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2014年 03月 06日

アグラ城というところ その1

唐突だが、ここでムガール帝国の歴史について簡単に触れておきたい。
なぜならアグラ城もタージ・マハルも全部ムガール帝国時代の建物だからだ。

インドに行く前、イ課長がムガール帝国について知ってたことと言えば
インドにむかしあった帝国で、アクバルっていう覚えやすい名前の皇帝がいた」ということだけ。
これは確かに間違いではないが、もう少し予習しておくとタージ・マハル観光の感じ方も変わってくるってもんだ。

ムガール帝国ってイスラム教国であり、ヒンズー教国ではない。
要するに西のイスラム圏からインドの方に進出し、帝国を築いたわけだけど、さらに言えば
このムガール帝国、実は「アラビア系」じゃなく「ペルシャ系」の国らしいんだよね。現在でいえば
「イラン系」ってことだ。当然アクバルほか歴代の皇帝もペルシャ系ってことになる。

いやー存じませんでした。インドにあってもタージ・マハルがヒンズー建築ではないってのは知ってたが、
実はアラビア建築でもなく、ペルシャ建築の流れをくんでたんですねー。

ちなみに、アクバルはムガール帝国の第三代皇帝で、これから行くアグラ城を築いたヒト。
第五代皇帝シャー・ジャハーンがその後行くタージ・マハルを建てたヒト。関係としては祖父と孫だ。
イ課長はまず「ジイちゃんが建てた城砦」、次に「孫が建てた廟」を見ることになる。
(上がジイちゃん、下が孫。画像はWikipediaから拝借)
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ちなみに、この孫のシャー・ジャハーンっていうヒト。よほど建築道楽が好きだったとみえて、
タージ・マハルだけじゃなく、イ課長がデリーのチャンドニー・チョークに行った時にチラリと見た
ラール・キラージャマー・マスジットなんかも建てた。あまりの建築道楽で国の財政もボロボロ。
しかし彼が作らせた建物の多くはいまや世界遺産となり、インドに莫大な観光収入をもたらしてるんだから、
シャー・ジャハーンって「ムガール帝国のルートヴィヒⅡ世」みたいなヒトだったんだなきっと。

これから行くアグラ城は彼にとってはジイちゃんにあたるアクバル帝が建てたのは前述の通りだけど
父ちゃんのジャハーンギール、そしてシャー・ジャハーン自身もここを使ったらしい。
そしてシャー・ジャハーンにとってはこのアグラ城が悲しい晩年をおくる場所にもなるんだけど、
それは後で説明するとして・・・

さて、では現場に戻ろう(笑)。
イ課長たちを乗せた車は無事アグラに着いた。しかしコトはすんなり運ばない。
シンさんによると、アグラでもう1人のガイドが合流するらしいのである。ええええ??
自分ひとりのために運転手とガイド二人がかりってだけでもすでに大変なことなんだけど、
この上さらにガイドがもう1人増えるって?なんなのだ一体。

要するにね、シンさんがホテル送迎を含め、このツアー全体のガイドではあるんだけど
アグラ城とタージ・マハルという2大観光スポットには「観光地専用ガイド」が加わるということらしい。
この専用ガイド、建物の歴史や由来を説明するかと思いきや、実は単なる「専属カメラマン役」で
あることが後に判明するのだが(笑)。

とにかくそんなコンナで、シンさんと専用ガイドとイ課長の3人はアグラ城に向かったわけだ。
青いターバンがシンさん、その左、腕を大きく振って歩く半袖のおっちゃんが専用ガイド。
そして正面にある巨大な建物がアグラ城。赤砂岩の色が印象的で、デリーのラール・キラーと並んで
このアグラ城もまたラール・キラー(赤い城)と呼ばれることがあるんだと。
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ちなみに、入場料はあると思うんだけど不明である。
入場料はすべてツアー代にコミだから、イ課長は自分では払ってなくて、知らないのだ。

さぁ中に入ってみよう。
おおッ いきなり壮大な門がお出迎え。これは美しい。微妙に色の違う赤い砂岩を
たくさん使ったことで、建物全体がモザイクみたいになってる。
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うーむこっちも何だかすげぇ。壮大かつ重厚な、力感あふれる建物だよね。
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後でわかることだけど、この城、主に外縁部は赤砂岩を使った重厚な設計になっているのに対し、
深奥部には白大理石が使われた優美なエリアもあるんだよ。その「優美なエリア」ってのは
さっき言った孫、シャー・ジャハーンが主に作らせたらしい。何せホレ、建築道楽の皇帝だからさ。

うーむ、この辺はそれでもまだ「赤砂岩・重厚エリア」なんだろうな。
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うーむ、しかし近くに寄って見るとイスラム建築独特の細密装飾、それも色を全く使わずに
浮き彫りだけで表現した装飾が素晴らしいね。これも赤砂岩という素材の色を生かすためなんだろうな。
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うわーこりゃなんだろ。井戸・・・にしては浅すぎるよな。もしかするとスペインのアルハンブラ宮殿みたいに
このママと赤ん坊の横にある水路に水をちょろちょろ流し、蒸発させて涼をとったんじゃないか?
この穴は水を貯めておくものだったんだよきっと。
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アグラに来るまではタージ・マハルしか知らなかったけど、いざ実際に来てみるとこのアグラ城も
さすが世界遺産だけあって、なかなかどうして大したもんだ。

次回はアグラ城の深奥、シャー・ジャハーンにまつわる「白大理石・優美エリア」をご紹介いたしましょう。
 

 

by tohoiwanya | 2014-03-06 00:19 | 2012.10 インド出張 | Comments(4)
Commented by チロリ様 at 2014-03-06 03:45 x
うむ。そしてどうなった?ほれ、早くしろ大理石(うむ、決ったな、ダジャレ)
Commented by tohoiwanya at 2014-03-07 10:40
>ほれ、早くしろ大理石

チロリ様
う・・・なんという執念深さだ、続き書けオババめ。
このあと舞台はタージ・マハルに移動する。当然ソコについても続きものになる。
妖怪続き書けオババ、その間ずっとウチのブログに取り付きかねんな。
Commented by ぴき at 2014-03-09 21:26 x
こんにちは、

この国の話、全然知りませんでした。
学校で勉強したのを忘れたんじゃなくて、
多分、最初から知らなかったような気がします。

それにしても、これが、世界遺産っていうものなんだなあ
と感心する、雄大な建物ですね。
どれだけのひとが、こき使われたんでしょうか、
これを作るのに。。

素晴らしいです。

Commented by tohoiwanya at 2014-03-10 01:54
>これが、世界遺産っていうものなんだなあと感心する、雄大な建物ですね

ぴきさん:
タージ・マハルはよく知ってたわりに、このアグラ城のことは行く前は全然
知らなかったんですが、いやー素晴らしいんですよホント。

むかしスペインに行ったとき、有名なアルハンブラ宮殿を見るつもりだったんだけど、
その前にセビリヤで見たアルカサル(全然聞いたこともなかった)が
びっくりするほど素晴らしかったことをちょっと思い出した。


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