2016年 01月 12日

タ・プロム遺跡を見る その2

密林に食われた遺跡、タ・プロム。
密林のガワに立って言えばまったくアッパレな食いっぷりで、至るところで榕樹が遺跡にからみつき、
のしかかり、かぶさってる。

うわあああ。もうここなんて完全に榕樹の根っこがかぶさって、遺跡が見えぬ。
その根っこのわずかな隙間から見学者は出入りするのである。
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うーーーーわああああ。な、何スかこれは。
もうこうなると地球の植物っていうより、エイリアン的な異星植物がこの遺跡で繁殖してンのかと
思っちゃうじゃねぇか。遊星からの物体X状態。
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木がタ・プロム遺跡を食ってるその食いっぷりがあまりにスゴいので「この遺跡を今後どうするか」という
点についちゃ学者の間で論争があるらしい。

一つは遺跡を食ってる木を除去しないとイカンという考え方だ。
このままどんどん木が成長を続ければ、いずれ木の圧力で遺跡は崩れる。そうなる前に木を取り除いて
修復すべきであるというもの。
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もう一つは木をどかさない方がいいという考え方。
ここまでスゴいことになっちゃうと、今や「木が遺跡を支えている」というべきで、この木がなくなったら
遺跡はガラガラと崩壊しちゃうに違いないからこのままにしとこうというもの。
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こんな風に木に食われまくった遺跡を修復した経験なんて誰もないはずだから「過去の経験」に照らして
こうした方がいいと判断できる学者もたぶんいないんだろう。結局どうしたらいいのか誰もわからない(笑)。

イ課長の個人的意見としては「このままの方がいい」と思うんだよねぇ。
今となってはタ・プロムって場所は歴史あるクメール遺跡と、「それを食ってる植物」とが
セットになって見る者をして驚嘆せしむる奇観を現出してるわけで、この異様な榕樹の根が
なくなっちゃったらちょっと淋しいなぁ・・。とにかくこんな光景を自分が目にするなんてことは
空前にして絶後であろうと、見る者全てが感じるような場所だもん。
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遺跡の一部にはこんな具合に鉄パイプで補強した部分もある。崩壊の危険性という点でいえばかなり
アブナい遺跡なんだと思う。うーーむ・・木を残すべきか、取り除くべきか・・個人的には残してほしいが。
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ぐあっ・・これはまた・・もうどう表現すればいいのやら。
前回書いた「巨大タコがしがみついたような」という子供っぽい形容しか浮かんでこないのである。
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この木から横にびろーーーーんと伸びた根がこんな風に遺跡を這って、ひょいと地面に達している。
こういう異様すぎる造形が完成するまでどのくらいかかったんだろう?暑い国で雨も多くて、
植物の成長も早いだろうから、意外に数十年くらいあればこんな状況になっちゃうんだろうか?
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このタ・プロム遺跡、アンジェリーナ・ジョリーが出た「トゥームレイダー」という映画のロケに
使われたんだって。これだけ異様な奇観にあふれた場所なら冒険活劇の舞台にはもってこいだよなぁ。

うわーここもまた、さっきと同じように遺跡の入り口に木の根が覆いかぶさってる。
とにかくタ・プロム遺跡はこんな光景がそこらじゅうにあるんだけど、ここを見てたとき、イ課長は
木の根のスキマを見てハッとした。
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おおおお何と。木の根のスキマから人の顔のレリーフがちらりと見える。デバターかな?
2013年に見たタイのアユタヤ遺跡の、木の根に抱かれた仏様の首を思い出しちゃったぜ。
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とにかくタ・プロム遺跡というのはこういう所なのである。
「歴史的背景なんて知らなくていいから、とにかく見て驚けばよい」とイ課長が書いた理由が
なんとなくわかったでしょ?この遺跡に来てカンボジアの「密林のチカラ」を目の当たりにすれば
ただもう驚くばかりで、どんなに詳細な説明を聞いても耳を素通りしちゃうよ。
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しかしまぁタ・プロム遺跡には木の根っこ以外にも書くべきことはたくさんあるわけで、
次回はそういう部分もご紹介しよう。何しろ写真はたくさんあるからね。はっはっは。

 
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by tohoiwanya | 2016-01-12 00:16 | 2014.09 ベト・カン・タイ旅行 | Comments(2)
Commented by Bきゅう at 2016-01-12 19:40 x
木が、根っこか幹かわからない感じで、にょろにょろ〜としているのが面白いですね。そのあたりの木は、みなそんな感じなのでしょうか。歴史的なものは、残り切らないものがあってもしかたないと思います。わしもそのままでよいと思う〜。
Commented by tohoiwanya at 2016-01-12 23:33
>そのあたりの木は、みなそんな感じなのでしょうか

Bきゅうさん:
ガジュマルの木自体は南の国じゃありふれてるはずだし、こんな感じの木は
たしかに見かけました。しかしこの遺跡のガジュマルってどうやって繁殖したんだろうか?
種が飛んで、遺跡の上にポツンと落ちて、それがだんだん芽をふいて(石の上で)根を伸ばして
土を探しながらどんどん広がった・・あるいは土から生えた木が石にぶつかって、そこに
第二次?の根を広げたんだろうか?全然わからんス。


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