2013年 06月 03日

シーク教徒について

欧州ネタが続いたので、今日はインドネタ。

日本人が外国人に対して持つ、典型的ビジュアル・イメージというのがある。
真実に近いか遠いかなんて関係なく、誰もが思い浮かべてしまうビジュアル・イメージ。
たとえば「メキシコ人の絵を描け」と言われたら、ほぼ100%の日本人は口ひげ生やして
ソンブレロかぶったおっちゃんの絵を描くだろう。それにギターを弾かせてもいい(笑)。

さて、では「インド人の絵を描け」と言われたらアナタはどんな絵を描く?
いや言わなくてもいい。わかっているのだ。アナタが描こうとした絵というのは



ターバン巻いてヒゲもじゃのオジサンがカレーを食ってる絵


・・・でしょ?違うとは言わせないぞ(笑)。
インド行く前の、イ課長の「対インド人イメージ」も、まぁ大体その程度だったよ、率直に言って。

しかし、実際行くとなりゃ、多少はインドについて予習する。
現地でもいろいろ教えてもらい、「インド人のターバン」についても昔よりは詳しくなった。
根本的な問題として、ターバンを巻くのはシーク教徒の男性だけだということをまず知った。

へぇ~そうだったんだ。あまりにも「インド人=ターバン」のイメージが強すぎるけど、
インドで圧倒的多数のヒンズー教徒、それに次ぐイスラム教徒はターバン巻かないのだ。

しかも、そのシーク教徒の割合がインド人の人口の2%くらいっていうからたまげる。
それっぽっち?100人中2人しかいないのに、「インド人はみんなターバン」っていうイメージを
世界に植えつけるってスゴいことだ。そうなった理由はいろいろあるみたいで、ウンと簡略に書けば
要するに2%のわりに社会進出度が高くて、エラいポストについてたり海外で商売してるなんて人が多い。
必然的にガイジンが目にすることが多くなる。インドのシン首相もターバン巻いてるじゃん?

イ課長がインドで会った面談相手(14カ所で、軽く数十人と会った)のうち、ターバン巻いた男性が
二人いた。大学のセンセイとか業界団体のエラい人で、確かに高いポストといえるだろう。
その二人のうちの一人との面談記念写真?をお目にかけよう。日本じゃ「インド人ぽい」といわれるイ課長も
ホンモノに混じれば、いかにもガイジンぽいでしょ?(笑)
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この人はインドの某業界団体の人。ちゃんとした教育を受け、ちゃんとした仕事についているわけだ。
逆に、リクシャ運転手とか、街頭のモノ売りなんかにはターバン巻いた人はいなかったんだよね。
まぁ職業に貴賤はないとはいうけど、おそらくシーク教徒の平均年収はヒンズー教徒のそれよりは
かなり高いだろうと思うよ。

タージ・マハルに行った時の日本語ガイドもシーク教徒の男性だったんだよ。名前をシンさん。
彼にいろいろ話を聞いて、勉強させてもらった。

たとえばシンという名前。
シーク教徒の男性の大半はシンっていう名前らしいんだねどうも。シン首相もそうだけど、
昔活躍したプロレスラーのタイガー・ジェット・シンもシーク教徒。へぇ~~そうだったの。

「ターバン」と「ヒゲもじゃ」とは不可分のイメージになってるけど、これにも理由がある。
シーク教徒は「髪もヒゲも神が与えてくれたもので、体に刃物をあててそれを切り取るのはイカン」
という考え方らしいんだな。だからヒゲも髪も(原則的には)まったく切らない。

だから必然的に「ターバン」と「ヒゲもじゃ」とはセットになるんだよ。あのターバンの中には実は
長年にわたって伸ばした超長髪がトグロを巻いているのだ。知ってた?イ課長は知らんかった。
(下の写真はタージ・マハルでのシンさん。ひょろりと背の高い人だった)
f0189467_0125361.jpg

シンさんはベジタリアンでもあった。一緒にランチ食ったときもイ課長は「ノンベジ・メニュー」だったのに
彼は「ベジ・メニュー」だった。もっともこれについてはシーク教徒が肉食を禁じられてるわけではないらしい。

