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2011年 08月 01日

ハリー・ライムのアパート 【第三の男】

ハリー・ライムと聞いただけで、エビスビールのCMソングを連想したアナタ。
アナタはイ課長と同程度か、もしかすると、もうちょっとご年配の映画ファンでは?

いきなり何の話かって?
順を追って説明しよう。このネタになるとイ課長の筆はやけに走る。
イ課長ブログ名物(かどうか知らんが)、映画ヲタクがロケ地を訪ねる旅。
「またかよ~」と興味のない読者から呆れられようがドウしようが、イ課長の
映画ヲタクスピリットはウィーンでもまた花開いたのである(笑)。

「第三の男」という映画をご存知の方はいるだろうか?
おそらく大多数の人は「昔の名作映画として題名は知ってるけど、観たことは…」
という感じなんじゃないかと思う。1949年公開の映画だからかなり古い映画。

「第三の男」は映画史上に燦然と輝く永久不滅の超名作なのである。
映画史上のベスト10とか20とかっていう企画があれば必ず上位に顔を出す。
(キネマ旬報が2009年に発表した外国映画オールタイム・ベストでは第4位)

映画史上最高のラストシーンベスト10なんていう企画でも絶対に顔を出す。
映画史上最高の映画音楽という企画でもまずこの映画は欠かせない。
映画史上に残る名セリフがまたたくさんあるんだ、この映画には。
要するに、何からナニまで映画史上に残る、想像を絶した名作なのである。

そして、この映画こそウィーンを抜きにして語ることはできない映画なんだよ。
ウィーンと言えば第三の男、第三の男と言えばウィーン。
これほどまでに、ひとつの映画とひとつの都市が深く結びついている例っていうのも
これまた映画史上ほかにちょっと思い浮かばない。

イ課長はこの映画をコドモの頃にテレビで何度か見て(さすがに公開当時は生まれてない(笑))、
その後ビデオに録画し、いったい何回この映画を見たかわからない。
ある動画サイトにこの映画が全編まるごとアップされてたから、まるごとダウンロードし
今やパソコンでまるごと見ることも出来るのである。観るたびにその名作ぶりに感嘆する。

…と、まぁそれくらいの名作であり、イ課長がガキの頃から何度も観た映画だ。
新婚旅行で20年前にウィーンを訪問した時も嬉々として「第三の男をめぐる旅」をした。
有名な大観覧車とか、ラストシーンに出てくるウィーン中央墓地とかね。

あれから20年。ネット全盛のコンニチ、第三の男のロケ地に関する情報はネットを通じて
あの当時は考えられなかったくらい簡単に、しかも詳細に入手することができる。
今回の旅行でイ課長が全面的にお世話になったのはこのサイトだ。

ココはホントにすごい。
ほとんどあらゆる場面のロケ地が特定されていて、現在どうなってるか紹介されてる。
まさに「第三の男」の超マニアによって作られた超マニアックなサイトとしかいいようがない。

イ課長はウィーンに行く前、このサイトで紹介されてたロケ場所をGoogleマップで検索し、
どの場面がウィーンのどこで撮影されたのかを地図で確認する作業に没頭した(笑)。
ここまで詳しく撮影場所が紹介されてると、行きたくなる場所がいろいろあるんだよ。

映画「第三の男」。
旧友から「いい仕事がある」とウィーンに招かれたアメリカ人作家ホリー・マーチンスが
ウィーン西駅に到着するところから映画は始まる。彼がルンルンいいながら旧友ハリー・ライムの
アパートに行くと、何とハリーはつい先日車にひかれて死に、今日がまさにその葬式で
あることを知る。あ、第三の男って一応サスペンス映画です。
ハリー・ライムのアパートは映画の最初のとことで出てきて、その後も何度も登場する。

