見かけた。「デリーよりイスラム比率が
高いのかなぁ…」なんて思ったよ(ちなみにインド全体のイスラム教徒率は約13%)。
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雑然として、混沌として、ちょっと薄汚れた世界的大都市ムンバイ。
昭和30年代キッズであるイ課長にとって、ムンバイにはほのかな「昔の東京っぽさ」が感じられた。
周囲に拡大余地の大きいデリーと違って、ムンバイは地形が半島だから土地が狭くて、
必然的に建物は高層化する。そういうのが整然とじゃなく、雑然と乱立してるってあたりに
「昔の東京」っぽさが感じられたんだよねぇ。
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映画の中で、建設中の高層ビルで、主人公が兄と話をするシーンがあった。
昔住んでたスラム地区が再開発されて高層ビルになるっていうのは「発展するムンバイ」の
象徴的光景なんだろう。高層建物が密集したムンバイの風景は、広々したデリーとは印象がガラリと
違ってて、イ課長としてはムンバイのあのゴミゴミした風景に本能的懐かしさを感じる。
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発展するムンバイ。しかし依然としてスラム街が多いのも事実だ。特に川沿いでよく見かけた。
全ての古代文明がそうだったように、街は水のあるところに出来るわけだ。
目印は例の青いビニールシート。それを見れば「ああ、ここもスラムか…」ってわかる。
もっとも、移動の車窓から撮った写真の中で、スラムっぽいものはあんまりないんだけど。
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映画の主人公は、成長してIT企業の「お茶汲み」になる。
字幕は「お茶汲み」になってたけど、映画のセリフを聞いてイ課長はハッとした。

「チャイワラ」って言ってたんだよ。あーーなるほど、そういう言い方をするんだ。
リクシャーのドライバーのことはリクシャワラって言うのを知ってたから、
チャイを運ぶ人のことはチャイワラって言うんだろうとピンときた。

インドのオフィスにはチャイワラが確かにいた。(たぶん)お茶汲み専用従業員。
全員男性だったけど、地位はハタから見ても低そうで、チャイワラには訪問者側も遠慮しない。
ある訪問先で面談が終わり、先方が応接室を出た後、イ課長と同行してた現地インド人スタッフが
訪問先のチャイワラに「おいキミ、チャイを4つ持ってきてくれたまえ」みたいな感じで
命じたんでビックリしたもんだ。他社で働くチャイワラに仕事を命じちゃってイイの?

チャイワラ。あるいはチャイワーラー。
お茶汲みだけの専門職。けっこうトシのいった人もいたけど、たぶん給料は安いんだろう。
「主人公はあの仕事なのか…」と思いながら、自分がインドで、同じようにチャイワラから
チャイをもらって飲んだことを思い出したさ。

インドには行ったことあるけど「スラムドッグ$ミリオネア」は観てないという方。
ぜひ鑑賞をお勧めします。インドにいた時の記憶がウリウリと蘇ることウケアイ。
主人公ジャマールくんがインド風に首ユラユラさせてるのも見られるよ(笑)。
 
 

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by tohoiwanya | 2012-12-06 00:14 | 2012.10 インド出張 | Comments(4)
2012年 10月 26日

インド出張・悲しきビール生活

イ課長の海外出張で欠かせないものといえば缶ビール。
だが、インド出張におけるビール生活は極めてストレスフルなものだった。

まず前半のデリー。ここがねぇ…
ホテルに隣接してショッピングモールがあるんだけど、コジャレたブランドショップは
いっぱいあっても、ビールを売ってるような普通の食料品店or酒屋は皆無。う~…。

このモールにはビール飲ませるバーがあるはずなんだけど、なんだこりゃ、改装中か?
「まもなく」だと?ざけんじゃねぇ。いま!今すぐ開店しろ!オープンライッナウ!
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しょうがないんで、チャイニーズレストランでメシ食うついでにビール飲もうとしたら
信じ難いことに、その店はビールを置いてないときた。にゃにをゥ~??

