2009年 11月 11日

モンパルナス墓地 -その2-

モンパルナス墓地めぐりは続く。
いやしかしね、モンパルナス墓地の「お墓設置密度」って相当に高い。
こんな感じでギシーーッとお墓同士がくっついて建てられてるから、墓と墓のスキマを通って
向こう側に行くしかない、なんて場所もけっこうある。
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こんなに墓だらけじゃ、ブラブラ歩いて著名人のお墓を偶然発見するなんてことは不可能だ。
今回、イ課長は入念に事前調査し、どの辺に誰の墓があるか調べておいたけど、それでも
お目当てのお墓を見つけるのにはけっこう時間がかかったよ。

本日は女優さんのお墓を巡りながら、生前の彼女たちの美しかった頃を偲びたい。
著作を読んだこともない偉大な哲学者のお墓より、映画で見た女優さんのお墓の方が
イ課長にとって思い入れが深くなるのは当然なのだ。

…といっても、モンパルナス墓地でイ課長が事前に位置を確認できた女優さんは二人だけ。
その一人がデルフィーヌ・セーリグだ。

この人は「去年マリエンバートで」っていう映画に出たことで映画史に名を残した。
他にも「ロバと王女」とか、いろいろ出てるんだけど、イ課長が見て、しかも印象深く覚えてるのは
何といっても「ジャッカルの日」で演じた上流階級有閑マダム役だな。
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調べてみると1932年生まれで1990年に亡くなってる。まだ58歳だったんだ。
キュッと微笑んだ時の口元がキレイな、すごい美人だった。
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モンパルナス墓地の、わりとヘリの方に彼女のお墓がある。
セルジュ・ゲンズブールの墓みたいにワンサカお供え物があるわけじゃないけど、
生前の彼女のファンが今でも墓参に来るんだろうな。赤い花がキレイだ。

モンパルナス墓地に眠る女優さんで最も有名な人となるとおそらくジーン・セバーグだろう。

この人はそんなにたくさんの映画に出たわけじゃない。しかし彼女の名は映画史に永久に残る。
サガンの原作を映画化した「悲しみよこんにちわ」に出演して、イッキに有名になった。
彼女のショート・カット姿があまりにチャーミングで、同じようなベリーショートの髪型を
セシール・カットというようになったのだ。
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そして何といってもゴダール監督の「勝手にしやがれ」で彼女は時代のミューズになったんだよね。
この映画におけるジーン・セバーグの魅力には、世界が打ちのめされた。
「勝手にしやがれのジーン・セバーグ」は映画史においてはすでに一つの偶像と言ってもいい。
この映画の彼女のファッションをハリウッド女優がマネしたなんて話は今でも聞く。
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「勝手にしやがれ」の衝撃があまりに強かったから、ジーン・セバーグは当然フランス女優だろうって
気がしちゃうけど、この人、実はアメリカ出身のレッキとしたアメリカ人なんだよね。

イ課長としては中学生のときにテレビで見た「大空港」で、バート・ランカスターと惹かれ合う
空港職員役が印象深いなぁ。この映画だとちゃんとアメリカ人に見える(笑)。
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ジーン・セバーグがどうして死んだのか、イ課長は全く知らなかった。この人って実は
晩年(といっても若いけど)はかなり心を病んで、結局パリで自殺したんだって。
車の中で睡眠薬自殺したらしい。まだ40歳の若さで…だ。美人薄命って言葉は本当なんだなぁ。
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彼女のお墓はモンパルナス墓地のわりと中央部にある。
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誰が作ったのか、小石のハートマークがあった。
彼女の美しさを忘れられない、熱心なファンが並べたんだろうな。
アメリカ生まれではあるけれど、パリを舞台にしたフランス映画で映画史に永遠の名を刻んだ
ジーン・セバーグの永眠の地は、やはりパリ・モンパルナス墓地こそふさわしいんだろう…。

ちょっとしんみりしてきました…。
 
しかし、イ課長がモンパルナス墓地で本当にお墓参りしたかった人は別にいるのだ。
次回「その3」でその人のことを書こう。もっとしんみりしちゃうと思うけど(笑)。
  


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by tohoiwanya | 2009-11-11 00:16 | 2009.05 パリ旅行 | Comments(0)


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