2013年 05月 31日

空港バス乗り場の名歌手?たち

またミラノの話。

考えてみると、2012年3月欧州出張ネタではミラノの話が多いね。
ブリュッセルのこともけっこう書いたけど、2泊したフランクフルトネタなんてほとんど書いてない。
「行き慣れた街か、初めて行く街か」の差なのか。本当に「つまらない街」だからなのか・・・。
かわいそうなフランクフルト・・時間をくれ、善処したいと思う(笑)。

とはいっても、ミラノだって同じように2泊しかしてないし、そうたくさんネタがあるわけではない。
本日はミラノから日本への帰国当日、空港バスに乗った時のことを書こう。

ミラノに到着したときは、マルペンサ空港に到着したけど、帰る時は別の空港に行く必要があった。
その名もリナーテ空港。ミラノには空港が大小3つあるんだよね。
マルペンサ空港は遠距離国際便の発着が多いみたいで、規模も最も大きい(その代わり遠い)のに対し、
リナーテ空港はEU内路線中心で、規模は中っくらい(その代わり近い)。イ課長はそのリナーテ空港から
ルフトでフランクフルトまで飛び、そこで日本行きに乗り換えるというフライト予定だったのである。

当然、ミラノからリナーテ空港への交通手段を事前に調べた。どうやら中央駅からリナーテ空港まで
直行バスが出てるらしい。マルペンサ空港からのバスも中央駅に到着したわけだから、要するに
ミラノ中央駅って空港バスの大発着地なんだな。中央駅近くにホテルをとった理由はこれが大きい。

さて帰国当日。空港バス乗り場は中央駅東側、地図でいうと建物右側にある。
ゴロゴロスーツケースをひきずって、バス乗り場へと歩く。
(関係ないけど、下の写真は朝のミラノ。イタリアじゃパトカーもスポーツカーなのだ)
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駅のワキには確かにズラーーーッと何台もバスが停まってる。
「マルペンサ空港行きはこれ」っていうんじゃなく、マルペンサ行きのバスだけで複数ある。
台北の桃園空港みたいに、一つの路線にいくつものバス会社が参入して競合してるようだ。

このバス乗り場がまたやけに活気があってさぁ、意外なほど面白かったんだよ。
オレンジ色のベストを着たニイちゃんたちが各バス停ごとに立ってて、それぞれ自慢のノドで行き先を連呼し、
乗客を呼び込む。イタリア人はみんなオペラ歌手みたいに声が通るって聞いたことがあるけど、ここに来ると
あの説はホントなんだと実感する。どの呼び込みの声もちょいとばかり音楽的に聞こえるんだよ。

イ課長の目指すリナーテ空港行きは奥の方に二台停まってた。2社競合態勢ってことなんだろう。
それぞれ、バスのワキにキニイちゃんが立って、ここでも大声をはりあげて呼び込みしてる。
リナーーーテーー!」「エ~イ リナーテリナーテリナーテリナァーーテェェーーー!
リナーテーーー!リナーーテーー!」「リナーテリナーテリナーテリナーテェェ~~!!
実になんというか、先進国的でなくて(笑)、好きだなぁこういう感じ。

リナーテ空港行きバスを運行するこの2社の競争に関してはかなり力関係の差があるようだ。
バス停の配置が手前にデカいバス、奥はミニバスなんだよ。コッチ側から歩いてきた乗客は
まず最初に目にする手前のデカバス社の方にどうしても乗っちゃう。イ課長もデカバスに乗った。
奥に、同じリナーテ空港行きのバスがもう1台あるなんて、あとで気づいたくらいだ。
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デカバス社の兄ちゃん、よく通るテノールの声で行き先を連呼する。テンポとしてはアレグロくらいか。
リナーテリナーテリナーテリナーテェェ~!」リズムが良く、かすかに音程変化もつけて、その調子よさは
なかなか耳に心地よい。
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一方、位置的に不利なミニバス社のニイちゃんは、いまいち気勢があがらない。
やや低めの、バリトンの声で「リナーーテーーー!」ってアダージェットくらいのテンポで(笑)伸ばすんだけど
デカバス社テノールの「リナーテリナーテリナーテリナーテェ!」の連呼に押され気味。がんばれ。

