タグ:都市 ( 95 ) タグの人気記事


2014年 03月 23日

ベーカー街221Bを歩く

インドの話が続いたから、例によってちょっと別の話を。

唐突だが、あなたはシャーロック・ホームズの生年月日をご存知だろうか?
実在しない架空の人物の生年月日を質問するというのもヘンな話なのだが。

彼の誕生日は1854年1月6日という説が一般に(というよりシャーロッキアンの間で?)認められてるそうで、
今年は彼の生誕160年ということになる・・・らしいんだよ。
CATV(主にミステリーチャンネルとか)で、シャーロック・ホームズ特集の予告編をやけに見たから
今年はコナン・ドイル生誕ホニャ年or没後ホニャ年とかなのか?と思ってたんだが、そういうことだったんだな。

イ課長は少年の頃にホームズものを夢中になって読んだなんて経験なくて、大人になってから短編を
多少読んだ程度。だからシャーロック・マニア(俗にいうシャーロッキアン)では全然ない。それでも
「世界で最も有名な住所」といわれるベーカー街221Bのことは知っていた。
f0189467_01385344.jpg

  ベーカー街 221B    221B Baker Street


世界中のホームズ・ファンにとって、この住所はまさに侵すべからざる神聖なものなんだろう、たぶん。
ロンドンの、ベーカー街に面した、ハドソン夫人の居宅の2階にある名探偵の住所。
特にファンってわけじゃないイ課長でも知ってるくらいなんだから、本当に有名なんだよ。

Baker Streetはロンドンに実在する通りで、同名の地下鉄駅もある。
イ課長はこれまで2度、出張でロンドンに行ってて、2度ともパディントン駅近くにホテルをとった。
パディントンとベーカー街ってわりと近いから、地下鉄に乗るとBaker Street駅を通ったり
そこで乗り換えたりすることが何度もあった。でもこの駅で降りたことはなかったのだ。

2013年出張の時、ちょっと時間があったから初めて降りてみた。
せっかくロンドンに来たんだし、ベーカー街っていうのがどういうトコか見てみようと思ったわけだ。

通り自体は特にスゴいものではない。
古くからある、ロンドンの典型的な街並み、都心に近いけど中心街ほど賑やかではなくて、ちょっと
下町風テイストもある。東京でいえば・・そうだなぁ・・・大塚・巣鴨・駒込あたりの感じになるかなぁ?

各建物ごとに住所表記があるから、順々にたどっていってみる。
お?ここにベーカー街220と222が並んでる。こっち側は偶数ばっかり並んでるってことやな。
ってことは221Bは道の反対側にあるはず・・・
f0189467_01384773.jpg
・・・といっても、十分予想された通り、現在221Bという建物は存在していない。
このビルがそのあたりになるはずなんだけど、221番ではないのだ。
昔は本当に221番があったのかもしれないけど、再開発か何かで複数番号にわたるスペースを
このビルが占めちゃったんじゃないかな?
f0189467_01383549.jpg
このビル自体はベーカー街219ということになるらしい。でもこのビルの隣が221かっていうと、
そうもなってなくて、223だか225だかに飛んでた。何度も言うがベーカー街221は現在残っていない。
f0189467_01382886.jpg
たぶん小説では「ベーカー街221」が家主ハドソン夫人の住所で、その2階の「221B」に
ホームズたちが住むという設定なんだよな?建物の感じとしてはこの新しいビルより、むしろさっき見た
「偶数列」のたたずまいの方が「ホームズがいた頃のベーカー街」の雰囲気を残してる感じがする。
f0189467_01384116.jpg
ちなみに、このすぐ先にはシャーロック・ホームズ博物館というのがあるそうで、確かに鳥打帽をかぶった
呼び込み?のオッサンらしき人が立ってたけど、イ課長はそっちには行かなかった。
住所が極めて近いことをウリに博物館にしたんだろうけど、実在しなかった人物に関して一体ナニを展示するのさ?
「シャーロック・ホームズが使ったパイプ」とか陳列してるんじゃねぇだろうな?(笑)

地下鉄に乗ってホテルに戻ることにした。ベイカーストリートからパディントンまでは複数の路線があって、
イ課長がよく使ったのはベイカールー線(Bakerloo Line)なのである。

うお!駅にこんなものがある。
来たときは気がつかなかったが、壁一面ホームズ柄のタイルときやがった。うーむ、ロンドン交通局としても、
やはりベイカーストリート駅のセールスポイントはホームズであるということをよくわかってるようだ。
f0189467_01382098.jpg
シャーロッキアンを自称できるくらいのマニアがベーカー街を歩こうモンなら、たちまち
いくらでも書きたいことが湧いてくるんだろうけど、なにせこの方面に関しては
「少し読んだ」程度のイ課長だ。ベーカー街訪問記事もサラリと1回で終るのでした(笑)。
 

 

[PR]

by tohoiwanya | 2014-03-23 01:44 | 2013.02 欧州出張 | Comments(15)
2013年 12月 18日

ヘルシンキの意外な第一印象

「住みやすい国ランキング」とか、「幸福度国別ランキング」とか「教育レベルの高さランキング」とか、
はたまた「汚職の少なさランキング」「福祉充実ランキング」etc・・・とにかく「良いこと」に関する
国別ランキングでは北欧国家が上位を占めるのが常で、フィンランドも必ずトップクラスに入ってる。

そんな国の首都に住む人たちだ。きっと日々の暮らしに充足して幸せそうで、アタマもよさげで
経済的にも恵まれた人が多いんだろう。どうしたってそう考えたくなる。

しかし、その予想はヘルシンキに到着したその夜のうちに大幅に修正を迫られることになった。
どういう修正が必要になったか?ズバリ一言でいえば「みんなガラが悪そうにみえる」んだよ。

スウェーデン・ミステリーで一世を風靡した「ドラゴン・タトゥーの女」っていうミステリーがある。
あの話にリスベット・サランデルという女性が出てくる。タバコ好きでガリガリにやせて不健康そうで
過激なパンクファッションに身を包み、愛想はゼロ、やることは過激。そんな女のコだ。

