2014年 07月 10日

ビンタイ市場へ行く

さて、話が途中のままになっていたが(いつものことだが)、サイゴンの市バスに乗ったイ課長が
チョロンのバスターミナルに着いたところから書こう。

チョロンって、早い話がサイゴンの中華街みたいなところなんだと思う。
前の記事の最後にも書いたように、このあたりは「愛人・ラマン」の舞台にもなったところ。
しかしバスを降りたイ課長が目にしたのはそんなブンガク的な雰囲気なんてこれっぱかしもない、
忙しそうに人やバイクが荷車がガンガン行き交う、活気あふれる町の風景。
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うーむ嬉しくなってきたぞ。
こういう混沌の中に身を投じるという胸躍る快感。やっぱ東南アジアの旅はこれっきゃねぇぜ。

チョロンの町のこの感じ、マジェスティックホテルの記事でも引用した「一号線を北上せよ」の著者、
沢木耕太郎もアッという間に引き込まれたようで、ちょっと彼の記述を引用させていただく。

降りたとたん、私は「ぶっ飛んで」しまった。実際、その場に降り立って、あたりを眺め渡した私は、
つい言葉に出してしまったのだ。「これはぶっ飛びましたね」と。
眼の前にはチョロンのシンボルともいえるビンタイ市場がある。その通りの前には車、バイク、
シクロ、自転車、馬車とありとあらゆる乗り物が凄まじい騒音をあげて行き交っている。

(中略)私は熱に浮かされたように市場を歩き続けた。

ビンタイ市場というのはこれ。バスターミナルからは歩いてすぐ。
その市場前ときたらもうナンというのか、ヒトやバイクや荷車で一種の混乱状態といっていい。
通りぬけるだけでも一苦労だけど、なんとか通りぬけて市場の中に入ってみる。
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すると市場の中もヒトやバイクや荷車で・・・ということはさすがにない(笑)。
読んだところによると、前に書いたベンタイン市場はサイゴンの中心に位置して観光客も多いから、
値段もやや高いのに対し、こちらビンタイ市場は完全に「地元向け」だからやや安いらしい。

値段はよくわからないけど、このビンタイ市場でまず何に驚くって、商品の陳列ぶりだ。
靴屋であれば店にあらん限りの靴、帽子屋であればあらん限りの帽子を並べてるって感じで、
こういうところは小売というより卸店としての性格が強そうだね。「地元向け」だからというより、
大口顧客中心だから安いのかもしれない。
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しかし例によってイ課長の志向は「雑貨より食品」なのである。食い物。ベンタイン市場と同じように
食い物系の店は市場の周辺を取り巻くように配置されてるようで、そっちに行ってみたら・・・

・・いやはや、この時は沢木耕太郎じゃないけど、イ課長も「ぶっ飛んだ」よ。
とにかくもうその通路たるや、「むちゃくちゃ」という言葉以外で表現しようもないムチャクチャぶり。
そりゃ確かにここは市場の建物の中ではない。外の通路だ。しかしそれにしたって・・・

この狭い通路をバイクがワンサカ両面通行で走ってて、なおかつ歩行者もワンサカいる。
ヒトとバイクがぐちゃぐちゃに渋滞した状態が常態ということなのだろう。とてもじゃないけど
落ち着いて店の写真撮る余裕なんてない。
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この辺り、青果物の店が多いみたいで、道にも野菜クズとかがけっこう落ちてるんだけど、
一応そういうものが交差点?の真ん中に集められてる。中央分離帯も兼ねてるのかも(笑)。
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これは・・・八百屋・・というより「玉ネギ系根菜専門店」って感じに見えるよね。
そこらにある店はみんなボロくて、小さくて、しかも扱い商品が非常に細分化されている。
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ひーータツノオトシゴざます。これ、たしか乾物屋で撮った写真だと思う。
しかしこれ、食うんざますか?どうやって食うんざますか?水でもどしてスープの具?
ヒトやバイクがギャンギャン行き交う中だから、こうやって商品の写真一枚撮るのも一苦労だ。
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ちなみに、これだけヒトやバイクがメチャクチャに交じって各自が勝手に歩行・走行してても
バイクは基本的にスピード出してないから大きなケガの心配はない。それと、スリやカッパライが
いそうな雰囲気もなかったなぁ。みんな商売に忙しくてそれどころじゃない。
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いやーー楽しい。楽しいよ。いちばたのしいッ!!

