2016年 04月 08日

愚かなるドジの後始末 その2

警官詰め所をあきらめたイ課長は仕方なくインフォメーションカウンターの方に行って、
そこにいた若い男性係員にイ課長が何を探しているのか、ヘボ英語で説明し始めた。
彼もイ課長と同程度の英語レベルだったようで、そのおかげでコミュニケーションは
意外に良好で(笑)、イ課長の言いたい主旨は伝わった。
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もう一つ幸いだったのは、この時イ課長がシェムリアップで予約した時のバスのチケットを
まだ持ってたことだ。ここに書かれてることの多くがタイ語みたいで、これを見せながら
シェムリアップからバンコクに昨日着いたと言えば、対象となる国境越えバスは一つしかないから
相手も状況を把握しやすかったんだと思う。
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若い男性係員はかなり長い時間をかけてどこかに電話をしていた。
そこからかなり長い時間待たされると、今度はすごく太ったオバさん職員が現れた。
体格からして明らかにエラい責任者っぽい(笑)。再び彼女に状況を説明したわけだけど、
すでに状況を飲み込んだ若い男性係員がタイ語で補足してくれるし(意味はわからんが)、
さっきも言ったようにチケットの現物があるから、彼女も意外にスムーズに状況を理解してくれた。

ここから彼女はそこにあった電話で、さらに自分の携帯も使ってあちこちに電話し始めた。
どうやら国境越えバスの運行会社、さらにイ課長が予約したシェムリアップのナタカン旅行社にも
電話していたと思われる。いやーこんなに一生懸命捜索してくれるとは思わなかったなー。
携帯電話代だってかかるだろうに・・いろいろご面倒をおかけしてしまいまして・・・。
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この太ったオバさん責任者、あまり英語が得意でないようで、電話の途中で時々イ課長に
質問するんだけど、タイ語で聞いてくる。そうなるとこんどはイ課長がわからない。

すると何と、そばの窓口でたまたまバスのチケットを買おうとしていた見知らぬタイのご婦人が
見かねて通訳してくれた。英語の上手な人のようだ。太った女性責任者、たまたま通訳になったご婦人、
そしてイ課長による3人のやり取りはこんな感じ。

責「(携帯で話しながらイ課長に)กระเป๋าที่คุณจะต้องนำเงินคือสิ่งที่ไม่มีรูปแบบ?」
婦「(英語で)あなたがお金を入れていた財布はどのようなものでしたか?」
イ「(英語で)あー財布ではありません。エンヴェロープ(封筒)です」
婦「おー...ในขณะที่เขาได้นำเงินในซองจดหมายมากกว่ากระเป๋าสตางค์」
責「(携帯で話してる相手に)และฉันซองมากกว่ากระเป๋าสตางค์」

こんな調子だから一つの質問&確認にも時間がかかる。
太った女性責任者は粘り強くあちこちに携帯で問い合わせてくれるし、たまたま居合わせたために
通訳を強いられたご婦人も「あんまり時間がないんだけど・・」と言いながらもギリギリまで
イ課長をなんとか助けようとしてくれた。あーなんてイイ人たちなんだろう。

ここに来たときは自己処罰、ヤルだけのことはヤレ、という半分ヤケクソ的な気分だったけど、
こうやって何人ものタイ人の善意に接して、スサんでいたイ課長の心がだんだん軽くなっていく。

この太った女性責任者は結局バス会社だのシェムリアップだの、あちこちに長電話してくれて、
ナンだカンだで軽く1時間くらいイ課長のために尽力してくれた。
そして最後にとうとう彼女は首を振って言った。

「見つからないわ」

オーケー。わかった。ありがとう。
インフォメーションにいた若い男性係員に話をしてから、すでに2時間くらい経過したはずだ。
イ課長としてヤルだけのことはやったし、アナタがたはそれ以上にやってくれた。落し物をした
バカな外人・イ課長のためにだ。本当にありがとう。サンキュー。コープクンカッ(プ)。

