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2015年 01月 16日

ゴーゴーバーというところ その3

イ課長は意を決してゴーゴーバーの中に入っていった。
店内は大音量でドンツクドンツク音楽が鳴り、ステージ上には女性たちがいっぱいいる。
7時半だけどステージ周囲の客席はすでにかなり埋まってて、日本人らしき客も多い。

とにかく適当なテーブルに座っちまおう。するとすぐにウェイトレスが注文を聞きにきたから
ビールを注文。シンハービールが1本180バーツ(当時だと540円くらい)。

席をとり、ビールを飲み、ようやく少し落ち着いて店内中央のステージを眺める。
なんだかすごい数のお姉さまたちだ。さして広くもないステージ上に軽く14~15人はいたと思う。
服装は揃いのビキニのトップスに、これまた揃いの超ミニスカ。一応“制服”があるらしい。
ゴーゴーバーというところ その3_f0189467_14544595.jpg
 
ここで彼女たちについて少し詳しく述べておきたい。
ルックスはけっこうレベルが高い。Wikipediaに載ってたダンサーの写真はちょっと・・だけど、
少なくともこの時入った店はあんなじゃない。みなさんなかなか美人でスタイルいい。

顔ももちろんだけど、採用条件としてやはりスタイルの良さが重視されていることが伺える。
みんな背が高くて当然のことながらおデブちゃんなんて一人もいない。長身の女性が
高いヒールをはいてるからスラリとした印象がよけい強くなる。

この店くらいの有名店だと、顔もスタイルも身長も揃ってないと雇ってもらえないのかもなぁ。
彼女たちはある意味バンコク風俗業界の“勝者”たち、選ばれし者たちなのかもしれない。化粧は濃いめ、
髪を茶色に染めてるコも多くて、オシャレっぷりにも「選ばれし者」としての攻めの姿勢が感じられる。

その代わり、踊りはもう全然。
ステージ上の女性たちは実質的に踊ってない。ふらふらと音楽にあわせて軽く体をゆする程度。
ポールダンスなんかとはほど遠くて、踊ることより見せることの方が重要なんだな。

ちなみに、彼女たちは2チームによる交替制になってるみたいで、十数名のAチームがふらふら踊って
10分くらい(かなぁ?)経過すると、交代でBチームの十数名がステージにあがる。なるほどねー。

・・なんてことに感心してるうちに、時間はどんどん過ぎていく。
いかん、このままでは単に「眺めるだけ」で終わっちまう。何とかしてあの女性たちの一人を呼んで
親しく話を交わし、年齢と出身地を聞いてみるというミッションを完遂したい。

突然、ウェイトレスがイ課長に向かって「ねぇ、このコどう?」と一人のダンサーをリコメンドしてきた。
冷酷に人差し指2本でバツ印をつくって断った。店の都合で女性を押し付けられるのは好まぬ。
ここはやっぱりステージ上の美女となんとか“ワタリをつけて”自分の席に呼びたいではないか。

彼女たちは幕の内力士土俵入りみたいに中央のステージ上で基本的に外側に向かって立ってるから
コッチ側のコは顔が見えても、向こう側のコは背中しか見えない。舞台上の人数は多いけどチョイスの幅は
意外と限られる。けっこう難しいのだ。

前々回に書いたように、ご指名を受けて飲み物をおごってもらうとそれはダンサーのプラスアルファの収入になる。
だからダンサーたちは客に「指名して」と積極的にアピールしてくるという話をどこかで読んだ。

一方で、ゴーゴーバーって昔の吉原の遊郭みたいに、客がフラレる可能性もあるという話も読んだ。
いくらあのコがいいと所望しても、そいつがジャバ・ザ・ハットみたいな容貌で女のコの方がイヤだと思えば
永久に放っておかれるらしい。
ゴーゴーバーというところ その3_f0189467_22554453.jpg
 
この店の場合、ダンサーから積極的に「指名してぇ~ん」とモーションをかけてくる様子はない。
このままだったらナニもせず時間だけが過ぎていく。これではいかん。コチラ側から働きかける必要がある。 
イ課長はジャバ・ザ・ハットと言われたことはないけど、巨神兵とかラピュタロボットのようだとは
何度も言われた。フラれたらさすがに凹む・・が、ここはリスクを犯してでもアクションを起こさねば。

ゴーゴーバーというところ その3_f0189467_22554885.jpg
  
時刻は8時を回った。残された時間は30分もない。
とにかく何もチャレンジしないまま帰るのはシャクだ。何とかダンサーの誰かとアイコンタクトできないか?
ステージのやや遠方に目立って長身のダンサーがいたから、試しにそのコに「こっち向け、こっち向け」と
眼力で念を送ってみた。このあたり少しオカルトじみてる(笑)。

ところが念というのは大したもんで、けっこうステージ奥にいた彼女とイ課長の目がたまたま合った。
このチャンスを逃すまいとスマイル&ウィンクしてみた。よし、こっちに気づいた。
「貴女ご指名の意志あり」ということが伝わった。何とかなりそうだ。残された時間はあと20分ちょっと・・・
こうしていよいよ背の高い彼女とイ課長との会話劇が始まるわけだが・・・

・・・はい、お長くなったので、またまた続きは次回ということで。


 

by tohoiwanya | 2015-01-16 00:21 | 2013.06 東南アジア旅行 | Comments(2)
Commented by Bきゅう at 2015-01-16 08:53 x
手に汗握るゴーゴーバー体験なんですね。
それにしても、店に入って、女性を呼んでくれたのに、それを客が断った場合、ふつーは、他の子を連れてきませんか? こーゆーのはしろーと考えなのでせうか。
Commented by tohoiwanya at 2015-01-16 10:09
>ふつーは、他の子を連れてきませんか?

Bきゅうさん:
タニヤのカラオケみたいに、客は必ず最低一人は接客の女性を指名しなければ
ならないなんていうルールがあれば、たぶんそうするんでしょうな。
ただゴーゴーバーの場合、誰も指名せずに眺めるだけで帰ることも可能なので
(というか、たぶんそういうお客の方が多い)“推薦”を断ったからって
他の子を連れてくるってことはないんだと思います。推測ですが。


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