2011年 07月 18日
ヘンな表題で申し訳ないが、ウソではないのだ(笑)。 夫婦であれ、彼氏&彼女であれ、カップルで海外旅行すれば、普通だったら現地で ずっと連れ立って行動するはずだ。イ課長&トホ妻だって基本的にはそうするし、 これまで書いたハイリゲンシュタット観光でも実際、ずーーーっと一緒だった。 しかしだ。 時には夫婦間の観光的興味・関心が全くズレるという局面もあるわけだよ。 たとえばトホ妻はウィーンの有名な食料品店ユリウス・マインルで日本への土産物を 買うことに燃えていた。ヤツは好きなんだよ、そういう買い物が。 しかし女房の買い物につきあう亭主というのは洋の東西を問わず、おおむね忍耐を強いられる(笑)。 ジャムやママレードの買い物につきあわされるより、ウィーンの素敵な路地裏を散歩して 写真でも撮ってる方がずっといい、と亭主が考えたくなるのは無理からぬ話でしょ? 一方イ課長はといえば、例のごとく、現地の床屋に行って髪を切りたいと騒いでいた。 しかし、亭主のそんな変態趣味につきあわされる女房はたまったもんじゃない(笑)。 床屋なんて亭主一人で行かせ、その間自分はもっと有意義な観光活動しようと思うわけだ。 であれば、イ課長は散髪に、トホ妻は買い物に、と別れて行動した方が合理的じゃん? 「海外旅行先で別行動」というのは、ウチではさほど珍しいことではなく(他はどうなの?) 最初に二人で行った海外旅行、すなわち新婚旅行のときから別れて行動することがママあった。 結婚した当初からすれ違い夫婦だったのである(笑)。 そんな夫婦だから、今回の旅行でも半日ほど別れて単独行動というケースが二度あった。 ウィーン市内なら二人とも多少は土地カンもあるし、生き別れになる心配なんてないし、 それぞれやりたいコト、行きたいトコがあるんだから、ドンドン別れて行動しましょー。 ウィーンは治安がいいから女性一人歩きでも全然心配ないしね。 というわけで(例によって長い前置きですまんのう)、ウィーンでトホ妻と別れ、 単独行動をとった最初の日のことを書こう。別れたのは6月8日の昼だった。 一人になったイ課長は真っ先に床屋を捜し(これについての詳細は後日)、散髪が済むと 賑やかなグラーベンを抜け、地図を見ながらナーグラー小路という路地を探した。 ちょっと行きたい場所があったんだよ。 ナーグラー小路の目印はこのクリーム色の女人柱。異様にけだる~い表情の流し目のお嬢さん二人が イ課長をけだる~く迎えてくれた(笑)。 ウィーン旧市街(つまりザンクト・シュテファンを中心とした一帯)の路地裏って どこもかしこもやたらに情緒があって素敵なんだけど、ここも実に素敵な一角だった。 思わず写真を撮らずにいられないような、風情あるたたずまいに満ちている。 しかし、イ課長の最大のお目当てはここではない。ナーグラー小路からボーグナー小路に出て、 さっきとは逆の方向に歩き始めるとソレはすぐに見つかった。 その名もエンゲル薬局。 何でも創業は16世紀からっていうウィーン最古の薬屋さんらしいんだけど、今世紀初頭に 大幅に改装し、改装に際してはウィーン世紀末様式を大幅に取り入れた。つまり、ここも ウィーンに数ある「ユーゲント・シュティール建築」の重要な一例というわけなのだ。 何といっても入口の両脇にいる天使と蛇という組み合わせのタイル絵が目をひく。 保存状態もすごくいいし、胸のところにハメられた石は周囲のタイルとは違って ひときわ光を反射する(ガラスかな?)素材になってるから、宝石をハメたみたい。 ここも今やすっかりウィーン観光名所になっちゃったから、自分の店の前で観光客が 写真を撮るなんていうコトにはすっかり慣れちゃったんだろう。しかし実際にココで 薬屋としての商売が成り立つのかねぇ?ちょっと心配になったりして(笑)。 二人で歩いてると、たとえばイ課長が写真1枚撮るときでも「ちょっと待って」って言って いちいちトホ妻を待たせないといけないし、トホ妻が何かのショウーウィンドウに吸い寄せられれば 今度はイ課長が待たされる。これがたび重なると、時にはケンカの火種にもなる(笑)。 単独行動はその点、街をさまようにしても一ヶ所にジッと腰を据えるにしても 気ままにできるから、実に気楽。くだらない写真もいっぱい撮ることができる。 カップルで海外に行って現地で一時的に別行動とる人ってあまり多くないみたいだけど (こないだこの話をしたら、周囲の人たちにかなり驚かれた)、一度試してみてはいかが? どこかのカフェにでも集合して、それぞれ自分が一人でドコに行ったか報告しあうのも なかなか楽しいもんっすよ?
by tohoiwanya
| 2011-07-18 00:31
| 2011.06 ウィーン旅行
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Comments(2)
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みゅげ
at 2020-01-29 18:49
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あああああ・・・・ここも行けなかった所の一つです。
娘は、ウィーンから帰ってまだ2か月だから、あれやこれやと後悔が多いようで・・・。 そして二人で、ここも頑張れば行けたかなぁ・・・とか言いあってるのですが、もう私は限界だったしなぁ。
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tohoiwanya at 2020-01-30 01:17
>帰ってまだ2か月だから、あれやこれやと後悔が多いようで
みゅげさん: 後悔なんてする必要ないですよ~また行けばいいだけの話じゃないですか(笑)。 近代建築ファンはウィーンではかなり日数に余裕をもたせるか、でなきゃ 死ぬ気で足が折れるまで歩きまわって観光しまくるしかない。 でも、また行けばいいだけの話じゃないですかぁ~~。 |
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