万一お金が出てきた場合に備えてイ課長の携帯番号を教えたけど、もう金は完全に諦めがついた。
でも記念?のために、最初イ課長に対応してくれたインフォメーションの若い男性係員と、あちこちに
問い合わせてくれた女性責任者の写真は欲しい(残念ながら通訳をしてくれたご婦人はすでに
バスに乗るために去ってしまっていたのだ)。そこで頼んでみたらニッコリOKしてくれた。
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イ課長はこの二人の名前を知らない。メールアドレスとかも聞かなかったから、残念ながら
写真を送ることもできない。この場を借りて深い感謝とともに掲載させていただきます。
สองพนักงานของสถานีขนส่งสายเหนือขอขอบคุณเป็นอย่างมาก

前にも書いたけど、この後、複雑な通路を通って最初に来た市バス乗り場に戻ったら、さっき
警察の前まで案内してくれたオッサンに再会したわけだ。手を上げて彼と挨拶を交わしたときは
イ課長のスサンでた気分もだいぶ回復したよ。お金は見つからないけど、タイ人の善意には
たっぷり接することができた。何度も言うけど、どうもありがとうタイのみなさん。
最初は自己処罰のつもりだったけど、あのバスターミナルに行って良かったなぁと今でも思っている
イ課長なのである。ขอบคุณมาก!

 
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by tohoiwanya | 2016-04-08 00:08 | 2014.09 ベト・カン・タイ旅行 | Comments(4)
Commented by Bきゅう at 2016-04-09 07:42 x
へい、御武家様方はご存知ではないかもしれませぬが、そりはもう、十手持ちの旦那には親切にしていただいているのでございますよ。先日などは、へい、ほんの間違えで、電話なるものの番号に、手前どもの問屋で使っておりますゼロ発信を、まちげーて入れてしまして、それを2日繰り返しましたら、十手持ちの旦那と同心様が手前どもの長屋まで見えられまして、「きゅう兵衛、いっていどうしたってことかい」と尋ねてくだったのでございましたよ。まことに申しわけなく、もう穴があったらへいりたいくらいでございましたよ、へい。
Commented by tohoiwanya at 2016-04-09 23:09
>十手持ちの旦那には親切にしていただいているのでございますよ

Bきゅうさん:
うむ。今回の金の紛失はまったくもって、みどもの粗忽ゆえでござったが
「届け出用紙に書いてオワリ」くらいかと思っておったら、あんなにあちこち
電話で問い合わせてくれるとは思いも致さなんだ。その親切な仕事ぶりには
感じ入ったのでござる。

それにしてもおぬし、奉公先の問屋のつもりでゼロ発信とは・・・
おぬしの粗忽も治らぬようじゃの・・はーーはっはっはっは。
Commented by kenwan56 at 2016-04-11 04:45
いや〜、いたいですね、でも、現金はまず出てきませんね。
以前、夫がホテルにやはり10万だったか入った封筒を
忘れてきまして、、、絶対出てくるはずないからって言うのを
とにかく聞くだけ聞いてくれって、ウィーンへ戻って数日後に電話してもらったら、あったんです、やっぱり日本だわって
感激しました。

イ課長さんでもこういうことあるんだなぁ、と何だか慰められる我が家です。
Commented by tohoiwanya at 2016-04-11 12:44
>イ課長さんでもこういうことあるんだなぁ、と何だか慰められる

マダムKenwanさん:
いやいや、実際のところ私の一人旅なんてドジやポカだらけなんですけど、
旅の継続に影響が出かねないような大ドジはむかし台湾で定期入れなくして以来。
あの時はホテル代がたまたまなぜか先払いだったんで命拾いしましたけど、
現金はあってもクレジットカード全部紛失というのは困った。
帰国後のあらゆるカードや免許証の再発行大変だったし・・。

しかしホテルの封筒、よく出てきましたねー。さすが日本としか言いようがない。


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