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2012年 09月 03日

飾り窓 2

「海外のユウワク」を書いたら思い出した話があるから、そっちを先に書こう。
どうも当分ルーアン観光に回帰する気配はなさそうだね(笑)。

今日は今年の3月に行った欧州出張での話だ。
毎度おなじみフランクフルトから入って、ブリュッセル、ミラノと渡り歩いたんだけど、
そのブリュッセルでの経験。標題からして大変だ。何せアレの「2」だからね(笑)。

ブリュッセルには大きなターミナル駅が北駅、中央駅、南駅っていう風に3つ存在している。
この3つの駅はつながってて、地図で見ると上(北)から順番に北駅→中央駅→南駅とタテに並ぶ。

だからどの駅も基本的に線路が南北に走り、出口は東と西にあるという構造になっている。
駅が地下にある中央駅だけはちょっと違うけど、北駅と南駅は完全にそういう構造。
東京だったら東京駅や新宿駅と同じだ。駅をはさんで東と西に“駅前”がある。

ここまではいいね?

さて、そのブリュッセル北駅だ。
アントワープに行こうっていうんで、イ課長は北駅から列車に乗った。
ブリュッセル北駅の、一番東寄り、地図で言えば右端のホームからの発車だった。
電車に乗ったイ課長はたまたま進行方向に対し右側の席に座ったから、電車が走り出すと
東側の駅前が見えた(つまり、アントワープはブリュッセルの北にあるわけだ)。

発車直後、まだ遅い速度の車窓からボンヤリと東側の街の風景を見ていたイ課長は
いま自分が見ている街の様子に気付いて、ギョッとした。


えっ?えっ??えっ???!い、いま見えてるモノ、あれは…えええっ?!
・・・・あれ飾り窓だよな??

電車はすぐに速度を増し、いま見た一角もたちまち後方に遠ざかってしまった。
いやでも確かにそうだった。そういうタタズマイのご婦人が道路に面した建物の
ガラスの向こうに何人も見えてたぞ??




電車から見える飾り窓ぉ??


全く予期せぬ光景だったからビックリしたよ。たまげたね。
世界はまだ見ぬオドロキに満ちているのだなぁと、つくづく思う。
ハンブルクで見た飾り窓は大歓楽街の中の、わかりづらい1本の路地だったから、何となく
「奥まったところでひそやかに」「知る人ぞ知る」的な雰囲気が多少はあった。

しかし電車の窓から見える飾り窓ってナンですかそれ。オープンすぎませんか。
山手線に乗って上野~御徒町間を通ると、車窓からアメ横がよく見えるじゃない?
そんな感じで飾り窓が見えりゃ、誰だって驚く。

アントワープからの帰りの電車。また北駅の一番東寄りのホームに着くのだろうか?
そうなった時に備えて、帰路は進行方向に向かって左側の席に座った。
往路は不意打ちだったから、帰路はもう少し入念に検証したかったのだ。

電車はブリュッセル北駅に近づいて速度を落とす。
うわーーーーーいるいる。いるよ。Tバックだの超ミニスカだのナースルックだの、
開放的なコスチュームに身を包んだ御婦人たちがいるよ。その前を男たちがノソノソと
歩いてるのもよく見える。ひぇーーー。

この「駅前飾り窓」に驚いたのが2012年3月6日。
翌日の3月7日、もう一度この北駅からブリュッセル空港まで電車に乗る機会があった。

これまでブリュッセルには4回くらい来て、北駅も何度も使ったけど、考えてみたら
西口しか使ったことがなかった(大半のガイジン旅行者はそうだと思う)。
西口はタクシーや地下鉄やバスの乗り換えがあって、大きなビルなんだよ。

飾り窓がある東側ってどんな感じなのか、一度見ておきたかった。
これから空港に行く身、ゴロゴロスーツケースをひきづりながら、
行ってみましたですよ、ブリュッセル北駅の東側出口に。

