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2016年 06月 15日

タート・ルアンというところ

ラオスの象徴と誰もが認めるタート・ルアン。
どうせ続きものになっちまったんだから、じっくり紹介しようではないか。
こんなにタート・ルアンのことを詳しく紹介したブログって少ないと思う(笑)。

元々この地には13世紀頃にクメール様式の寺院が建てられたらしい。アンコール・ワットなんかの
ちょっと後だから、たぶんアレを小ぶりにしたような感じのものがあったんだろうな、きっと。

その後、廃墟化してたのを、16世紀にセーターティラート王っていう王様が四角い構造の
施設に作り直したらしい。16世紀っつうたら日本なら織田信長とか豊臣秀吉がいた頃だ。
作られたのはそれほど古代ってわけじゃないのだ。
 タート・ルアンというところ_f0189467_17294520.jpg
 
タート・ルアンの前にはそのセーターティラート王の銅像がある。ちなみに、この王様はその後ミャンマーが
攻めてきた時に殺され、タート・ルアン自体も19世紀にタイが攻めてきた時にブッ壊されたらしい。あーあ・・
つまり今見てるタート・ルアンが修復・再建されたのは19世紀以降なわけで、けっこう新しいわけだ。
確かに金ピカでツルッとしてて、古いものには見えない。
 タート・ルアンというところ_f0189467_17124088.jpg
 
ふーむ・・・。金色の塗装がところどころハゲてるけど、造形的にはなかなかだ。
どこから見ても手前の低い塀のギザギザと組み合わさって、立体感がでる仕掛けになってる。
 タート・ルアンというところ_f0189467_17125744.jpg
 
こういう、ちょっと細身でクネッとしたカーブのある仏塔ってラオス様式っていうそうで、タイの北部にも
非常によく似た形の仏塔がある。ちなみに、タート・ルアンにはお釈迦様の胸の骨が納められてる
らしいけど、もちろん見られない・・つうか、ホントにあるかどうかもわからない(笑)。
 タート・ルアンというところ_f0189467_17124025.jpg
 
このあたりからイ課長はやや本格的に驚き始めた。
何にって、要するにヴィエンチャンの異常なまでの人の少なさに、だ。

そりゃまぁアンコール・ワットみたいに世界的に有名な史跡じゃないよ?
しかし一応ラオス随一の名所。外人観光客が少ないのはイイとしても、ラオス国内からココを見に来た
国内観光客ってのがもう少しいてもよさそうなモンなのに、びっくりするほど人が少ない。

タート・ルアンの周囲には芝生ゾーンが広がる。これはただの芝生ではない。お祭りなれば全国から来た
坊さんや参拝者がここに座る。タート・ルアンの四囲がビッシリ人間で埋まるわけ。だからここは
芝生でできた広大な参拝所ともいえるのだ。しかし今は信じがたいほどの人の少なさ・・。
 タート・ルアンというところ_f0189467_17125732.jpg
 
周囲の廊下?にはこんな古い遺物が展示されてる。おそらく昔のクメール寺院時代あたりに
ここにあった仏像とかのカケラなんだろうな。
 タート・ルアンというところ_f0189467_17124059.jpg
 
うーーむ・・それにしても、この人の少なさよ・・なんて静かなんだ。
タート・ルアン自体はザッと見れば終わってしまう。グルグル回ってどこから見たって同じ(笑)。
しかしこの場所を支配する静かな雰囲気は捨てがたい・・というか、ほとんど信じがたいくらいだ。
タイやベトナムで「その国の一番有名なお寺」っつうたら参拝客や観光客でごった返してるはずだよ。
プノンペンのお寺だってもっと人がたくさんいてガヤガヤしてた。

いやー・・・静かだ。人間の数も少ないし、話し声みたいな、人間活動に付随する音量も極めて低い。
音楽も聞こえないし拡声器の音もない。ヴィエンチャンで一番有名な観光スポットが
こんなに静かでひそやかな雰囲気であることが何よりも驚きだったよ、イ課長には。
 タート・ルアンというところ_f0189467_17154854.jpg
 
「ラオスって人が少なくて静か」という印象は、その後ラオスにいる間ずっと続くことになる。
ヴィエンチャンより圧倒的に外人観光客が多いルアンパバーンでも同じ雰囲気を感じたもんなぁ。

率直に言ってパトゥーサイにしても、タート・ルアンにしても、観光物件としてはそれほど
スゴいものではない。見どころの少ないヴィエンチャンだからこその見どころと言える(笑)。

しかしこの静けさ、人の少なさ、ひそやかさみたいなのは居心地よかったねーー。
タイでもベトナムでもカンボジアでも感じたことがない雰囲気だよ。これが“ラオスっぽさ”なのかな?

ま、まだヴィエンチャン到着早々。とりあえずこの町の有名スポット両横綱は制覇したけど、
まだ日は高いんだから、もうちょっと見てみようじゃないの、ヴィエンチャン。


 


by tohoiwanya | 2016-06-15 00:25 | 2015.09 東南アジア旅行 | Comments(0)


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