沢木耕太郎はビンタイ市場で「熱に浮かされたように歩き続けた」って書いてたけど
イ課長はイ課長で、ビンタイ市場でしばし恍惚と立ちすくんで「東南アジアの混沌」を味わった。

「楽しくてしょうがなかった」と何度も書いたベトナムの旅。
特別なことしてるわけじゃないんだけど、なんだかもうムショウに楽しかったベトナムの旅。
そういう気分になり始めたのはたぶん到着翌日の、このビンタイ市場あたりからだったんだよね。




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by tohoiwanya | 2014-07-10 00:09 | 2013.06 ベトナム・タイ旅行 | Comments(6)
Commented by Bきゅう at 2014-07-10 18:52 x
確かに中華街かな。タツノオトシゴを某国の中華街で購入したことがあります。漢方薬系です。殿方によいそうです。
Commented by piki at 2014-07-11 12:43 x
お久しぶりです、

なんか、仕事でばたばた泡ぶくぶくの時間を
送っているうちに、
イ課長のブログは、すごい更新ぶり、

すごいですね、ここ。活気があふれているというか、
こんなにストックもっても、お店を維持していけるのは、
原価がただ同然なんでしょうか?

たつのおとしご、、ってなんでしたっけ?
漢方薬にはいってるのは、知ってましたけど。
保護どうぶつじゃないんですかね?

Commented by hanatomo31 at 2014-07-11 22:27
もっともっと「ラ・マン」の舞台になったベトナム…期待しています。
私、あの映画当時はすごく好きでした。
主演のジェーン/マーチって可愛そうなぐらいにその後ヒット作がありませんでしたが。
Commented by tohoiwanya at 2014-07-11 23:48
>タツノオトシゴを某国の中華街で購入したことがあります

Bきゅうさん:
購入したことがありますってアータ、そそそそれ、結局どうしたんですか?
漢方薬ってことは、スリつぶしてコナにした飲んだとか?
しかも殿方によいってアータ、殿方にどう良いんですか?まむしドリンクとか、
そういう感じで良いわけ?タツノオトシゴがぁ??
Commented by tohoiwanya at 2014-07-11 23:53
>保護どうぶつじゃないんですかね?

ぴきさん:
いやーどうなんでしょうね?もしかすると食用・・・というか薬用に“養殖”してるのかな?
しかしいくら漢方薬っていっても、その服用の仕方が非常に気になる。
もしかすると、紹興酒のビンの中に2〜3匹、この干物のオトシゴを放り込んで
「タツノオトシゴ酒」として飲むとか?うん、それがけっこうありそうな感じ。

この市場はあのタマネギ屋?の感じからしても、普通の主婦が野菜を買いにくるというより
食堂のおカミさんが食材を仕入れに来る市場って感じに見えましたねぇ。
しかしこの市場の店がどこからモノを仕入れてくるのかは、これまたナゾです。お百姓さんかな?
Commented by tohoiwanya at 2014-07-12 00:02
>ジェーン/マーチって可愛そうなぐらいにその後ヒット作がありませんでしたが

ハナトモさん:
私も昔あの映画見ました。ジェーン・マーチはその後ブルース・ウィリスと共演したり
したけど、今やまったく聞かなくなりましたねぇ。
しかし、チョロンの街にはあの映画みたいなムードはまるっきりない。
まさに暮れのアメ横状態で、「けだるい南国の官能」どころじゃないスよほんと(笑)。


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