夜のヘルシンキってね、そこらじゅうリスベットちゃんがウヨウヨしてるような感じなんだよ。
革ジャン着て、ブッ飛んだ髪の色&ヘアスタイルの、パンク風ねーちゃんがやけに多い。
可憐で素朴な美女が多かったポーランドから来ただけに、その落差の激しさがよけい目立つ。
(下の写真は翌日に撮ったものだが)
f0189467_00182108.jpg
女だけじゃない。男も何となくチンピラじみた格好の連中が多いんだコレが。
夜の11時でも夕暮れのように明るい北欧の白夜だから、歩いてる人たちの服装もよく見える。
暗い夜道じゃあまり遭遇したくないタイプの方々と言っていい。
f0189467_00135930.jpg
そんなことを考えながら歩いてたら、異様に巨大な男がヌワッとイ課長の行く手をふさいで立った。
ドロンとした目つきでこっちをジッと見る。巨大ロボットのイ課長より大きかったから190cmくらあったと思う。
「なんかインネンつけられるのか?タカリか?」と思って緊張したけど、その男はただの酔っ払いみたいで
少しヨロヨロしながら、ヌボーッとそこに立ち続けてる。ワキを通ってさっさとすれ違ったよ。

過激なパンクねーちゃんやら、酔っ払い大男やらがうごめく、きわめて怪しげな夜のヘルシンキ。
あのねー、こう言っちゃナンだけどねー、ワルシャワの夜の方がもっとずっとお行儀よくて、街行く人たちも
マジメで純朴そうだったぜ?ヘルシンキって、実はヤバい街なんじゃねぇの?

ただ、ここで「ガラが悪い」ではなく「悪そうにみえる」と書いたところが重要なんだよ。
この直後にちょっと面白い体験をしたのだ。

ヘルシンキの白夜の怪しげな雰囲気に感心?しながら中央駅ワキの灰皿のところでタバコを1本吸った。
すると、若い女のコがタバコをたかりにきた。うひゃー。タバコたかりなんてポーランドじゃ一人もいなかったのに
ヘルシンキじゃこんな高校生くらいの、しかも女子が外人旅行者にタバコたかるの?ひでぇー、と思ったさ。

(たぶんフィンランド語で)タバコくれませんかって言っている。
イ課長は海外でタバコをねだられた時の常套手段、日本語で「すみません言葉がわかりません」と言って
トボけて断わった。いや、正確には断ろうとした。

するとその女のコ、「Speak English?」と確認し、英語に切り替えてタバコをねだり始めるではないか。
うーむ、なかなかしつこい。しつこいが、考えてみたらこんな風にバイリンガルでタバコをたかられるってのも
初めてかもしれんなぁ。しょうがないから1本あげた。

タバコをもらうと、そのコはボソボソッと何か言って立ち去ろうとした。ところが1・2歩あるいたところで
「あー!」と声をあげて、もう一度イ課長の近くに戻ってきて、英語で改めてThank you と礼を言った。
たぶんフィンランド語で「どうも」って言ったあと、英語じゃなきゃダメな相手だったことを思い出して、
わざわざ言い直しに来たわけだ。言い方や表情はややハスッパだけど、照れくさそうでもある。
(下の写真、横縞のパーカー着た黒髪の女子がそのコ)。
f0189467_00135929.jpg
黒髪で、肌の色もちょっと浅黒かったから、もしかすると生粋のフィンランド人じゃないのかな?移民系?
いずれにしても、これは非常に印象的な経験だったよ。

欧州でタバコたかりにあったことは何度もあるけど、日本語でトボケ続けると大体あきらめる。
どうせ相手は半ホームレスみたいな感じのオッサンとかオバサン、あと、やはり移民系ってこともあるな。
当然のことながらあまり裕福そうじゃない、学歴も高そうじゃない、ガラの悪い連中が多いわけヨ。
もちろん、おねだり言語を途中で母国語以外の言語に切り替えるタカリなんていなかった。

ところがヘルシンキのこの女子は相手に応じてすぐ英語に切り替えられるほどの学力を有している。
しかも、うっかり母国語で言った後、英語で「ありがとう」を言いなおす程度に礼儀?をわきまえてる。
夜の街にタムロして外人にタバコをたかるという行動だけみれば立派なチンピラ不良女子。ところがその
ガラの悪そうな不良女子が実はアタマも行儀も意外と良さそうっつうところが面白い。
「パッと見」は不良だけど中身は案外マトモなのか?外見と内面の矛盾に満ちた落差に興味をひかれる。
f0189467_00135994.jpg
「幸せで住みやすい国」の代表的存在であるフィンランド。その国の首都ヘルシンキ。
ポーランドでのサッカー欧州選手権を避けるため、というだけの理由でたまたま2泊しにきたヘルシンキ。
「ここだけはぜひ見たい」なんていう場所もなく、思い入れもなく、何となく来てしまったヘルシンキ。

しかしヘルシンキって事前に抱いてたイメージと実像のギャップがかなりありそうで、
意外と面白いトコなのかも。ちょっとそんな気になり始めたイ課長なのでありました。


[PR]

by tohoiwanya | 2013-12-18 00:21 | 2012.06 東欧・北欧旅行 | Comments(2)
2013年 12月 09日

ワルシャワ・最後の夜

前にも書いたようにポーランド滞在中のメシ生活は極めてショボいものだった。
これはポーランドのメシがショボいという意味ではなく、イ課長が(特にクラクフでは)疲れてて、
メシも食わずにビール飲んで寝ちまってばかりいたからなのだが。

しかし、ポーランド滞在中にマトモなものはホテルの朝食くらいしか食ってないっていうんじゃ
あまりにヒドすぎる。そこで明日ポーランドを離れるという最後の晩(つまりウォヴィッチ聖体祭の前夜)、
さすがに反省して「今夜はイスとテーブルのあるレストランで晩飯を食う」と固く決意してホテルを出た。

夜のワルシャワ。
賑やかというほど人通りは多くないけど、かといって物寂しいというほど少なくもない。
ネオンまばゆいというほどじゃないけど、かといって暗くはない。そこそこキラキラと明るい。
まぁこんなもんだろうな、という感じの夜だ(笑)。でも治安が悪そうな雰囲気が全然ないのは助かる。
f0189467_00053209.jpg
明かりのついたレストランがあったから、ここでいいやと思って入ってみた。
内部はちょっと薄暗くて、なかなかムーディな店内。
f0189467_00053531.jpg
何せポーランドに来て以来、ロクなもん食ってないからねぇ。栄養補給しないと。
とにかく肉料理だ、ニクニク。「リブなんとかかんとか」ってヤツをオーダーした。

