2014年 05月 12日

ホイアンのカオラウ屋のおばちゃん

ベトナムに旅行して「食い物がおいしかった」ことを指摘する人は多い。
沢木耕太郎もベトナムで食ったものが美味しかったっていう話を著書の中で何度も書いてる。
日本のベトナム料理屋で食うベトナム料理っていうと、生春巻きとかフォーとかが連想されるわけだけど、
南北に細長いベトナムだけに、地方ごとにいろんな特色もあるようだ。

タテ長のベトナムの中ではほぼ中間にあるホイアンには、ここ独特の三大名物料理というのがある。
カオラウ、ホワイトローズ、そして揚げワンタンだ。ホイアンに行ったらこの三つは食おうと思ってた。

カオラウっていうのは麺料理で、ヒトコトで言っちまえば「ホイアンうどん」という表現がぴったり。
ただ、日本の普通の汁うどんと違って、味の濃いタレがどんぶりの中に少量あって、そのタレと、
上にあるうどんや具をかきまぜて食う。具も豚肉とか香草とか揚げせんべいとかいろいろ載ってるらしい。

ホイアンを歩き回って腹減ったし、汗かいて塩気もほしくなったし、どこかでカオラウ食える店が
ないかなぁ?と思いながら市場を歩いてたら、カウンター食堂がたくさんあるゾーンに足を踏み入れた。
ここは一般客や観光客向けっていうより、主に市場で働く人たちを相手にしてる食堂ゾーンっぽい。
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ランチで込み合う時間帯はとっくに過ぎて閑散としてるけど、まだ店は開いてるようだ。
歩いてるとそこココの食堂のおばちゃんが「いらっしゃーい」「ほら食べていきなよ」と声をかけてくる。
うーむ、カオラウはあるんだろうか、と思いながら歩いてたら出口近くにCAO LAU という看板が
目にとまった。ここのおばちゃんも大きな声で元気良くイ課長に声をかけてくる。

「ほらそこのガイジンさん、うちのカオラウ食べていきなよ、うちのがナンバーワンなんだから!」

そんなことを言ってたに違いない。ナンバーワンっていう部分だけは聞き取れた(笑)。
まぁちょうど食いたいと思ってたとこだし、この店で食ってみるか。
貼られたメニューを見ると「カオラウ 2万ドン」って書いてある。一杯100円。安い。
イスに座って「あー・・・かおらう・・」って言うと、ほいきたと言わんばかりにさっそく作り始める。
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カオラウ、別名ホイアンうどん(イ課長命名)は熱い料理じゃない。ぬるい冷麺とでもいうか・・。
しかし日本の立ち食いそばほどは早く作れない。上に載せる具を切ったり、多少時間がかかるようだ。
ガイジンが物珍しそうに見てるのを、おばちゃんの方も十分意識しながら作ってる(笑)。
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それでもせいぜい1~2分で出来た。イ課長の前にドンブリがどんと置かれる。
豚肉もたっぷり載ってるし、なかなかボリュームあるじゃん。腹が減ってたからさっそくむさぼり食う。
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底の方にあるタレとからめて食え、みたいなことをおばちゃんが教えてくれる。
言われた通り、上の方からチマチマ食うんじゃなく、よいしょよいしょと全体をかき混ぜてから食ってみた。

ウム・・・ング・・・これはおいひい(口にモノを入れたまましゃべるのはやめましょう)。
暑いベトナムで、塩気のきいたタレにからめた冷うどん。しかもボリュームたっぷりの具。うまいよコレは。

それと、これはベトナムで麺類を食うたびに思ったことなんだけど、この香草が重要なんだと思う。
日本の麺類の薬味ネギに似た機能なんだろうけど、その青臭さが特色ある風味を与えてくれる。

カオラウを作ってるときはイ課長が興味シンシンでおばちゃんの調理風景を眺めてたけど、
今は逆におばちゃんの方が、自分の作ったカオラウをガイジンが食べてる様子をジッと観察してる。

イ課長としてもその視線は十分意識してるさ(笑)。
期待?にこたえるために、最後に残った小さなモヤシのかけらまで丁寧にハシでつまんで食った。
美味しかったということをちゃんと態度で伝えてあげようではないか。

食い終わった。
ベトナム語で「おいしかった」って何ていうのか知らないけど、イ課長の表情でそれは十分伝わった。
おばちゃんも「よしよし、おいしかったんだね、アタシが作ったんだから当然よ」って顔で満足気だ。
お互いにイイ気分のところで、例によって写真を撮らせていただいた。