立派なビルがある西口とは大違いで、東口は天井の低い、小さな出口だ。
駅を降りたらいきなり、雑然とした商店街がある。立派で近代的な西口とは月とスッポン。
昔、駅のコッチ側は風紀・治安ともに悪いって書かれてたのを読んだことがあるけど、
こんなんだったのかよ…。

電車から見えたんだから、飾り窓は北側の方にあるはず…この雨の中、荷物ひきづって
歩こうかどうしようかと迷ったけど、あたりを見ているうちに歩く必要はないことに気付いた。

もうね、駅を出るといきなり「そういう地帯」なんだよ。
東口の小さな出口の前に立って左右を見ると、窓ガラスの向こうにアラレもない姿で立つ
御婦人たちがイヤでも目に入って来る。ひええ。東口スゴすぎます。

ハンブルクがそうだったから、ここでも写真撮影はヤバいんだろう、きっと。
それでも、雨の中カメラを出して1枚だけ撮った写真がこれ。
飾り窓 2_f0189467_083932.jpg

この写真の左側の上には鉄道の高架橋がある。
右側にはズラリと飾り窓が連なってるわけだ(左側も実はそうなのかもしれない)。
この写真じゃ御婦人たちは見えないけど、そういう御婦人にカメラを向けるのはヤバい。

いやーーー驚いた。
ブリュッセルを代表する巨大ターミナル駅の東側駅前がいきなり飾り窓であることにも、
その飾り窓が電車から見えることにも、そして何より北駅の西口と東口とで街の感じに
ここまで天地の違いがあることに、驚きましたですよイ課長は。

 


by tohoiwanya | 2012-09-03 00:10 | 2012.03 欧州出張 | Comments(10)
Commented by マダムKenwan at 2012-09-03 06:18 x
10年前くらいからでしょうか、ブリュッセルの治安はとても悪くなってしまったようで、一部の地域は、警察も手を出せないほどだと聞いています。私は実際に行っていないのに、分かったような事を言うのは、何ですが、いや〜、君子危うきに近寄らず、でしょう。

以前アムステルダムの街を歩いていて
知らずに子連れでそういう界隈に紛れ込んでしまい
慌てました。まあ、すぐ脱出しましたけれど
知らない街は、用心に越した事はありません。
Commented by hanatomo31 at 2012-09-03 14:29
電車で見えるのは知ってました。アハ。
隣町に住んでいてもやっぱりあの周辺は近寄らなかったですー。
用事もないですしね。車でもあんまりなるべく避ける方向で。

アムステルダムみたいに観光地化されていれば良いんですけれど、
あそこはその産業だけでなく、本気でちょっと危険むーどでした。
Commented by tohoiwanya at 2012-09-03 16:50
>一部の地域は、警察も手を出せないほどだと聞いています

マダムKenwanさん:
ブリュッセルでEUのデカい会議がある時に、ある日系企業の人がブリュッセルに
出張することになっちゃった。
ホテルを探しても全然空きがなくて、最後に何とか町外れに見つかった。

「今夜はどこにお泊りで?」って聞かれたから、町外れのココですって答えたら
「そこはやめろ!そこだけはダメ!危なすぎる」と強硬に反対されて、
結局、別の駐在員のお宅に泊めてもらったとか。

地域によってはホントにやばいみたいですねぇ、ブリュッセル。
北駅に比べると南駅はいささか治安の悪いって以前は聞いたけど、
あの東口に様子をみると、南駅の方がずっとマシなんじゃないかと思える(笑)。

