2019年 07月 27日
バンコクでの親切の話を書いたら、この話も書かないわけにはいかないな。 スコータイで、例のワット・サパーン・ヒンを見に行った時のことだ。 記事にも書いたけど、チケット売り場から遺跡までの500mくらいは自転車不可。 この時はチケット買ったところですごいスコールになったから、しばらく雨宿りして、 雨が小やみになってから歩いて行ったわけ。この500m、普通の舗装道路だけど 人通り・車通りはほとんど皆無に近い。 遺跡を見終わって、丘をくだって、再びこの道路の近くまで戻って来た。 あとは、さっき自転車置いたチケット売り場まで500m歩いて戻るだけ。 すると、バイクに乗ったオバさんがツッと停車して、イ課長の方に向かって何か叫んでる。バイクの後部座席を指さしながら・・・。 オレの後ろにいる誰かに向かって言ってんのか?と思って、思わず振り返ったよ。 しかしあたりは誰もいない。ってことはイ課長に向かって叫んでるの? バイクの後ろに乗せてあげようって?ドコの誰かも知らないガイジンのオレにぃ?? ホントにそうだったのだ。 タイ語がわかんないけど、「あそこまで歩くんでしょ?だったら乗ってきなさい」 みたいなことを言ってたんだと思われる。 イ課長みたいな巨大ロボットを乗せ慣れてないせいか、走り出したらバランスが 崩れて一瞬ヒヤッとしたけど(イ課長は当然ノーヘル)、雨上がりの道路を 500mほど、トコトコとバイクで送ってもらった。 この時は残念ながらオバさんの写真を撮るヒマもなかった。 御礼をいうと、彼女は「じゃねー」と手を振って行ってしまった・・。 ホントに「フと行きがけの駄賃に」って感じの親切だったんだね。 前回記事とか今日の記事みたいな、海外の旅先での親切エピソード。 こういうのは忘れないもんで、その国に対する印象の向上に大きく寄与する。 イ課長としてはポーランドの時みたいに「タイの人はみんな親切」と書きたい。 だが前にも書いたようにワット・サパーン・ヒンではかつて日本人女性が殺されるという 事件も起きてる。そもそもタイに限らず、海外で誰かから「乗せてあげるよ」って言われて ホイホイ乗っていいとは限らないしねぇ。 この時のイ課長はオスの巨大ロボットだからその点全く気楽だった。それは確かだ。 乗れと誘ってくれたのはオバさんだし、乗り物は100ccくらいのバイク(スクーター)。 周囲に人影は全然なかったけど、だからって、イ課長がこのオバさんに力づくで 草むらに引きずり込まれ、暴行される確率なんてゼロと言っていい。 しかし、もしアナタが女性ひとりだったら?もし乗り物が車だったら?しかも相手が ヤロウだったら?「乗せてあげる」って言われてもちょっと警戒するのが当然だ。 ん?だが待てよ?・・ここまで書いてハタと気付いたが、「無警戒すぎるのも問題」 ということは、乗せるガワについても言えることだよな? あのオバさんは自分一人バイクに乗った状態で、全く氏素性の知れないオスの巨大な ガイジンを乗せようと思ったわけだ。全然警戒しなかったのか?走行中にイ課長が後ろから 彼女の首絞めて襲いかかる可能性だってないとはいえないだろ(ま、ないけどさ)。 スコータイみたいな田舎の人とか、大都市バンコクでも前回書いたような一般庶民は そんな警戒心なんて持ち合わせてないかの如く、相手がナニ人であるかも気にせず、困ってる人に親切にしてあげようとする人が多いと思う。そうやって現世で功徳を 積むことが大切なんだっていう、宗教的な教えの影響もあるのかもしれない。 イ課長の個人的感想としては、宗教的影響と同じくらい、経済的影響を感じる。 初めて出張でバンコクに来た当時はまだ開発途上国の面影が残ってたタイだけど、 今や東南アジアん中じゃ相当の経済パワーを持つ立派な中進国。昔よりは生活も 豊かになって、人に親切にする余裕も増えたのかなぁって印象がある。 ま、とにかく、結論としてはだね・・・イ課長としては今回のような経験から 「タイの人はみんな親切」と書きたい。それはおおむね真実だと思う。しかし どこの国にも悪いヤツがいるということは忘れないようにしましょうね、と、 そういうことなわけですよ(結論になってねぇ)。 1996年、初のバンコク出張の時は、昼はひっきりなしに「ヘイ、トゥクトゥク?」、 夜はひっきりなしに「ヘイ、シャチョサン」攻撃。とにかくもう人品骨柄の卑しい ヤロウばっか寄ってきやがって、バンコクにはホトホトうんざりした。 それから22年・・・隔世の感があるよなぁ・・。 ま、あの出張で出会ったタイ人はみんな仕事カンケイの人ばっかり。今回みたいに フと知り合った現地の人から親切にされるなんて機会、なかったしねぇ・・。
by tohoiwanya
| 2019-07-27 00:22
| 2018.08 タイ旅行
|
Comments(2)
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Bきゅう
at 2019-07-29 00:03
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タイでも、カンボジアでも、メキシコでも、親切は人が多い。現地の人との交流は楽しいが、そこの線引きが難しいところですね。高校生の頃、タイのクラブについていったことありますすう。かっぱえびせんがおつまみに出てましたあ。
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tohoiwanya at 2019-07-29 00:43
>現地の人との交流は楽しいが、そこの線引きが難しいところですね
Bきゅうさん: 私みたいなオッサンはそれでも気楽だけど、ご婦人だと危険も大きいだけに 難しいですよねぇ。好意で言ってくれてるのを断るのも悪いし。 これまで、海外でも日本国内でも見知らぬ人から車に乗せてもらって 助かったってことが何度もある。経験的に、田舎だと「乗って大丈夫率」は 高いように思います。ま、都会じゃ「歩いてる人を乗せる」ってことは そもそもあんまりないですが・・。 |
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