タグ:建築 ( 60 ) タグの人気記事


2017年 06月 26日

ピーターバラ大聖堂というところ【その2】

ピーターバラ大聖堂探検はつづく。
Wikipediaによるとこの大聖堂は前回見た西正面ファサードが「堂々たる初期イングランドゴシック」って
ことになってる。イングランドゴシックと普通のゴシックがどの程度似てるのかわからないけど、
とりあえず入り口ファサードが極めてゴシックっぽかったのは確か。

だが同じWikipediaによると内部は「12世紀に再建された際採用したノルマン様式建築」ときたもんだ。
せんせーノルマン様式ってなんですかー?ロマネスクとどう違うんですかー?
f0189467_01465540.jpg
 
実際に大聖堂にいた時はそこまで調べられるわけもなく、とにかく「ゴシックっぽくないよなぁ?」という
バクゼンとした疑問を抱えたまま内陣裏ッカワにあたる周歩廊まで来た。いわば大聖堂のドン詰まり。
ここまで来てイ課長はやっとお目当て?の天井にブチ当たった。
f0189467_01444445.jpg
 
おお、ここにあったのか過剰装飾天井。扇形ヴォールトから派生した装飾が複雑に重なり合って
スゴいことになってる。あちこちの音源から音波が広がるサマみたい。うーむ、やっぱりこれがなきゃ
英国大聖堂らしくないってもんだ。これが見たかったぜ。
f0189467_01444444.jpg
 
もしかするとイ課長は何かの本でこの写真を見たのかもしれない。
ここはいかにも「英国ゴシックらしい異常装飾天井」の典型だし、本で紹介されることも多いはずだ。
これを見たイ課長がピーターバラ大聖堂に対して「うわ、なんだこの異常ゴシック天井は」と思い、
大聖堂ぜんぶがこんな感じの天井なんだろうと思い込んでたんだろうな。

うーむ・・しかしこの部分だけはホント、つくづくすげぇ天井だ。
内陣ウラの周歩廊は身廊よりずっと天井が低いから、超デコラティヴ天井が間近に迫ってくる。
すっげぇ~・・・しばし見とれる。
f0189467_01444358.jpg
 
・・え?もう天井の話はいい?さいですね。ひっぱってすんません。
ではステンドグラスに目を転じてみましょう。

ここのステンドグラスはたぶん古いモンじゃないと思う。
カンタベリーのディズニー調ステンドグラスとか、イーリーの軍人ステンドグラスとか、
英国大聖堂のステンドグラスは全体的に新しそうだった。もしかすると、第二次大戦の空襲で
ステンドグラスが破損した大聖堂が多い⇒戦後作りなおしたのかな?
f0189467_01483151.jpg
 
まぁ絵柄的にはごく普通の宗教絵画の構図をそのままマネしたみたいな感じものが多いし、
真っ白なままの窓もけっこうある。ステンドグラス的には見るべきもの少ないと思った。
やっぱここは教会建築や装飾っていうより、やっぱキャサリンとかメアリ・スチュアートとか
「英国歴史ロマン」的な目的で来る方がいいのかな・・(上記二人については次回記事で扱う)。
f0189467_01483092.jpg
 
・・てなことを考えてたら、とつぜん大聖堂内にピアノの音が響き始めた。
これはスピーカーじゃない。中で誰かが弾いてるんじゃないか?

おお、あそこで黒人のおニイさんが弾いてる。
既存の曲じゃなく、昔のキース・ジャレットみたいに即興で、一回限りの曲を弾いてるっぽい。
f0189467_01495862.jpg
 
これを聞いてるうちにイ課長は深く感心した。
ピアノ演奏に対してではない。大聖堂というモノの音響効果の良さに、だ。
これまで大聖堂をずいぶん見学したけど、ミサの最中ってことはマレで(パリで一度だけあった)
大聖堂の中で音楽を聴く機会なんて皆無に近かった。

いやーーーさすがは大聖堂。ピアノ1台だけでもこんなに響くんだねぇ。
ここでパイプオルガンとか、合唱団とか聞けば、すごい残響でさぞかし聞きごたえがあるだろうけど
それ以上に演奏してるガワは気分がイイだろうと思う。
f0189467_01510499.jpg
 
英国大聖堂ならでは(と、少なくともイ課長は勝手に思ってる)異常装飾ヴォールト天井は
ちょっとしか見られなかったけど、あまり考えたことがなかった大聖堂の音響効果の良さに
触れられたイーリー大聖堂というわけでした。
次回更新では「英国歴史ロマン」風に、キャサリンとメアリ・スチュアートのお話を。

 

[PR]

by tohoiwanya | 2017-06-26 00:17 | 2016.06 英国銀婚旅行 | Comments(2)
2017年 06月 23日

ピーターバラ大聖堂というところ【その1】

ピーターバラ大聖堂入り口側のファサードを特徴づける3連アーチ。
こういう大型のアーチが三つもくっついたのって見たことないと思う。確かに珍しい。
f0189467_01543095.jpg
 
近くから観察すると・・ふーむ・・半円じゃなく尖頭アーチだ。
しかも入口アーチ開口部のヘリ部分がギザギザの斜め構造になってるところなんて
ゴシック建築の特徴だよな。
f0189467_01543094.jpg
 
このギザギザ斜めの構造、単純なくり抜きトンネルだと建物の厚みがそのまま
トンネルの長さになって圧迫感があるから、こうやってギザギザの斜めに広げて
それを軽減してるって本で読んだことがある。そう言われればそんな気もする。と同時に
採光をよくするって側面もあるのかもしれん。