あ、最後の「東口見てみるのも面白いかもよ?」という一文は削除しました。
やっぱ、あんまり勧められないですもんねぇ。
Commented by tohoiwanya at 2012-09-03 16:59
>あそこはその産業だけでなく、本気でちょっと危険むーどでした

hanatomoさん:
うん、あそこは仮に飾り窓がなくても、街の感じがちょっとアレでしたね。
西口からは何度も地下トラムに乗ったり、コインロッカーを利用したりで
いまやすっかり「慣れた駅」と思っていただけに、初めて見たあの東口は
衝撃的でしたねぇ。特に駅出口がホントに小さなトンネル一つだけっていうのは
昭和30年代の日本の駅を思わせるようで、このトンネルを入って
向こう側にいくとあの西口があるとは思えない。同じ駅じゃないみたい…。
Commented by Bきゅう at 2012-09-04 00:57 x
そういえば、昔、オランダのどっかの町で、『安い宿』を紹介してくれってインフォメーションで頼んだら、飲み屋の上のへんな宿だったことがありました。トイレが共同(まあ安いので文句はない)なのに〜、部屋にシャワーがあった。夜、部屋におねーさんから電話もあった。
Commented by みゅげ at 2012-09-04 01:57 x
以前、ブリュッセルのホテルが北駅の近くだったので、マイミクのコステロさんがホテルまで夜、迎えに来て下さり、グランプラスに向かう時にそのあたりを・・・・。

飾り窓、写真に撮りたいくらいきれいだったわ。
暗い夜、それらの窓だけが赤や青に光り、そこの窓の中にいる女性が、くねくねと体をひねると、蛍光塗料を塗ったような下着も一緒にくねくね動く。
美人でスタイルもよく、モデルさんのような女性達だから、とてもきれいに見えました。
「みんな美人ですよね」と言うと、「質はあがったみたいですね」と、コステロさんが答えました。

・・・・・・・・・というわけで、とっても幻想的(笑)できれいだった思い出が♪


試行錯誤の次回の旅は、来年2月、ブリュッセル・パリにほぼ決定。

飾り窓を見に行くわけではなく、美術館とアールヌーヴォーの建物を見てきます♪
Commented by tohoiwanya at 2012-09-04 23:29
>部屋におねーさんから電話もあった

Bきゅうさん:
飲み屋の上、トイレ共同はまぁヨシとしましょう。欧州の安宿ならそういうとこあるし、
私もトホ妻とスペインでトイレ・シャワー共同なんてとこに泊まったことがある。

しかしおねーさんからの電話ってナンですかソレ。そんなのあるの?
「ハーイ、あたしスーザン♪ お安くしとくけど、いかが〜?」てな感じ?
相手が誰か確かめもせず、めくらめっぽうに“電話営業”してるってことなのか…こえぇ。
Commented by tohoiwanya at 2012-09-04 23:35
>とっても幻想的(笑)できれいだった思い出が♪

みゅげさん:
音符マーク付きでそんな甘い回想にひたらないでください(笑)。
夜でしょう?夜はかなり危ないと思いますよーーーあの辺は。よくまぁご無事で…。

パリとブリュッセルにアール・ヌーボー建築を見に行くなら、私におまかせあれ(笑)。
ブリュッセルならたぶん楽器博物館とかある、あの辺に行くんでしょう?
あと、オルタ邸とか。

パリもギマールの設計した家とかあるけど、ナンといっても「ラップ通り29番地」の
アレを忘れちゃいけませんよ。アレは見るべきです。私は見てきました。
来年の2月までには詳細な記事を書いてご紹介します(笑)。
Commented by みゅげ at 2012-09-05 08:20 x
そうですね、オルタ邸や楽器博物館は逃せませんね。
あとベルギー漫画センター、カフェなど。
詳細な記事、よろしくお願いします♪♪♪(♪マーク3つに、期待こめてますっ!(笑))

実はアールヌーヴォーより楽しみなのは、マグリット美術館と、王立美術館♪
Commented by tohoiwanya at 2012-09-05 13:31
>オルタ邸や楽器博物館は逃せませんね

みゅげさん:
次回はツアーじゃなく、完全フリーで自由に動ける旅行?
王立美術館は確か2008年出張のときに行きました。
意外なほど「見たことある絵」が多くてびっくり。中でもダリの「聖アントワーヌの誘惑」は
「ここにあったんだ!」って驚いた。

とりあえず、ルーアンの残りの記事を書き終わったら、そろそろパリの話に移行して、
その中で「ラップ通り29番地」について詳細に書きますからね、詳細に。
 


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