結局飲んだのはコーラ。ううう…「インドではビールはけっこう高い」って話は聞いてたが、
高いもナニも飲めねぇじゃねぇかよ。飲ませろビール!がう!(←禁断症状)
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結局、デリーでのビール生活はヒルトンのレストランに限定されたのである。
ホテルのレストランなんかで飲むと高いビールがさらに高くなるし、いちいち外出用の服に
着替えないといけないから面倒くさい。あーあ…部屋ン中で半裸でリラックスしながら
缶ビール飲めないってのは困ったもんだぜ。下の写真はデリーでの仕事が終わった金曜の夜、
レストランでビールを飲みながら、明日行くアグラの研究をした時のものなのである。
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ビール生活改善を期待して移動したムンバイ。ここがまたデリーに輪をかけて悲惨。
ホテル周囲は見事にナニもない。相変わらずホテル内レストランだけが頼みの綱だ。
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しかもイ課長はムンバイではよりによって偶然「あの日」に遭遇してしまったのだ。
10月8日月曜日は現地駐在日本人社員との会食が予定されてて、イ課長は何が食いたいか
リクエストを聞かれんだよね。

「うーん…まぁ私はナンだって…ビールさえ飲めりゃいいんですから」
「ムンバイはデリーと違って海が近いですからね、シーフード系インド料理とかは?」
「おお~それはいいですね♪」

などという話をしていたら、インド人社員が話に入ってきて、駐在日本人社員との間で
なにか言葉が交わされた。すると日本人駐在員の顔に暗い影がさす。

「ドライデー?今日が?こないだガンジーの誕生日がそうだったから今日は違うんじゃ…?」
「いや、でも彼がドライデーだって言ってるし…」ボソボソ…。

現地に通じてないイ課長には何の話だかサッパリわからない。そこで聞いてみた。

「今日、何かある日だったんですか?」
「いや、今日がドライデーじゃないかっていうんですけどね」
「ドライデーって?」
「お店がアルコールを出さない日のことですよ」
「えッ?!」
イ課長の顔にも急速に暗い影がさす(笑)。

ドライデーってナニよ?インドにはそんなのがあるの?
その後、ドライデーについて現地駐在とか通訳さんとか、いろんな人に取材したんだけど、
これがまた面白いんだ。

インドのドライデーとは、酒類一切の販売をしちゃいけない日のことで、酒屋はもちろん
レストラン等でのアルコール類提供もダメ。ただし自宅で飲む分にはオッケーだから
この日にビールを飲みたければ前日までに買いだめし、ウチで飲むしかないのだ。

このドライデー。基本は祝日がそうなるみたいだけど、州によってマチマチらしい。
主旨は「酔っ払って騒ぐ人が出ないように」っていうことのようで、宗教的な理由のほかに
「選挙のために、この日からこの日まではドライデー」なんて理由で指定されることも
あるんだと。インドでは選挙にドライデーがつきものらしいのだ。へぇ~~。

結局この夜の会食は、現地日本人駐在員&日本人出張者(つまりイ課長)という計3人が
わびしくライムジュースを飲みながら食うことになった。トホホ…。
ドライデーだと、ホテルに戻ってレストラン行ってもビールは出してくれないよな…。

いや待て、部屋のミニバーはどうだ?昨日見たときはビールあったよ。
いやいや、期待しすぎるな。ドライデーだけに部屋のミニバーからもビールが完全撤去
されているという可能性も・・・こういうときは疑心暗鬼に陥るものなのである(笑)。

幸いなことに部屋のミニバーにはハイネケンと、地元のキングフィッシャーの小瓶が
各2本ずつ冷えてた。普段、イ課長は泊まったホテルのミニバーの飲物を飲むことなんて
ほとんどないが(高いし)、この時ばかりはがぶがぶ飲みましたよ。げふ。
飲むことに必死で写真撮ることなんて忘れてましたよ(笑)。

