2008年 11月 06日

二つのインタビュー

ブリュッセルからミュンヘンに移動する飛行機は夜の9時10分発という遅い便だった。
空港で晩飯も食い終わったイ課長はすることもないし、出発ロビーでiPodを聞きながら
ボーッと出発を待っていたわけだ。これが夜のブリュッセル空港出発ロビー。
f0189467_138366.jpg


一人のおばさんがイ課長に近づいて、何か話しかけてきた。
iPodのイヤホンをはずして「?」っていう表情をしたら…
「アナタにいくつか質問してもいいか?」みたいなことを英語で言ってくるではないか。
「…?…い、イエス」
「アナタが住んでる国はどちら?」
「えーと…ジャパン」
「これからどちらに向かうの?」
「ミューニッヒ」

ははぁ…どうやらブリュッセル空港の利用者動向調査か何かだな、これは。
イ課長が一問答えるたびに、彼女は手元の情報端末に入力ペンでインプットする。

「過去12ヶ月、アナタは何回海外に渡航しましたか?」
「今回の渡航の目的はビジネス?」
「アナタはこの空港で何かお金を使いましたか?いくら?」
「年齢は?役職は?」てな具合でけっこうあれこれ聞いてくる。

ブリュッセル南駅で切符の自動販売機の使い方を教えろと言われたときは
「ドウして外国人に聞くんだよ!」と思ったけど、こういう空港利用者の調査の
インタビューはいろんな国の人に聞いてこそ意味がある。何とか協力しよう。
彼女がゆっくり英語でしゃべってくれたおかげで無事にインタビューは終了。
笑顔で挨拶して別れたのであった。良かった良かった。


その翌日の午前中。
ミュンヘンのノイエ・ピナコテークの前で通訳さんと待ち合わせだったから
絵を見たあと、近くの灰皿で一服しながら待ってた。これがノイエ・ピナコテークね。
f0189467_1391951.jpg


近くにドイツ人の若者3人が何か打ち合わせしてる。女子1人と男子2人。
女子の方はマイクを持ってて、男子は何か録音機材らしきバッグを肩にかけてる。

ははぁ…たぶん高校か大学の社会科教育の一環で「実際に街頭でインタビュー
してみよう」みたいな、一種のジャーナリズム演習っぽい感じだなアレは。

周囲にはあまり人がいない。状況的にはちょっとマズい。
「オレには来るなよー、間違っても来るなよオレには」と念じていたんだけど、
イ課長の祈りもむなしく、純真なドイツの若者たちは一番近くにいた人間、すなわち
外国人・イ課長のところにツカツカと来ちゃったよ。あーあ…。

よせばいいのに、女子生徒がやや緊張したマジメな顔でイ課長にマイクを向け
「あのすみません、●♨△▲♂□…(以下まったく理解不能)」と質問してきた。
そりゃイ課長だって協力してあげたいよ?しかし言葉の壁はベルリンの壁より厚い。
「ソーリー、私、ドイツ語、しゃべれません」と英語で答えた。他に何ができよう?

お互いにたいへんおマヌーな状況。
彼らもイ課長も思わず全員ケラケラ笑っちゃって、そのまま笑顔で挨拶だけは
交わして別れたのでありました。

あの後ちゃんとインタビューできたかなぁ?あいつら。心配だなぁ(笑)。

 
[PR]

by tohoiwanya | 2008-11-06 01:42 | 2008.10 欧州出張 | Comments(0)


<< ブリュッセルという街-その3-      ミュンヘンという街-その1- >>