どっかーーーん。
f0189467_00053446.jpg
肉ざます!っていう感じの立派な肉塊と、パンと、あとはビールだけ。
非常にシンプルだけどおいしそうだ。日本を発って以来久々に食うマトモな食事。
f0189467_00053513.jpg
こういう店で一人淋しくメシ食うのはわびしっちゃーわびしいけど、ハッキリ言ってもう慣れた。
楽しく談笑しながら食事する現地人に混じって、地図とかガイドブックとか眺めながらビールを飲む。
これはこれで「ああ我、遠き異国の地にて今宵も一人夕餉をこそ食いけれ」てな感じで
思わず係り結びの助詞なんかひっぱり出して旅情に浸りたくなる時間でもあるんだよ。

この店、ウェイトレスの制服がちょっと民族衣装風でなかなか可愛いね。
f0189467_00053410.jpg
・・・と思ったら、これ、今年正月の海外美女図鑑に載せた、かわいい「口ひん曲げ女子」と
同じ服じゃん。ってことは同じチェーン店だったんだな。へー。
f0189467_01537.jpg
ビールをお代わりし、久しぶりに食うマトモなメシを一生懸命食った。この通りキレイに完食。
ただしメシ代がいくらだったかは忘れた(書きとめろって)。
f0189467_00053447.jpg
日本の6月ならもうけっこう蒸し暑いだろうけど、ワルシャワの6月の夜はまだ「涼しい」といっても
いいくらいで、暑くも寒くもなく、いい感じだ。のんびりとホテルまで歩く。

文化科学宮殿のライトアップが見える。キレイだ。
キレイだけど、「魅惑の夜景に酔いしれる」というほどでもない。まぁまぁの夜景というべきか。
相変わらず「まぁこんなもんだろうな」という感じの、夜のワルシャワ。
f0189467_23523216.jpg
ワルシャワって、第二次大戦でボコボコにされたせいか、街にプラハみたいな「中世の香り」っぽい部分が
極めて希薄で、ある種の「アカ抜けてなさ」、言い換えると新興国の大都市的な感じがある。
でも、第二次大戦がらみのダークな場所をたっぷり見学してきたイ課長にとっちゃ、そういうワルシャワも
また愛着が湧くってもんだ。

生まれて初めて行った国・ポーランド。
5泊したポーランドでの最後の夜はこんな風に過ぎていったのでありました。


[PR]

by tohoiwanya | 2013-12-09 00:11 | 2012.06 東欧・北欧旅行 | Comments(2)
2013年 10月 22日

旅のコンセプト・チェンジ

さて、ワルシャワの話に戻ろう。
といっても、もうダークなネタは出てこないから安心しちくりたまい。

ところで皆様はワルシャワ=Warszawaという地名の由来をご存知だろうか?
童話みたいな話だから、ご存知の人もいるかもしれない。

むかーし、ビスワ川沿いに貧しい漁師と、その女房が二人で住んでおったとさ。
ある日、漁師が川に仕掛けた網をあげると、なんと、中に人魚がかかっておったのじゃよ。
漁師はたいそうびっくりして、その人魚を家に持ち帰ったんじゃ。しかし人魚は悲しそうに
「どうか私を川に帰してください」と頼むので、不憫に思った漁師と女房は相談して、
人魚をまたビスワ川に戻してやったのじゃ。

さぁそれからじゃよ。漁師が川に漁に出ると、いつもいつも網は魚でいっぱいの大漁。
やがてその漁師の家には遠くからも多くの人が魚を買いに集まるようになり、人が住みはじめ、
あたりはだんだん大きな町になって、その漁師もずいぶんとお金持ちになったそうな。
実はこの漁師の名前がな?亭主がワルス=Wars、女房がサワ=Zawaといってな・・・



はい、おわかりになりましたね?(笑)
なんと、ポーランドの首都・ワルシャワは漁師夫妻の名前をくっつけたものだったんですねー。
ホントだってば。これはワルシャワっ子なら一人残らず知ってる、由緒正しい伝説なのだ。

その証拠に、ほれ、伝統あるワルシャワ市の紋章にも人魚がモチーフとして使われている。
ワルシャワといやぁ人魚。これはもうベルリンの熊と同じで、切っても切れない関係なのである。
(市章の画像はWikipediaからいただきました)
f0189467_0371633.png

ワルシャワ旧市街の中央広場、そのまた中央にワルシャワの象徴・人魚像がある。

けっこう大きい銅像だ。世界三大がっかりの一つとして有名なコペンハーゲンの人魚像よりは
(そっちは見たことないけど)ずっと立派なんじゃないか?
f0189467_0404592.jpg

後ろを見ると・・・おおッ、なんとなくそのヒップラインはデンジャラスじゃないスか?人魚さん。
イ課長が持つイメージでは人魚って、大体ヘソ下あたりから魚になってたはずで、こんなに風に丸々と
お尻が見えてるとハッとする。この人魚はヘソよりだいぶ下・・ほとんどマタのあたりから「魚化」してるね。
f0189467_04122.jpg

この人魚像があるワルシャワ旧市街広場。戦争で廃墟と化したのを、記憶と資料を頼りに執念で復元して
いまや世界遺産。周囲の飲食店がびっしりとテラス席を作ってる。夜はにぎわうんだろう。
f0189467_0413523.jpg

しかしこの時はまだ夕方。レストランが込み合うにはちと早い。
しょうがないからシェフ自ら広場に乗り出して呼び込みだ。しかし客は一人も引っ掛からない(笑)。
f0189467_0415415.jpg

「あーヒマだ・・・なぁ、今夜店じまいしたら、オレと一緒にディスコにでも行かねぇか?」
「やーよ、あたしこんなペッタンコの靴はいてきちゃったし。また今度ね」・・てな感じかな?
f0189467_0422898.jpg


なんだかね、こうやってワルシャワ旧市街広場をのんびりを眺めてたらね、やっと「いつもの調子」に
戻りつつあるって感じがしてきたんだよ、イ課長は。

クラクフからワルシャワに戻り、なおも旧ゲシュタポ本部やらワルシャワ蜂起記念碑やら、ダーク観光を
続けたんだけど、事前に見たいと思ってた第二次大戦ガラミの施設も大体見たかなぁという気になって、
のんびりとベンチに座ってたら、ようやく「いつもの旅行者気分」が少しずつ戻ってきた。

新世界通りの方に歩いていくと、ポカポカのお日様の下でワルシャワっ子たちもボーッとしてる。
よし、ひとつイ課長もボーッとするか。
f0189467_044127.jpg

