2016年 04月 03日

愚かなるイ課長のドジ 東南アジア編③

ずいぶん前に書いた記事で言及した話をいよいよ書こう。

一人で海外旅行や海外出張してると「モノをなくす恐怖」が通奏低音のようにずっとつきまとう。
バカ丸出しのイ課長、実は心配性の小心者でもあるから、そういう恐怖は旅行終了まで去らない。

最も恐ろしいのは「パスポートをなくす(落とす、盗まれる)恐怖」だよな。これが現実になったら
もうその瞬間にオワリ。その後の予定はすべてご破算で現地日本大使館なり領事館なりに駆け込む
ことになるはずだが、幸いにしてイ課長はこの経験は今のところない。

次なる恐怖は?
昔だったら「航空券をなくす恐怖」あたりだろうけど、最近はEチケットが当たり前になってるから
パスポートNoとか予約番号とかが分かればこれはたぶん何とかなるだろう。昨今であればむしろ
「クレジットカードをなくす恐怖」の方が海外じゃ深刻。

あと、古典的なものとしてやっぱ「現金をなくす恐怖」っていうのもある。
D.C.出張の時、最後に通訳さんに払うための3,000$キャッシュをなくしちゃイカンというプレッシャーは
大変なもんだった。あの時は仕事のストレスより金をなくせないというストレスでシラガが増えた(笑)。

東南アジアで愚かなるイ課長が犯した大ドジその③.その大失態とは、まさに
現金をなくす」ことだったのである。ああなんてこと・・・
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コトの始まりはバンコクのホテルに着き、手持ちの現金をタイバーツに両替しようとした時だ。
この時イ課長は過去の海外出張以来死蔵し続けているドルやポンドやユーロ等の欧米系外貨を
かなり持参していた。それを使って東南アジアでの現地活動費にあてようと思ってたわけ。

その外貨を入れといた封筒がソックリなくなっている。がぁーーーん!
しかも封筒を入れておいたカバンのポケットのジッパーが開けっ放し・・・あ・・ということは・・。

シェムリアップからバンコクへの国境越えバスの中のシーンが思い出された。
バンコクに着いたらタクシー乗ったりしてすぐバーツを使うから、イ課長はあらかじめ日本で少しだけ
タイバーツ現金を作っておいた。バスがタイ領内に入ったところで、しまっておいたそのバーツを
サイフの中に移そうと思って、狭いバスの座席でカバンからゴソゴソ現金を取り出し、財布に移した。

カバンのジッパーを閉め忘れたのがこの時であるのは間違いない。バスの中で長々と現金をイジクるのも
ナンだから、ついそそくさとバッグを床に置いたんだよ。その時にジッパーを閉め忘れたに違いない。
床の上のバッグが倒れ、バスの振動につれて金を入れた封筒がポケットからすべり落ちて・・・
ああ、ああ・・・ソレに違いないワ。

かすかな救いだったのは、盗まれた可能性がまずないということだ。
国境越えバスの座席の隣りは日本人の若者で、前後もその友達グループ。イ課長がボンヤリしてる間に
彼らがイ課長の足元にあるカバンに手を伸ばしてスリ取るなんて不可能で、イ課長がジッパー閉め忘れた
バッグのポケットから封筒が滑り落ちた・・という以外には考えられないのだ。

この時の被害金額、正確にはわかんないけどドル少量とポンドがけっこうたくさん、さらに
メッタに使わない200ユーロ札が2枚(今のレートならこれだけで4.5万円以上)あったはずで、
おそらく総額は10万円を超えていたと思われる。

誰も責められない。自分の愚かさを呪うしかない。
落とした金はそりゃ惜しい。しかしどうせ日本で死蔵していた外貨を失ったと考えればこっちの方は
まだあきらめもつく。ニンゲン、他人のミスを許すのは難しいが自分のミスを許すのは簡単なのだ。
むしろ問題は、今いるこのバンコクであと三日間どうやって過ごすか、だよ。

ホテル代は最初からカード払いのつもりだったから、まぁこれはいい。
しかしバンコクで飲み食いしたり、買い物したり、マッサージしたり、スカイトレイン乗ったり、
女を買ったり男を買ったり、土地やビルを買ったりするには(やや誇大な表現があります)
現金がないと困る。それを自分の不注意で落としてしまったのである。イ課長の心境としては
「お金をなくしたショック」より、「ここで旅は一巻の終わりかも」ということの方がショックだった。

さっきも言ったように日本で作っておいたわずかな(日本円で1万円分の)タイバーツがあるにはある。
バスターミナルからホテルに来るまでの交通費で少し使った、その残りの金で3泊4日乗り切って、
最後に空港までタクシーで行くのは、そりゃさすがにムリだろー。

3泊4日間ホテルに閉じこもってドコにもいかず、マッサージも買い物せず、カップヌードルだけ食って
過ごせば、あるいは可能かもしれないけど、そんなの哀しすぎる・・・。

ボーゼンとした心を抱えたまま、バンコクで何度か行ったことある食堂で鶏肉バジル炒めゴハンと
シンハービールを飲みながらこれからの身のふり方を考えた。わずかにあるタイバーツで帰国日まで
生き延びようと思ったら「食堂でメシとビール」なんてゼイタクもできなくなるわけだが、
それはあまりにも情けない。何とかならんか?
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その時、シェムリアップの遺跡見学ツアーのランチで日本人男性旅行者と交わした会話が電光のごとく
イ課長の頭の中にひらめいた(ピカーーン!!)


