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2011年 08月 10日

ロンドン暴動騒ぎから思い出す

英ロンドンで黒人男性が警察に射殺されたことに端を発する暴動は、6日の発生から3日目に
入った8日も収まらず、市内各地で若者の集団が略奪や放火を続けている。英首相府は、キャ
メロン首相が対応を協議するためイタリアでの休暇の日程を切り上げて8日夜にロンドンに戻る
と発表した。

騒ぎはロンドンから約200キロ離れたバーミンガムにも飛び火した。警察によると、市中心部の
商店などが襲撃され、窓ガラスが割られたり、商品が略奪されたりするなどの被害が出ている。
警察はパトロールに当たる警官を増員して警戒を強めている。

ロンドン暴動騒ぎから思い出す_f0189467_02266.jpg

ロンドンの消防当局は、市内各所で相次ぐ放火などの対応に追われている。東部のハックニー
地域では警察車両や商店が襲撃され、警官隊と暴徒が小競り合いを展開。南部のルイシャム地
域では車両が放火され、ペッカムではシャツやバンダナで顔を隠した数百人の集団が警官隊に
石や瓶などを投げつけた。主要駅のクラパム・ジャンクションでは警察が一帯を封鎖し、列車が駅
に出入りできなくなっている。

(以上、CNNのネットニュースを引用、写真は時事ドットコムからもらいました)

…というこのニュースを読んで「お?」と思った。最後のところだ。
主要駅のクラパム・ジャンクション…ジャンクション?

ロンドンの周囲には「ほにゃららジャンクション」って名称の駅がいくつかあるってことを
以前に本で読んだことがあった。鉄道ヲタクの大学教授・原武史っていう人が書いた
「鉄道ひとつばなし」っていうエッセイ集だった。

ジャンクションっつうだけあって、そういう駅はまさに「乗り換えるための駅」らしいんだな。
「そこから乗る・そこで降りて何かする」っていうより、ひたすら乗り換えるための駅。
だから、そういう駅の構内は一日中乗り換えの乗客が早足で縦横無尽に行き交っていると…

まぁ、おおまかにはそんなことが書いてあったと思う(チャンと読み直して確認しろ)。
東京の巨大乗り換え駅なら新宿とか池袋とかが思い浮かぶから、乗り換え客も多いけど
乗り降りする人も多い大都会だ。でも、ロンドンのそういうナントカ・ジャンクションってのは
ただもうひたすら乗り換える人だらけの駅ってことらしい。どんな感じなんだろ?
その本を読んだ時、そう思ったわけだ。

ロンドン出張最後の半日観光。イ課長がハンプトン・コートに行ったあの時ネ。
ウォータールー駅から乗った電車が途中、なんとかジャンクションって駅に停車した。
ははぁ、ここが例の「乗り換えるための駅」の一つなわけだ。

イチイチ降りて見学はできないけど、1枚だけ駅の様子を写真に撮った。
長~い跨線橋があるあたり、いかにも乗り換えのための駅って感じだけど、何せ
ココを通ったのは土曜日だったから、乗り換え客も少なくて閑散とした感じだったね。
周囲にコレといった建物もなく、都会って感じは全然ない。やっぱ新宿や渋谷とは違って
乗り換えという路線的価値?以外はどうってことない場所なんだろう、きっと。
ロンドン暴動騒ぎから思い出す_f0189467_044110.jpg


さて、気がついた?
イ課長が何気なく撮ったこの駅、冒頭CNNの記事にあったクラパム・ジャンクションだったんだよ。
ちょっと読みづらいけど、駅名表示にそう書いてある。

イ課長もCNNの記事を読んで、「そういやナントカ・ジャンクションって駅、見たなぁ」と思って
この写真を確認するまではまったく気付かなかった。
あそこだったんだ~。あの駅を閉鎖して電車が出入りできなくなっちまったりしたら、
ドえらいことじゃないか?何しろ乗り換え拠点としては重要な駅だからね。

イ課長が乗ったサウス・ウエスト鉄道って、ウォータールー駅をターミナルにしてるはずだ。
言うなれば東急電鉄にとっての渋谷駅。そのたとえで言えば、このクラパム・ジャンクションは
さしずめ中目黒あたりか(このタトエもちょっとムリがあるが)。

要するに、ウォータールー駅を出たサウス・ウエスト鉄道の列車はクラパム・ジャンクションを
通らないことには、ほとんどの路線が本来の目的地まで行けなくなっちまうと思うんだよ。
巨大始発駅のちょっと先にある巨大乗換え駅という位置関係から考えるとそうなる。
もしホントにこの駅が閉鎖されて列車が止まってるとしたら、毎日ここで乗り換えてる乗客も
困ってるだろうが、サウス・ウエスト鉄道はもっと困ってるんじゃないか?

ちなみに、クラパム・ジャンクション駅の俯瞰図はこんな感じ。線路ばっかり(笑)。
駅周辺も全然都会っぽくなくて、大きな乗り換え駅があることだけが特徴の、
平凡なロンドン郊外の町っていう感じに見える。
(Google Mapの写真を取り込ませてもらっております)
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それにしても今回のロンドンの(というより、もはや英国全体の)暴動騒ぎ。
アフリカ系やアジア系なんかが多く住むエリアを中心に発生してるっていう話だから
まぁおそらくは貧しくて、治安だって元々そう良くなかった地域なんだろうけど、
クラパム・ジャンクションのあたりもそうだったのかなぁ?

あの駅を出た電車がハンプトン・コートに行く途中には、たしかウィンブルドンっていう
駅もあった。あの有名なテニス大会会場の最寄り駅なんだろう。
歴史あるテニスコートがあるくらいだから、「この辺はハイソなエリアなのか…」なんて
イ課長は電車の中で漠然と考えてたけど、実際はそうでもなかったのかも。
ま、車窓から見ただけのガイジンにはどっちみちわかりっこないことだが。

ニュースに出てきた駅が、たまたま昨年の出張で通った(ついでに撮った)駅だったもんだから
今日はイ課長ブログには珍しく、時事ネタ系から入ってみました。
ま、実態は時事ネタというより、例によって「マイルド鉄ちゃんネタ」かもしれんが…。

しかしロンドンもなーー、困ったもんだよなーーー。
映像だけ見てると、エジプトかシリアの反政府運動騒ぎか?と思いたくなるぜ。
来年オリンピックだっていうのに、治安がこんなじゃ、イメージめちゃ悪いよなーー。
それでなくたって食い物があんな…まぁ今日のトコはその話はやめといてやるが…。
 



by tohoiwanya | 2011-08-10 00:09 | 2010.11欧州出張 | Comments(0)


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