さて中に入ってみましょう。
ピーターバラ大聖堂は全体としてはこんな形。真上からみれば十字架型になる。
十字架の足元にあたる入口から入るとまず外陣。さらに進むと交差廊(十字架の横木部分)を
通り、さらにその奥が内陣(十字架の上部縦木部分)になるわけだ。
f0189467_01560741.jpg
 
ハイそれでは中に入ってぇ、ゴシック体操第一。まずは首をそらせる運動です。ぐぃーーーん・・
・・ありゃりゃ?!ここもイーリー同様リブ・ヴォールト天井じゃないぞ?平天井じゃん。
入り口は尖頭アーチだったけど、内陣は左右の柱も半円アーチでつながってる。
ってこたぁナニかい?ピーターバラ大聖堂も入ってすぐはロマネスク様式なのかい?
f0189467_01570391.jpg
 
へぇ〜こりゃ意外。
イーリーもピーターバラも、本なんかじゃ英国ゴシック建築の例として紹介されることが
多いはずだし、ソレらしい写真も見た気がするんだけどなぁ?

ふーむ、しかしこの半円アーチや窓開口部の壁の厚さ、平らな(おそらく)木造天井・・
専門家に言わせりゃあっさり「あ、こりゃロマネスクですよ」ってことになるんだろう。

個人的好みという点では、何の絵も模様もなくシンプルな構造美だけで魅せる
ゴシックのリブ・ヴォールトが好きだけど、さすが天井の異常装飾に凝りたがる
英国ならではというべきか、この平天井の装飾もすごいねー。
f0189467_01582705.jpg
 
さらに奥に進んでみる。
こうみえてイ課長だって英国大聖堂の建築スタイルをだんだん飲み込んできた。
身廊と交差廊の“交差点”のトコで真上を見るときっとまた豪華絢爛なアレが・・

うひゃーーやっぱり。これでもかとばかりに装飾を詰め込んだ天窓があるよ。
どうも英国大聖堂では“交差点”部分に塔を造り、そこを天窓にし、豪華絢爛な天国的世界を
再現するっていうのがパターンなんだと思われる。
f0189467_01585601.jpg
 
さらに奥、内陣の方に入ってみる。ありゃりゃりゃ?!ここも純正ゴシックじゃない。
天井部分は外陣と同じく平らな構造で、典型的ゴシックのリブ・ヴォールト天井じゃない。
左右の柱にある「枝分かれリブ」は構造上というより、装飾上の意味合いの方が大きそうに見える。
f0189467_02014126.jpg
 
うーーむこれはますます意外。
外陣はロマネスクでも内陣はイーリーみたいにゴシックになるんだろうと思ったが、ピーターバラ大聖堂は
内陣もロマネスクっぽいよ?アーチも半円型だし。おっかしーなー・・・ピーターバラ大聖堂ン中に
「これぞ英国ゴシック」って感じの超過剰装飾天井があったんじゃなかったかなー?

例によってまた天井の話だけで長くなってしまった・・。
イ課長が悪いのではない。ロマネスク?ゴシック?と見る者を混乱させるピーターバラ大聖堂が悪いのだ。
ということで、ヒトのせいにしたところで続きは次回だ。

 

[PR]

by tohoiwanya | 2017-06-23 00:08 | 2016.06 英国銀婚旅行 | Comments(2)
2017年 06月 08日

イーリー大聖堂というところ【その2】

奥の方まできてようやく純正ゴシックらしくなってきたイーリー大聖堂。
調べたところでは、この大聖堂、着工が11世紀で完成は14世紀。建設期間が300年ともなると、
その間に建築技術も進歩するし、様式も変わるわなぁ、そりゃ。
f0189467_01430715.jpg
 
大聖堂奥の部分は側廊天井もリブが延びたヴォールト天井になってる。重々しい雰囲気だねぇ。
イーリー大聖堂、見学者がワンワンいるということもなくてわりと静かで、それなりに宗教的神秘を
感じさせてくれる空間だ。
f0189467_01440531.jpg
 
(たぶん)聖職者席からロマネスク様式の西側を見るとこんな感じ。
うーん・・やっぱ大聖堂はええのう。マイルドなゴシック教会建築ヲタクのイ課長だから、やっぱり
こういう所に来ると軽い興奮状態になって写真の撮影枚数がバカスカ増えていく。
f0189467_01381995.jpg
 
この(おそらく)聖職者席ってフランスの大聖堂でも見たけど、なぜかここは木で作ることが多い。
だからここでは木彫の装飾が見ものであることが多いんだけど、イーリーの木彫もなかなか見事だ。
ちょっと暗いけどストロボは焚かずに撮った(それでも手ブレしないカシオはえらいと思う)。
f0189467_01264896.jpg
 
イーリー大聖堂で面白かったのは、ひざまずいてお祈りするためと思われるクッションだ。
それぞれ名前やイニシャルが刺繍がしてある。つまりこのクッションは誰がヒザを置く場所かってことが
決まってるんだね。クッションが専用予約席になってる。
f0189467_01264868.jpg
 
しかも刺繍された年代を見るとおっそろしいほど古い。
これなんて1000年以上前だぜ?まさかこのクッションが当時作られたものとは考えられないけど、
このクッションにヒザをのせていいのはエルシン家関係者のみであるってことが1000年以上前から
決まってるっぽい。それってすごいね。10世紀って大聖堂着工より前じゃねぇ?このエルシンさんってのは
建設前の大口寄付者か何かだったんだろうか。
f0189467_01403745.jpg
 