  キャッシング!


     金借り!


そうだよ!その手があるじゃん。
実はイ課長はこれまでのジンセイで海外キャッシングって一度もやったことがなかったんだよ。
たまたま数日前にカンボジアでキャッシングの話を聞いたから、それを思い出したわけだけど、
そうでなきゃまず絶対思いつかなかったよ。何しろ生まれてから一度もやったことないんだから。
あの時たまたまキャッシングの話をしてくれた彼には(お名前を存じ上げないが)深く感謝したいのである。

バジル炒めご飯を食い終わったイ課長はさっそく持ってたクレジットカードをアソーク駅のATMに突っ込み、
タイバーツ現金を引き出す(=借りる)ことに成功した。
これで残りのバンコク滞在中、とりあえずフツーに飲んだり食ったり、スカイトレインや国鉄乗ったり、
マッサージ屋行ったり、女を買ったり男を買ったり、土地やビルを買ったりできるぜ。
(誇大な表現があります。ちなみに下の写真がイ課長を救ったアソーク駅のATM)
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タイのATM(バンコクじゃ街中にある)なんて初めて操作したわけだけど、何とかなった。
現金引き出せた時は心底ホッとしたよ。はぁはぁ・・。
 
というわけで、最後の大失態は経済的には大損失をこうむったけど、結果的には何とかリカバーできた。
しかし、何度も言うけどあのツアーのランチタイムでキャッシングの話題が出たのはまったく僥倖以外の
何物でもない。あの話を聞いてなかったら、すなわちキャッシングという方法を思い出さずにいたらと思うとゾッとする。

イ課長がなくした欧米系外貨がはいった封筒、間違いなく国境越えバスの床に落ちたはずだ。
車内清掃の担当者とか、バス会社の職員あたりが見つけた可能性が高い。

カンボジアのマッサージ屋のお姉さん、自分のサラリーは月80$、約1万円弱と言っていた。
あの封筒に入ってた金を10万円とすると、拾ったカンボジア人(あるいはタイ人?)は、おそらく
自分の年収近い金額がつまった封筒を拾ったことになる。それもまたスゴすぎる話だ。

その拾い主のジンセイがその後どうなったか?家でも建てたか?土地でも買ったか?(無理ムリ)
はたまた酒色放蕩三昧にふけったか?ヤクに溺れて破滅したか?手堅く貯金したか?

・・・イ課長には想像するしかないのである。
 
 
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by tohoiwanya | 2016-04-03 00:18 | 2014.09 ベト・カン・タイ旅行 | Comments(4)
Commented by orchid.titi at 2016-04-03 06:01 x
おはようございます。

私は一昨年のバンコク旅行の時でしたか、ディスコで踊り狂い且つ酔っ払ってホテルへ戻る時に、おかまちゃんに財布を掏られました。普段、夜遊びをする時はバッグも財布も持ち歩かないのに、その夜に限ってはって失態だったのですが。

旅行資金の一部でしたので、大事にはなりませんでしたが、それでも6,000THBくらい入っていたので、痛いといえば痛かったです。
Commented by Bきゅう at 2016-04-03 22:39 x
Bきゅう的には、無くして面倒そうなものは、
職場の鍵>グリーンカード>クレカ>パスポート
パスポートはたいていコピーを持っているし、日本大使館は親切だからランクは下です。
しかし封筒1つがきれいになくなるって、やっぱバス降りるときなどにスられたのではと思ってしまいますう。
Commented by tohoiwanya at 2016-04-04 10:56
>酔っ払ってホテルへ戻る時に、おかまちゃんに財布を掏られました

orchid.titiさん:
それはまた、災難というかスキだらけというか・・(笑)。
バンコクあたりじゃおかまちゃんのスリとかサギがいるって話、聞きますねぇ。
異様なオカマの風体で通行人にカラんで、相手がギョッとしてひるんだスキに掏るとか。
日本のお札を見せてほしいと言ってくるサギにもオカマがいたんじゃなかったかなぁ?
まぁお互いに注意しましょう。6000THBっていったら約2万円。痛いですよー。
Commented by tohoiwanya at 2016-04-04 11:09
>職場の鍵>グリーンカード>クレカ>パスポート

Bきゅうさん:
グリーンカード。それは米国では大事(なんだと思う。よく知らないけど)。
外国でパスポートなくして日本大使館に駆け込みっていうのはやったことないんで
これもわからないけど、まぁ大使館員が親切でも生涯経験せずに済ませたい。
お金はねぇ・・バスを降りる時に「忘れ物ないよな」ってシートの下を確認すれば
まず確実にあった思う。しかし早くバスを降りて手足を伸ばしたくて、
その確認も怠った自分がワルイ・・・。



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