2012年 03月 29日

ウィーン郵便貯金局

突然ウィーン旅行ネタ。
ウィーン旅行記の王道(…でもないかな)を行くような話を書いてやろうじゃねぇか。
もう9ヶ月も前のことだっていうのに、書きたいコトはまだいっぱい残ってる。
この年度末激務の中、イ課長は敢然と書くのだ(ナニいばってんだヲマエ)。

本日はウィーン郵便貯金局の話。写真も多いよ。

カールス・プラッツ駅舎マジョリカ・ハウスを手がけた建築家オットー・ワーグナー。
彼の作品の中でも、郵便貯金局ビルは近代建築史に画期的な足跡を残す建物とされている。
もちろん建物はウィーン市内にある。実物を見たかったんだよ。

ただ、中を見学できるのかどうかがわからなかった。
この建物、写真で見ると外見も立派だが中がスゴいんだよ。外側しか見られないんじゃ
ちょっとつまんない。

仮に入れたとしても、一応オフィスなんだから、あんまりバチバチ写真とっちゃ
マズいんじゃないか?イ課長はむかし、スペインの郵便局の中を写真に撮ろうとして
係員に静止された経験があるからね。

まぁとにかく行ってみよう。オペラ座前から市電に乗ってリンク大通りを北東へ。
郵便貯金局はリンク大通りからちょいと内側に入ったところにある。

おお~~~・・・・ついに見る実物の郵便貯金局ビル。
このビルの大きな特徴は外壁パネルをネジで1枚ずつくっつけてるってところにある(らしい)。
石を積み上げるのが当たり前だった西欧建築においては画期的な建築法だったとされる。
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テッペンにあるこういう女神像も凝ってるねー。
近代建築の扉を開く建物と言われてても、ある意味「むかし風」の装飾が
残ってるあたり、時代の過渡期だったことを感じさせるなぁ。
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しかしとにかく中だ、中。ウィーン郵便貯金局の真髄は外見ではなく、中なんだよ。
入れるのかなぁ?と思いながら中の階段をのぼっていったら、チャンと入れた。
ここは今で現役の郵便貯金局(あるいは郵便局?)として使用されているみたいで、
外国人旅行者がフラフラ入っていってもイイんだな。これは嬉しかった。
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うっひょーーー。写真では何度も見たけど、やっぱスゴいねー。
この設計が建築技術的にどういう意義があるのか、イ課長にはよくわかんないけど
まだ19世紀の残り香ただよう1906年という時点で、この内装設計がいかに斬新だったかは
カンカク的にわかる。つうか、21世紀のコンニチ見ても「こりゃスゴい」と思う。
ちょっとキューブリックの映画のセットを連想しちゃうよ。素晴らしい。
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イ課長が特にスゴいと思うのは床をガラス素材にしたという点だよ。
天井の曲面ガラスから光が入ってくるのに加え、床面も透明感があるから、
開放感…というより“浮遊感”に近い感覚がある。ガラスを使った透明感のある床って
すごい発想だと思うなー。

細かい意匠がまたスゴいんだよねーーーー。
椅子やデスクなんかも、当時デザインされたままなんだろう。しかもこれは展示物じゃない。
今でもウィーン市民がここで郵便貯金の手続き書類とか書くんだからね、ほら。
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オットー・ワーグナーはこの郵便貯金局で、アルミニウムという素材を初めて
内装に大胆に取り入れたとされている。
これはおそらく空調の吹き出し口で、これと同じものが室内にいっぱいあるんだけど
それがまたすごく凝ったデザインで驚く。ほんとにSF映画のセットみたいだ。
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室内には一眼レフを持った若者の姿も散見される。たぶん建築を学ぶ学生なんだろうな。
「中で写真撮って大丈夫かな?」なんて心配はマッタク不要だったみたいだ。

このウィーン郵便貯金局。いまやウィーンでも指折りの観光名所になっちゃって、
こうして(我々を含めて)見学する人が後を絶たないから、商売っ気を出した?ウィーン当局は
奥の方にちょっとした「郵便貯金局ミュージアム」みたいなものを作ったようだ。
ここは数ユーロの入場料をとる(笑)。まぁしょうがない。払って入ってみましたよ。

ここは写真とか設計図なんかの資料も展示されてるんだけど、最大の見ものは
オットー・ワーグナーが設計した最初の室内空間を再現してるってところだろうな。
当時そのままに、受付カウンターが並んでる。
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カウンター窓口の枠が光沢あるアルミ素材っていうのは、当時としては最先端素材を
大胆に導入したデザインだったんだろうけど、今見ても美しいよね~。
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ミュージアムを出て、もう一度ホールに戻る。
フと上を見上げると、レトロな木製ブースの上に、これまたレトロデザインのボード式
カレンダーがかかって、その下に例の空調吹き出し口がある。郵便貯金局のデザイン的魅力を
凝縮したような一角だ。
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建築史に燦然と輝くウィーン郵便貯金局訪問記念に、この一角で記念写真を撮った
イ課長なのである。え?顔がよく見えない?だから載せたんだよ(笑)。



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by tohoiwanya | 2012-03-29 23:31 | 2011.06 ウィーン旅行 | Comments(2)
Commented by Bきゅう at 2012-04-01 21:44 x
なんか、2001年宇宙の旅を彷彿させるようなかんじですね。おっしゃるように、SFのセットというか、昔の人が未来っぽいものを表現しているという点で、レトロだけど斬新さがありますねえ。
Commented by tohoiwanya at 2012-04-02 10:29
>2001年宇宙の旅を彷彿させるようなかんじですね

Bきゅうさん:
あの映画を観た人なら、同じ連想をする人は多いはず。私も最初に見たときに
まず「うわぁ、キューブリックみたい…」と思った。

完成当時とでは内装もだいぶ変わったらしいんですけど、
「未来空間っぽさ」みたいなものは依然として色あせてない。
この建物、そのうち世界遺産になるんじゃなかろうか…。
 


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