昼間の長い6月とはいえ、さすがに少し日が傾いて影が長くなりはじめた夕方のワルシャワ旧市街。
イ課長にとっちゃ、おそらくこの旅行で初めて「特に行くべきところ、するべきことがない」時間だったかも。

この日は水曜日で、翌日木曜は聖体祭でポーランドは祝日。だからみんなものんびりしてるのかな?
明日の聖体祭にはイ課長もウォヴィッチの聖体祭パレードを見学に行くというお楽しみが待っている。
それならもうここから先は楽しいことだけ追求してさ、ダーク観光は終わりってことにしねぇか?
f0189467_042284.jpg

冷たい雨が降るクラクフでのダークな観光はけっこうツラかった(←よほどコタエたらしい)。
こっから先はダークなものは一切見ないでさ、のんびりとポーランドを楽しもうウンそうしよう。
スケジュール上、「前半暗く、後半明るい」というのは想定されたことだったけど、この際それを徹底させよう。
本日ただ今から暗い観光ナシ。もしたまたまそういう場所に遭遇したら目をつぶって通り過ぎる(笑)。

「ここまではひたすらダーク志向、ここから先はひたすら楽しく明るく」

旅の志向性がガチャリと音をたてて変わった、ワルシャワ旧市街、初夏の夕暮れなのでありました。

 

[PR]

by tohoiwanya | 2013-10-22 00:44 | 2012.06 東欧・北欧旅行 | Comments(6)
2013年 10月 09日

ワルシャワという街

クラクフから乗った列車は真っ平らな田園地帯の中をひた走る。
そもそもポーランドっていう国の名前が「平原の国」っていうくらいで、山地が少ない国なんだよ。
f0189467_033950.jpg

何もない平原ばかりだったのが、線路沿いに倉庫みたいな建物が目に入りだす。
少しずつ都市の外縁部に入ってきたな、っていう気がするね。
f0189467_00293.jpg

だんだん集合住宅なんかも見え始める。もう都市近郊といえる風景になってきた。
f0189467_004942.jpg

お、ワルシャワナントカって駅に停まった。
ってことはもうワルシャワ中央駅までもうあとひと駅か、せいぜいふた駅だろう。
f0189467_01874.jpg

というわけで、2012年6月6日水曜日、イ課長はクラクフから懐かしいワルシャワに戻ってきた。
到着して最初の1泊しただけの街だけど、懐かしい。どうも外国ではちょっとでも滞在経験のある
街に戻ってきたり、再訪したりするとやけに懐かしがるのがイ課長の特徴みたいで、初の海外旅行で
行ったN.Y.からフィラデルフィア日帰り観光に行った時も、帰りの電車の窓から再びN.Y.を見て
異様に懐かしく感じたもんだった。その数日前に生まれて初めてN.Y.に来たくせに(笑)。

前にも書いたように、ワルシャワって街は第二次大戦でカンペキに破壊されつくしちゃったから、
クラクフみたいな「古都」という風情はない。社会主義時代の雰囲気を色濃く残すガッチリした建物と、
その後の経済発展による新しいピカピカの建物とが混じり合った大都市って感じかな。
f0189467_02378.jpg

イ課長としては、どうしても「ピカピカ系」より昔の建物の方に興味をひかれる。
社会主義時代の建物だなっていうのは、すぐわかる。建物外観に柔らかさみたいな要素が皆無で、
ガチッとして重厚で、せいぜい6〜7階建てくらいの低層の建物が多い。
f0189467_031932.jpg

これもそう。ソ連支配当時は何かの官庁があった重要な建物だったらしいけど、今はオフィスビルか?
四角形が強調された重厚なデザインで、面白みはないけど、イ課長としてはキライじゃない。
ヘンな言い方だけど、建物としての「キャラが立ってる」という感じで、これはこれで立派だと思うんだよ。
f0189467_033980.jpg

イ課長がこれまで行ったことがある東欧の街っていうと、プラハとブダペストだ。
どちらも(特にプラハは)昔の建物がけっこう保存されてて、中世から続く東欧の街っていう歴史の香りが
濃厚に感じられるけど、戦争でペチャンコにされたワルシャワにはそういうのはない。

しかも、古い建物の壁面にこんな巨大落書きがあったりするからね。
ハンマーと鎌のマークがあるから、社会主義体制を風刺した絵なんだろうな。
f0189467_04024.jpg

こんな落書きもあった。
JEWISH PRIDE(ユダヤ人の誇り)なんて文字を見ると、かつて市内の中心に巨大ゲットーがあった
ワルシャワに来たんだなぁと実感したもんだった。
f0189467_044658.jpg

新しい建物はモダンではあるけど「東欧ならでは」とか「ワルシャワらしさ」なんてものが皆無だから
キレイでも面白くはない。これはワルシャワ中央駅そばにあるショッピングモール。ここはなんといっても
入口のグネグネした曲面が目立つ。
f0189467_051773.jpg

中はこんな感じ。実はこの写真を撮った直後、写真右下に写ってる警備員がイ課長のところに来て
「写真はあかんで」と言ったので、「さよか」と言って素直にカメラをしまった。
f0189467_062384.jpg

ワルシャワに戻ってきた水曜日は、それでもまだ旧ゲシュタポ本部とかのダークスポットを
見学したんだけど、幸いなことにそれらはもう書き終わってるので(笑)、次回は
「ワルシャワといやぁ、やっぱコレだろ」という建築物について書こうと思う。


  
[PR]

by tohoiwanya | 2013-10-09 00:06 | 2012.06 東欧・北欧旅行 | Comments(8)
2013年 06月 09日

夜のフランクフルト

以前、数少ないフランクフルトネタでこんな話を書いた。
この時「ベストショット」の夜景を見たいがために、翌日の夜、仕事の帰りにわざわざ途中下車して
橋の上から写真を撮ったって話も書いた。
f0189467_044386.jpg

この写真を撮ったのがおそらく夜の6時半か7時頃だったはず。
冬至はトックに過ぎた3月初めだったけど、まだまだ夜が早くて、気分は完全に真冬だ。

前日の昼間、同じベストショット・ポイントからはトラムに乗って中央駅まで戻った。
今日も同じように帰ろうと思い、同じトラム乗り場に行き、同じように切符を買い、トラムを待った。

なかなか来ない。夜だから本数が少ないんだろう。待つしかない。寒い。


まだ来ない。さらに待った。寒い。


        ・・・・まだ来ない。さらに待った。寒い。

ヲイ、ドイツ人、イ課長はセッカチで気が短けぇって知ってるか?いつまで待たせるんでぃ!