こっちのクッションは12世紀からヘンリーさん専用の祈祷場所だったと思われる。今はその子孫がここを
使ってるのかな?こうやってトテツもない歴史の古さをクッションの刺繍でさりげなく自慢するあたり
英国らしいと言うべきか。
f0189467_01403873.jpg
 
おお、大聖堂の一番奥の方まで来ると英国ゴシックの神髄(だと、イ課長が勝手に思っている)、
異常装飾天井がソコかしこに。英国ゴシックはやっぱこれがなきゃね。しかしコレもまたすごいね。
天井がハチの巣みたいだ。よくまぁこんな天井作ったね。
f0189467_01331037.jpg
f0189467_01563955.jpg
 
大聖堂に接続して増築したと思われるホールの天井もこんな。これですよやっぱ。
英国の大聖堂に来たらこの過剰(ないし異常)装飾の天井がなきゃつまんない。イーリー大聖堂の
異常装飾天井も十分異常です(笑)。
f0189467_01331059.jpg
 
いやーーー大聖堂見学は面白いですなぁ。
ワガママを言って「大聖堂の日」を作った甲斐があったってモンだぜ。
せっかくだからイーリー大聖堂の話題はもう一つ続けたいと思う。この大聖堂の見事な
ステンドグラスをまだ全然ご紹介してなかったのだよ。次回たっぷりご覧に入れるからね。
 
 

[PR]

by tohoiwanya | 2017-06-08 01:00 | 2016.06 英国銀婚旅行 | Comments(2)
2017年 06月 06日

イーリー大聖堂というところ【その1】

我々が乗った列車はキングス・クロス駅8:44発。イーリー駅9:51着。1時間強の英国鉄道の旅。

イーリーって、英語で書くとスペルは Ely 。知らなければイ課長は「エリー」って読んじゃうだろう。
しかし日本のどんな地図・書籍・ガイドブック等々でも「イーリー」表記のはずだから、ここでもイーリーで
書かせていただきます。現地の英国人が実際どう発音するのかは聞いてない。
f0189467_01331117.jpg
 
一応駅から大聖堂らしき建物は遠くに見える。でも歩くと10分強はかかるかな。
小さいけど歴史はありそうな、落ち着いた感じの町だったね。もし大聖堂がなければこんな小さな町を
訪れる観光客なんて皆無だっただろうなぁ。

うぉっと、いきなり見える巨大な建築物。あれがそうか。
写真を見るとわかるように、この日は曇ってて気温も低かった。この時は大丈夫だったけど、この後
雨が降るんだよね。
f0189467_01331184.jpg
 
イーリー大聖堂はこんな感じで十字架型の基本形に加え、いろいろ増築されているみたい。
とりあえず、下の写真でいうと左側の端っこにある入口から中に入る。
f0189467_01331270.jpg
 
ゴシック大聖堂入って最初にすることは・・・はい、おなじみの首を背中をそらせる体操です。
うわーーー・・と口を半開きにして天井を見上げ・・ありゃ?
f0189467_01332524.jpg
 
てっきり壮大なドーム型のリブ・ヴォールト天井があると思ってたら、わりとフラットな天井で
絵が描かれてる。こういうのはゴシックというより古いロマネスク様式の教会で見られる天井だ。
へーーー、そうだったの。

身廊左右のアーチもゴシック特有の尖頭アーチじゃなく、半円アーチ。ふーーむ・・。
愚かなるイ課長はこの時「建てられた時代が古いんだな」と思ったくらいで、あまり深く考えなかったけど、
帰国後に改めて確認してちょっと驚いた。
f0189467_01333679.jpg
 
実はイーリー大聖堂って部分的にロマネスク様式も取り入れられてて、ロマネスクとゴシックの
ハイブリッドと言ってもいいみたいなんだ。いやーーそれは存じませんでした。オラてっきり
イーリーはカンペキにゴシックだと決めてかかってただよ。

イ課長がロマネスクとゴシックの決定的な違いと思ってるのは「壁の厚さ」。
ロマネスクはやたら厚い。そう言われて見ると確かに一番上の窓の部分、壁が厚いのがわかる。
壁を厚くすることで建物の重さ支えようとしたロマネスクの特徴だ。非リブ・ヴォールト天井、
非尖頭アーチ等々と合わせて考えると、ロマネスク的建築要素だらけといえる。
f0189467_01332642.jpg
 
しかし何度も言うように、実際に大聖堂にいる時はそこまで深く考えてなかった。
「たぶんコッチを先に作り、奥の方は後で作ったから、奥はもっとゴシックっぽい天井かな」とか
その程度のことしか考えてなかったんだよ。バカだからしょうがないのである。

身廊と交差廊の“交差点”で立ち止まって再び真上を見上げましょう。
うっひゃー。カンタベリーもそうだったけど、ここの身廊と側廊の“交差点”上もたぶん塔だ。
塔の窓から明かりが差し込んで、まさに天上の世界の華麗な装飾。
f0189467_01332663.jpg
 
さらに奥の方に行くと・・ほら、こっちはリブ・ヴォールトの天井でいかにもゴシックらしい。
おそらく、交差廊のコッチとアッチとじゃ建築年代がだいぶ差があるんだと思われる。
f0189467_01333733.jpg
 