かくのごとく不遇だったインド・ビール生活。
ムンバイでの仕事を終え、深夜の帰国便に乗るためにクタクタになってムンバイ空港へ。
飛行機を待ちながら飲むのはもちろん地元ビール、キングフィッシャーだべさ。
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「インド出張、終わったなぁ~」と思いながら飲んだこの時のビール。
悲惨なビール生活のあとだっただけに、実にしみじみと美味かった・・・。

 
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by tohoiwanya | 2012-10-26 00:01 | 2012.10 インド出張 | Comments(6)
2012年 10月 23日

インド結婚事情

インド出張では「ドコソコに行った」とか「アレを見た」っていうネタが少ない反面、
現地で見聞き、体験した異文化ショックネタは多い。

その中から本日はインドの結婚について。
インドの結婚事情ってのがまた「ほんま?」と言いたくなるような驚きに満ちているんだよ。
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結婚は親が決めるもので、結婚相手の顔は式の直前に知るなんてことも珍しくない
離婚は法律的には可能でもヒンズー教社会では極めて困難(不名誉)。離婚率は低い

まぁこの辺は「昔の日本みたい」と言えなくもない。インドでも都市部では恋愛結婚が
増えつつあるっていうけど、まだまだ結婚に関しては本人たちの自由度は低く、
親の権限が大きいようだ。

結婚相手は同じカーストからが大前提

この辺から日本じゃ想像し難い部分になってくる。仮にどんなに愛し合った男女でも
かけ離れたカースト同士の結婚はトンデモない話。「多少差がある」程度でも大きな問題らしい。

イ課長がデリーで聞いた話。
あるインド人男女が結婚を約束した。だが男の方が若干「上位」カーストだったらしいんだな。
女性の親は「ヨメにやったら、娘が嫁ぎ先でいじめられる」っていうんで結婚に猛反対だ。
娘や彼氏の説得にも耳を貸さず、最後は「彼氏の父親」が「彼女の父親」と直接会って、
どうにか納得してもらい、何とかハッピーエンドに至ったんだって。

これもデリーという都市部だからハッピーエンドになったけど、地方だったら同じ結果を
迎えたかどうかはわからない。依然として結婚は同じカースト内っていう思想は根強いみたいで、
そういう意味じゃ、インドじゃ結婚相手探しの範囲は最初から狭いことになる。
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ヨメ側がムコ側にすさまじい結納(ダヘーズ)を贈る

ぶったまげたのはこの話だ。ヒンズー社会では結婚に際して、嫁ガワが婿ガワに対して
大変な量の贈り物をする。「娘が何人もいたら破産」っていう話が冗談になってない。

このダヘーズという習慣。とにかくその内容がスゴい。
まずヨメの父は、ムコの父・母はもちろん兄弟、親戚に至るまで服をプレゼントする。
もちろん普段着じゃなくて、立派なスーツとか、サリー用の高級布地とかを、だ。

この話を通訳さんから聞き、イ課長は通訳さんに素朴な質問をした。
「おムコさんの両親・兄弟・親戚までとなると、服も相当な枚数になりますよね?」
「おおいよー。さいてい11ちゃくあげる」
「ええッ?!」
「あと21ちゃく、31ちゃくとか。ひとつあまるのがエンギいいの、インドでは」
「ひーーーッ」

服だけじゃない。家具や家電、バイク、車、貴金属、現金等々も贈ったりするって・・
いやたまげた。これじゃホント、娘が何人もいたら父親は破産だよね。

名古屋あたりでは娘のヨメ入りに際してすごいトラックを仕立てて派手に嫁入り道具を運ぶって
聞いたことがあるけど、あれ、もし離婚したらヨメのものとして持ち帰れるんでしょ?
しかし離婚が難しいヒンズー社会じゃ、ダヘーズは事実上完全に「夫のモノ」だ。