フと気づくと、イ課長以外にトラムを待つ人は誰もいない。反対側の停留所にも人っ子一人いない。
愚かなるイ課長、このあたりからようやく「ひょっとして運行してないのではないか?」と推測し始めた。
事情はよくわからない。単にすごく終電の早い路線ということか、あるいは線路工事か何かの理由で
この日の夜は運行してなかったのかもしれない。

しかし、運行してないトラムなら切符の自動販売機に「運行してないヨ」って紙くらい貼っとけよな。
硬貨投入口に何か貼ってありゃ、ドイツ語の読めないイ課長だって「ナニかあるのか?」と思うけど
すんなり切符が買えたもんで、コッチは信用しちまったじゃねぇか。
(切符自販機ってこんな感じ。下の方に旗ボタンがあって、それで表示言語を選ぶのである)
f0189467_02928.jpg

今からタクシー乗り場を探すのも面倒だし、しゃぁねぇ、もう歩こう。方向はわかってんだし。
中央駅までだったら歩いても30分はかからないはずだ。さっき買ったトラムの切符は完全なムダ。
金額的には200円程度だけど気分は悪い。

夜のフランクフルトを西に向かって、軽い怒りを胸に(笑)、疾風のように歩き始めるイ課長。
ったくもう、腹減ってるしさぁ、疲れてんのになぁ(ぶつぶつ・・・)。

言うまでもなく、フランクフルトはイ課長の外国都市訪問回数ランキングでぶっちぎりトップの街。
たぶんこの時の訪問が旅行・出張あわせて8回目の訪問だったはずだ。

しかし夜のフランクフルトをこんなに延々と歩いたのって初めてだと思うよ。
見慣れた街だけに、「おお、夜みるとこんな感じなのか」と思う。たとえば大聖堂はこんな感じ。
一応ライトアップされてるけど、何となくジミめというか・・・。
f0189467_0293550.jpg

ああ、この市電の上のアーチも見慣れた場所だけど、夜はこんなに閑散としてるのか。
しかしさぁ、まだ8時前だろ?いくらなんでも人通りが少なすぎないか?フランクフルト。
f0189467_030161.jpg

あー、これが橋の上からのベストショットでも一番目立ってた、ヘンな形のビルだ。
夜はこんな感じなんだね。
f0189467_0301832.jpg

すごい早足で歩いたから、もう欧州中央銀行前。ここから中央駅はすぐだ。
ユーロ様の青いネオンが光り輝いてるぜ、けっ。
と、こんな感じで夜のフランクフルトを競歩の選手みたいな速度で歩いてきたわけだ。
f0189467_0304770.jpg

しっかしまぁ、この街の、夜の人通りの少なさには改めてびっくりだぜ。イ課長だからいいようなモンの、
女性の一人歩きはもちろん、女性二人歩きでもちょっとコワいかも(治安の悪い街では全然ないが)。
もうちょっと人通りの多い、賑やかな街になろうって了見はねぇのか?!フランクフルトッ!

ブリュッセルやミラノの話ばっかりでよゥ、フランクフルトネタが少ないのは気の毒だと思ったからよゥ、
こうして夜景写真と一緒に夜のフランクフルトを紹介してやったんじゃねぇか。イ課長だって気を使ってんでぃ。
それがどうよ、書き終わってみりゃ「フランクフルトの夜はトラムも動かねぇワ、人通りも少ねぇワで
しょうもねぇシケた街だぜ
」って話になっちまったよ(笑)。

しかしだな、これはイ課長の責任じゃねぇ!なんとかしろぃ、フランクフルト!


  
[PR]

by tohoiwanya | 2013-06-09 00:32 | 2012.03 欧州出張 | Comments(0)
2013年 05月 27日

ミラノという街

再び2012年3月欧州出張ネタに戻る。ミラノの話。

ミラノに行くと決まって、イ課長は考えた。ミラノといえば、ナンだっけ?
とりあえずドゥオモ見学っていうのはすぐに思い浮かぶけど、他には何かあるんだっけか??
そこで、ミラノってどんな観光が可能な街なのか、さっそく調査した(仕事しろって)。

おお!そうか、レオナルド・ダ・ビンチの「最後の晩餐」はミラノにあったんだ!
ずいぶん長い間修復してたはずだけど、それも終ったんじゃなかったっけ?これは見たいな。
(下の写真はWikipediaから拝借したもの)
f0189467_075396.jpg

・・・しかしダメ。
あれは「いつでも、誰でも」っていうんじゃなく、見学予約制みたいになってて、事前に申込が必要。
一応、その予約状況ってのも確認してみたんだけど、イ課長滞在日はもう満杯。ダメじゃん。
「最後の晩餐」鑑賞はあきらめるしかない。ちょっと残念だったけど、しょうがない。

もちろん、ミラノならスカラ座でオペラ鑑賞っていうお楽しみがあるから、これは「行くことが決まって」どころか
「行くかもしれない」となった時にすぐ調べた(笑)。ちょうど「アイーダ」か何かの上演があったんだけど、
チケットはトックの昔に売り切れだったんだよ。ダメじゃん。
(下の写真は何年か前のスカラ座来日公演でのアイーダ。チョー絢爛豪華だねぇ)
f0189467_075638.jpg

他になにかある?これがね、意外とない。
まぁ他にも由緒ある教会とかはあるんだけど、特にイ課長の興味をひくものではないよなぁ。
ご婦人なら、ミラノで靴だバッグだとお買い物のヨロコビがあるんだろうけど、イ課長にミラノで何か
ショッピングしろと言われても困る(笑)。

うーむ・・・ダメじゃん。
せっかく生まれて初めてミラノ行くのに、仕事以外の活動で「これぞ!」というものが見いだせぬ。

しょうがないから、ドゥオモの屋根から下りてきた後は、ブラブラと市中心部を見て歩くことにした。
となれば、ドゥオモ前広場から伸びる豪華な「ビットリオ・エマヌエレⅡ世のガレリア」がまず
真っ先に目に飛び込んでくる。おお、これね。写真で見たことあるよ。中に入ってみよう。
f0189467_092917.jpg