左右の壁のアーチも半円じゃなく、尖頭アーチ。ゴシック的建築要素が満ちた空間になって
イ課長も何となく安心?した。
f0189467_01333712.jpg
 
イーリー大聖堂の探索はまだまだ続くわけだが、すでにだいぶ長くなっちまった。
続きは例のごとく次回ということで。

 

[PR]

by tohoiwanya | 2017-06-06 00:18 | 2016.06 英国銀婚旅行 | Comments(0)
2017年 03月 06日

カンタベリー大聖堂 その③

さて、ゴシック大聖堂は内部だけじゃなく、外もいろいろ観察すべき点が多い。
カンタベリー大聖堂の外側もしっかり見てくれようじゃないの。

まず大きな特徴はゴシック教会建築につきもののフライングバットレスがないってことだ。
ええ?ないの?あれはゴシック建築をゴシック建築たらしめる決定的重要要素なんじゃ・・?
f0189467_00470924.jpg
 
しかし実際ないんだよ。その後調べたところではこういうことらしい。

木と違って石材は梁として水平にわたすことが出来ない(仮にすご~く細長い石材を使っても
自重で真ん中で折れやすい)。だから天井をアーチ型に組む。しかしアーチ型って
「左右に広がろうとする力」があるから、それを外側から支える必要がある。

そういう壁を外から、しかも高い位置で支えるためにフライングバットレスという
画期的&曲芸的な建築アイディアが生まれ、天井の高いゴシック大聖堂の建築を可能にした
・・と、そういうことだった(はずだ)。

「その①」でも書いたようにカンタベリーは天井に凝り、それをよく見せたい目的もあって
天井高はホドホドでとどめた。だから壁を支えるのも高めの控え壁で何とかなるらしい。
フライングバットレス(飛び梁)なんてアクロバティックな技法を使わなくても良かったんだと。
f0189467_00482524.jpg
 
なーるほど。つまり「華麗な天井装飾を見てもらいたい」⇒「それゆえに天井高はほどほどに抑える」
⇒「それゆえにフライングバットレスなしでもOK」ってことか。デコラティブな天井があることと
フライングバットレスがないことはちゃんと関係してるわけだ。勉強になるのぅ。

もう一つゴシック聖堂につきものといえばガーゴイル様。
これはちゃんとカンタベリーにもあった。そう多くはなかったけどね。
f0189467_00484250.jpg
 
こちらにも、猛烈にすり減ったガーゴイル様が。これなんておそらくこの大聖堂が出来た
当初からまったく取り替えられずに残ってるんじゃないかと想像される。すごい磨滅ぶり。
f0189467_00484277.jpg
 
お?こんな低い位置にもガー・・・・ゴイル・・・じゃないよな、これは。
単に柱を頭で支える人面の飾りということらしい。
f0189467_00463648.jpg
 
しかしこれまたひどい役目だこと。
むかーし書いた女人柱もかなりひどいが、これは首の力だけで柱を支えてるんだからその苦痛は
察するに余りある。首が痛い。背筋疲れる。こういう彫像のモデルにはなりたくない(笑)。
f0189467_00463727.jpg
 
外側の少し高いところにはもう少し格調高く作られた聖人の像がずらり。
まぁこういうのはどこの教会でもよくあるよね。
f0189467_00455558.jpg
 
中に混じって、まだ真新しい白い石で作られた聖人がいらっしゃった。当然目立つ。
あれぇーーーーッ?!ここここれってもしかして・・・。
f0189467_00444735.jpg
 
間違いない。これは現女王エリザベスと夫君のエジンバラ公フィリップ殿下だ。
こりゃたまげた。エリザベス女王って聖人だったのかよ(笑)。よくバチカンがそんな
こと許可・・・なんて得なくてもいいんだ。いまカンタベリー大聖堂は英国国教会が所轄
するわけだから、国教会の長たる女王陛下を聖人に並べるくらいは朝飯前か。
f0189467_00444840.jpg
 
こちらがエジンバラ公フィリップ殿下。こっちの方が実物に似てるかな。
f0189467_00444894.jpg
 
このフィリップ殿下、若い頃は異常なほどの二枚目だったことで有名。
若きエリザベスがその異常なイケメンぶりにポーッとなって結婚に至ったのは間違いない(笑)。
しかし仲睦まじいままお二人ともご長寿であらせられるのはめでたいことだ。
f0189467_00412343.jpg
 
いやー最後の「聖エリザベス&聖フィリップ」にはちょっと驚いたぜ。
存命の女王夫妻もしっかり聖人の列に並ぶカンタベリー大聖堂というわけでした。

というわけで、「イ課長、初めて英国ゴシック大聖堂を見る」の一席、
これにて書き納めといたします。お長くなりました。

 
 

[PR]

by tohoiwanya | 2017-03-06 00:05 | 2016.06 英国銀婚旅行 | Comments(2)
2017年 03月 01日

カンタベリー大聖堂 その①

何しろ「その①」だからね。続き物になることは約束されている。覚悟してお読みいただきたい(笑)。

久しぶりに入る欧州ゴシック大聖堂。うーんワクワクするぜ。
こういう大聖堂って入口は西向きで、上から見た場合十字架の根元の方から入る形になる。もっとも
カンタベリー大聖堂の場合、増築を繰り返したせいか、上から見てもキチンとした十字架型には
なってない。下の平面図でいうと右端が入り口ね。
f0189467_01031319.jpg
 
巨大聖堂に入ったら、誰もが最初にやるのは「うわー・・・」とのけぞって天井を見上げることだ。
もちろんイ課長たちもまず上を見上げて、背中と首をそらせるエクササイズ(笑)。
f0189467_01020681.jpg
 