ムコ側の一族郎党もダヘーズをあてにするっていう風潮があるそうだし、嫁が持参した
ダヘーズの内容に不満だからって妻が夫に殺される「ダヘーズ殺人」なんてモノまで
あるっていうんだから驚く。それじゃ誰も娘を持ちたがらんよなぁ。

デリーでイ課長と一緒に行動した現地のインド人社員。
彼はまだ20代半ば。興味があったからイ課長はヘタな英語で彼に聞いてみた。

イ「あー、アナタは結婚してますか?独身ですか?」
彼「独身です。でも2年後に結婚する予定です」
イ「おお、2年後に。すると2年後に、彼女の父親は、えー…アナタの父親や母親や兄弟などなどに
  多くの服を贈るのですか?」

サラリと答えた彼の返答はある意味で衝撃的、ある意味で当然のものだった。

彼「Of Course(もちろん)」
 
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「百人の娘も息子一人にはかなわない」なんて言葉もあるらしいインド。
こんな状況だから、女児中絶っていうケースが増えちゃって、男女の人口比もいまや
10:9に近いくらい男が多くなってるんだとさ。インド政府もこれはヤバいってんで
だいぶ前に「ダヘーズ禁止令」を出しりしたんだけど、長年の風習はなくならないようだ。

しかし女が少なくなりゃ「男余り社会」なわけで、女の売り手市場ってことじゃん?
そうなっても、なお女のガワが膨大なダヘーズをムコ側に贈るという習慣が残り続けるなら
それこそクレージーな話だ。むしろ男の方が贈り物でもナンでもして、数少ない女性を
何とか獲得しようと競争するのが市場原理ってもんだろ。

女の売り手市場になってもなお、ダヘーズは残るのか、それともなくなるのか?
やや大げさにいえば、インドの未来はそこにかかってるって気がするよ、イ課長は。

 

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by tohoiwanya | 2012-10-23 23:29 | 2012.10 インド出張 | Comments(4)
2012年 10月 17日

インド・首振りの法則

海外出張で、外国人と会って話をする。

話の最後にイ課長が「つまり、貴殿としてはコレコレこうすべきだ、ということですね?」と
日本語で聞いたとする。これは話の趣旨を再確認するための質問だから、こちらとしては
「その通りです」という答えが返ってくるはず、と思いながら尋ねてるわけだ。

通訳さんがイ課長の言った日本語をその国の言葉で通訳する。
相手は通訳さんの話の途中で、すでに「そうそう、その通りです」というニュアンスを込めて
ウンウンとうなづいている。言葉がわからなくてもイ課長はそのしぐさを見るだけで
「要するに彼はコレコレこうすべき、と言いたいんだ」ということを確認できるわけだ。

こんなことは当たり前の話だと思うだろうけど、恐るべきことにインドにおいては
それが当たり前の話ではないのである。

一部では有名な話だけど、インドでは「その通り」「Yes」っていう時に首を横に振る。
にわかには信じ難いけどホントなのだ。

上述の例でいえば、通訳さんが「コレコレこうすべきだ、ということですね?」と話してる間、
インド人たちはかすかな微笑みを浮かべながらゆっくりと首を左右に振るんだよ、なんと。
彼らにすれば「キミのいう通りだよ」っていうジェスチャーなんだろうけど、確認同意を求めた
イ課長としては「ええッ?!違うの?そうじゃないの?」と動揺することになる。

この独特の「インド・首振りの法則」に気づくまでには数日間を必要とした。
出張も後半になって、ようやく愚かなるイ課長も「どうやらインド人は相手の話を聞きながら
“そうそう”と思うときは首をゆっくり横に振るらしい」ということがわかってきた。
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これは面白すぎる発見だったので、日本に戻ってからさらに検索していろいろ調べてみた。
「インドではYesで首を横にふる」っていう話はけっこういくつも出てくる。
しかし詳細に研究?していくと、もう少しコトは深いようだ。