ふーーむ確かにすごい。要するに「アーケード商店街のバケモノ」ってことになるんだろうけど、
その壮麗さ、巨大さには圧倒される。見た目的には中央駅よりイ課長はずっとこっちの方がいい。
f0189467_011239.jpg

高~い天井アーケードの、曇りガラスごしに差し込む自然光がガレリア内を柔らかく照らす。
うーむ、ここは確かにキレイだね。
さらにここ、床面のタイル装飾がまた凝ってるんだよ。ちょっと詳細に見てみようか・・・。
f0189467_0113768.jpg

まさに上の写真を撮った次の瞬間、イ課長のデジカメはバッテリー切れで息絶えた(笑)。ダメじゃん。
この出張が初の「長期利用」だった新しいデジカメ。初の充電式。どのくらいでバッテリーが切れるのか
よくわかんなかったんだよね。あーなんてドジなんだろうか。

ここから先はぜんぶ携帯で撮った写真になる。
携帯ヘボカメラじゃ撮影意欲もガタ落ちだよ。それより、ホテルに戻ってカメラを充電しなくちゃ。

ホテルに戻る前に、一応スカラ座の外観くらいは見ておこうと思って行った。これがそう。
スカラ座が外観的にはどうってことのないオペラ劇場であることは知ってたが、実際、パリや
ウィーンに比べると地味だよねー。戦後、急いで(たぶん真っ先に)再建したんだろうな。
f0189467_0134222.jpg

このスカラ座の前にはレオナルド・ダ・ビンチの像がある。こんなん。
彼はフィレンツェやら、ミラノやら、イタリア中を転々と引越し続けたけど、ミラノにはけっこう長く
いたようで、さっき言った「最後の晩餐」以外にもミラノ時代の作品は多いはずだ。よく知らんが。
f0189467_013578.jpg

ミラノで見たものって、このくらい。デジカメのバッテリー切れが返す返すもドジだった。
まぁミラノの、真ん中辺をチラッと見てきた程度の観光で、まだ見てないところもたくさんあるんだけど、
また行って、さらに深堀り観光したいかと言われると、まぁそれほどでもないっていうのが正直なところか。

まだ行ったことないけど、やっぱイタリアで観光するんだったら、古代遺跡も豊富なローマとか、
サンサンたる陽光、青い海と白い砂が待っている南イタリアとか、だよねぇやっぱ。
いつか行きたいけど、でも、ローマも南イタリアも、盗賊は多そうだよなぁ・・・。


 
[PR]

by tohoiwanya | 2013-05-27 00:14 | 2012.03 欧州出張 | Comments(0)
2013年 05月 06日

チャンドニー・チョークに行ってみよう -その4-

G.W.短期集中連載インド出張ネタ。今日で終わるからね(笑)。

この日のデリーは気温としては「灼熱の」というほどじゃなく、まぁ「東京における普通の夏」というくらいで
汗っかきイ課長でも、幸いなことに頭から水を浴びたように汗ビショビショになるというほどではなかった。

そうは言っても、ホテルから持参したペットボトルの水は飲み尽くしたし、リスク管理上の問題から
そこら辺で売ってるものを飲み食いするのはマズい。明日から長いインド業務が始まる出張サラリマン。
到着初日からゲーリーになるわけにはいかんのだ。残念ながら飲み食いナシ。
水もなくなったから、そろそろホテルに戻った方がいいんだが・・・。

おお、やりました。見事チャンドニー・チョークの一つ手前のメトロ駅、Chawri Bazar を発見。
(この、赤い二本線の間に英語のZみたいなのが描かれたのがデリー・メトロの看板なのだ)。
こうして見ると「地球の歩き方」の、この辺りの地図はわりと正確だったということだ。
しかし、相変わらず電線はすごいことになってるね・・・。
f0189467_094236.jpg

このあたりは大きな交差点になってるみたいだけど、歩行者とサイクル・リクシャーと車に埋め尽くされて、
交差点なんだか広場なんだかよくわからない状態になってる。しかし「インドの混沌」的風景を求めて来た
イ課長としては見てて飽きない。
f0189467_011545.jpg

とにかくこの雑踏を眺めてるのが楽しいもんだから、地下鉄の入口あたりをウロウロしながら、何となく
帰るフンギリがつかず、「ああ、インドに来ちまったんだなぁ・・」と思いながら、そのことを確認するように
雑踏の写真を撮る。
f0189467_0103670.jpg

写真を撮ってたら、そこらを歩いていたインド人の男がイ課長に何か話しかけてきた。

何かの物売りか?タカリか?物乞いか?いや・・そういう感じでもないが。
インドでは、銃やナイフをつきつけた強盗とか、暴力的犯罪は非常に少ないと事前に聞いたけど、
一方でワケもなく近づいてくる怪しげな連中が多いことも事前に聞いていた。
インド初心者・到着初日のゴミゴミ下町散歩。こういう時は一応警戒する必要がある。

イ課長に声をかけてきた男はナニやら話しながら、イ課長の構えたカメラのアングルにデンと立ちはだかった。
え?まさかオレ様の写真を撮ってくれってことなの?何だかよくわかんないけど、まぁせっかくポーズを
決めてるんだから、撮らせていただいた。ちょっと逆光になってしまったが。
f0189467_0115487.jpg

カメラのモニターで写真を見せたら、彼は満足したような表情で、「リクシャーに乗らないか」と言ってきた。
なーんだリクシャワーラーか。メトロ入口を指差して「私は今から地下鉄に乗るのである」言って、断わった。
しかし「リクシャー乗らないか」っていうついでに写真のモデルになるって、変わってるというかナンというか・・。
「実はインド人ってけっこう人なつこい」という情報も事前に聞いてはいたが、ホントにそうなのかも。

チャンドニー・チョークでサイクルリクシャーをひいてりゃ、イ課長同様に物珍しそ〜にキョロキョロしながら歩く
外国人旅行者は毎日たくさん目にするはずだ。そういう意味でイ課長はちっとも珍しくなんかない。
しかし、彼らが逆の立場になる可能性、すなわち自分が海外に出張したり旅行したりする可能性なんて
こう言っちゃナンだが、限りなくゼロに近いのは間違いない。
f0189467_0123168.jpg