うーーむ・・・この天井が英国ゴシック大聖堂の非常に大きな特徴の一つなのだ。
とにかく装飾的なんだよ。一つの柱から9本ものアーチが分岐して天井で複雑にからまりあい、
さらに細かい模様がくっついてる。
f0189467_01020638.jpg
   
下の写真は2009年に行ったフランスのアミアン大聖堂の天井。横断アーチと交差アーチを
交互に組み合わせたリブ・ヴォールト。デコラティブなカンタベリー大聖堂の天井に比べると
シンプルで、その分力強い感じがする。
f0189467_021272.jpg
 
実はカンタベリー大聖堂のこの天井なんてマシな方で、英国にはもっともっと装飾過剰な
扇形ヴォールトの大聖堂がワンサカある。明らかに英国独特、ミョーな方向に異常発達を遂げた
建築技法といえるだろう(下はハリー・ポッターの映画ロケにも使われたグロスター大聖堂
回廊の天井。写真はWikipediaから拝借)。
f0189467_10573211.jpg
 
この「異様にデコラティブな天井」は英国ゴシックにもう一つの特徴を与えている。
それは天井高がフランスのものほど高くないってこと。フランスで見たアミアンランスなんかは
あからさまに身廊の天井高を競い合ってたけど、英国は「せっかくキレイに天井を飾ったんだから、
高すぎて見えないんじゃもったいない」ってんで、天井高もやや抑え気味なんだと。
こういう建築思想の違いって興味深くて面白いねぇ。
f0189467_01165204.jpg
 
ううむ、天井の話だけで長くなってしまった。先に進もう。
カンタベリー大聖堂、とにかくバカでかいから、身廊と交差廊との“交差点”に行くまで
けっこう歩く。とりあえずその“交差点”まで行ってみよう。いわば大聖堂のヘソ。

そこまで来て再び背中と首のエクササイズ(笑)。うっひゃーーー!こりゃすげぇ。
まさに扇形ヴォールトがひしめきあう華麗すぎる装飾。
f0189467_01021533.jpg
 
すごいねこりゃ・・。ちょうどここが大聖堂の真ん中にあたる部分で、この華麗な装飾天井の上に
一番高い塔がそびえたってるんだと。いやぁ英国ゴシック、すごいっすね。
f0189467_01021493.jpg
 
交差廊を越えると十字架のアタマの部分にあたる内陣。これがまた長いんだ。
興味深いのは、こっちの天井はさっき見た外陣よりシンプルで、フランス・ゴシック風の
横断リブ+交差リブ型に近い。なんで?
f0189467_01090025.jpg
 
思うに、建築年代の差によるんじゃないか?今いる交差廊よりコッチ側が先に建てられて、
後からアッチ側が建てられたと。大体こういうのは後に作られた方がより装飾に凝るはず。
そうじゃないかと思うんだがなぁ。
f0189467_01022419.jpg
 
いやー久しぶりのゴシック大聖堂。この時は正直言ってイ課長は軽く興奮してたよ。
このカンタベリー大聖堂、中庭に面した外の回廊の天井がまたスゴいんだよ。ほら。
f0189467_01022458.jpg
 
一本の柱から何本のリブが枝分かれしてるか数える気にもなれない(笑)。
この回廊みたいに、天井が低くてよく見える所ほど凝りに凝った装飾をほどこすというところが
英国ゴシックらしいと言うべきだろう。
f0189467_01022489.jpg
 
聖堂とくっついてる参事会会議場の天井がまたすさまじい。ほら。
f0189467_01023052.jpg
 
同じドーム型天井でもこれまで見たリブ・ヴォールトとは違う構造、しかしスゴい装飾は共通。
それにしてもこうやって室内で高い天井をズームで撮っても全く手ブレしないカシオのデジカメの
手ブレ補正機能にも感心しましたですよ。
f0189467_01023097.jpg
 
あああ・・・結局本日の記事は「天井特集」になっちまった(笑)。
まぁいいのだ。カンタベリー大聖堂の写真はまだいっぱいあるし、書くべきことも残ってる。
フランスの時は「ひとつの大聖堂で3記事」くらい書いてたけど、今回もそのくらいの勢いで
次回に続くのである。


 

[PR]

by tohoiwanya | 2017-03-01 00:14 | 2016.06 英国銀婚旅行 | Comments(2)
2017年 01月 23日

ロンドンの火力発電所たち

この際だからビクトリア駅に続いてロンドンネタでいこう。
ビクトリア駅を出た線路がテムズ川を渡ると、線路ワキに非常に有名な廃墟がある。
その名をバタシー発電所。1930年代に建設された、レンガ造りとしては世界最大級の
建造物らしいけど1983年に閉鎖。その後はずっと放置されて巨大廃墟のままだった。

4本の煙突が極めて印象的な建物でピンク・フロイドのアルバムジャケットにも使われたことがある。
閉鎖後はずーーっと廃墟のまま残ってて、「世界で最も有名な都市型廃墟」なんて言われてた。
ロンドンに行ったらちょっと見てみたかった場所なんだよね。
(下がそのピンク・フロイドのアルバム「ANIMALS」)。
f0189467_22462214.jpg
 
その後調べてみたら、ここはとうとう買い手がついて再開発が決まったらしい。
再開発となると取り壊されるのかなぁ?さっきも言ったようにここはビクトリア駅に
出入りする電車からよく見える。カンタベリーから戻る時にシッカリ確認した。

