2015年 12月 18日

アンコール・ワット【第二・第三回廊】

アンコール・ワットを見学する時、おそらくガイドさんは第一回廊をグルリと全部一周することは
ないはずだ。イ課長たちのツアーのガイドさんもそうだった。

全部見ると時間がかかるってのもあるけど、第一回廊の北側とか、西側の上半分あたりは時代的に
だいぶ後に新しく彫られたらしくて、後で本で読んだところによるとレリーフとしての出来映えは
これまで見たラーマーヤナや乳海撹拌なんかに比べるとかなり落ちるらしい(笑)。
まぁデキの悪いものもそれはそれでちょっと見てみたい気はするけどね。

しかしガイドさんは容赦なくアナタを第二回廊へと連れて行くはずだ。
ここは第一回廊のグッと内側にあるから距離は短くなり、高さは少し高くなる。

第二回廊にはドラマチックなレリーフはないけど、そこココに美しいデバター(女神)がいる。
アンコール遺跡はここに限らず、どこもこの華麗なデバターとアプサラ(舞姫)たちが彫られてて
それぞれちょっとずつポーズや衣装や表情が違っている(下の写真は第一回廊で撮った)。
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表情は控えめだけどけっこう肉感的で、デバターさんは一人残らず超グラマーなのである(笑)。
こういう女が男を惑わすのだ。実際、後にフランスの文化大臣にまでなったアンドレ・マルローは
若い頃、カンボジアのバンテアイ・スレイ遺跡のデバターの美しさに惑わされ、魅了され、
しまいには盗掘して持ち帰ろうとし、逮捕された(マジ)。
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そしていよいよ最も高い位置にある第三回廊、アンコール・ワットの心臓部へ。
ここに行くには傾斜70度という、トンでもなく急な階段を登らなければならない。

この階段というのがホントに危なくて、昔は下の写真のように手すりもなかったんだけど、
カンボジア人のガイドさんが転落して亡くなるという痛ましい事故があったそうで、現在は
木製の手すりが出来てる(写真はFind Travelというサイトから拝借)。
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しかし手すりがあっても階段の傾斜は変わらないし、踏板にあたる部分がすごく狭いから
依然としてけっこう危ない。ヒールのある靴でここに来るのは暴挙です。帰りも当然この階段を
使うわけだけど、下りは登り以上にアブナい。アナタが転落したらその段から下にいる観光客全員が
巻き添えになります。メイワクです。ヒールはやめましょう。

第三回廊まで昇ってくると、アンコール・ワットを象徴するあの塔がまさに間近に見える。
ここはではもはや壁の彫刻より、石で作られたこの巨大な建物の威容にひたすら感動しながら、
かつデジカメが使えないことに深く落胆しながら歩いたもんだった。
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こういう観光のクライマックスでカメラが使えないって、なんかヘンな感じだね。
ネットで検索すればヒトサマが撮ったアンコール・ワットの写真はうなるほどある。しかし自分で撮った
写真がないと「そうそう、これこれ」って感じで再確認する手段がない。だもんで・・・

あの複雑な第三回廊の中を歩き、祠堂を見上げた記憶は実は夢だったんじゃないか?


・・てな気分にちょっとなる。

いや、そうだ。きっとあれは夢だったに違いない。
急な階段を昇り降りしたのも、塔を間近から見て感動したのも夢だったんだよきっと。
実際にはイ課長はアンコール・ワット第三回廊に行ってない。あの塔も、階段も、窓から眺めた
鬱蒼たるカンボジアの密林も夢で見たのだ。そうだそうだ。


だから実物を見に行こう、また(笑)。
 


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by tohoiwanya | 2015-12-18 00:04 | 2014.09 ベト・カン・タイ旅行 | Comments(2)
Commented by Bきゅう at 2015-12-20 00:37 x
なんか、その階段上っている写真のやつをそのまま石に彫り込んだら、とてもアンコール的な感じがしました。手足の動きにそんな構図があったような。それにしても、カメラ残念でしたね。
Commented by tohoiwanya at 2015-12-20 20:35
>階段上っている写真のやつをそのまま石に彫り込んだら、とてもアンコール的

Bきゅうさん:
写真じゃみんな両手両足使ってヨジ昇ってるけど、手すりがある現在はさすがに
こういうスタイルで登ってる人はいなかった。でもやっぱ危ないっすよここは。
自分のカメラが動かないんで、同じツアーのカップルなんかの写真を撮ってあげたりして
ヒト様の写真撮影に貢献することに注力しました(笑)。


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