2013年 12月 18日

ヘルシンキの意外な第一印象

「住みやすい国ランキング」とか、「幸福度国別ランキング」とか「教育レベルの高さランキング」とか、
はたまた「汚職の少なさランキング」「福祉充実ランキング」etc・・・とにかく「良いこと」に関する
国別ランキングでは北欧国家が上位を占めるのが常で、フィンランドも必ずトップクラスに入ってる。

そんな国の首都に住む人たちだ。きっと日々の暮らしに充足して幸せそうで、アタマもよさげで
経済的にも恵まれた人が多いんだろう。どうしたってそう考えたくなる。

しかし、その予想はヘルシンキに到着したその夜のうちに大幅に修正を迫られることになった。
どういう修正が必要になったか?ズバリ一言でいえば「みんなガラが悪そうにみえる」んだよ。

スウェーデン・ミステリーで一世を風靡した「ドラゴン・タトゥーの女」っていうミステリーがある。
あの話にリスベット・サランデルという女性が出てくる。タバコ好きでガリガリにやせて不健康そうで
過激なパンクファッションに身を包み、愛想はゼロ、やることは過激。そんな女のコだ。

夜のヘルシンキってね、そこらじゅうリスベットちゃんがウヨウヨしてるような感じなんだよ。
革ジャン着て、ブッ飛んだ髪の色&ヘアスタイルの、パンク風ねーちゃんがやけに多い。
可憐で素朴な美女が多かったポーランドから来ただけに、その落差の激しさがよけい目立つ。
(下の写真は翌日に撮ったものだが)
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女だけじゃない。男も何となくチンピラじみた格好の連中が多いんだコレが。
夜の11時でも夕暮れのように明るい北欧の白夜だから、歩いてる人たちの服装もよく見える。
暗い夜道じゃあまり遭遇したくないタイプの方々と言っていい。
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そんなことを考えながら歩いてたら、異様に巨大な男がヌワッとイ課長の行く手をふさいで立った。
ドロンとした目つきでこっちをジッと見る。巨大ロボットのイ課長より大きかったから190cmくらあったと思う。
「なんかインネンつけられるのか?タカリか?」と思って緊張したけど、その男はただの酔っ払いみたいで
少しヨロヨロしながら、ヌボーッとそこに立ち続けてる。ワキを通ってさっさとすれ違ったよ。

過激なパンクねーちゃんやら、酔っ払い大男やらがうごめく、きわめて怪しげな夜のヘルシンキ。
あのねー、こう言っちゃナンだけどねー、ワルシャワの夜の方がもっとずっとお行儀よくて、街行く人たちも
マジメで純朴そうだったぜ?ヘルシンキって、実はヤバい街なんじゃねぇの?

ただ、ここで「ガラが悪い」ではなく「悪そうにみえる」と書いたところが重要なんだよ。
この直後にちょっと面白い体験をしたのだ。

ヘルシンキの白夜の怪しげな雰囲気に感心?しながら中央駅ワキの灰皿のところでタバコを1本吸った。
すると、若い女のコがタバコをたかりにきた。うひゃー。タバコたかりなんてポーランドじゃ一人もいなかったのに
ヘルシンキじゃこんな高校生くらいの、しかも女子が外人旅行者にタバコたかるの?ひでぇー、と思ったさ。

(たぶんフィンランド語で)タバコくれませんかって言っている。
イ課長は海外でタバコをねだられた時の常套手段、日本語で「すみません言葉がわかりません」と言って
トボけて断わった。いや、正確には断ろうとした。

するとその女のコ、「Speak English?」と確認し、英語に切り替えてタバコをねだり始めるではないか。
うーむ、なかなかしつこい。しつこいが、考えてみたらこんな風にバイリンガルでタバコをたかられるってのも
初めてかもしれんなぁ。しょうがないから1本あげた。

タバコをもらうと、そのコはボソボソッと何か言って立ち去ろうとした。ところが1・2歩あるいたところで
「あー!」と声をあげて、もう一度イ課長の近くに戻ってきて、英語で改めてThank you と礼を言った。
たぶんフィンランド語で「どうも」って言ったあと、英語じゃなきゃダメな相手だったことを思い出して、
わざわざ言い直しに来たわけだ。言い方や表情はややハスッパだけど、照れくさそうでもある。
(下の写真、横縞のパーカー着た黒髪の女子がそのコ)。
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黒髪で、肌の色もちょっと浅黒かったから、もしかすると生粋のフィンランド人じゃないのかな?移民系?
いずれにしても、これは非常に印象的な経験だったよ。

欧州でタバコたかりにあったことは何度もあるけど、日本語でトボケ続けると大体あきらめる。
どうせ相手は半ホームレスみたいな感じのオッサンとかオバサン、あと、やはり移民系ってこともあるな。
当然のことながらあまり裕福そうじゃない、学歴も高そうじゃない、ガラの悪い連中が多いわけヨ。
もちろん、おねだり言語を途中で母国語以外の言語に切り替えるタカリなんていなかった。

ところがヘルシンキのこの女子は相手に応じてすぐ英語に切り替えられるほどの学力を有している。
しかも、うっかり母国語で言った後、英語で「ありがとう」を言いなおす程度に礼儀?をわきまえてる。
夜の街にタムロして外人にタバコをたかるという行動だけみれば立派なチンピラ不良女子。ところがその
ガラの悪そうな不良女子が実はアタマも行儀も意外と良さそうっつうところが面白い。
「パッと見」は不良だけど中身は案外マトモなのか?外見と内面の矛盾に満ちた落差に興味をひかれる。
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「幸せで住みやすい国」の代表的存在であるフィンランド。その国の首都ヘルシンキ。
ポーランドでのサッカー欧州選手権を避けるため、というだけの理由でたまたま2泊しにきたヘルシンキ。
「ここだけはぜひ見たい」なんていう場所もなく、思い入れもなく、何となく来てしまったヘルシンキ。

しかしヘルシンキって事前に抱いてたイメージと実像のギャップがかなりありそうで、
意外と面白いトコなのかも。ちょっとそんな気になり始めたイ課長なのでありました。


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by tohoiwanya | 2013-12-18 00:21 | 2012.06 東欧・北欧旅行 | Comments(2)
Commented by Bきゅう at 2013-12-19 21:55 x
フィンランド、低所得者層以外でもタバコくれくれがあるってことは、それほど、タバコが高いってことかもしれませんよ。

わしの元同僚(ドイツ人、すごくいい人なのですが)は、40代で、突然、そーゆーねーちゃんみたいな格好になっちゃいました。怖かったです。
Commented by tohoiwanya at 2013-12-20 15:47
>それほど、タバコが高いってことかもしれませんよ

Bきゅうさん:
うーん、確かにその可能性はありますな。
タカッてきたのが(おそらく)10代の、あまりお金持ってない年頃のねーちゃんだったってことは、
若者がそうそう簡単に買えない値段なのかもしれない。
とすると、フィンランドでタバコをたかりたがるのは若年層に多いのかも。
こんどヘルシンキに行く機会があったら再実験してみよう(笑)。


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