おー見えた見えた・・あれがそう・・・あれ?あれれ?
f0189467_22490872.jpg
 
どんどん近づいてくるけど、明らかに煙突が1本しかねぇじゃん・・。
f0189467_22490855.jpg
 
周囲にクレーンが立ち並んでるから再開発中というのは間違いなさそうだ。
結局この発電所は壊しちゃうのかなぁ?世界的に有名な廃墟だったのに・・・
f0189467_22490894.jpg
 
その後調べたところでは、ここの再開発は「かつてあった有名な発電所」を部分的に
保存するというコンセプトで計画されてるようだ。こんな完成予想図もあったから
おそらく建物の一部と煙突1本だけは残すんじゃないかと考えられる。
f0189467_22462659.jpg
 
バタシー発電所の巨大4本煙突の勇姿を見たかったけど、ちょっと遅かったようだ。
ロンドンっ子にとっちゃあの4本煙突は懐かしい光景だったろうに。しかしこうして
部分的にでも保存してもらえるのは世界で最も有名な都市型廃墟だからこそ、といえるだろう。

もう一つロンドンで有名な火力発電所として旧バンクサイド火力発電所がある。
第二次大戦後の復興期に建てられた古い火力発電所で、1981年に閉鎖。その後は
変電所機能が残ったほかは放置プレイ。いずれ取り壊しは避けられなかったが・・

ご存知のようにここは現在テート・モダンという美術館に生まれ変わっている。
パリのオルセー美術館は元が駅舎だが、ロンドンのテート・モダンは元火力発電所。
何となく英仏両国のキャラクターの違いが出ているような・・・。

旧バンクサイド発電所、現テート・モダンもテムズ川のキワにある。内部は美術館用に
改修されたけど外観は昔のままだ。退役オンボロ火力発電所の幸せな余生といえる。
火力発電所につきものの巨大煙突も残ってる(写真は2010年欧州出張の時のもの)。
f0189467_081736.jpg
 
テムズ川沿いには意外なほど昔の火力発電所が残ってるようで、こんなのもあった。
これはグリニッジの丘から見えた建物で、煙突の様子からみて昔の火力発電所だろう。
バタシーより小型っぽいけど、この古さから見てまさか現役とは思えないから、
保存されてるのかもしれない。ちなみにこの発電所、見事に子午線上にあるのだ(笑)。
f0189467_22555674.jpg
 
元々、ロンドンって町は行政・金融・娯楽等々の機能はテムズ川の北に集まってて、
南側のいわゆるサウスバンクは発電所とか倉庫とかが多かったエリアらしい。
本日ご紹介した三つの発電所も全て川の南側にある。テート・モダンなんてホントに
街の中心部に近くて、川を渡ればすぐに金融街シティだ。

そういう意味でもロンドンっ子にとっちゃこれらのド古い火力発電所は川の向こうにある
毎日見慣れた建物であり煙突なわけで、壊さずに残せという声も多かったんだろうなぁ。
イ課長たちが見てきたのはこの三つだけど、他にも残ってるのかもしれない。

第二次大戦後のロンドン復興を支え、テムズ川の南側で余生を送る古き火力発電所たち。
本日は旅行中に見てきたそんな古い発電所特集という、まことに変わった企画でした(笑)。


 

[PR]

by tohoiwanya | 2017-01-23 00:03 | 2016.06 英国銀婚旅行 | Comments(2)
2016年 11月 18日

名古屋城天守閣の運命

さてだ。
復元した本丸御殿にかなり感心したイ課長、いよいよ天守閣に向かう。
これが取り壊されて木造復元になるのか、このまま耐震補強されるのか・・
天守閣の運命はまだわからない(あるいはもう決まったのか?)
f0189467_00114354.jpg
 
城に近づくと、ドテッ腹に食い込んだエレベーターが見える。
昔見た時はナナメにエスカレーターがついてたような記憶があるけど、エレベーターだっけ?
まぁどっちにしたって歴史的建造物としての外観ブチ壊しだよなぁ・・。
f0189467_00114471.jpg
 
ただ、このエレベーターは木造復元する時に重要な意味を持つ。
もし木造で完全に昔通りに再現したら、そこには木でできた階段しかないのは当然で、
車イスの人や足の悪いお年寄りは天守閣に登れない。江戸時代に出来た天守閣だから
バリアフリーじゃないわけだよ、要するに。

しかし今のご時世、バリアフリーじゃない城を復元したらたぶん非難ゴウゴウだろう。
完全木造復元とはいえ、昔なかった何らかのバリアフリー設備を導入することになる。
今の世の中に合わせて、完全オリジナル復元から多少は“妥協”する必要があるわけだ。
(下の写真は天守閣内部にあるエレベーター。イ課長も乗ってみた)
f0189467_00114422.jpg
 
オリジナルに戻すというのは大原則だが、やはり時代の要請というのは無視できない。
江戸時代は階段だけで良かったけど、今はバリアフリーじゃなきゃ・・ってことになる。
ここが難しいところだ。オリジナル復元を犠牲にして、どこまでバリアフリーにするか?
f0189467_00211469.jpg
 
まぁこれに関しては多少「非オリジナル要素」が入るのは仕方ないとイ課長も思う。
本丸御殿にしたって、本来なかった見学者用下駄箱とか作ってるわけだからね。
それでも、やはり木造で復元してほしいと思う。エレベーターが食い込んだ現在の
天守閣は歴史的建造物と言うにはあまりに無惨な姿だと率直に思うのだ。