宗教的戒律ではっきり禁じられているのは酒タバコだ。
イ課長はランチの時、ビール飲んだり(だって暑いし〜)、デリーに戻る4.5時間ドライブの休憩じゃタバコ1本
吸ったりというわけで、とんでもないバチ当たり邪教徒だったわけだけど、彼はまったく気にもとめない。
こういうのは「シーク教徒だから」っていうより、ヒンズーだのイスラムだのシークだの仏教だの、多数の宗教が
入り混じるインド特有の「異教徒に対する寛大さ」なのかな?なんて思った。

シンさんにはメールアドレスを教えてもらい、帰国してから一度メールを送ったけど返事はなかった。
メールアドレスが間違っていたのか、単に忘れたのかはわからない。

押し付けがましさが全然なくて、むしろ控えめな、イイ人だったよシンさん。元気かなぁ?


  
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by tohoiwanya | 2013-06-03 00:15 | 2012.10 インド出張 | Comments(8)
Commented by sca at 2013-06-03 07:44 x
ターバンを巻いてる男性の顔は描いてもカレーを食べてるところは描きません。
私の画力では顔で精一杯、とても身体なんて・・・

タージマハルでのシンさん、イ課長さんがターバン巻いてもらって記念撮影したのかと思ってしまいました。
故あって離れ離れになった兄弟とか?(笑
Commented by tohoiwanya at 2013-06-03 11:52
>イ課長さんがターバン巻いてもらって記念撮影したのかと

scaさん:
まぁそういう意味じゃ、ターバン巻いてツケヒゲ付ければ、どんな平板な顔の人でも
インド人にしか見えないでしょうな(笑)。
実はもう一人、大学のセンセイのシーク教徒の人との面談記念写真もあるんだけど、
それはイ課長サイドの関係者も一緒に写ってるからちょっと公開しづらい。

でもシンさんの写真は他にもあるから、いずれ彼についてはまた書くつもり。
 
Commented by げんまいちゃ at 2013-06-03 14:33 x
昔、イギリスにGoodness Gracious Meというコメディーシリーズがありました。インド系の2世3世グループによる、彼らのイギリスでの生活をネタにしたシリーズで、私は結構好きだったのですが、その中にシーク教徒とはというのがありました。
http://www.youtube.com/watch?v=1cVqA8qBOlQ

本題とは関係ないですが、インドの家庭というのもこちらで定義づけされておりまして。
http://www.youtube.com/watch?v=dYY8MAAep3Y
Commented by tohoiwanya at 2013-06-04 00:37
>イギリスにGoodness Gracious Meというコメディーシリーズがありました

げんまいちゃさん:
見ました。英語のセリフ難しいです(笑)。
2本目の方では最後に相変わらずチャールズが笑い者になっているようで、
ちょっと可哀想でしたが(笑)。

しかし、イギリスにはインド系住民、確かにすごく多いけど、そういう層をネタに
人気コメディシリーズが出来ちゃうっていうのがすごい。たぶんメインの視聴者は
インド系じゃなく、アングロサクソンその他「非インド系」でしょ?
それをいちいち抗議行動とかしない(したのかな?)インド系住民もまたすごい。
Commented by hanatomo31 at 2013-06-05 23:51
イ課長さんが写真の中のどの方なのか、わかりません。
何番目の方ですか!?!
Commented by tohoiwanya at 2013-06-06 00:45
>イ課長さんが写真の中のどの方なのか、わかりません

ハナトモさん:
アータ、世界に開かれたネットでなんという暴言を(笑)。
左端のターバン巻いたシーク教徒がワタシに決まってるでしょ?!
(↑もちろん大ウソだけど)
 
Commented by akuno at 2013-06-06 09:15 x
イ課長様が馴染みすぎて写真のどこに日本人がいるのかと…
Commented by tohoiwanya at 2013-06-06 11:05
>写真のどこに日本人がいるのかと…

akunoさん:
ハイその通り、実はこの写真にイ課長が写ってるというのはウソで、
これは現地であったミーティングの、インド側参加メンバーだったのである。

・・・なワケないだろうが!!
 


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