彼らにとって外国人って、それがそこらじゅうを歩いてたとしても、依然として「ちょっと珍しいもの」であり、
「金ヅル」であり、「接触してみたい相手」なのかもしれない。
ここに来る地下鉄の中で、インド人の若者グループが金髪の外人女性旅行者と話をしてたんだけど、その時の
周囲の乗客の反応はすごかった。全員がガン見してるんだよ(笑)。
「あいつら、知らない金髪ガイジン女と話してるよ!」っていう驚きと羨望が入り交じった、すごい注目ぶりだった。

まぁ何せインドにはインド人が12億人もいるんだからね。
どんなに外国人が押し寄せたって、相対的には圧倒的少数で、常に「珍しい存在」なのかもしれない。

しかし、イ課長だって何時間か前にデリー空港に到着したばかりの身。
そこらじゅうにウヨウヨいるとはいったって、やっぱりインド人が珍しい(笑)。
このリクシャワーラーはインドに来たイ課長が、ホテルや空港の従業員以外で初めてコミュニケートした
「インド人一般市民」だったということになる。

さて、ホテルに戻るか。
帰路もまた、メトロに乗ってMalviya Nagar駅まで延々14駅。デリーはホントに広い。
f0189467_013546.jpg

行きに地下鉄乗ったときはオドオド・ビクビクしながらだったけど、帰りは「まだかよ〜ダルいなぁ」って感じで、
だいぶリラックスしてた。「すでに一度乗った区間」という安心感もあったし、何よりチャンドニー・チョークを
一人歩きしたことでだいぶイ課長の体の中にインドの雰囲気が浸透してきたという感じがあった。

これ以降、仕事のある日は、すべてチャーターした車での移動。しかも同行者つき。
インドを気ままに一人歩きするチャンスなんて今日しかないだろうと思って、時差ボケを押して無理に行ったんだけど、
ホントに行っといてよかったと思う。あのチャンドニー・チョーク散歩がなければ、ずいぶんと味気ないインド出張に
なってたのは間違いないし、何より短期集中連載のブログネタを4つ分、失ってたことになるからね(笑)。
 
  
[PR]

by tohoiwanya | 2013-05-06 00:12 | 2012.10 インド出張 | Comments(4)
2013年 05月 04日

チャンドニー・チョークに行ってみよう -その3-

とりあえずメトロの駅までってことで、チャンドニー・チョークの、ことさらゴミゴミした道を
歩いていくイ課長。なんだかスゴいところだよ、ここ。確かに人通りは多いし、
サイクルリクシャーもそこらじゅう走ってて、賑わいはある。あるけどさ・・・
f0189467_0225688.jpg

この道の入口を見た時に「廃墟みたいだ」と思ったけど、中に入ってみても廃墟じみてる(笑)。
一応、道の両側は商店らしいんだけど、開いてる店なんて全然ない。まぁちょうどこの日は
ガンジーの誕生日で祝日だったっていうこともあるかもしれないけどそれにしたって・・・
「廃墟っぽい商店街が人通りでにぎわってる」とでもいうべき光景だ。異様だ。

この「廃墟通り商店街(イ課長命名)」を歩いて、何に最も感動したかって、電線だよ。
なんつう電線の状況。メチャクチャにはりめぐらされ、からまり、タバになり、それを支えている
電信柱自体もとてもまっすぐ立っているようには見えない(笑)。
f0189467_0233054.jpg

とにかくすごいアリサマ。これは電線なのか?それとも茹でパスタをすくいあげたところか?
一体どういう風にすればこういうグチャグチャの電線網が形成されるのか。
開発途上国によくある盗電か?いやそれともまたちょっと違うように思えるのだが・・・
f0189467_0242088.jpg

さっきもいったように、この廃墟通り商店街、通行人やサイクルリクシャーの数だけはすごく多い。
リクシャワーラー(要するにこぎ手)がイ課長に「リクシャー?」「リクシャ?」ってさかんに誘ってくるけど
メトロの駅までの距離は大したことはないから断る。もっとも、駅がちゃんと見つかれば・・だが。

あんなとこで、リクシャワーラーたちが働くのをやめて雑談してるよ。一人は昼寝までしてる。
のんびりしたもんだねぇ・・・。
f0189467_025369.jpg

あっらー、こっちの車でも運転席でひとり、荷台でも(おそらく)ひとり、昼寝してるじゃん。
その向こうの歩道にも一人、横になってる。昼寝してる人が多いねぇ・・・。
f0189467_0253334.jpg

歩いているうちにイ課長はだんだん驚き始めた。ナンなのだ?この“昼寝密度”の高さは?!
とにかくそこらじゅうでみーんな昼寝してるんだから、そりゃ驚く。催眠ガスでも漏れてるっていうのか?
「廃墟通り商店街」の次は「昼寝横丁」かよ。さすがインドの混沌・チャンドニー・チョーク。ワケがわからん。
しかも、なぜ屋外で寝るのだ?仕事中ということか?そうも見えんけどなぁ。大体、祝日だし。
f0189467_0262218.jpg

暑い国では昼寝って重要な健康維持手段みたいで、夏がクソ暑いスペイン南部になると
「シエスタ」なんつうて、みんな一斉に昼寝して町も静かになる。インドだって確かに暑いが、
この日のデリーは陽光ギラギラ汗ダクダクというほどの酷暑ではなかったが・・・。
まぁいい。とにかく祝日で休みなんだから昼寝して悪いことはないよ。寝てくれたまえ。

おっと。てなこと言ってるうちに、ドカンとでかいネギボウズが現れた。これ、ジャマー・マスジットっていう、
ムガール帝国時代の城で、前回みたラール・キラーと並んでオールド・デリー観光スポットだ。
あーあ、到着初日の時差ボケ炸裂状態じゃなくて、しかも明日から仕事のない身だったら、ぜひ内部を
見学したいところだけど、さすがにその元気はない。
f0189467_0264452.jpg

ここでイ課長はインドの建築文化についてちょっと問題提起したい。
ラール・キラーにしても、このジャマーマスジットにしても、これって全部ムガール帝国時代の建物。
有名なタージ・マハルにしても同様で、あれもムガール帝国時代に作られた。
(ちなみに今挙げた建物、全部作った王様は同じで、建築道楽の好きな王様だったらしい)

ムガール帝国ってイスラム王朝だ。要するにインドの観光物件として知られた「有名なタテモノ」って、
(古代遺跡とかを除けば)全部イスラム建築じゃん。確かにイスラム建築といやぁ、中近東はもちろん
スペイン南部に至るまで有名な建築物がたくさん残ってるから、インドにあっても驚くにはあたらない。

しかし、インドではイスラム教徒は少数派で、だいぶ前からずっとヒンズー教の国のはずだ。
でもインドの「イスラム建築」は有名だけど、「ヒンズー建築」って聞いたことあるかい??