Yesのとき首を横に振るって、もう少し正確に言うと…なんて言ったらいいのか…
フラフラとペコちゃん人形風に振るような感じなんだよね。それが基本のようだ。

「アナタは日本人ですか?」「Yes」「目的は出張ですか?」「Yes」みたいに短く
Yesと返答するときは全部ペコちゃん方式。振り方も早くて1~2回振るだけ。

ただ、イ課長の面談のときみたいに、相手の話を聞きながら「うんうん、そうそう」みたいな
同意を示すところでは、日本の「No」の時と同じように左右に、ゆっくり振るんだと思われる。
つまり日本だったら「話を聞きながらゆっくり何度もうなづく」となるべきところで、
彼らはゆっくり首を左右に何度も振るのだ。

「Yes」っていう返答のときはペコちゃん方式で短く。
話を聞きながら「そう~、まったくその通り」っていうときはゆっくり左右に。
これこそが「インド・首振りの法則」・・・と推測される。

この話をトホ妻にした時、ヤツは驚きながらこう聞いてきた。
「じゃ、インド人は“No”っていうとき、どういう首の振り方するのよ?」
これは確かに重要な質問だが、答えるのは難しい。

たとえばこういう動画がある。これによるとYesもNoも同じ振り方であるといってる。



こっちの動画では自分で説明しながらインド首振りの法則を説明してくれてるみたいなんだけど
肝心の説明内容がよくわからぬ(笑)。振り方にも年代差があるようなこと言ってない?
 

 
イ課長の乏しい経験だと、「ううん」っていう感じの軽い否定のときはペコちゃん方式
だったって気がするけど、強い否定のときどうだったかと言われると…うーん、あんまり
そういう局面がなかったからなぁ。正直言ってよくわからない。
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しかしまぁ、インドって国はいちいち面白いよなぁ。

インドでは常に「へぇ~」「ははぁ~」って思いながら過ごしてたような気がする。
首の振り方ひとつでブログ記事1回分書けちゃうんだから(笑)、面白い国だぜホント。
 
 

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by tohoiwanya | 2012-10-17 23:04 | 2012.10 インド出張 | Comments(10)
2012年 07月 12日

ナゾの柵に関する欧州横断的考察

ようやくウィーンネタも主なものは書き尽くしたかな、という気になってきた。

いやーー長かったね(テメェが言うな)。
去年の6月に行ってから、今年の7月まで、途中2回の出張と1回の旅行をはさみつつ、
ウィーン旅行カテゴリでこれまで82件の記事を書いてきたことになる。
パリ旅行カテゴリの記事数が73件だから、記録を大幅に塗り替えてしまったぜ。
(おそらく、もうちょっと増えると思うし…)

今後もウィーン旅行ネタが思い出したように時々登場することはあるだろうけど、
徐々に去年の出張、今年の出張、こないだの東欧・北欧旅行ネタに軸足を移そう。
移すのがすでに遅過ぎる気もするが…。

今日は“移行期間”ってことで、複数の出張・旅行にまたがる話を書きたい。
異なる出張や旅行で訪問した異なる場所に関し、ひとつの横断的なテーマで記事を書くのは
なかなか楽しいもので、こないだの空港喫煙室なんかもそのパターンだったけど、
今日はもっとスキャンダラス?な内容なのである(笑)。

下の写真を覚えてる人はいるだろうか?
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ウィーンの裏通りを歩いてて発見したナゾの柵で、その設置理由はよくわからない。
もしかすると「立小便防止柵」じゃないかっていうのがイ課長の仮説で、コメントでも
「立小便防止柵」説を消極的に支持?する声があった。