いやーいい表情だよね。このおばちゃん、若い頃はけっこう美人でブイブイいわせてたに違いない。
ベトナムで撮ったいろんな店の人物写真の中でもこの写真は好きだ。
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カオラウ屋の、元気のいいおばちゃん。
言葉はわからないけど気分的にはすっかり仲良くなった。翌日この市場の中を通った時もこのおばちゃんは
しっかりイ課長の顔を覚えてて、遠くからイ課長を発見するとすぐ手を振って大声で挨拶してくれた。
きのう到着したばかりの街にもう知り合いがいる。不思議だけど、すごく楽しい。

アナタがホイアンに行くことがあったら、ホイアン三大名物料理の一つ、カオラウをぜひご賞味あれ。
特に市場の中の食堂ゾーンは普通のレストランで食うよりおそらくちょっと安いはずで、お勧めだ。
どの店で食っても、食い終わる頃にはアナタはきっとその店のおばちゃんと仲良くなってるはずだよ。

ところで残りの「二大名物料理」は食ったのかって?
ちゃーーんと食ってる。ご安心ください。いずれゆっくりご紹介するから。


 

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by tohoiwanya | 2014-05-12 00:06 | 2013.06 ベトナム・タイ旅行 | Comments(8)
Commented by piki at 2014-05-12 08:18 x
いやーいい表情だよね。このおばちゃん、若い頃はけっこう美人でブイブイいわせてたに違いない。
ベトナムで撮ったいろんな店の人物写真の中でもこの写真は好きだ。


今でも、十分にブイブイいけると思います。
なんか、顔がつやつやなのは、
トッピングの豚肉とか食べてるからでしょうか。
Commented by tohoiwanya at 2014-05-12 11:49
>今でも、十分にブイブイいけると思います

ぴきさん:
ベトナムは美人が多かったってこれまでにも何回か書いたけど、
こういうおばちゃんみたいな感じの、元気がよくて威勢がよくて働き者で、
着てるものは作業着で化粧っ気もうすいけど、いきいきした美人っていうのは
ベトナムにほんと多かったと思う。
ハデ女性好みの人はバンコクがお勧めだけど、ジミ専の私としては
ベトナムは大変居心地がよかった(笑)。
Commented by piki at 2014-05-12 16:02 x
友人の女の子で、ベトナムにいったら、
男の子がみんなジャニーズ系で、しかも性格が優しい(お金を払ってくれるから、優しいかどうかは不明)、とかいって、
しばらく、おかしくなっていました。
Commented by tohoiwanya at 2014-05-13 00:44
>しばらく、おかしくなっていました

ぴきさん:
お、おかしくなったって・・・「きゃははははは」とか笑ってたわけ?(笑)

前にも書いたようにベトナムじゃ流通・サービス業の多くは女性が担う。
「とにかく女は働き者ぞろい、それに比べると男もイマイチ甲斐性なし」っていう感じに
見えましたけどねぇ。
もっとも、私としてはベトナムでは女性を鑑賞する方に忙しくて、ヤロウは
あんまりよく見なかったけど・・(笑)。
Commented by ふじっこ at 2014-05-13 23:38 x
いつも楽しく読ませて頂いてます。
カオラウ。私も大好きです。
ホイアンの道端の露店で食した物が最高に美味しかったので、ベトナムを再訪した際に、ハ ノイでカオラウが食べれるレストランを探して食べたのですが、うーーーん。イマイチって感じでした。。。
後で調べたら、ホイアンの水質がカオラウの麺には合うそうです。それに、レストランより、市場とか、道端とかの方が断然美味いと感じるのは私だけかしら。。。σ^_^;
Commented by tohoiwanya at 2014-05-14 00:47
>後で調べたら、ホイアンの水質がカオラウの麺には合うそうです

ふじっこさん:
コメントありがとうございます。
いやそれにしてもホイアンの水質は考えてなかった。なるほどねー、水の麺の相性がいいのか。
そう考えると、ホイアンでは太めの麺のカオラウが名物なのも、
ハノイではわりと細麺のブン・チャーが名物なのも、それぞれの水に合った
麺料理が発達した・・ということなのかもしれないですな。非常におもしろい。

おっしゃるように、こういう料理は屋台とか、簡易食堂とかで食うに限りますよ。
ハノイの安っぽい店で食ったブン・チャーも美味かったなぁ・・。
Commented by ほしの at 2014-05-23 21:23 x
私、ベトナムに行った時は、鶏インフルで大変な時で、市場は観光コースから外されちゃいました。行ってみたかったなー。
Commented by tohoiwanya at 2014-05-24 23:57
>市場は観光コースから外されちゃいました

ほしのさん:
ありゃ、それは残念。
私はサイゴンでもチョロンの市場行ったし、ホイアンでも市場行ったし、
東南アジアじゃそんなゴミゴミしたところばっかり歩いてました。
やっぱアジアを旅するときは整然とした町並みよりゴチャゴチャした混沌の中を
歩く方が断然楽しいですな。ベトナム、ぜひもう一度どうぞ。


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