2012年 01月 22日

聖母お助け通りのマクドナルド

マリアヒルファー通りって、ウィーンの中では大通りに属するといっていいんだろうけど、
コレといった観光物件はない。だから観光客でここに行こうって人はあまりいないだろう。

しかし、ここはイ課長にとって懐かしい通りなんだよ。
新婚旅行のときに泊まったホテルが実はこの通りの近くで、よく歩いたっけ。
当時はこの通りを西駅の方まで市電が通ってたはずだけど、今や市電はなくなって
通りの下を地下鉄が走るようになっちゃったんだねぇ。

新婚旅行の時、独文科出身のトホ妻がイ課長にこう教えた。
「マリアヒルファー・シュトラーセって、要するに“聖母お助け通り”って意味よ」。
ほほ〜。

それ以来、イ課長の中でこの道は「聖母お助け通り」として記憶されている。
観光客向けのケルントナー通りと違って、地元の人たちが利用するショッピング街的な
感じが強くて、イ課長好みの場所だったんだよ、聖母お助け通り。

前回書いたように、20年ぶりに聖母お助け通りに来たときは激しい夕立だった。
でも、ここで行きたい場所があったのだ。その店で雨宿りすることにして、
ええい、そこまでは濡れてもしょうがないから、走っていこう。
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イ課長が行きたかった聖母お助け通りにある店、それは実はマクドナルドだったのだ。
わざわざウィーンに来て、何でまたマクドナルドに?とお思いになるのは当然だ。

実はそのマクドナルドには20年前もトホ妻と入った。
入って、店内を見渡しているうちに、ゆっくりと驚きが湧き上がってきた。
なぜかというと、そのマクドナルド店内が実に“バロック風”だったからだ。
久しぶりに行ってみたかったんだよ、聖母お助け通りのバロック・マック。

店はすぐ見つかった。美術史美術館方向に向かって左側にある。
しかし何せ外はスゴい雨だ。雨宿りに代わりにマックに飛び込んだっていう客が
ワンサといて(自分もそうじゃん)、残念ながらバロック風の1階は満席。2階の、
ちっともバロック風じゃないテーブルでコーヒーとケーキを食うハメになった。ちぇっ。
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しかし帰りぎわに店内の写真はいくつか撮った。
あのバロックぶりを十分伝えているとは言い難いが、店内の様子をご紹介しよう。

照明がこんな感じ。なんだかシャレてるよなー。
天井の細部も精巧な装飾が施されている。
ハンバーガーやチキンナゲットを食う店の装飾という感じではない(笑)。
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大体だよ?店内の柱が円柱なのはいいとしてだ、その柱頭にこんなイオニア式の
柱頭装飾をつけるかフツー。マックだろ?ここは。
(イオニア式というのは両側に渦巻きが飛び出しているタイプの柱頭を言う)
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マクドナルドって世界のいろんな国に出店してるから、中にはその国独特の建物に
店舗を持っているケースもある。聖母お助け通りのマックもそのタグイなんだろう。
ウィーン風のマックとなれば、当然バロック風ということになるわけだ。

おそらく、マックがこの聖母お助け通りに店を出そうとした時、条件に合った空き物件が
こういうバロック風の店だったんだろうな。ウィーンならそれは十分あり得ることだ。
天井の、円形のフチの中には天井画があっても全然不思議じゃないけど、さすがに
天井画はちょっと…っていうんでマックがなくしたんじゃないかなぁ〜?

そういえば、2007年の欧州出張でプラハに行ったとき、まるで古代彫刻みたいな
石彫レリーフのある建物にマックがあるのを見て感心したけど(中には入らなかった)
このウィーンのバロック・マックもそれと同じような「元の建物の意匠を生かした店」という
考え方で作っているんだと思われる(下は2007年撮影の、プラハのマック)。
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聖母お助け通りのマック、雨が小降りになってもまだ混んでたから、あまり
たくさん写真を撮れなかったのが残念だけど、ヨーロッパではこんな具合に
「ローカル化したインターナショナル・チェーン店」を観察してみるっていうのも
なかなか面白いね。

さて…何だカンだで1時間くらい雨宿りしてたけど、雨もそろそろあがりつつある。
20年ぶりのバロック・マックも見たことだし、また移動を開始するとしよう。
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雨足が弱くなった聖母お助け通り。
相変わらず傘のないイ課長は、それでも小走りになって、地下鉄駅に急いだのでありました。




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by tohoiwanya | 2012-01-22 22:24 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(6)
Commented by ゆみか at 2012-01-22 23:55 x
こんばんは、また寄らせていただきました。
20年前と同じ場所に佇むバロック・マック、素敵ですね。
過去に香港映画のロケ地・マックに入って、カメラアングルのロナルド君を見つけてはしゃいでいました。
バロック・マックで食べるビッグアメリカバーガーはどんな味がするのでしょうね。
Commented by tohoiwanya at 2012-01-23 14:41
>20年前と同じ場所に佇むバロック・マック

ゆみかさん:
20年前に比べると、店内の“バロック度”はやや低くなったかな?という気もするんですが、
今回はとにかく店内が混んでて、あまり細かいところを観察できなかったのが
残念といえば残念だけど、でも懐かしかったですね。

昔、ローテンブルクというところではマックの看板が「中世の看板風」になってるのを
見たことがあって、そう考えるとマクドナルドって以外に店舗スタイルに関しては
「現地化」させようっていう考え方が強いのかも。
 
Commented by マダムKenwan at 2012-01-23 16:36 x
聖母お助け通り・・・ウケました(笑)
ここは、そうですね、ウィーンで一番大きな繁華街かも。。
ケルントナー界隈に比べると、グっと庶民的ですし、
土曜日とかにここへ買い物に来る人は多いだろうと思います。

バロック・マックは、普段行かないこともあって、気がつきませんでした。
なんか似合いませんね〜
Commented by tohoiwanya at 2012-01-23 23:08
>バロック・マックは、普段行かないこともあって、気がつきませんでした

マダムKenwanさん:
しかしこの店、コーヒーとケーキと一緒にガラスのコップに水をつけてくれるあたり、
実にウィーンのカフェ風ですよね。トレーが銀だったら文句ないんだけど。

聖母お助け通りはホントに庶民的で、新婚旅行のときにこの通りでジーパン買いました。
買ったジーパン持って美術史美術館に行って、中のトイレで着替えて、古いヤツは
ゴミ箱に捨てたのを覚えてる。でも、なぜわざわざ着替えなきゃいけなかったのかは
全く覚えてない…(笑)。
 
Commented by Bきゅう at 2012-01-24 08:38 x
マックより、コーヒーとケーキの方がおいしそうですよお。
食べるのは、こっちでよかったのでは?
それにしても、いろいろなところへ行かれているのですねえ。昔行った場所にまた行ってみるっていいですよね。
Commented by tohoiwanya at 2012-01-24 23:36
>コーヒーとケーキの方がおいしそうですよお

Bきゅうさん:
私もさすがにあの店でハンバーガー食いたいって気にはならなかったので、
まぁコーヒーでも…と思って入ったんですが、これも「ウィーンだから」というべきか、
ケーキの品揃えがあったんで、思わず頼んじゃいました。確かに美味しかったですよ。

新婚旅行は私にとっては「初欧州」だったってこともあって、いろいろ思い出深い。
「懐かしいあの場所」に足を向けたくなっちゃいますな。
 


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