このナゾの柵をウィーンで見たのが去年6月、ブログに書いたのが去年11月の話だ。
ちょうど11~12月にかけての欧州出張準備でバタバタしてた頃だったわけだが…。

その11~12月の欧州出張で、イ課長はフランスのリールという街に行った。
リールでは仕事の都合上、同行者との合流時間まで時間をつぶす必要があったので、
通訳さんと一緒に街をブラブラして、教会なんかを見学したりしてたわけだ。

ある教会を出て、通りをフと振り返ったら、イ課長はあるものを目にした。
目にした瞬間にギョッとして、ギョッとした瞬間にもう写真を撮っていた。
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これは明らかにウィーンの「アレ」と同じ目的で設置されてるよな?
ウィーンのがギザギザ付きの柵?だったのに対し、こっちは湾曲した金属板ではあるけど
カドッコをカーブで覆うことで接近を阻止するっていうたたずまいがまったく同じだ。

ウィーンだけじゃなかったんだ、コレ。他の街にもあるんだ。
もちろん「他の街にもある」という事実だけで、この柵の設置目的が明確になったとは
まだいいきれない。その辺は依然として推測するしかないわけだが…

でも、何となく「立小便防止柵」説がさらに信憑性を帯びてきたと思わない?
リールのやつは板状になってるから、一段と防止性能も高そうではないか。
絶対にサセないぞ!という設計?だよね(その分、材料コストも高そうだが)。

シツケの悪いヤロウが外で立小便するっていう事情はどこの国でも同じはずだし、
立小便スポットとしてどこの国でもカドッコが好まれるという事情も同じはずだ。
対抗策として、“適地のカドッコ”への侵入を阻止するための柵が欧州で普及しはじめた…と。
きっとそうだよ。絶対そう。こんなモノがあちこちの国で同じように設置される理由が他にあるかい?

リールでこれを見たことでイ課長は「立小便防止柵説」にかなり自信を深めた。
これが昨年11月末の話だ。しかしここで話はまたさらに半年ちょっと飛ぶ。
ついこないだの東欧・北欧旅行でヘルシンキの街を歩いてた時のことだ。

おおおおッ!(←実際、かなり驚いた)
思わずフォントを拡大した上に太文字で声を上げたくなる(笑)。ヘルシンキにもあったとは!
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柵の高さ、カーブの形状、設置された高さ等々、これはウィーンと非常によく似ている。
ギザギザのない、金属棒スタイルではあるけど、同じ用途であることは明らかだ。

オーストリア、フランス、さらにフィンランドでも普及していたのかよ立小便防止柵。
ギザギザがあったり、湾曲板だったり、金属棒だったり、形状に多少の差はあるが
ここまで同じモノを見れば、その設置目的はもはや「立小便防止」以外に考えられないよ。
立小便防止柵、実は「全欧州的」な建築装飾(といっていいのか?)のようだ。

それにしてもこの防止柵、素人が簡単に作れるモノじゃない。金属プレス装置か何かで
プロの手によって加工されたことは間違いない。建物への設置だって簡単じゃないと思うよ?
ひょっとすると、欧州には「立小便防止柵メーカー」や「立小便防止柵設置業者」なんて
業種がビジネスとして成立しているのではないか?
材質とか、カーブの角度とか、設置は地上高このくらいっていう施工基準なんかが
ISO規格か何かで決められているのではないか?…などと考えたくなる(笑)。

今後、イ課長が欧州で同じものを見たら、写真を撮らずにいられないのは間違いない。
欧州のどの街では見かけ、どの街では見かけないかを考察するのも興味深いよね。
(実際、パリやワルシャワじゃ一度も見なかったと思うんだよなー)。

というわけで本日のイ課長ブログ、(たぶん)立小便防止柵について書いてみました。
これ、ひょっとすると欧州の立小便防止柵を総合的に考察した日本で初めての論文かも(笑)。



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by tohoiwanya | 2012-07-12 00:05 | 出張・旅行あれこれ | Comments(4)