実際にはハリー・ライムのアパートはパラヴィチーニ宮っていう建物で撮影してて、前回書いた
やたら美しい図書館の出口を出るとヨーゼフ2世騎馬像の向こう正面に入口が見える。
ウィーン観光の中心・王宮の一角にあるから、わざわざコレを探しに出かける必要がないし、
位置的にいっても非常に見つけやすいし、何と言っても入口左右に二人ずつ立ってる
巨大な女人柱が目印になる。
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キレイにはなってるけど、建物自体は映画とぜんっぜん変わっておらん。さすがウィーン。
建物を見上げてるトコを写真に撮ってやるとトホ妻に言われて撮ってもらった。
気分はジョセフ・コットン(主人公を演じた俳優)なのである(笑)。
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残念なことに建物の入口が修復中で足場やら何やらあって見づらい。
巨大女人柱も映画では黒ずんで見えるけど(ま、終戦直後だからしょうがないけど)
今はチョークみたいに真っ白ピカピカ。クリーニングされた直後なんだろうな。
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上で「ヨーゼフ2世騎馬像ごしに入口が見える」って書いたから、建物入口側からも当然
騎馬像はよく見える。この騎馬像も映画にチラッと出て来るんだよね。
主人公ホリーがクルツ男爵から、旧友が車にひかれて死んだ時の状況を聞くシーンだ。

「私たちは道路に倒れた彼をあちら側に運びました」とか言って説明する。
騎馬像の台座が画面右に大きく見えてる。
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「そして彼をここに横たえたのです。ちょうどここです」というのがまさに台座の前。
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アパート側から見たヨーゼフ騎馬像はこんな感じ。まさに真ん前と言っていい。
クルツ男爵がシリを乗せた石柱?もそのまま残ってるよ。
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映画ではハリー・ライムのアパートはココとは違う住所にあることになってるけど、
アパート正面にヨーゼフの銅像があることはセリフにも出て来て、現実そのまま。
入口を出て車にひかれた人間を、とりあえず運ぶ場所として位置関係的にもリアルだ。

「第三の男」をめぐる、ちょいとマニアックな旅。ハリー・ライムのアパート以外にも
もう数カ所行った。「あの場面が撮影された、あの場所をウィーンで見る」っていうのは
イ課長にとって今回のウィーン旅行の、かなり重要な目的の一つだった。
読み手のニーズがあろうがなかろうが(笑)、この後もおいおいご紹介させていただきます。





by tohoiwanya | 2011-08-01 00:22 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(4)
Commented by Mimi at 2011-08-01 09:16 x
The Lord of the Ringsのファン達がニュージーランドのロケ地へ行ったみたいな、というか
アニメおたくの方々が「聖地詣で」をする感じですね←失礼でしたか!?

私はハリー・ライムと聞いてまずミステリー小説の「土壇場でハリー・ライム」を思い出してしまいました。
いや、あのタイトル自体がもちろん「第三の男」からとってるのですが。
映画のスチルと実際の写真をこうして並べてくださると、本当によくわかりますね。
イ課長さんの映画話、大好きなので続編もお待ちしてます~!
Commented by tohoiwanya at 2011-08-01 16:55
>おたくの方々が「聖地詣で」をする感じですね←失礼でしたか!?

Mimiさん:
失礼も何も、モロ、そのものですがな(笑)。
ウィーンはああいう街だから、市の中心部であれば、60年以上前にロケされた映画と
ガラッと変わっちゃってるってことはないだろうと思ってたけど、
ホントに、全然変わってない。石造建築物の強みですな。

帰国後に「第三の男」を見てると、画面に出てくるどの路地を見ても
「ここは歩いたような気がする!」と言いたくなる我々なのです(笑)。
 
Commented by ダルマン at 2011-08-02 01:05 x
『第三の男』、名作だ名作だと言われるので観た記憶はあるんだけど、内容をまるっと忘れておる。オープニングでチャララララーン♪っていう有名なあの曲が流れていたことぐらいしか思い出せない。もう一度見直そうっと。
Commented by tohoiwanya at 2011-08-02 11:23
>もう一度見直そうっと

第三の男はホントに名作。

有名な観覧車の場面なんかにちょこっと写ってるロゴマーク。
ウィーンから戻ってきて再見すると、そのマークっていうのが実は
ウィーンでさんざん飲んできたビールのロゴであることに気付いて驚いた。

行かなかったけど、ウィーンには「第三の男博物館」なんてものまである。
映画自体が観光資源になってるってすごい。
ウィーン市観光局は第三の男を特別表彰しても足りないくらいだ。
 


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