インドにいる間、イ課長はハタとこのことに思い至った。ヒンズー建築って聞いたことないよねぇ?
イスラム教、キリスト教、仏教等々、それぞれの文化圏には独自の建築文化があり、有名な建物もゴマンとある。
しかしヒンズー建築ってついぞ聞いたことがない。ヒンズー文化って、建築にはあまり結びついてないのか?
この辺について、識者の方がいたらぜひご教示いただきたいのである。
f0189467_0275097.jpg

まぁいい。とりあえずジャマー・マスジットを見かけたことはイ課長にとっては幸いだった。
「廃墟通り商店街」や「昼寝横丁」を通っているうちに、だんだん自分の歩いてるところが地図上のどこなのか、
自信を失いかけてたんだけど(笑)、これでまたハッキリした。目指すメトロの駅はもうすぐのはずだ。
というわけで、インド初心者のチャンドニー・チョーク探検。もうちょいと続くのである。


  
[PR]

by tohoiwanya | 2013-05-04 00:28 | 2012.10 インド出張 | Comments(4)
2013年 05月 02日

チャンドニー・チョークに行ってみよう -その2-

慣れない海外の地下鉄で、地下の駅から地上に出たときって、道に迷いやすい。
複数ある出口のドレがドコに出るのかわからない(読めない)まま、テキトウに出ちゃうと、地上に出ても
自分が地図上のどこに、ドッチ向きで立っているのかわかんない。このパターンでパリではひどい迷子
経験したわけだが、チャンドニー・チョークの駅から地上に出たときのイ課長もまさにそうだった。

まぁいい。歩いてりゃ何か地図上の手がかりになるモノと遭遇するだろ。とりあえず直感が命じるままに
テキトウに歩いてみた。何となくアッチっぽいって気がするんだよな(そんなんでいいのよか?)。

まず正直に率直に言おう。道を歩き始めたイ課長が最初に感じたコトは「この街、小便くさい」ということだ。
見ると案の定、近くにトイレがあった。しかしそれはトイレというにはあまりにも簡素すぎる、まぁいうなれば
「立小便はここでしましょう」という感じで、歩道の一角を区切ってあるってだけのシロモノ。

ううむ、早くもきやがったなチャンドニー・チョーク。
しかしその程度の攻撃でイ課長がひるむと思うなよ?なおも直感の命ずるままに歩き続ける。

ああ、たぶんこの道でいいんだよ。ほら、だんだん街並みが賑やかっぽくなってきた。
このまま進んでいけば、何か地図上の目印になるところにブチあたるだろ。
f0189467_0163170.jpg

うわ。ナンとまた強烈にボロいバス。しかしこれも現役で就航中なのであろう。
いよいよインドの混沌っぽい雰囲気になってきたぞ。目にするもの全てにオドロキがある。
f0189467_0141920.jpg

うぐゎッ!おっさん、何してんのヨ!?い、いや、言うな。言わずともわかる。
食器洗いだろ?左の石鹸のあるタライでサッと汚れを落として右のタライでサッと水洗い。
そしてたちまち次の利用に供すると・・・うう、インドでゲーリーになる人が多いわけだぜ。
f0189467_0152036.jpg

うぉーーサリーだ。きれいだ。本当にここはインドなんだ。
インドで改めて気づいたけど、サリーを着てる時の女性は脇腹~背中の部分が露出している。
スラリとしたご婦人ならいいけど、でっぷり太ったオバサンだとけっこう悲惨なことになる(笑)。
f0189467_0154156.jpg

歩くにつれ、人通りは増え、サイクルリクシャーの数も増える。しかしココはどこなんだ?(笑)
とりあえずわかっているのは、ゴミゴミしたチャンドニー・チョークの一角ということだけで・・・

お?!このお寺はガイドブックで見たような記憶があるぞ?ナントカ教のお寺じゃなかったか?
確か地図にも載ってたはずだ。(いま確認した。これはジャイナ教の有名なお寺なのである)
だとすると・・あーーー、自分のいる位置がわかりそうになってきたぞ。
f0189467_0172079.jpg

あ、やったーーー。あれが通称レッド・フォート(赤い城)、ラール・キラーに違いない。
そうすると正面の道がコレで、自分がいるのはココ。あ、もう大丈夫。自分のいる位置を特定できました。
少しホッとして、なおもゴミゴミした方に向かって歩いてみる。
f0189467_0175084.jpg

しかしこの辺、サイクルリクシャー、つまり自転車コギ人力車だらけだ。逆に、あれほどたくさんある
オートリクシャー(オート3輪)はほとんど見かけない。これだけ細い道が錯綜した街の中だと
オートリクシャーなんて走れないんだろうな、たぶん。
f0189467_0135854.jpg

うぉっ?!ナンだアレは?
最初は食い物かと思ったけど、ひょっとすると「お香」じゃないかなぁ?寺院に参拝するときに持ち込んで
火ぃつけるんじゃないかって気がする。いやぁ目にするもの全てが未知の世界だ。一人歩きタノシイ。
f0189467_0254386.jpg

うお!ナンですかこれ。取り壊し工事ですか、それとも爆破テロですか。
いやたぶん両方違うんだろう。1階は普通の商店が入ってるように見えるし、要するに「普通の商店」
なんだと思われる。インドの混沌はこの程度の廃墟は軽く飲み込むんでしまうのであろう。
f0189467_0184599.jpg

地図上でいまいる地点がわかったから、どっちに行くかという方向も決められるようになった。
とりあえずこのまま地下鉄ひと駅分、隣のChawri Bazarというところまで歩いてみるか。
何かあるのかって?そんなこと知らないよ。とにかくゴミゴミしてればいいのだ(笑)。
f0189467_0111584.jpg

うわ。これ・・・ゴミゴミっつうより、廃墟みたいな道だけど、大丈夫か?建物崩れてこないか?
しかし好き嫌いウンヌン以前の問題で、目指すChawri Bazarの駅はこっちの方向のはずなのだ。
この道を進むしかない。行くぞイ課長、インドの混沌の、さらなる深奥へ(当然、続くのである)。


 
[PR]

by tohoiwanya | 2013-05-02 00:19 | 2012.10 インド出張 | Comments(0)