それに、この建物の耐震性に問題があるってことを知ってると、テッペンまで登って
景色を見てる時、どうしても「もし今ここに地震が来たら・・」と考えちゃうわけヨ。
建て替えにせよ補強にせよ、結論はいつまでも引き延ばせないよなぁ。
f0189467_00115414.jpg
 
確かに今ある天守閣の内部も半世紀以上の歴史を経て、それなりに味は出ている。
木の踏板がスリ減った階段とか、すごくイイ感じだ。これが普通の建物なら「歴史を
感じさせる内部」と評価できる。でもこれは普通の建物じゃない。元は江戸時代に作られた
日本最大規模の城郭建築、その天守閣なんだから(体積じゃ姫路城天守の2倍あるらしい)。
f0189467_00115488.jpg
 
イ課長が知ってるのは“木造復元派”の市長さんが「耐震性低いから入場制限だ」って
言ったってところまでで、結局この天守閣がホントに建て替えることに決まったかどうか
実は知らない。調べても出て来ないからまだ正式決定じゃないんだと思われる。

しかしまぁ、こうして訪れた一人の観光客の立場としては、やはり「木造復元」に
期待したいと思うんだよ。100年経った時、その復元がどれだけの価値を持つことか。

薬師寺の西塔とか金堂も最初写真で見たときは、他の古い建物との「時代のつき方」が
全然違って違和感あったけど、あれだってあと100年経ちゃ立派な歴史的建造物だ。
そういう意味じゃ薬師寺なんかの取り組みもイ課長は尊敬するし、名古屋城もそういう風に
なってほしいなぁと思うわけ。
f0189467_00115375.jpg
 
この日はとにっかく天気が良くて、青空をバックにした名古屋城天守閣は美しかった。
その美しさを、ぜひ木造復元で長く後世に伝えて欲しいと思うのである。


 

[PR]

by tohoiwanya | 2016-11-18 00:11 | 国内出張・旅行 | Comments(2)
2016年 11月 16日

復元された本丸御殿に行ってみる

さて、名古屋城訪問の話を続ける。

特別展示とかを見なければ名古屋城の入場料は500円。これで本丸御殿と天守閣に入れる。
行ったのは10時半頃だったかな。土曜だけどバカ混んではおらず、昨夜の雨がウソみたいな、
異常なほどの快晴。
f0189467_15583424.jpg
 
たぶん30年ぶりくらいで来たことになるな、イ課長は。
初めて見た時はコンクリート製天守閣だけがドン、天守閣のどてっ腹にはエスカレータがバン、
という、まるっきり城らしくないその姿に失望したもんだった。

だがしかし、江戸時代御殿建築の最高峰といわれる本丸御殿が復元されれば、
焼失前の写真のような姿に一歩近づいたといえる。復元は長期にわたり、最初の一部公開が
2013年、2016年にもうちょっと公開範囲が広がった。

ふーむ、これか。
ここは御殿っていうだけあって、天守閣みたいな壮大な外観じゃなく、内部の意匠がウリらしい。
さっそく入ってみようではないか。
f0189467_23064682.jpg
 
まず真新しい玄関で靴を脱ぐ。古い日本家屋なんだから当然土足禁止。
ちゃんとカギ付き下駄箱が設けられてて、それらも全部木製。けっこう木の匂いもする。
出来立ての真新しい施設ではあるけど、木造ならではの雰囲気があるねぇ。
f0189467_23064542.jpg
 
ガイド付きでグループごとに見学することもできるみたいだけど、ガイドは出払ってた(笑)。
ま、イ課長としても自由に見たいからひとりでドンドン中に入っていく。
f0189467_23082153.jpg
 
f0189467_23083068.jpg
 
おおおおおおーーーーー。何だかすげーーー。
f0189467_23082008.jpg
 
うひょーーーーー天井はあれ、ウルシだろ?フスマ絵もすげーーーー。
f0189467_23090359.jpg
 
この驚きかたからもわかるように(笑)、ここはねぇ、イ課長は率直に言ってかなり感心したよ。
こりゃーすごい。焼失前の実測図面が残ってたとはいえ、よくここまで復元したなぁ。
フスマ絵だけは戦災で御殿が焼失する前に避難させておいたらしい。それを見ながら
描き直したってことだろうな。いやー職人さんたちの素晴らしい仕事に頭が下がるよ。
f0189467_23083189.jpg
 
天守閣建て替え反対派の言い分で「あんな御殿、木造のレプリカでちっとも良くない。天守閣が
アレの二の舞になるのはダメ」という論説を読んだ。まぁ反対する理由が何か必要なのはわかるが
「木造レプリカなんてダメ」という反対理由はさすがに愚論すぎないか?そういう人たちにとっちゃ
過去二度焼失して建て直した国宝・東大寺大仏殿も「木造のレプリカ」ってことなのかい?
(今ある大仏殿は江戸時代製なんだから)

イ課長はオリジナル通りに復元しようとする試みを尊敬するし、本丸御殿の復元技術は
十分尊敬に値する出来だと思う。イ課長は個人的にこの本丸御殿復元を支持します。
ちゃんと募金もしてきました(笑)。
f0189467_23110139.jpg
 
この御殿、まだ復元工事は続いてて、その工事現場も見学できる。それはぜひ見てみたい。
入口で一人ずつヘルメットを渡してくれて、階段を上って工事を見下ろす通路にあがる。
(このオジサン、見学終わってヘルメット返すとちゃんとスプレーして内側拭いてからしまうのである)
f0189467_23122644.jpg
 
