2011年 08月 03日

ザンクト・シュテファンというところ

「第三の男」ロケ地めぐりも重要目的だったけど、
ウィーンの建築物めぐりもまた今回のウィーン旅行の重要目的の一つだった。
いろいろ重要ミッションの多い旅だったのだ(笑)。

ウィーン建築物めぐりといえば2大お目当ては「バロック建築」か「世紀末建築」となるのが
普通で、今回イ課長たちは「世紀末」の方にやや軸足を置いて見学したわけだが…。

本日はそのどちらでもないゴシック建築。
バロックの都ともいえるウィーンだけど、ゴシック建築物だってもちろんある、。
ウィーンのド真ん中、ウィーンの象徴、ごぞんじザンクト・シュテファン大聖堂もその一つ。

…とは言ってもねぇ…。

いや確かに建築様式としてはゴシックなんだと思うよ。
ただ、フランスで見たパリ・ノートルダム大聖堂だのアミアンシャルトルの大聖堂だの、
ゴシック教会の発祥であり精髄ともいうべきイル・ド・フランスの教会と比べると
「ザンクト・シュテファンってゴシック…なのか?」と思っちゃうブブンもあるんだよ。

新婚旅行で来たときは外から眺めただけで、中に入ったことがなかった。
今回初めてザンクト・シュテファンの中に足を踏み入れてみたわけだが…。

ウワ何だコレ??オラぁまたミラーボールきらめくディスコかと思っちまっただに(笑)。
ゴシック教会ってもっと内部は暗くて神秘的なものなんじゃ…いやまぁいいけどさ。
しかしそれにしてもこのハデハデしい幻灯ちうかナンちうか、こりゃ何だべ?
(なぜ急にイナカ言葉になるのだ?)
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太陽光線がステンドグラスごしに差し込んだとは考えづらい。
確かに大きなステンドグラスはたくさんあるけど、窓の向こうから日が射し込みつつ
反対側からの窓の光も柱に投影されてるなんてこと、あり得んだろう~?
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よく見ると、ところどころにプロジェクターらしき機械が設置されてるっぽいじゃん。
やっぱそうだろ?自然光というには不自然すぎるもんなぁ。ステンドグラス透過光らしき光を
機械で投影してるみたいなんだよ。しかし何のためにそんなコトを…?
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観光客で混んでる上に、とにかくこのキラキラしい幻灯?にさすがにヘキエキする。
これじゃゴシック大聖堂の神秘性もヘチマもない。例によって「無事帰国祈念ロウソク」を
寄付し、早々に外に出た(笑)。

こんどは建物外部を見てみるか。
ゴシック教会をゴシック教会らしく見せるものといえばフライング・バットレス(飛び梁)だが
見てみると、ザンクト・シュテファンにはフライング・バットレスもないみたいなんだよね。

で、どうしてるかっていうと、フライング・バットレスの代わりにこうして
控え壁を外壁部分にタテにいくつも作って壁を補強している。ほぉ~。
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ふーむ…ここでおなじみ、イ課長の仮説がひらめいた。
フライング・バットレス構造を採用するには建物周囲にさらに敷地が必要だ。
おそらく、市街地ド真ん中にあるザンクト・シュテファンには敷地上の制約があって、
とてもフライング・バットレスなんて採用できなかったのでは?

ま、真偽のほどはわからない(ご存知の方がお読みであれば、ぜひご教示ください)。
ザンクト・シュテファンの外部には他にも見るべきものがある。少なくとも内部よりはある(笑)。
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裏の方にはこんな外側に小さな出っ張りがあるけど、実はこれも祭壇というか、一種の
ミニ聖堂になってて、聖堂入口のワキにはこんな聖水入れも設置してある。
この聖水入れ、非常にブキミな意匠だが…。
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死者を送るための祭壇。
それも、聖堂内で大々的に葬儀を開催するんじゃなく、聖堂の外の屋外ミニ聖堂で
チョコッと葬式しちゃいましょうっていうニーズに合わせて作られたものっぽい。

そして、この建物の外にある聖堂でチョコッと弔いをされた人の一人がモーツァルトらしい。
そういや「アマデウス」って映画でも、彼の葬式は参列者も少ないものとして描かれていた。
ふーむ…モーツァルトはここで、ほとんど通りがかりと言ってもいいくらいの葬儀をし、
そのまま遺体は馬車で共同墓地の共同墓のどっかに埋葬されちまったというわけか。
(モーツァルトの遺体は今も不明で、おそらく永久に不明なのである)

ザンクト・シュテファンは中より外の方が見るべきものが多いような気がする。
屋根の、セーターの模様みたいなモザイクなんかもザンクト・シュテファンならではだよね。
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…とは言え、だ。

ザンクト・シュテファンがウィーンのゴシック建築を代表する存在であるのは確かだけど、
観光優先順位という点ではシェーンブルン宮殿や国立図書館みたいなバロック建築の数々、
あるいは分離派館みたいな世紀末建築の数々に比べれば、まぁ…何というか、
「だいぶ後回しでもいいんじゃない?」というのがイ課長の率直な感想なのだ。
…特に内部に関しては(笑)。




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by tohoiwanya | 2011-08-03 01:04 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(4)
Commented by げんまいちゃ at 2011-08-04 22:03 x
にせものステンドグラス、結構いいじゃないと思った私は少数派でしょうか。
あるいは写真の出来がよいからでしょうか。

ドクロの手水鉢(←ひどい言いようですみません)も超キュート。
これもメメントモリなんですかね?
Commented by tohoiwanya at 2011-08-05 00:31
>ドクロの手水鉢(←ひどい言いようですみません)も超キュート

げんまいちゃさん:
確かにこれは「おおっ?」と思わせるものがある。
こうして改めて見ると、ドクロの後ろにあるのがコウモリの羽根を思わせるから、
モチーフは「黄金バット」では?という気もしてくる(笑)。

しかし中は…。
やっぱねー、ゴシック教会の中はある程度暗くなきゃダメっす。暗くなきゃ。
Commented by Mimi at 2011-08-09 02:56 x
へー、今はこんな風にライトアップしてるんですか!
私が行った25年前(あ・・・・めまいが・・・・)にはこんなのありませんでしたよ。
もっと薄暗かった覚えが。
でもって地下のカタコンベ見学ツアーに行ったもので、ますます薄暗いというイメージが強く・・・。
今はカタコンベツアーって無いんでしょうか?

そういえばこの近くのカプツィーナ教会に、ハプスブルグ家の棺がずらりと並んでるのも
見学に行ったっけな~。ええ、墓参り好きなんです(笑)
アメリカのお墓は芸がなくてつまんないわ~~!
Commented by tohoiwanya at 2011-08-10 00:24
>そういえばこの近くのカプツィーナ教会に、ハプスブルグ家の棺がずらり

カプツィナー教会は今回「時間があったら行ってみよう」っていうくらいの優先度だったんだけど、
結局行かなかったんス(笑)。
フランツ・ヨーゼフやエリザベートもそうだけど、ベラスケスが描いた
マルガリータの棺はちょっとお参りしたかったんですけどね。いろいろ他に
見たいものが多くて…。

カタコンベツアーは今でもあるんじゃないかなぁ?
私はとにかく、このディスコみたいな教会内部を見ただけで、もうイッキに
「もっと詳しく見よう欲」が減退して、チェックすらしなかったけど…(笑)。
 


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