リナーテ空港だけじゃなく、他の空港行きバスもこんな感じで客引き競争が激しい。
「ニュルンベルクの歌合戦」ならぬ、「ミラノ中央駅の客引き合戦」。呼び込みの声こそが彼らの商売道具だ。
雰囲気は空港バス乗り場というより、どちらかというと市場のソレに近くて(笑)、楽しい。
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ちなみにこのデカバス、中は自由席だから、一番前に座った。
出発直前、まだ運転手が乗る前はこんな感じ。前に停まってるバスはベルガモ空港行きかなぁ?
(格安航空ライアンエアは、遠くて不便なベルガモ空港を使っていたはずなのだ)
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この日は平日、金曜日の朝だったけど、幸い道路はそんなに混んでない。
リナーテ空港は中央駅からだと30分弱ってとこかな?マルペンサ空港よりはずっと近いのだ。
バス最前列で眺めもいいし、せっかくだから道中の写真を撮った。なお、イ課長と同じバスに乗って
リナーテ空港に行く乗客の大半は卒業旅行の日本の若者。ミラノにもいっぱいいたねぇ。
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外国で、宿泊した街から空港までの移動って頭を悩ますことが少なくないけど、ミラノはとても簡単。
とにかくミラノ中央駅のワキに行きさえすりゃ、3つの空港行きバスがワンサと並んでるし、係員が大声で
行き先空港名を連呼してるから、バスを乗り間違えるのは不可能に近い(笑)。
それに何より、この名歌手?たちの競演が面白くてしょうがなかったよ、イ課長は。

ミラノのスカラ座の「アイーダ」は見られなかったイ課長。イタリア人のノドと音楽性の片鱗を、
中央駅ワキの空港バス乗り場で垣間見させていただきました。大変楽しゅうございました。


 
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by tohoiwanya | 2013-05-31 11:28 | 2012.03 欧州出張 | Comments(4)
Commented by Seiko at 2013-06-01 01:08 x
そういえばベニスの船頭さんたちもテノールやバリトンで声を伸ばしていました。

ゴンドラのお兄さんたちは、水路の交差点で警笛代わりに決まったフレーズを麗しく歌い上げ、左折右折を短いフレーズでこれまた歌い上げる。もっとも彼らはカンツォーネを歌って聞かせてくれますから、最初から歌手なんですけどね(笑)
Commented by tohoiwanya at 2013-06-01 23:56
>左折右折を短いフレーズでこれまた歌い上げる

Seikoさん:
ほぉ~~、ベニスは新婚旅行の時に一泊しただけで、しかも私は風邪ひいてて(笑)、
もちろんゴンドラなんて乗らなかったですけど、ベニスのゴンドラって
クラクションやウィンカー?を全部歌でやるとは知らなかった。
実際にイタリアの市場とかいくと、みんな歌いながら売ってんのかなぁ?
 
Commented by Bきゅう at 2013-06-02 22:49 x
そのバスのにーちゃんたち、魚河岸の競りをすぐ覚えそうですね。。。わしの仕事上の亡恩師は、マ○ィアのボスって感じの貫禄で、大声で力強く、かつ抑揚をつけて話すから、いつもオペラ状態でした。イタリア、最近行ってないっす。行きたいなあ。
Commented by tohoiwanya at 2013-06-03 00:48
>大声で力強く、かつ抑揚をつけて話すから、いつもオペラ状態でした

Bきゅうさん:
イタリア人が恩師だったんですか?それはまた面白い師弟関係。
イタリア映画を思い出しても、たとえばソフィア・ローレンなんかが大きな声で
何か叫んだり、怒ったりしてるような時はみんなオペラ的抑揚がある。
デカい声で何か言おうとなると、自然とオペラっぽくなっちゃうんでしょうな。
彼らが日本語を覚えて、それを大声で叫ぶとどうなるんだろう?
 


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