おおーーーーーー。デカい御殿なんだなーーー。
ちなみに、復元工事が全部終了するのは2017年の冬という予定らしい。
f0189467_23122520.jpg
 
うーーむ、すごい工事。
低層建築の御殿でもこうなんだから、これで名古屋城天守閣を本格木造で復元となりゃ、
さらにスゴい工事になるのは確実だ(下の写真が完成部分と工事囲いの境い目)。
f0189467_23141930.jpg
 
というわけで、イ課長は(まだ全部じゃないが)復元された本丸御殿にはたいへん感心したのである。
こうなるとコンクリート製で耐震性に不安ありという名古屋城天守閣の立つ瀬はなくなるが、
建て替えにせよ補強にせよ、いずれ大規模工事で天守閣がしばらく見られなくなるのは確実。
せっかく入場券も買ったし、30年ぶりに登ってみようじゃないの。

・・というわけで、名古屋城ネタは続くのである(笑)。


  

[PR]

by tohoiwanya | 2016-11-16 00:02 | 国内出張・旅行 | Comments(4)
2016年 11月 14日

名古屋観光で行ったところ

もう半月以上前の話だから、名古屋の話を済ませないとイカンな。
滋賀出張で名古屋に宿泊することにしたイ課長が翌日観光した場所。それはどこか?

これについては行く前にかなーーーりいろいろ考えた。
大須演芸場で寄席・・と思って調べると貸切で何かやってるみたいだが内容不明。
トヨタ産業技術記念館、リニア鉄道館なんて産業系ミュージアムも候補になった。
あるいはちょっと遠いが「さつきのメイの家」なんてのもあって、それも一応考えた。
で、結局これら多数の候補の中からイ課長が行ったのは・・



     どぉーーん・・
f0189467_15583424.jpg
 
あらまー名古屋城ですか。またずいぶんと当たり前のところに・・。
それにしても何という天気の良さ、何という空の色。

名古屋城については以前にこんな記事を書いてけっこうけなした。若い頃、コンクリート造りの
名古屋城を見てあれほどガッカリしたのに、なぜまた今回改めて・・?

理由は二つある。
一つは今ある名古屋城の「本格木造立て替え計画」があるということを知ったからだ。
このコンクリート製天守閣も、もう築50年以上経って耐震性に問題があるらしい。
それならこの際、本格的な木造・漆喰作りで建て直そうというプランがあるそうで、
現在の市長さんが積極推進派らしい。
f0189467_16070634.jpg
 
当然巨額の費用がかかる。建て替え派と耐震補強派とで名古屋市議会はモメる。
ただ、耐震補強しても延命可能なのは40年くらいっていう説もあって、文化庁なんかも
「建て替えるなら本物に近いものを」という方針を示したとされる。

木造建て替え派の市長は「耐震性が低いのは危険だ、入場制限しよう」と言い出す。
現在でも名古屋の観光スポットである城の入場規制は地元にとっちゃダメージ大きい。
これはまぁ建て替え推進派の市長による揺さぶりってヤツだな。一方で巨額の費用負担は
どうするんだ、木造本格復元だとバリアフリーにならないじゃんと反対も根強く、
名古屋では大きな政治問題化してるらしい。
f0189467_16004475.jpg
 
ここで名古屋市民じゃないイ課長が勝手な意見を書くことを許していただきたい。
個人的にはやっぱり木造復元してほしいと思う。焼失前の名古屋城はモノクロ写真で見ても
素晴らしい。それだけに今のコンクリート製のお城に失望するのはいかんともし難い。

確かに、昭和30年代に「二度と燃えないようにコンクリートで」という願いを込めて
作った城を現在の感覚でアレコレ言うのはフェアではない。それは認める。しかし
劣化したコンクリートを耐震補強して数十年延命するくらいだったら、本格木造で
オリジナルに近い復元を期待したいんだよ。
f0189467_16090426.jpg
 
昭和30年代はそうでもなかったかもしれないけど、今や「歴史的建造物を建てなおすなら
オリジナルに近いものに」っていうのはコンセンサスだと思うんだよね。同じように戦争で焼け、
オリジナルそっくりに復元した今のローテンブルクの街は、まさに元通りに作ったそのこと自体に
意味がある。もし鉄筋コンクリートで外観だけ元通り作り直しても・・・ねぇ?

まぁ木造復元か、耐震補強かはまだわからないけど、見慣れた名古屋城が近い将来何らかの
大規模な工事でしばらく見られなくなるのは避けられないようだ。それなら、まぁもう一度
見ておくかと思ったわけ。これが名古屋城に行った理由の第一。
f0189467_16004550.jpg
 
第二の理由は、最近になって復元された本丸御殿というのに興味があったからだ。
こっちはもちろん本格木造による復元。150億円の巨費を投じた一大プロジェクト。
まだ復元工事は途中らしいけど、完成した部分は見学できるようだ。写真を見ると
出来立てだからどこもピカピカ。
f0189467_16050569.jpg
 
コンクリ延命か木造建て替えかで揺れる天守閣。その足下じゃ本格木造による金ピカ復元。
今の名古屋城は歴史的建造物の保存・復元のあり方を考える上で面白いモデルではないか。
というわけで、これが行きたくなった理由の第二。

20代の頃に見て以来の、たぶん30年ぶりくらいに行った名古屋城。
しかし長くなったから、その詳細は次回に(お・・ヲイ、今日は予告だけかよ!!)


 

[PR]

by tohoiwanya | 2016-11-14 00:18 | 国内出張・旅行 | Comments(0)