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2012年 07月 19日

アーヘンのホーンテッドマンション

去年11月出張でのフランスネタ消化が順調にサクサク進んでいくのかと思いきや、
話は突然その数日前、同じ出張で訪問したドイツのアーヘンという街に飛ぶ。
書き手の気分次第でドコに飛ぶかわからないイ課長ブログなのである。
(要するに“行った順番どおり順ぐりに書く”というのがイヤなようだ)

というわけで、今日はアーヘンの話ね。
夏にふさわしく怪談ネタで…というほどのモンでもないが。

2011年11月23日、ハンブルクから空路、ケルン空港経由でアーヘンに夜到着したイ課長。
クタクタになってホテルにチェックインはしたものの、なにせどくとるマンボウの教え
信奉するイ課長。その夜もいつものように疲れた身体にムチ打ち、アーヘンのX'masマーケット
見るために、ふたたび夜のアーヘンの街に出撃したのである。

時刻はもう8時過ぎ。冬だから街はすっかり夜のとばりに包まれて真っ暗だ。
ホテルでもらった地図だけを頼りに、駅前の通りを西に向かって歩く。
もう少し行ったら右に折れればいいはず…と思いながら歩いてると、ちょうどその
「右に折れる道」の始まると思われるあたりに、異様に真っ黒で巨大な建物がある。
ふむ…あのドス黒い巨大建物ンとこを曲がるわけだな。

しかしそれにしても、このデッカい建物は一体なんだい?
最初は古くて大きな建物だなぁ…と思って眺めてたんだけど、しばらく見てるうちに
だんだん薄気味悪さを感じてきた。
 アーヘンのホーンテッドマンション_f0189467_012328.jpg

中世の城郭建築はどれも開口部がすごく小さいもんだけど、この建物も窓が極めて小さい。
何となく牢獄を連想させるものがある。しかも屋根ンところに何カ所かある窓の扉が
血の色のように赤く鮮やかで、気味悪さを増幅させる。建物下部にアーチ型トンネルあって、
そこが通れるようになってるから、おそらく大昔の城門みたいなもんなんだと思うけど、
あたかもどこかのテーマパークにある西洋幽霊屋敷に見える(笑)。

そこでイ課長は自主的にこの塔のことを「アーヘンのホーンテッドマンション」と名付けた。
イ課長が泊まった例のホテルからX'masマーケットの会場、つまり大聖堂なんかがある
市の中心部に行くには、このホーンテッドマンションを右に曲がるのがわかりやすいのだ。

翌朝早朝、イ課長はまたもやホテルから散歩に出た(モノ好きだねぇ…寒いのに)。
11月下旬だから早朝っつうてもまだ真っ暗で実質的には夜。人通りも極めて少ない。
しかし中心部に行こうとすればまたホーンテッドマンションのとこを曲がらないと…。

うーーむ…夜明け前の空を背景に建つ姿、相変わらずデカくて不気味な塔だぜ。
しかし、とにかくこの建物の下を曲がって大聖堂の方に行きたいから…
 アーヘンのホーンテッドマンション_f0189467_0233234.jpg




     ・・・え?


       ・・・・えええ?


             ・・・・・・ひ、人がいるよ。こんな夜中に?!

 アーヘンのホーンテッドマンション_f0189467_0174599.jpg


ホーンテッドマンションの下に座っているナゾの黒い人影。
あたりは真っ暗。周囲に人通りは絶えてなくイ課長一人。そういった状況にあって、
イ課長としてはこのナゾの人影の解明よりも、そこから足早に立ち去る方を優先したい
気分だったので、そうすることにした。君子は危うきに近寄らないのである。

このアーヘンのホーンテッドマンション。
明るい時間に見るとこんな感じ。まぁ昼間みても、やっぱり幽霊屋敷的なたたずまいの
不気味な塔であると言わざるを得ないよな。
 アーヘンのホーンテッドマンション_f0189467_018133.jpg

さて、ではあの不気味な人影は何だったのか?一応それも解明した(昼間にね)。
午後になって通訳さんと一緒にもう一度ここを通ったら、こんなおニイさんがいたのである。
明け方、イ課長をビックリさせたのはアンタだったのかい。
 アーヘンのホーンテッドマンション_f0189467_0183451.jpg

後ろに何か説明プレートがある。
通訳さんがザッと読んでくれた内容によると、大昔にここで見張りか何かをしていた兵士が、
フとした着想で、靴を修理する道具だったか…とにかくナニかをドウにかする道具の
新しい工夫を思いついたとか何とか…そういったことを記念?した銅像らしいのである。

トホホ・・・何だそりゃ? 詳細は不明だが、とりあえず何か歴史的もしくは
感動的なデキゴトを記念したモニュメントでないことは確かなようだ。

このアーヘンのホーンテッドマンション。
建物がすごく古くいものであることは間違いないし、たぶんアーヘンのガイドブックには
これがどういう建物であるか、紹介されてるんだろうと思う。

しかし何せこっちはアーヘンに1泊しかしない出張中の身。
ガイドブックによる現地情報収集なんてハナから放棄してたから、このホーンテッドマンションが
何なのか、出張から8ヶ月たった今でもイ課長にはわからずじまいなのである。
見張り中に何かの道具を発明したという、なかなかアイディア豊富な、別の言い方をすれば
任務に不真面目な兵士の銅像がある幽霊屋敷という以上の知識をイ課長は持っていない。

この塔が何という名称で、何のために作られたのか?
真相をご存知のアーヘン関係者がおられたら、ぜひイ課長にご教示いただきたいのである。

 


by tohoiwanya | 2012-07-19 00:18 | 2011.11 欧州出張 | Comments(2)
Commented by Bきゅう at 2012-07-22 22:15 x
トホ様に、ここを訳してもらってくらさい。Bきゅうには、よくわかりません。なんか、もともと街のゲートだったのが、これだけが戦争でも残った感じっす。この方は、そのときの守りの兵士では?
http://de.wikipedia.org/wiki/Marschiertor
Commented by tohoiwanya at 2012-07-23 00:50
>もともと街のゲートだったのが、これだけが戦争でも残った感じっす

Bきゅうさん:
ひーーーー。よくこんなの発見しましたね。
そういや、以前にアナタ、写真の塔の形だけ見てポーランドのクラクフだって
絞り込んだことがありましたよね?古い建物の写真みて、それが何かを
割り出す特殊技能を持ってるの?マクラ評論家だけじゃなかったの?(笑)

Google翻訳(独語)すると、兵士に関して「副業」「ペン」「鉛筆」とか何とかって
言葉が出てくるから、見張り中にナイフで鉛筆削りしてるのかな?(笑)


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